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Phoebe Ryan / James (EP) レビュー 【個性的なボーカルセンスを持つ緑髪の眠り姫?】

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当サイトで何回か取り上げているPhoebe Ryanが10/27にJames (EP)をリリースしたので、レビューをします。↓Phoebe Ryan関連の過去記事です。

 


 

また、このEPのリリースに当たってインタビューを受けていたようなので、そちらも参照してみてください。このレビューもそのインタビューの内容を参考にしています。

 

 

 


 

レビューに入る前に、シングルのカバー画像を本人が書いているらしいので、それを見ていきましょう。

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そしてJames Has Changedのリリックビデオも絵です。


 

本人曰く、曲作りの合間にけっこう絵を書くみたいです。

 

ではレビューに入っていきます。

1 幅が広がったポップセンス

2 ポップス?インディー?両方?

3 おまけ:なぜ眠り姫?

 

 

1 幅が広がったポップセンス

2015年のEP、”Mine”で独特なボーカルセンスを初めて披露したPhoebe Ryan。そのEPにも収録されたDo You.. / Ignition のマッシュアップで注目を集めると、その次にリリースした表題曲Mineでさらなるスポットライトを浴びます。

最初に彼女に目をつけたのはTove Lo。この曲良いね!とツイートをし、そこから自身のツアーの前座にするなど交流が続いています。Phoebe RyanもTove Loを慕っているようで、「Tove Lo先生の言うことはいつもすごい!一言も聞き逃せない!」と語っています。(ビルボードのインタビューより)

その後は、Taylor Swiftが2015年に各SNSで発表した”New Songs That Will Make Your Life More Awesome (I Promise!)”というリストにそのMineが入り、2016年にはThe ChainsmokersがCloserの次にリリースしたAll We Knowの客演に入るなど、ポップス界の巨星からも注目される存在に。着実にキャリアを前進させています。

他にもAll We Knowに引き続きThe Chainsmokersのアルバムで1曲バックコーラスを担当(Bloodstream)、Britney Spearsのアルバムでソングライト、アルバムチャートで2016年間44位に入ったMelanie Martinezのアルバムでも(ボートラですが)ソングライトを担当するなど、要所で活躍中です。

 

このような経験が生きたのか、今回のEPでは以前よりも格段に曲作りの幅が広がっている印象を受けました。

2015年のEP、Mineでは「Phoebe Ryanとはこういうスタイルのシンガーです!よろしくね!」という自身の音楽スタイルを紹介するような作品でしたが、今回のEP、Jamesでは「私の音楽スタイルを活かして何が出来るのか?」を証明する作品であると感じました。

 

アルバム最初のShould IではJamie xx風(On Hold風?)のインディー系エレクトロサウンドを取り入れています。インディーとポップのバランスをうまく取っている曲で、一番取っ付きやすい曲かもしれません。おそらく万人が好きな曲だと思います。(Apple Musicでも✫がついています)Should Iが気に入ったならば、このEPには入らなかったChronicという曲も好きかもしれません。

Be Realは早口歌唱で始まります。そこから夜空に広がる星のようなスケールのあるコーラス、という展開が良い1曲です。夜空に広がる星、というイメージはBe Realのイラストから取っています。ヒップホップというほどでもないですが、ラップ調と自身のスタイルをうまくかけ合わせた曲だと思います。

AspirinはEPの中で一番壮大な一曲。最後に向かって盛り上がっていき、終盤のエモーショナルなフェードアウトが特徴だと思います。

次のJames Has Changed個人的なEPのベストトラックです。”James”はEPのタイトルにもなっていて一番気合が入っているのかもしれません。Phoebe Ryanっぽさが一番表れている曲で、彼女が持つポップセンスがよく発揮されていると思います。私を含む多くの人は2015年のMineを聴いてPhoebe Ryanのファンになったと思うのですが、この曲を聴いてファンになる人も多いのでは?と思いました。今後どのようなヒットに恵まれるかは分かりませんが、しばらくPhoebe Ryan2大エッセンシャルはMineとJames Has Changedだと私は思います。

