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チャートのチャート研究ラボ

音楽チャート・ポップス等の動向・文化について頑張って研究しています!議論のネタになるような変わった視点からの記事を目指しています。

Billboard Hot 100 5/13 見どころ 【現在のHot 100でのロック曲とは…?】

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こんばんは!今回は現在Hot 100でロック曲がどのような立ち位置になっているかに主にフォーカスを置いています。写真のParamoreのHard Timesが今週Hot 100に登場しました!ほか、Shawn Mendesがカニエ?な現象と、アルバム最後の曲についても書きました。よろしくお願いします。いつも見てくださっている方はありがとうございます!*1

 Q. プレイリストはどうやって使えば良いの……?

A. プレイリストを作っている理由はこれを聴きながらブログを読んだらラジオっぽくてカッコよくない?と思ったからです………それはさておき気になる曲だけピックアップして聴くのも良いと思います。一応これを毎週聴いておけば割りとメインストリームの流行についていけると思います。(あと自分用……)

あと、「こんばんは」ってたまに「こんばんわ」とどっちが正しいか自信が無くなりませんか……?

 

90 Paramore – Hard Times (New)

ParamoreのHard Timesが90位で登場。従来のエモスタイルではなく、The 1975にも例えられるサウンドが特徴。前回のアルバムの代表的シングルに引き続くポップ寄り路線といえそう。初のトップ10を獲得した前アルバムのAin’t It Funのようなヒットに今後なるでしょうか。ちなみにこの曲がHot 100に登場したことにより、ロックと分類される曲が5曲まで増加。(2週間前はわずか2曲)

 

87 Blackbear – do re mi (New)

Blackbearのdo re miが87位で登場。曲名のdo re miは”do re mi fa So F**kin ……”というリリックから日本語の音階の「ドレミファソ」であると推測できますが、実際の音階は微妙に違います(シ♭レ♭ミ♭ファラ♭)

 

68 Charlie Puth – Attention (New)

Charlie PuthのAttentionが68位で登場。新アルバムに向けたシングルと考えられています。彼の今までの曲にはあまりなかったベースラインが特徴的な一曲です。

 

64 Lana Del Rey ft. The Weeknd – Lush For Life (New)

Lana Del ReyのLust For Lifeが64位で登場。今年リリース予定のアルバムの曲。アルバムタイトルも同じくLust For Lifeのよう。Lana Del ReyとThe Weekndの組み合わせは、Prisoner(The Weeknd ft. Lana Del Rey)、Stargirl Interlude(The WeekndのStarboyに収録されるThe Weekndのみ名義のシングルながらも、Lana Del Rey「のみ」が歌う*2)に次3例目。

ちなみにこの曲はビルボードによってロックに分類されています。

 

54 Linkin Park ft. Kiiara – Heavy (↑)

Linkin ParkのHeavyが今週54位。従来得意としていたロック系ラジオからの支持は低い(今週50位圏外ピークも44位)代わりに、ポップ系ラジオで支持を得て(今週16位)。2014年の前アルバムからは1曲もHot 100にエントリーしなかったので、それと比べるとヒットしていると言えます。ただ今までの実績(In the Endが2002年間7位など)、そしてポップに寄ったことを考慮すると、もう少し順位の伸びを期待したいところです。

※支持層は主にポップリスナーのようですが、ビルボードは従来のLinkin Parkの曲に引き続きロックに分類しています。

 

44 Shawn Mendes – There’s Nothing Holdin’ Me Back (New)

Shawn MendesのThere’s Nothing Holdin’ Me Backが44位で登場。今週登場した曲のなかでは最も高い順位と注目されました。この曲は2016年のIlluminateからの3曲目のシングル、という扱いになっていますが元々はこの曲Illuminateには収録されていなかったようです。さらっとカニエみたい*3なことをしていますが、どういう意図なのかはよく分かりません。続報を待ちましょう。

 

37 Imagine Dragons – Believer (↑)

元々調子は上向きでしたが、そこに値下げによるダウンロード増が追い風となり、Imagine DragonsのBelieverが37位まで浮上しました。現在5曲Hot 100にエントリーしているロック(と分類される)曲の中では1番順位の高い曲です。

 

34 Brett Young – In Case You Didn’t Know (↑)

カントリー歌手Brett YoungのIn Case You Didn’t Knowが34位に浮上。彼にとって初のトップ40。多くのカントリー曲はポイントが一定の傾向にある*4、ある意味他のジャンルの曲の動向によって順位が決まるとも言えます。

 

28 Maroon 5 ft. Future – Cold (↓)

Kendrick Lamarのアルバムの曲が先週に比べた順位を落とした影響で、40位~20位の曲は順位を2~3位上げている傾向にあります。しかしMaronn 5のColdは順位を落として23位→28位。ここ3年で5つのアルバム1位を記録している人気者のFutureを客演に迎えましたが、今後盛り返せるでしょうか。ちなみにここ11シングル(Moves Like Jagger~Don't Wanna Know)のうち10曲がトップ10入りしています。(この曲のピークは16位)

 

10 Kygo & Selena Gomez – It Ain’t Me (↑)

Kygo とSelena GomezのIt Ain’t Meが10位に浮上でついにトップ10入り。Kygoにとっては初のトップ10。既に高い知名度を誇るKygoですが、この曲がリリースされる前はFirestoneでの92位が最高位でした。この曲ではじめてアメリカで大きな存在感を示した、と言えると思います。

 

6 The Chainsmokers & Coldplay – Something Just Like This (↑)

The ChainsmokersとColdplayのSomething Just Like Thisが8位→6位と上昇。2週連続でラジオの伸び幅が最も大きい曲となっています。この曲でThe Chainsmokersは同一アーティストによる連続トップ10記録を52週*5まで伸ばして歴代2位(タイ*6)となりました。(Drakeを抜きました)

ただ同記録1位のKaty Perryの69週はまだまだ遠く、そこまで行くのは難しいかもしれません。アルバムMemories Do Not Openの曲が現在軒並み圏外になってしまったので…… 参考↓×2

(この記録をはじめて期待した週)

(シングル以外圏外に落ちた週)