最後のForgetting All About Youは一番ポップな曲です。現状で一般的に好まれている曲はShould Iのようですが、一番メインストリームに近く、ヒットの可能性がより高いのはこちらのForgettingなようにも思います。客演は今年do re miでトップ40にも入ったblackbearです。同じメインストリーム路線の曲としては、今年リリースした(EPには入らなかった)Dark Sideが挙げられます。

 

自身のスタイルを活かしつつ、新たな要素も取り入れた今後に期待が持てる内容のEPだと思います。曲数は少ないですが、「通しで聞く一つの曲群」としても説得力があると思います。(EPサイズだとプレイリスト的なノリでシャッフル再生上等!のようなものもあるので)

 

 

2 ポップス?インディー?両方

 

2015年のEP、今回のEPでインディー系ポップ*1、メインストリーム系ポップ両方の素質を見せているPhoebe Ryanですが、今後はどちらに進んでいくのでしょうか。

idolatorのインタビューでこのようなやりとりがありました。

 

Are you happier doing more commercial songs like The Chainsmokers collaboration or indie fare?

(The Chainsmokersと組んだ時のようにメインストリーム寄りの音楽か、インディー寄りの音楽、どちらをやっていきたい?)

それに対して……

 

It’s so interesting just thinking about the last question you asked about the sound, all the different vibes I’m going for. I feel like since I began doing music, I have always just been so inspired by all different kinds. In college, I was in a folk band for three years. I was in a punk/screamo band, I was all over the place. I feel like I’m good at just being a little bit of a chameleon in a way. And I don’t think that’s a bad thing. Really at the end of the day it just comes down to the vocal. That’s literally it.

It comes down to the songwriting and the vocal and it being good. It just all has to come together. Whether it’s a Chainsmokers song, whether you’re singing a Bob Dylan cover. I love the songs.

自身の音楽遍歴を語りつつ、最後に「良い曲を書いて、良いボーカルを作ることが大切だと思う!チェインスモーカーズの曲だとしても、ボブ・ディランのカバーだとしても曲を愛するのよ」(意訳)と、ポップス / インディーの壁はあまり気にしていない模様です。

 

自身のセンスを巧みに発揮しポップスでもアクセントとして活躍し、ポップス方面から注目され始めているPhoebe Ryan。ポップスの名参謀として今後の活躍が見込めそうですが、一人のアーティストとしてアルバムをどう作り上げるのか?という点がやはり気になります。

Popcrushのインタビューでは 「EPの次は何をリリースしますか?」という質問に対し、

“Album. Album album album. Where is the album? We want the damn album.”

とアルバムを連呼しており、近いうちのリリースに少し期待を持てます。

 

歌詞分析サイトGeniusでは Expected 2018 の “PR1”というアルバムページが既に出来上がっています!まあ、憶測レベルでしょうが……



そのアルバムで自身のスタイルを確立し、批評家などのインディー方面からも注目されたら素晴らしいと思います。最近のCarly Rae Jepsenのような、ポップスとインディー両方から支持されるようなアーティスト像が一つの理想なのかなと思います。

独自のボーカルセンスに加え、ポップスの素質、インディーの素質どちらとも兼ね備えていると思うので、今後の多方面での活躍を期待したいです。

 

 

3 おまけ:なぜ眠り姫?

 

各所で「寝ることが好き」のような記述が見られるため、こう命名してみました

↓のインタビューでは


「午後の3時に目を覚ます、真のロックスターのような生活。どうやら前日のゲームが原因― 主にマインクラフトを午前6時までやっていたようだ」と紹介されており、

 

またidolatorのインタビューで

I know you’re currently on the road. What’s the best and worst thing about touring?

(Touringで好きなことと苦手なことは何ですか?)

※Touringは音楽のツアーか、単なる「旅」かは不明。

という質問に対し、

「Touringで好きなことは寝ること!誰にも邪魔されずに一日中寝ていられる!」と答えています。

 

緑の髪の毛も目立ちますが、Phoebe Ryanには眠り姫?という特性もあるみたいです!