1 Bruno Mars – That’s What I Like (↑)

Bruno MarsのThat’s What I Likeが1位に浮上!リミックス版のリリースによりダウンロードとストリーミングが少し上昇したことが1位浮上の理由といえます。これで彼にとって7曲目の1位となり、2010年台ではRihannaKaty Perryに次ぐ多さ。また、これで彼はリリースしたアルバム3枚全てで1位シングルを生み出した、ということになりました。

 

× Kendrick Lamar – DUCKWORTH. (↓)

Kendrick Lamarのアルバムからのシングルが先週すべてHot 100にエントリーしましたが。今週はそのうち2曲が圏外へ。アルバム最初のBLOOD.とアルバム最後のDUCKWORTH.が圏外。以前アルバム最初の曲は特別チャートで有利な訳ではない、ということが推測できました(↓参考)が、今回DUCKWORTH.が圏外へ落ちたようにアルバム最後の曲は不利ではないか?と調べたました。

アルバムから10曲以上Hot 100にエントリーのあった過去12事例のうち、最後の曲の順位がの平均を下回ったのは10アルバムで(ボートラを考慮せず)、さらに最下位だった事例が3つあり、さらに平均を上回った2つの事例がいずれもシングル(FormationとI Feel It Coming)ということを鑑みると、アルバム最後の曲はチャートで不利ということが言えると思います。

アルバム最初の曲と最後の曲が真っ先に落ちるということは、もしかしたらアルバムを「通し」て聴くということがストリーミングではあまり行われていないという可能性を示唆しているのかもしれないです。Spotifyのフリープランではシャッフルプレイしかできないことが遠因なのでしょうか。

 チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲          The Chainsmokers & Coldplay – Something Just Like This

今週最もダウンロードが上昇した曲 Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber - Despacito

今週最もストリーミングが伸びた曲 Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber - Despacito

最も高い順位で新登場した曲          Shawn Mendes – There’s Nothing Holdin’ Me Back

 

 

近いうちのヒットが期待されるシングルたち

Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。

(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)

 

DJ Khaled ft. Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper & Lil Wayne (Shazam 1位 / Spotify 2位)

Play-N-Skillz ft. Frankie J, Becky G & Kap G - Si Una Vez (Shazam 21位)

Logic ft. Alessia Cara & Khalid – 1-800-273-8255 (Spotify 27位)

Kygo & Ellie Goulding – First Time (Spotify 39位)

The Revivalists – Wish I Knew You (Shazam 45位)

Jasmine Thompson – Old Friends (Shazam 46位)

Portugal. The Man – Feel It Still (Shazam 50位)

 

I’m the Oneがダウンロードで1位を突っ走り、そしてラジオのかかり具合を推し量れるShazamでも1位。そしてSpotifyでも2位ながらも高水準な成績(Shape of Youの1.5倍程度のストリーミング量)で1位を取れる予感もします!*7

そしてKygoとEllie GouldingのFirst Time。今週It Ain’t Meが10位になりましたが、仮にこのFirst Timeがヒットして年間チャートに入ればEllie Gouldingは2012年から6年連続で年間チャートに入ることに。*8

 

今週チャートから姿を消した曲

(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)

 

97 Lady Antebellum – You Look Good

94 AJR - Weak

93 Chris Stapleton – Broken Halos

87 Logic ft. Damian Lemar Hudson – Black Spiderman

85 Luke Bryan – Fast

78 Lil Yachty ft. Migos – Peek A Boo

63 Kendrick Lamar – DUCKWORTH.

※62 Jon Pardi – Dirt On My Boots

54 Kendrick Lamar – BLOOD.

 

*1:重ね重ねありがとうございます!

*2:DrakeのMore LifeでのSkepta Interludeなどと同じ手法です

*3:そういえば両者ともMercyというシングルをリリースしていますね……

*4:カントリーラジオでかかるか、かからないかによって決まる傾向

*5:Roses, Don’t Let Me Down, Closer, Parisとこれ

*6:Hot 100以前の時代を考慮するとエルヴィス・プレスリーも同じ52週の記録を持っている

*7:Twitterで「かなり高い確率で1位」と言いましたが、表現がオーバーでした。ごめんなさい。1位ではなく4位くらいの可能性も0ではないです。ただ高い順位で登場するであろうことには変わらないです!

*8:Calvin Harrsは2011年から連続で年間チャートに入り続けていて、Ellie Gouldingはそれに次ぐ長さです。訂正しました

Billboard Hot 100 5/6 見どころ 【シングルチャートでのDrake 対 Kendrick Lamar】

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今週はKendrick LamarのアルバムDAMN.がDrakeのMore Lifeを上回る成績でアルバム1位を獲得したことが話題となりました。そこで、今週はDrake 対 Kendrick Lamarという点に着目してHot 100を説明していきます。

 

 

99 Lord Huron – The Night We Met (New)

インディー・フォーク系バンドのLord HuronのThe Night We Metが99位で登場。現在Hot 100に三曲しかないロック系の曲のうちの一つ。残り2つはImagine DragonsのBeliever、Linkin ParkのHeavy。

 

87 Logic ft. Damian Lemar Hudson – Black Spiderman (New)

LogicのBlack Spidermanが87位で登場。今年リリースのアルバムEverybodyからの1曲。2週前に登場したEverybodyに引き続きのHot 100エントリーでアルバムへの注目度の高さが伺えます。Suicide Squadのサントラ収録のSucker For Pain(彼と他多数と組んだ)で知名度を上げたということでしょうか。Sucker For Pain以前のHot 100エントリーは1曲だけでした。

 

78 Lil Yachty ft. Migos – Peek A Boo (New)

Lil YachtyとMigosによるPeek A Booが78位で登場。MigosのメンバーQuavoはLil Yachtyの昨年のミックステープのMinesotaにも登場していて再びタッグということに。5月末にリリース予定のLil Yachtyのデビューアルバムからの1曲。客演を務めたBroccoliでD.R.A.M.を、iSpyではKyleをトップ10に導いたLil Yachtyが自身の曲でどのような活躍を見せるかがとても楽しみです!アルバムにはDiplo、YG、Kamaiyaha等が登場します。

 

76 G-Eazy & Kehlani – Good Life (New)

今週アルバム10位のワイルドスピードのサントラからの1曲、Good Lifeが76位で登場。See You Againを擁してシングル、アルバム共に1位を獲得した同シリーズの前作のサントラと比べるとチャート成績は小粒。同サントラにはMigos、Lil Yachty、Lil Uzi Vert、Travis Scottなど今勢いのある面々が多く並んでいます。

ちなみに日本では映画のCMが多く放送している影響なのか、サントラも結構人気のようで、リリース以降Apple Musicの日本のランキングで常に同週リリースのKendrick LamarのDAMN.を上回っているほか、Good Lifeがシングル5位につけています。

 

39 Lady GagaThe Cure (New)

Lady Gaga がコーチェラの舞台で披露したThe Cureが39位で登場。昨年のアルバムJoanneで従来のエレクトロポップ路線から変換し、ロックサウンドを取り入れた彼女でしたが、このThe Cureは従来のエレクトロポップの要素が強いです。

 

38 Katy Perry ft. Skip Marley – Chained to the Rhythm (↓)

Katy PerryのChained to the Rhythmが今週38位。2週連続で10近く順位を落としていて、正念場。先週女性がトップ10に不在という現象が発生しましたが、その原因の一つにこのChained to the Rhythmの不調が挙げられていました。

際立つのはラジオでの苦戦。デビュー以降シングルがほとんどラジオトップ5以上を記録していましたが、アルバムPRISM後期から失速。その不調を引きずる形で今回のChained to the Rhythmもラジオ9位ピークと不本意な成績に。このまま落ちていくのか……

 

33 Kendrick Lamar ft. U2 – XXX. (New)

今年1番のセールスを記録したアルバム、Kendrick LamarのDAMN.からは全14曲がHot 100に。その中でもU2が客演のXXX.ほか9曲がヒットの基準とされるトップ40で登場。J.Coleの4 Your Eyez Onlyでの10曲に次いで2番目に多くのトップ40を一つのアルバムを輩出しています。

ライバル?とも言われるDrakeのMore Lifeのシングル成績*1と比較してみます。

トップ40の曲数。これは同じ9曲。ですが、アルバムの全シングルのHot 100の平均順位を比較すると45.5位(More Life)と32.6位(DAMN.)と開きがあります。アルバムセールスだけでなく、シングルのヒット度から見てもKendrickに分がありますね。

ちなみにアルバムのシングル平均32.6位はJ.Coleの4 Your Eyez Only (平均21.4位)、BeyoncéのLemonade(平均32位)に次ぐ3番目の好成績です。

参照↓

 

9 Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber – Despacito (↑)

Luis FonsiとDaddy YankeeのDespacitoがJustin Bieberを迎えた新しいバージョンをリリース。それが強力な追い風となってダウンロードとストリーミングが大幅に上昇。一気にトップ10まで上昇。スペイン語の曲*2としてはMacarena以来21年ぶりのトップ10。現在2017年にリリースされたビデオの中で最も再生(既に10億越え)されるなど、リミックス以前から好調。強力な助っ人を得てさらなる高みへ?数週間後の1位の可能性も十分ありえるでしょう。

 

7 Zedd & Alessia Cara – Stay (↑)

値下げが功を奏し、ダウンロードが今週1位となったZeddとAlessia CaraのStay。ラジオストリーミングでの好調も合わせてHot 100で7位まで上昇しました。両者にとって3曲目のトップ10、そしてZeddメインの曲としてはClarity(ピーク8位)を越えて自己最高*3です。また、この曲のソングライターのNoonie Baoにとっては初のトップ10です。そもそもこの曲が彼女にとって初のHot 100でしたが*4

 

4 Kendrick Lamar – DNA. (New)

ビデオもリリースされたKendrick LamarのDNA.が4位で登場。これで彼にとってHUMBLE.に次いで2曲目のトップ5圏内でデビューした曲に。ちなみにDrakeはシングルがトップ5圏内で登場したことがありません。(Passionfruitの8位が一番高い順位でのデビュー)最初の週からいきなりこの順位でデビューということは、現在のKendrickの注目度の高さが分かります。

 

1 Kendrick Lamar – HUMBLE. (↑)

アルバムリリースによって元から高かった注目度がさらに上昇し、1位を獲得したKendrick LamarのHUMBLE.この曲のトラックメイカーMike Will Made-ItにとってはBlack Beatlesに次ぐ2曲目の1位。ダウンロード10位、ラジオ47位と1位の曲としては低い水準ながらも、ストリーミングが圧倒的な支持(歴代2位の成績)により見事1位に。音楽マニアの熱量がダウンロード、ラジオの低さをカバーし1位に押し上げた、という形か。

ちなみに1位を初めて獲得する際はダウンロードが鍵となっていて、1位を初めて獲得する際はだいたいダウンロードが1位~2位となっています。このHUMBLE.の初めての1位の週のダウンロード10位というのはストリーミング導入以降、異常に低い数値と言えます。*5ただ、それを補うだけのストリーミングを記録したというのは、リスナーの心を揺り動かす素晴らしいアルバムだったという証拠でもあるでしょう。

 

ただ来週は1位から陥落する可能性が高そう、ラジオで多くのオーディエンスに加えリミックス版のリリースによるダウンロードの上昇が見込まれるBruno MarsのThat’s What I Likeが1位有力です。一応HUMBLE.、Shape of You、Despacito辺りの1位も無くはないです。

 

× Drake – Teenage Fever (↓)

Kendrick Lamarのアルバム全曲登場の影響で多くの曲がチャート圏外へ。DrakeのMore Lifeの曲も多く落ちていて、Jeniffer Lopezのデビュー曲をサンプリングしたTeenage Feverなど4曲が圏外へ。現在Hot 100に残っているのはGyalchester (92位)、Portland (60位)、Passionfruit (27位)の3曲に。ただKendrick自身が客演のDon’t Wanna Knowも圏外に落ちてしまいました。

今週のKendrickのHot 100のエントリー数は15曲(アルバム14曲+Goosebumps)。DrakeはMore Lifeリリース時にはアルバム22曲+客演2曲の計24曲(歴代最多)をHot 100にエントリーさせていて、この記録ではDrakeに軍配が上がります。

 

× The Chainsmokers – The One (↓)

Paris、Something Just Like Thisの先行シングル2曲はいずれもトップ10に到達するなど好調で、同一アーティストによる連続トップ10記録(現在51週、Drakeと同率2位で歴代1位はKaty Perryの69週)を伸ばしつつあるThe Chainsmokersですが、意外とアルバムからのシングルは不調。一番人気だったThe Oneもすぐにチャートから姿を消してしまいました。彼らが次に打つ手とは……?