 

 

 

*1:インディーポップと評されることが多い

11/24 リリース新曲/新作の初動を観察 【BTS、再びHot 100入りへ! / クリスマス到来?】

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BTSがSteve Aoki、Desiignerを迎えてMic Dropをリミックス。そのリミックスが各国のファンの力もあってか、各国iTunesで1位を獲得しています。

アメリカでも見事iTunes1位を獲得!そのBTSについて、またクリスマス関連について今週は触れていきます。

 

Spotify デイリーのアメリカトップ10 (金曜日=11/24)

1 Post Malone feat. 21 Savage rockstar
2 Lil Pump Gucci Gang
3 Post Malone I Fall Apart
4 Camila Cabello feat. Young Thug Havana
5 21 Savage  Bank Account
6 G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B No Limit
7 Post Malone Candy Paint
8 A$AP Ferg Plain Jane
9 Offset, Metro Boomin Ric Flair Drip
10 Sam Smith Too Good At Goodbyes

 

上位はそこまで変わらず。Post Malone過去曲のCandy Paintが7位まで浮上!シングルとしてリリースし直さなくとも、過去の曲がストリーミング内で自ら人気になっていく現象が長く続いています。次の候補はNo Option?

 

② 新曲/新アルバムからのシングル アメリカSpotifyデイリー順位 (金曜日)

74 BTS feat. Desiigner MIC Drop [Steve Aoki Remix]
131 Kodak Black feat. Lil Wayne Codeine Dreaming
171 Anitta & J Balvin Downtown

 

今週は非常に登場した新曲が少ないです!

まずは冒頭でも述べたBTSのリミックス版MIC DropSpotifyでもそれなりの順位で登場しています。iTunesで莫大なダウンロードを記録し、同時にYouTube*1でのビデオも同時に出され一定の再生数を記録していることから、再びHot 100入りしそうです。DNAの時とは違い金曜日のリリースなので時期による不利も無く(=1週間分フルでポイントが入る)、割と高い順位で登場するかもしれません。

ここまでダウンロードが伸びているのはファンの力によるものが大きいと思いますが、今後はファン以外のリスナーにも人気になるかが見どころだと思います。ラジオなどでもかかり、アメリカに「定着」できるかを見ていきたいです。

ちなみにDesiignerにとっても久々のHot 100入りになりそうです。(2017年は一曲もHot 100に入っていない)、そしてSteve Aokiも自身最高位(Louis TomlinsonとのJust Hold Onでの52位)を更新するかもしれないです。

 

ほかKodak BlackがProject Baby 2のデラックス版として追加したLi Wayneとの曲、ブラジルの大スターAnittaとJ Balvin のタッグDowntown が登場。

AlessoとのIs That For Meでは英語歌詞に挑戦したAnittaですが、このDowntownは英語なのは曲名だけで、歌詞は英語ではないです。(おそらくほぼ全てスペイン語 、Anittaにとって外国語に挑戦しているという点ではIs That For Meと同じですね)

 

ここまで新曲の登場が少ないのは以下のように、クリスマス曲が多く登場しているのも一因かもしれません。

20 Mariah Carey All I Want for Christmas Is You
47 Brenda Lee Rockin' Around The Christmas Tree
55 Andy Williams It's the Most Wonderful Time of the Year
56 Wham! Last Christmas
58 Anita Kerr Singers Jingle Bell Rock
71 Burl Ives A Holly Jolly Christmas
79 Frank Sinatra Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! 
95 Nat King Cole The Christmas Song
101 Bing Crosby White Christmas
102 Vince Guaraldi Trio Christmas Time Is Here
104 Band Aid Do They Know It's Christmas? (1984)
109 Mykola Dmytrovych Leontovych Carol of the Bells
110 Elvis Presley Blue Christmas
113 Perry Como It's Beginning to Look a Lot Like Christmas
122 Jose Feliciano Feliz Navidad
125 Michael Buble It's Beginning To Look A Lot Like Christmas
132 Bing Crosby Winter Wonderland
151 Eartha Kitt Santa Baby
152 Chuck Berry Rund Rudolph Run
157 Justin Bieber Mistletoe
162 Burl Ives Rudolph The Red-Nosed Reindeer
178 Paul McCartney Wonderful Christmastime
187 Ariana Grande Santa Tell Me
199 John Lennon Happy Xmas

 

まだ12月にもなっていないのに、既に24ものクリスマス曲がSpotifyの200位圏内に登場!上位には昔からの定番が並んでいますが、Michaele Bublé・Justin Bieber・Ariana Grandeなど近年リリースのクリスマス曲も少し入っています。

2016年は10曲ものクリスマス曲がHot 100に入りました。(2015年は5曲)実はクリスマス曲もストリーミングの恩恵を受けてHot 100で浮上するようになったジャンルの一つです。↓以下が昨年のクリスマスのストリーミングチャートです。


Spotify ではこのように24曲もクリスマス曲が200位圏内に入りましたが、Apple Musicではわずか2曲。現在Mariah CareyのAll I Want ~が46位、PentatonixのHallelujah(Spotifyでの取扱なし)が192位のみ。

両サービスでクリスマスへの関心がこうも違うとは興味深いです。Spotifyはカジュアル、Apple Musicはディープと、いう違いでしょうか??? 

 

 iTunesアメリカップ10+新曲の順位 (金曜日)

1 BTS feat. Desiigner MIC Drop [Steve Aoki Remix]
2$ Camila Cabello feat. Young Thug Havana
3 Imagine Dragons Thunder
4$ Post Malone feat. 21 Savage rockstar
5 Ed Sheeran Perfect
6$ Selena Gomez & Marshmello Wolves
7$ Bebe Rexha & Florida Georgia Line Meant to Be
8 Maroon 5 feat. SZA What Lovers Do
9$ Halsey Bad at Love
10 Portugal. The Man Feel It Still

 

先に述べたようにBTSが首位。このまま週の合計でもダウンロード1位になれるか。ほかAMAでパフォーマンスをしたSelena GomezとMarshmelloのWolvesが割引と合わせて6位に浮上しています。

 

ク19 Mariah Carey All I Want For Christmas Is You
38 Logan Paul No Handlebars
48 Kodak Black feat. Lil Wayne Codeine Dreaming
78 Little Mix Is Your Love Enough?
ク81 Pentatonix  Hallelujah
ク85 Pentatonix Mary, Did You Know?
89 Andy Grammer Smoke Clears
92 James Arthur Naked
ク96 Trans-Siberian Orchestra Christmas / Sarajevo
97 Sigrid Everybody Knows
100 Farruko, Niki Minaj & Bad Bunny feat. 21 Savage & Rvssian Krippy Kush (Remix)

ク=クリスマス曲

 

Little Mixのアルバムの追加曲がエントリー。Sigridは映画ジャスティス・リーグのサントラでLeonard CohenのEverybody Knowsをカバー。彼女はノルウェー出身のシンガーで、今年のDon't Kill My VibeがNMEの選ぶ今年のベストトラック11位に入るなど期待の新人です。


iTunes アルバム順位 (アメリカ)

1 Taylor Swift reputation
2 Fabolous & Jadakiss Friday on Elm Street
3 Pentatonix A Pentatonix Christmas Deluxe
4 P!nk Beautiful Trauma
5 Maroon 5 Red Pill Blues
6 Hopsin No Shame
7 Sam Smith The Thrill of It All
8 Björk Utopia
9 Gwen Stefani You Make It Feel Like Christmas
10 Noel Gallagher's High Flying Birds Who Built the Moon?

 

再びテイラーがアルバム一位か?Pentatonix、Gwen Stefaniのクリスマスアルバムが浮上。ノエル兄はiTunes10位にランクイン。弟のリアムはアメリカのアルバムチャート30位でしたが、それに勝てるか?