 

 

近いうちのヒットが期待されるシングルたち

Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。

(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)

 

Ocean Park Standoff – Good News (Shazam 6位)

Portugal. The Man – Feel It Still (Shazam 27位)

Blackbear – do re mi (Spotify 30位)

Lecrae ft. Ty Dolla $ign – Blessings (Shazam 31位)

Wisin ft. Ozuna – Escápate Conmigo (Shazam 35位)

Trey Songz – Nobody Else But You (Shazam 36位)

Shawn Mendes – There’s Nothing Holding Me Back (Spotify 37位)

Cheat Codes ft. Demi Lovato (Shazam 40位)

Play-N-Skillz ft. Frankie J, Becky G & Kap G - Si Una Vez (Shazam 41位)

Stargate ft. Sia & P!nk – Waterfall (Pandora 47位)

Gold Link – Crew (Shazam 48位)

Wizkid ft. Drake – Come Closer (Shazam 49位)

 

Shazamで6位と高い支持を得ているGood Newsはアダルトコンテンポラリー系のラジオで好評なよう。この好調がいつHot 100に表れるか。もう一つの注目点はCheat Codes。昨年SexやLet Me Hold You、Shed A Lightがヨーロッパを中心にヒットしましたが、母国アメリカでは100位圏内に登場できず。ですがDemi Lovatoと組んだ新曲はポップ系ラジオで好調なようで、近いうちにHot 100に入りそう。Spotify66位のPretty Girl(Cheat Codes X Cade Remix)と合わせて注目です。

 

今週チャートから姿を消した曲

(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)

 

100 Cole Swindell – Flatliner

99 Darius Rucker – If I Told You

98 Alessia Cara – How Far I’ll Go

97 Enrique Iglesias ft. Descemer Bueno, Zion & Lennox – Subeme La Radio

95 Zayn ft. PARTYNEXTDOOR – Still Got Time

93 Dwayne Johnson – You’re Welcome

92 Kenny Chesney – Bar at the End of the World

91 Drake – Teenage Fever

90 Michael Ray – Think A Little Less

88 6LACK – Prblms

84 Drake – Blem

83 Future – Draco

78 The Chainsmokers – The One

77 Lauren Alaina – Road Less Traveled

72 Drake – Free Smoke

※70 Train – Play That Song

※46 Maroon 5 ft. Kendrick Lamar – Don’t Wanna Know

※39 The Weeknd ft. Daft Punk – Starboy

※38 Drake – Fake Love

*1:両アルバムとも全曲Hot 100に

*2:Justin Bieberの英語パートがありますが、スペイン語曲とビルボードが扱っているので、ここでもスペイン語曲とします

*3:客演のBreak Freeはピーク4位

*4:彼女はAviciiとNicky RomeroのI Could Be the Oneでボーカルを務めていましたが、それは100位手前まで来ましたがHot 100エントリーならず

*5:それまではJohn LegendのAll of Me1位最初の週のダウンロード4位が一番低い数字です。ただ初めの週に限らなければ、RihannaのWorkの第9週目の1位(ダウンロード13位)など1位ながらももっと低いダウンロード順位という場合もあります

「33年ぶり」アメリカのシングルトップ10に女性が不在! そのポイントをピックアップ 【女性がいないのは一時的?】

www.billboard.com

Billboardにこのような記事が昨日アップロードされました。

今週のHot 100のトップ10には女性がおらず、これは33年ぶりというニュース。

毎週Hot 100を観測している私ですが、これには全く気づくことができず、もっと精進しなくてはいけないと思った次第でございます。

今回はその元記事を参照しながら、この現象の意味する所は何か。ポイントを拾って説明します。

 

今週のHot 100のトップ10を振り返りましょう。

1, "Shape of You," Ed Sheeran
2, "That's What I Like," Bruno Mars
3, "Humble.," Kendrick Lamar
4, "Sign of the Times," Harry Styles
5, "Something Just Like This," The Chainsmokers & Coldplay
6, "iSpy," KYLE feat. Lil Yachty
7, "Mask Off," Future
8, "XO TOUR Llif3," Lil Uzi Vert
9, "Body Like a Back Road," Sam Hunt
10, "Paris," The Chainsmokers

The ChainsmokersのParisではボーカルをEmily Warrenが担当しているのですが、客演表記されていないので対象外です。ちなみに最近リリースされたアルバムではEmily WarrenはDon't SayとMy Typeで客演表記されています。この違いは何でしょうか笑

 

このように女性がいないのは33年ぶり、1984年2月11日付けのHot 100以来ということで、かなり珍しい記録だということが分かります。

*1

 

ちなみに女性がトップ10を全て独占したという事例はどうやら無いようです。以下の記事でトップ5を女性が独占した事例を紹介しているのですが、いずれの週でも6位が男性で、トップ10を独占したことが無いということが分かります。

 

これはつまり男性の隆盛、または女性の不人気を物語るデータなのか?という疑問が湧くかもしれませんが、そんなことはないようです。それを裏付けるデータをビルボードは3つ提示しています。

 

1 大物のリリースが少ない

Adele、Sia、Ariana Grande、Rihannaなどの昨年または一昨年の末あたりにアルバムをリリースした大物女性シンガーがアルバムからのシングルをほぼ出し終えたこと。

いくら大物といえどアルバムからのシングルも4曲目くらいになると勢いが衰えていくことは避けられず、Adeleの4曲目のシングルWater Under the Bridgeはラジオ以外の指標が伸びずにピーク26位。Ariana Grandeは近年ますます存在感を高めるFutureと組んだEverydayをアルバム4曲目のシングルとしてリリースするも、57位止まりに。Siaのアルバム4曲目シングルMove Your BodyはHot 100に入ることができませんでした。RihannaのLove on the Brainはアルバム4曲目のシングルながらもトップ10に入ることができたのですが、ビデオをリリースしなかったせいかトップ10滞在が5週と短めでした。*2