 

⑤現在ラジオで上り調子の10曲

3 Camila Cabello feat. Young Thug Havana
14 Halsey Bad At Love
7 Ed Sheeran Perfect
5 Maroon 5 feat. SZA What Lovers Do
42 Gucci Mane feat. Migos I Get The Bag
33 Dua Lipa New Rules
4 Post Malone feat. 21 Savage rockstar
22 G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B No Limit
1 Imagine Dragons Thunder
32 Blake Shelton I'll Name The Dogs

 

Havanaの勢いは止まらず。Halsey、Gucci Mane、Dua Lipa、G-Eazyなどはラジオでのポイントを上げてHot 100でのトップ10入りを狙います。

 

⑥各ラジオ局で今週かかりはじめた曲

✫ポップ系

49 Demi Lovato Tell Me You Love Me
50 N.E.R.D. & Rihanna Lemon

Demi Lovatoのパワーあるボーカルが圧倒的なTell Me You Love Meが2曲目のシングルに。

 

✫アダルトポップ系

46 P!nk Beautiful Trauma
48 The Script Arms Open
49 Fall Out Boy Hold Me Tight Or Don't
50 Clean Bandit feat. Julia Michaels I Miss You

P!nkの次シングルはBeautiful Traumaに。イギリス、ドイツなどではアルバムリリース時にシングルチャートに入っていた曲です。Fall Out Boyはロック系ラジオよりも先にアダルトポップ系でかかり始めるのですね。

 

✫リズミック系

49 Jacques feat. Dej Loaf

At the Club

現在アーバン系で上昇中の曲がリズミック系でも。

 

✫アーバン系

42 Derez De'shon Hardaway
43 Big Sean & Metro Boomin feat. 21 Savage Pull Up N Wreck
44 Future & Young Thug feat. Offset Patek Water
46 Trippie Redd Love Scarls
50 Cassie feat. G-Eazy Love A Loser

Future & Young Thugのミックステープの一番人気がラジオでも。

 

✫カントリー系

46 Kane Brown Heaven
48 Dustin Lynch I'd Be Jealous Too
49 Thomas Rhett Marry Me
50 Danielle Bradbery Sway

カントリー界期待の若手、Kane Brownの次シングルがラジオに。

*1:K-Pop勢が得意とする

最近トップ10に2曲!R&B~ポップをつなぐソングライターStarrahとは?

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現在ヒット中のHavana・What Lovers Do。前者は近いうちのシングル1位が期待され、後者は先週シングルトップ10に入っていました。この2曲でソングライターを務めるStarrahについて、自分なりの見解を交えつつ今回は紹介していきたいと思います。

 

 

1 プロフィールの紹介

2 自分が分析する、Starrahの特徴

3 今後への期待!

4   まとめ

 

1 プロフィールの紹介

 

8人兄弟の末っ子として生まれたStarrahは1990年代 ~ 2000年代初期のR&Bに魅せられ、ティーンエージャーの時期に音楽制作を始めます。大学時代も変わらず音楽制作を続けましたが、その時の主眼を置いていたのはソングライト。ジャンルは変わらずR&Bでした。

そんな彼女ですが、ソングライトをした曲のデモを送るために自ら歌う必要性が出てきました。そこでオートチューンを使ってデモを送っていたのですが、後に実はオートチューンを上手く扱えておらず、実は地声で送っていたことが発覚。しかしそのアクシデントにより彼女の歌唱力は知らない間に向上していたのです。

 

そして2014年、Nick Jarjourというマネージャーにサウンドクラウド経由で発掘され、シンガーとしてデビューします。その時のシングルは”Low”など。

2015年からはソングライターとしても活動を拡大し、JeremihやKid Inkのアルバムでは客演ボーカル・ソングライターとして二つの役割を果たしました。そしてソングライターとして、Kid Ink feat. Dej LoafのBe Real (Hot 100で43位) や Kevin Gates の2 Phones (Hot 100で17位)をヒットに導き、さらにR.Kelly・Lil Wayneという大物二人の曲でソングライトを受け持つなど、キャリアアップしました。

 

2016年はさらに重要な仕事を果たします。RihannaのAntiのNeeded Meでソングライトを担当し、これがトップ10(Hot 100で7位)に入り。彼女がソングライトした曲では初のトップ10です。Hot 100で歴代4番目に多い14曲の1位シングルを獲得してきたRihannaにとってHot 100の7位というと大したことの無い数字に感じるかもしれませんが、実はこの曲Rihannaの曲史上最も長くHot 100に滞在した曲(45週)で*1、チャート上でも新たな一面を見せる成績を残していたのです。週間ピーク7位ながらも、年間では13位に食い込んでいます。

この時期から各方面で引っ張りだこになり、Travis Scott + Young ThugのPick Up the Phone (Hot 100で43位・Travis Scottのアルバムではほか2曲を担当)、DJ SnakeのThe Half (Hot 100には入っていない、客演にJeremih・Young ThugとSwizz Beatz)、Cashmere Cat のTrsut Nobody (Hot 100には入っていない、客演Selena Gomez・Tory Lanez) などエレクトロ方面にも少しずつ進出。幅を広げていきます。

さらには年の後半にはDrakeともタッグ。Fake Loveのソングライトを担当し、Starrah自身2曲目のトップ10に!Fake LoveはHot 100で8位まで到達。“プレイリスト“More Lifeの中ではPassionfruitと並んで最高位です(総合的なヒット度はFake Loveが上)

ほかDrakeと双璧を成す、R&Bの巨星The Weekndのアルバムでも一曲受け持っています。(True Colors)

また2016年には自身の曲RushとDirty Dilenmaをリリース。RushはKehlani入りのリミックスもあります。

 

2017年に入ると、さらに活躍しています。

Big Seanのアルバムでは一部の曲でバックコーラスを務めつつ、EminemとのNo Favorsなどをソングライト。今年批評家からも注目されたCalvin Harrisのアルバムでは収録曲の半分(5曲 / 10曲)のソングライト。複数ジャンルを横断するCalvin Harrisの試みを強力にサポートしました。ちなみにHeatstrokeではバックコーラスを担当しています。

ほかMaroon 5、Cashmere Catのアルバム、Drakeのプレイリストでもそれぞれ2曲を担当しています。

シングルでも大活躍で、Drake・Lil Wayneの素敵な笑顔写真と共にリリースされたNicki Minajの3曲のうち2曲(No Frauds、Regret in Your Tears)をソングライト。また、昨年のNeeded Meのセンスを受け継いだHalseyのNow or Neverや、Duke DumontがプロデュースしたKaty Perryのダンストラック、Swish Swish、昨年のPick Up the Phoneの2人と再会したMajor Lazer (feat. Camila Cabello, Travis Scott & Quavo)のKnow No Better、Camila CabelloのHavana、DJ Khaled + Calvin HarrisのDon’t Quitなど幅広くに参加。2017年だけでトップ10に3曲、トップ40に7曲を送り込んでいます。

 

トップ10 = Havana (2位)、Fake Love(8位)、What Lovers Do(9位)

トップ40 = 上記の3曲、No Frauds(14位)、Now or Never (17位)、Feels (20位)、No Favors (20位)

 

2017年はソングライターとしてだけではなく、シンガーとしても活躍の幅を広げています。年初にはCharli XCXのミックステープNumber 1 Angelの最初のトラックDreamerのヴァースを一つ担当。そしてDiploと組んで自身初のEPもリリースしました!

 

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↑Nicki Minajと再会し、素敵な笑顔を見せるDrakeとLil Wayne。

 

 

2 自分が分析する、Starrahの特徴

 

もう一回Starrahが受け持った曲のうち、トップ10入りした曲を並べてみます。

 

Rihanna – Needed Me / Drake – Fake Love / Camila Cabello feat. Young Thug – Havna / Maroon 5 feat. SZA – What Lovers Do

 

これらの曲の共通点は R&Bを基軸・または参考としながらポップ系ラジオでも人気」ということだと考えます。つまり、Starrahの功績はR&B ~ ポップスを巧みにつなぐことではないか?と考えたのです。

今回は、それを私の考えた3つの曲の「流れ」と共に分析していきます。

 

4つの流れとは、こうです。

① Jamie xx feat. Young Thug & Popcaan – I Know There’s Gonna Be

Travis Scott & Young Thug feat. Quavo – Pick Up the Phone

③ Camila Cabello feat. Young Thug – Havana

 

Young Thug と共に遠いシーンとシーンを繋げたのでは?というのが私の考察です。

まず① → ②。①はStarrahが関与していない曲ですが、③の原点ではないか?という考えが私の中にあるので言及しています。

 