これは女性に限ったことではなく、Justin BieberのPurposeでもWhat Do You Mean、Sorry、Love Yourselfと3連続1位の後のCompanyはわずか53位止まりでした。

記事ではKaty PerryのChained to the Rhythmの不調も一因と指摘しています。ピークは4位ですが、2週しかトップ10にいません。最近iTunesで値下げもしたのですが、それでも13位と奮わず*3………↓参考

 

 

2 11位~14位は全員女性

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今週の11位~14位です!これら全曲に女性の名前があるのです。11位のIt Ain't MeではSelena Gomez、12位にはJulia Michaels、13位のRockabyeではAnne-Marie、またはClean Banditの一員Grace Chatto、14位のStayではAlessia Caraと並んでいます。Rockabyeは既にトップ10に入っていますし、残り3曲も上り調子で、今後トップ10に入る可能性が十分といえそうです。

 

3 2010年代全体ではかなり女性が増えている

2つのデータで2010年代に女性のHot 100上位進出が増えていることが分かります。まず、トップ10内での女性比率。2010年代の1位曲の女性の割合は46%。1960年代や1970年代の22%と比べるとずいぶん上昇しています。実は1990年代の49%よりは下がっているのですが、46%が半分に近い割合と考えると特に男女比に違和感を感じるレベルではないでしょう。

もう一つは、女性が連続でHot 100の1位をキープし続けた記録が2010年代に生まれていること。2011年のBorn This Way、E.T.、S&M、Rolling in the Deepと、2015年のShake It Off、All About That Bass、Blank Spaceでいずれも19週連続で女性がHot 100を支配しました。2011年のほうは客演もカウントするとなんと45週もHot 100の首位に立っていたということになるようです。

つまり、近年は女性の支配力がむしろ上がっていることが分かります。

 

1-3のデータから今週女性がトップ10から消えたのは、女性の勢いが衰退しているというよりもタイミングの妙が主な要因ということが分かります。  Katy PerryのChained to the Rhythmを除いては……

 

しかしビルボードはもしかしたら今後は男性が支配的なチャートになるかも?という可能性も指摘しています。それはヒップホップの躍進。今年Black BeatlesやBad and Boujeeがストリーミングでの爆発的な人気により1位を獲得したことが記憶に新しいですが、ヒップホップは伝統的に男性がかなり支配的ということ。その傾向は近年強まっているという分析もあり、Pithcforkは今のラップクイーンがNick Minajしかいないと指摘しています。

今後女性のトップ10はどうなる?今後の見どころは?

この状況は続くのでしょうか?

私はあまり続かないと思います。まず上で述べたように11位~14位の曲のトップ10入りの可能性が高いこと、そしてKendrick LamarのアルバムのLOYALTY.(客演がRihanna)にもトップ10入りの可能性があるので、この状況が長く続くことはないでしょう。

33年前のトップ10に女性が0人になった時も、次の週にすぐ他の女性アーティストの曲がトップ10入りしました。

 

しかしヒップホップの隆盛、そして女性MCの躍進が無い状況が続くと、もしかしたらまた似たような状況が生まれ、長続きするかもしれません。

新しい着眼点が増えて、これからもますますHot 100から目が離せませんね!!!

あとChained to the Rhythmが今後どうなるかも気になります、今週は29位とかなり順位を落としていますが……ちなみにNMEはこのChained to the Rhythmを2017年のベストソングの一つに選んでいます。ヒット度のわりに意外と評論家受けは良いのですかね……?

djk2.hatenablog.com

4/25追記 この次の週、ZeddとAlessia CaraのStayがトップ10入りし、トップ10に女性が再び戻ってきました!

 

*1:記事では1990年に女性の「ソロ」がいないという点でニアミスの事例も取り上げていますが、ソロかどうかはあまり論点でない気がするので重要度は低いと思います

*2:昨年のWorkはトップ10滞在18週、Needed Meはトップ10滞在16週でした。Needed Meはトップ5に入らなかった曲の中で最長のトップ10滞在を記録しています

*3:値下げをした「わりに」13位というのが気になります

NMEによる今のところの2017お気に入りポップスは? 【全曲リスト付き】

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NMEが先日2017今のところベストソング57を発表しました。以下がそのリストです (数字は順位ではなく、通し番号のようなものです)

 

  1. Lorde – ‘Green Light’
  2. Father John Misty – ‘Pure Comedy’
  3. The xx – ‘Dangerous
  4. Sälen – ‘Heartbreak Diet’
  5. Kehlani – ‘Undercover
  6. Young Fathers – ‘Only God Knows’
  7. RAC – ‘This Song (ft. Rostam)’
  8. Run The Jewels – ‘Down’
  9. Syd – ‘Nothin to Somethin’
  10. MUNA – ‘So Special’
  11. Methyl Ethel – ‘No 28’
  12. Wiley – ‘Speakerbox’
  13. Goldfrapp – ‘Anymore’
  14. Katy Perry – ‘Chained To The Rhythm’
  15. Marika Hackman – ‘Boyfriend’
  16. Sigrid – ‘Don’t Kill My Vibe’
  17. Ryan Adams – ‘Prisoner’
  18. Liv Dawson – ‘Searching’
  19. Simon Doom – ‘I Feel Unloved
  20. Confidence Man – ‘Boyfriend (Repeat)’
  21. The Shins – ‘Cherry Hearts’
  22. Superorganism – ‘Something For Your M.I.N.D.’
  23. Stormzy – ‘Cold’
  24. Kendrick Lamar – ‘HUMBLE.’
  25. Calvin Harris – ‘Slide (feat. Frank Ocean & Migos)’
  26. Pale Waves – ‘There’s A Honey
  27. Laura Marling – ‘Nothing Not Nearly’
  28. Fleet Foxes – ‘Third of May / Odaigahara’
  29. Alt-J – ‘3WW’
  30. Temples – ‘Roman God-Like Man’
  31. Jaded – ‘In The Morning’
  32. QTY – ‘Dress/Undress’
  33. Zara Larsson – ‘TG4M’
  34. Shame – ‘Tasteless’
  35. Frank Ocean – ‘Chanel
  36. Yaeji – ‘Noonside’
  37. Drake – ‘Passionfruit’
  38. Perfume Genius – ‘Slip Away’
  39. Pond – ‘The Weather’
  40. Mac DeMarco – ‘My Old Man’
  41. Sampha – ‘(No One Knows Me) Like The Piano’
  42. Maggie Rogers – ‘On + Off’
  43. Loyle Carner – ‘Stars & Shards’
  44. Future Islands – ‘Ran’
  45. Gorillaz – ‘We Got The Power (feat. Jehnny Beth)’
  46. Thundercat – ‘Walk On By (feat. Kendrick Lamar)’
  47. The Moonlandingz – ‘Black Hanz’
  48. The Black Angels – ‘Currency’
  49. Vince Staples – ‘BagBak’
  50. Jay Som – ‘Baybee’
  51. Charli XCX – ‘Babygirl (feat. Uffie)’
  52. Jorja Smith – ‘Beautiful Little Fools’
  53. Steve Lacy – ‘Dark Red’
  54. Little Cub – ‘Too Much Love’
  55. HMLTD – ‘To The Door’
  56. Hoops – ‘Rules’
  57. Superfood – ‘Double Dutch’
  58. Nick Hakim – ‘Green Twins’