①は、The xxのメンバーJamie xxによるソロアルバムに収録されていた、不思議な雰囲気のダンスホール ~ ファンキー風の1曲。この曲はすこぶる評価が高く、Pitchforkの2015年ベスト曲3位に選ばれるなどしています。またこの曲で客演を務めるPopcaanはダンスホール系の客演として確実に地歩を固め、2016年以降客演で見かける機会が増えました。Drakeの Controllaに客演で当初はいたものの、結局消えるという騒ぎ(?)もありました。

このようにPopcaanを発掘し、ブレイクに導いた曲としての意味合いもあるこの曲ですが、Young Thug側にも影響を与えていると考えています。その影響が最も現れているのがこのPick Up the Phoneだと思います。

 

なぜI Know ~と Pick Up the Phone を私は並べているかというと、2つ共通点を見出しているからです。

まずは全体的な浮遊するようなサウンド感覚です。事象がねじれた異空間に入っていけるような、そういうサウンド感覚は少し似ているように思います。そしてひとしきり複数人で歌った後に最後にサウンドのみの箇所がある、という点で曲全体の構築も少し似ているように思いました。

 

2016年にリリースされたアルバム、Travis ScottのBirds in the Trap Sings McKnight・Young ThugのJeffery両方に収録されているこの曲ですが、元来はYoung ThugとStarrahの2名による曲だったと言われています。*2 この曲をスタジオで聴いたTravis Scottが気に入り、StarrahのパートがTravisに代わり、そしてQuavoが追加されたようです。feat.などの表記からは漏れましたが、Starrahもバックコーラスとして参加しています(序盤の「ヤー」という箇所。他の曲で「ヤー」や「ウー」でバックコーラスをしていることも多いです。What Lovers DoでのSZAの「ウー」はおそらくStarrahリスペクト)

こういう経緯もあって、このPick Up the PhoneはI Know There’s Gonna BeをR&Bテイストに改めた曲、と私は思っているのです。Young Thugが持ち込んだI Know ~のセンスをStarrahのセンスによってR&Bテイストに仕立て上げたような……

この曲はHot 100で43位まで到達。またロングヒットとなっておりリリースから1年以上経った現在でもSpotifyのデイリー200位圏内に名を連ねています(200位圏内に425日目)Young ThugとStarrahの手によってインディーのアイデアをある程度メインストリームに持ち込んだといえます。

Drake のTake Careでは同じJamie xxの曲を「サンプリング」でしたが、今回のYoung Thug・Starrahは「仕立て直し」という形で、再び「ジャンル転換」に成功しました。

ちなみに、Jamie xxは「Travis Scott や Young Thugの曲を気に入っている」ようで、もしかしたらPick Up the Phoneは「本人公認」?とも言えるのかもしれません。

 

さらに局面は進み③(Havana)へ。

この曲にもYoung Thug(客演)とStarrah(ソングライト)がいます。さらにプロデューサーのFrank Dukesも同じです。

この曲はSelena GomezのSame Old Loveのピアノのメロディラインを参考(サンプリング?)にし、StarrahだけでなくPharrellもバックコーラスを担当。Ali Tamposi、Andrew watt、Brian Leeなどのポップ系ソングライター*3が曲に携わるなど、複数のジャンルの才能が一挙に集合しているのですが、軸になっているはPick Up the Phoneではないか、と思います。

I Know ~、やPick Up the Phoneのような歪んだ世界観のサウンドは無く、ポップで聞きやすく仕立て上げられているものの、ミニマルなサウンドの連続やトランペット音、後半のラップはPick Up the Phoneを彷彿とさせるものがあり、さらに終盤のトランペットソロのパートは(やや強引な気もしますが) I Know There’s Gonna Beとの共通点を見いだせなくもないです。

 

 ① → ②では「R&B化」、② → ③では「ポップス化」させ、それぞれをYoung Thugと共に成功へ導いたStarrah。この経緯を見ると、Starrahは様々な素材を R&B ~ ポップスへと自在に「仕上げる」ことを得意にしているのではないか、と考えました。

上で述べたWhat Lovers Doも、 イギリスでヒットしたNEIKEDというプロデューサーのSexualというファンキー調の曲をサンプリングしています。Starrahはこの曲を「ファンキー → R&B/ポップ」と変化させSZAと上手く合わせて仕上げていると思います。

 

3 今後への期待!