 

元記事はこちら (※ページがかなり重く、スマホでは開けないかも……!)

www.nme.com

 

同時にアルバムのリストも発表しているので、そちらも(※こっちのページは重くないです)

www.nme.com

 

ポップスに関する論が意外と少なく思っていて、今年は重点的にポップスに関する論を考えようと思っていて、何曲かポップスが入っているこのリストについて触れようと思いました。このリストから今年のポップスで評判の良いのはどの曲だ?ということを振り返ろうと考えました。

 

ポップスとは何?という問いは意外と難しくて、それだけでも1冊の本が書けそうな気配がありますが(書きたい*1)、今回の記事では ①聞きやすい馴染みやすい ②ポップス系のラジオに混ざっても違和感が無い という定義で考えていきます。

それで、その定義に当てはまると思ったのは上のリストで太字にした曲です。分類的には曖昧で、The xxのDangerousやGoldfrappのAnymore辺りも入れても良かったかもしれません。

ちなみにこのリストの曲だと私はDangerous、Only God Knowsあたりが好きです。

では、それぞれがどのような曲なのかを、元記事のひとくちメモと合わせながら説明していきます。

 

Lorde – Green Light

“Lorde’s first taste of second album ‘Melodrama’ was this flawless breakup banger, written with fun.’s Jack Antonoff.”

 

PitchforkもBest New Track認定したLordeの1曲。この曲を契機に6月リリース予定のアルバムへの期待感が高まったように思います。2013年のブレイク以降、注目を浴び続けると同時に重圧もあると思いますが、それを跳ね返して新しい姿をアルバムで見せられるかに注目です。

 

Sälen – ‘Heartbreak Diet’

“Following the disarmingly odd likes of ‘Copper Kiss’ and ‘Diseasey’, the lyrics on ‘Heartbreak Diet’ are possibly the best yet from this minimalist London trio. “I am done with sticky people,” it goes. “They’re too hard to pick out of my teeth.”

 

実際ヒットチャートに躍り出てはいない曲ですが、ポップラジオで人気が出そうなポテンシャルを感じたました。無邪気なポップス。ビデオは血糊系のグロさがありますが、

 

Kehlani – ‘Undercover

This early cut from the precocious R&B star’s debut album ‘SweetSexySavage’ is deceptively simple, but it’ll burrow deep into your brain.

 

Kehlaniはジャンルで分類するならR&Bですが、ポップスのリスナーにも響きそうと考え、今回はポップスとしました。ワイルドスピードのサントラからのGood Life(G-Eazyとの曲)はかなりポップスで、今年はKehlaniのポップス侵攻が進むかもしれませんね!

 

Katy Perry – ‘Chained To The Rhythm’

On this song Perry takes jabs at blissful ignorance via the metaphor of pop, which we can’t help feel is sort of shooting herself in the foot. But as the first example of her self-described “purposeful pop” it’s not a bad start – mainly thanks to it also being a massive tune.

 

この記事を書こうと思ったきっかけその①です。この曲を選んでいるのは正直意外でした。NMEは「メタファーが潜んだポップで、それに完全に同意とまではいかないが、それでもリスナーを満足させるだけのポップス曲としての強さがある」と評しているようですね(かなり意訳しています)

しかしその意向はヒットチャートでは従来と比べるとそこまで振るわず、現在アメリカでもイギリスでも順位を落としつつあります。このままいくと、最初の注目度の割には尻すぼみになってしまった昨年のMeghan TrainorのNOのようになりそうです。

他の媒体はこの曲をどのように評価しているかは分かりませんが、もしかしたら年末になったら2015年のCarly Rae Jepsenのように「ポップチャートでは奮わないものの批評家には評判の高いポップス歌手」になったりするのですかね。ヒット度、評判ともに今後の動向に注目です。

 

Sigrid – ‘Don’t Kill My Vibe’

Few have made an entrance quite like Norwegian 20-year-old Sigrid this year. This is the kind of pop debut that only comes around every so often – thanks in no small part to its enormous ‘fuck-off’ of a chorus.

 

曲のリリースはこのDon’t Kill My Vibeだけながらも、その1曲で大きな注目を集めているノルウェーの20歳のSigrid。NMEが”Fuck-Off of a Chorus”と評したサビコーラスの壮大なスケール感が魅惑的です。近年はエレクトロサウンドを下敷きにしたポップスが多いと感じていますが、この曲はどちらかというとロック風サウンドが下敷きになっています。LordeのGreen LightやHarry StylesのSign of the Times辺りが好きな人には向いている曲かな、と思います。まだヒットチャートには出てきていませんが、今年後半の台風の目にもなりそうなポテンシャルを感じる曲です。

 

Calvin Harris – ‘Slide (feat. Frank Ocean & Migos)’

“All my songs in 2017 have been sonically designed to make you feel fucking incredible,” Calvin Harris wrote before releasing this Frank Ocean/Migos collab. This one’s not far off.

 

Calvin Harrisの「ポップス界、EDM界に革命を起こしてやるぜ」という気概を感じる一曲。このSlideの次のシングルHeatstrokeでもYoung Thugなどを起用したように、今まで無かったような人同士を組み合わせせる実験を高いレベルでこなしているように思います。曲単位ではPitchforkもBest New Trackにも認定されましたが、このEDMという批評家からは遠い世界のスターが、アルバムで科学実験を成功させるかに注目が集まります。

 

Zara Larsson – ‘TG4M’

From the Swedish popstar’s international debut ‘So Good’, this mid-tempo balladbanger deals with self-destructiveness and low self esteem: “You’re too good for me / but I want you anyway.”

 

この記事を書こうと思ったきっかけその② アルバムでの高評価(4/5点)に引き続きベストソングにもピックアップ*2と、NMEのZara Larsson推しの姿勢が伺えます。私はアルバムの新規曲の中ではOnly Youを推している(参考↓)のですが、NMEはTG4Mなのですね。ミッドテンポなエレクトロポップで、全体的な浮遊感が心地よいですね。密かにアメリカとイギリスのSpotifyでシングルのSymphonyに次ぐ2番人気(アルバムの新規曲で)になっていて、今後のヒットにも期待ですね。

 

 Drake – ‘Passionfruit’

Every time Drake produces a sadbanger of this quality, it just proves that Sad Drake is the best kind of Drake.

 

One Danceに次ぐDrakeのダンスホール系ポップスチューンのPassionfruit。Drakeこそが現在のポップスの王で、流行の先端はここにあるということを証明している曲かなと感じます。

 

Charli XCX – ‘Babygirl (feat. Uffie)’

This glossy, funny highlight from Charli’s mixtape ‘Number 1 Angel’ practically winks at the listener. ‘Babygirl’ is cutesy and ironic, taking suggestive pop lyrics to the extreme.

 

NMEにとってCharli XCXはイギリス代表の一人のようなものだと思います。2016のNME AwardsではAdeleを差し置いてBest Solo British Artistに選ばれています。今回のミックステープもBest Albumのほうにも名を連ねており、「90年代を彷彿とさせる力強く興味深いポップアルバム」と賞賛しています。同時にMØとの3 AMをNMEは賞賛していて、この2曲がアルバムの主役ということなのでしょう。実験的な要素もあったミックステープですが、この2曲は正統派ですよね。

 

(参考)

 いかがでしたでしょうか。(だいたい)4月までのポップスではこれらの曲の評判が良いのですね。ポップスに批評家の目線が入ることは少ないと思ったので今回はこのように取り上げてみました。ちょっと意外な選曲もありましたが……!

あとNMEはEd Sheeranのアルバムを好意的に捉えていたのに(4/5点)、一曲も入れていなかったです。イギリスのみならずポップスの主役は彼なので、これは意外ですかね。

 

 

プレイリストも作りました。今回はSpotifyもあります。

*1:気力「だけ」はある

*2:歌詞に出てくるPick up the Phoneの部分とかけている()

Billboard Hot 100 4/29 【5アルバムが1位も今週初のトップ10?】

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こんばんは。今週はコーチェラでも活躍したFutureがMask Offで初のトップ10を記録!(客演以外)ほかLil Uzi VertのXO TOUR Llif3まトップ10入りとラッパーたちの躍進が際立ちますね。

また、The ChainsmokersがEDM系DJでは初のアルバム一位を記録!しかしシングルは新規曲がHot 100 に入ることはありませんでした…これは少し意外。一番人気のBreak Up Every Night、客演がFlorida Georgia Lineでダウンロードが期待できそうなLast Day Alive辺りがHot 100 に入ると思ったのですが……

 

99 Darius Rucker – If I Told You

カントリー曲の多くはラジオでの支持が高く、Hot 100での順位はラジオでのプレイ具合と一致する場合が多いです。今週はラジオで上昇中のカントリー曲いくつかがHot 100に。2013年にWagon WheelのカバーがヒットしたDarius RuckerのIf I Told Youが99位で登場。他にもCole SwindleのFlatlinerが100位、Kenny ChesneyのBar at the End of the Worldが92位で登場しています。

※カントリー曲の多くはチャートアクションが似ています。少しずつ順位を伸ばしていって、そして40位前後くらいをピークにだんだん順位を落としていく山なり型です。しかしカントリー好き以外にもヒットした場合は違うチャートアクションをとります。(例:現在のSam HuntのBody Like A Back Road)

 

97 AJR – Weak

USのインディー・ポップバンドAJRのWeakが97位で登場。2013年のI’m Ready以来4年ぶりのHot 100。この曲Spotifyでのピークは約2ヶ月前でしたが、最近ラジオでかかり始めたこともあって今週ようやくHot 100登場となりました。聴く媒体によってピークがずれる現象とは興味深いです。

※ピークが約2ヶ月前とはいえ再生数が落ちるスピードはゆるやかで、現在の再生数はピークの3分の2程度です。

 

89 Flo Rida, 99 Percent – Cake

Flo RidaのCakeが89位で登場。昨年年間14位とヒットしたMy Houseの路線を引き継ぐ曲で、ラップではなくポップス曲。(実際ビルボードもヒップホップに分類していない)This Is A Challengeという○○チャレンジで使われた曲のコンピレーションアルバムに収録されていますが、メインのポイント源はおそらくポップ系ラジオ*1

 

79 YFN Lucci ft. PnB Rock – Everyday We Lit

YFN LucciとPnB RockのEveryday We Litが79位で登場。両者にとって2曲目のHot 100。若手のヒップホップ系アーティストの2人によるノリのよい曲、という点で先週Hot 100に登場したA Boogie Wit da HoodieとKodak BlackのDrowningとの共通点を感じました。

 

74 French Montana ft. Swae Lee – Unforgettable

French MontanaのUnforgettableが74位で登場。客演のSwae LeeはRae Sremmurdの片割れ。彼はデュオで活躍する一方、単独でFormationのソングライトに参加するなどソロでの活動も行っていましたが、Swae Lee名義でのHot 100はこれが初*2。ソロアルバムの話もあるようで、今後彼がどのような活動をしていくかに期待です。

 

57 Ed Sheeran – Castle on the Hill

先週信じられない?ニュースが。Ed SheeranがCastle on the Hillを次のシングルにする!と。いや今までシングルじゃなかったのか……と思いますが…とはいえその宣言どおりラジオが伸び始めているようで(ラジオのプレイ数が圏外→50位に上昇)、Hot 100でも順位を上げています。今まではShape of Youの影に隠れていましたが、再浮上なるか…?

 

50 Halsey – Now or Never

HalseyのNow or Neverが50位で登場。最初の週からファーストアルバムのシングルNew Americanaのピーク(60位)を越えていて、Justin BieberのThe FeelingやCloserでの客演を経て知名度が向上しているのを感じます。この曲のソングライトにはCashmere Cat、Benny Blanco、Brittany Hazzardという今をときめく面々が参加。

 

12 Julia Michaels – Issues

Julia MichaelsのIssuesが値下げ効果でダウンロードを伸ばしてトップ10手前の12位まで浮上。来週はダウンロードが反動で落ちて多少順位を落とすかもしれませんが、ラジオやストリーミングは上り調子なようで、この調子をキープできればいずれはトップ10に手が届くか…!

 

8 Lil Uzi Vert – XO TOUR Llif 3

Lil Uzi VertのXO TOUR Llif 3が8位に浮上。Lil Uzi VertにとってBad and Boujeeに次いで2曲目のトップ10(=客演以外では初のトップ10)。ミームがヒットの要因ともいわれるこの曲ですが、○○チャレンジのようなまとまった名前はないようで、むしろ曲名がわかりづらい…?(#XOTOURLLIF のタグが約500件。一方今週7位のFutureの#Maskoff のタグは約50000件。)L”I”FE ではなくL”L”IFなのがポイントです。

 

7 Future – Mask Off

先日のコーチェラでも大きな存在感を示したFutureのMask Offが7位まで上昇。客演以外では(Lil Wayneの2013年のLove Meが9位)彼にとって初のトップ10。すでにアルバムでは5つの1位を獲得していることを考えると少し意外ですかね。ビデオをリリースしたDraco、Supper Trapper、Use Meよりもビデオの無いMask Offが圧倒的にヒットしているのは、売り出したい曲?と実際にヒットする曲が違うという点で2017年らしい現象として興味深いですね。

 

4 Harry Styles – Sign of the Times

Harry Stylesの5分半越えの壮大なSign of the Timesが4位で登場。元One Directionのメンバーのソロデビュー曲の最初の週の順位としてはZaynのPillowtalk(1位)に次ぐ順位。(ちなみにLouis TomlinsonのJust Hold Onは52位スタート、Niall HoranのThis Townは62位スタート)来月にはアルバムをリリース予定なようで、動向が注目されています。

 

× Lady Gaga – Million Reasons

ハーフタイムショーの効果でダウンロードを多く記録し、一時期は4位だったLady GagaのMillion Reasonsが今週チャート圏外へ。20〜30位くらいに滞在した期間が長く中規模ヒットといったところ。Perfect Illusionよりはヒットしましたが、従来の規模を考えるとやや物足りなさも…

 

× Machine Gun Kelly X Camila Cabello – Bad Things

Camila CabelloのFifth Harmony脱退後の初ソロ曲として注目されたBad Thingsがチャート圏外へ。ワイルドスピードシリーズのサントラに収録される、J BalvinとPitbullとのHey Maではスペイン語も器用に使いこなしたCamilaですが、今後どのような路線を歩むのでしょうか……?客演曲は多いですが彼女メインの曲はまだ無いですね。

 

近いうちのヒットが期待されるシングルたち

Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。

(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)

 

Kendrick Lamar – DNA. (Spotify 2位)

Kendrick Lamar – ELEMENT. (Spotify 3位)

Kendrick Lamar ft. Rihanna – LOYALTY. (Spotify 4位)

Kendrick Lamar ft. Zacari – LOVE. (Spotify 5位)

Kendrick Lamar ft. U2 – XXX. (Spotify 7位)

Kendrick Lamar ft. YAH. (Spotify 8位)

Kendrick Lamar – FEEL. (Spotify 10位)

Kendrick Lamar – PRIDE. (Spotify 11位)

Kendrick Lamar – LUST. (Spotify 12位)

Lord Huron - The Night We Met (Shazam 15位)

Kendrick Lamar – FEAR. (Spotify 17位)

Kendrick Lamar – GOD. (Spotify 18位)

Kendrick Lamar – DUCKWORTH. (Spotify 19位)

Kendrick Lamar – BLOOD. (Spotify 20位)

Play-N-Skillz ft. Frankie J, Becky G & Kap G - Si Una Vez (Shazam 47位)

Stargate ft. P!nk & Sia – Waterfall (Pandora 38位)

The Revivalists - Wish I Knew You (Shazam 49位)

Kehlani & G-Eazy – Good Life (Shazam 28位)

 

Kendrick LamarのDAMN.が圧倒的なストリーミングを記録。Spotifyの一日のストリーム数を更新。全シングルがHot 100 に登場するのではないでしょうか。DNA.あたりはトップ10に入りそうですかね。

あとは、Kehlani、G-Eazyの「サマソニコンビ」のGood Lifeも来週Hot 100 に登場しそう。

 

 

今週チャートから姿を消した曲

(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)

 

100 Rag’n’Bone Man – Human

96 Calvin Harris ft. Young Thug, Pharrell Williams & Ariana Grande

93 Kodak Black ft. Future – Conscience

89 Drake ft. 2 Chainz & Young Thug – Sacrifices

85 Kendrick Lamar – The Heart Part 4

75 Miranda Lambert – Tin Man

70 Tim McGraw & Faith Hill – Speak to A Girl

59 Logic – Everybody

※50 Machine Gun Kelly X Camila Cabello – Bad Things

※47 Adele – Water Under the Bridge

※41 Lady Gaga – Million Reasons

 

*1:多くのチャレンジ曲はストリーミングのポイントが高く、それと対比してということです

*2:Hot 100に入ったWiz KhalifaとのBurn SlowもSwae Lee表記になっていることがありますが、ビルボードはRae Sremmurd表記なので、そちらを参照しています