さらなるソングライトでの関与・Starrah自身のEPやアルバムも、もちろん期待なのですが、少し変化球的な期待を2つ寄せてみようと思います。

 

① 女性ポップ系シンガーとのコラボEP (Zara Larsson?)

Starrahは述べてきたようにR&Bとポップをつなぐセンスがあるので、ポップス系シンガーと組んで、Starrahのセンスで統一したEPをラッパーのミックステープ的感覚で出したら面白いのでは!と考えました。Starrahはアルバムの半分くらいは受け持つことはありましたが、EP(アルバム)全体を裏方として操ってみたら、今までに無いものが出来るのではということです。イメージしているのはStarrah自身もボーカルで参加した、Charli XCXのNumber 1 Angelです。これはポップスにしては珍しいミックステープ的なノリのEPで、プロデュース陣もPC Music(レーベル)関連者で固められています。

 

そんな全Starrahミックステープのコラボ相手として私が考えたのはZara Larssonです。2016年に複数ヒットを飛ばし、その勢いのまま今年序盤にアルバムをリリース。客演ながらもアルバムに収録されたClean Bandit とのSymphonyがイギリス1位に到達し、アルバムでは貪欲に様々なジャンルに挑戦 。さらなる飛躍をしたとも言えますが、その後のシングル、Don’t Let Me Be Yoursは今年メインストリームを席巻したSteve Mac + Ed Sheeranのコンビがソングライトしているもののほぼ芽が出ずと、最後は微妙な着地になりました。

本人はUKチャートを管理するOffcial Charts Companyに対するインタビューで「私はジャンルに拘りは無いわ」と語るものの、”My best friends” と称し自身のiPhoneケースにRihanna、Beyoncé、Nicki Minajを貼り付けるなどR&B方面への憧れを感じます。

今後さらならる飛躍を目指し、自身のアルバムでは「売れる」ことが必至命題となるはずなので、自身の音楽の嗜好はあまり重視されないと思います。ですが、このようなEPスタイルを取れば“My best friends”に少しでも近づけるのでは?と考えました。

 

StarrahとZara Larssonにそんな政治力は無さそうなので、実現する可能性はほぼ無く、あくまで私の妄想に過ぎません!ただ、アイデアの一つとして提案したいと思います。

 

 客演ボーカリスト / ラッパーとしての飛躍

 

今年に入ってからバックコーラスを担当することが増加し、Starrahの「ウー」や「ヤー」を聞く機会が増えました。一部ではしっかり客演・feat.表記されていますが、多くのシングルでは(特にヒットシングルでは)表向きには feat.されない裏方が多いです。

今年に入って、以前まではソングライター色が強かったJulia Michaelsが独特のボーカルセンスを武器に、次のグラミー新人賞の話題が上がるまで飛躍しました。Starrahも ソングライターから幅を広げ、feat.で表記されるくらいボーカルが前面に出て活躍するビジョンも面白いと思います。

Starrahもなかなか特徴的な声をしていますが、ラップ ~ R&B で良いアクセントになるかと思います。

最後にリンクで貼る記事にあるようにStarrah自身、最初はソングライター志望が強かったようなので、現在どこまでソロ願望?があるかは不明ですがね……

 

 

4 まとめ

 

私の個人的な見解を交えつつのStarrahの解説でしたが、いかがでしょうか。

現在Twitterで”Starrah” と検索すると”Sarrah”とサジェストされてしまうくらい?知名度はまだ低いと思われるStarrahですが、今後さらなる注目を浴びることを期待しています。*4

ちなみに彼女の本名はBrittany Talia Hazzard。ソングライトのクレジットではよく”Brittany Hazzard” と表記されています。今後ソングライトのクレジット等を見る時は注目してみてください!

 

 

※Starrah 関連の記事 (この記事を書くうえで参考にしています)



 

 


 

*1:それまではWe Found Love の41週が最長

*2:最後の項目の参考記事より

*3:最近ではAviciiとRita OraのLonely Together、Hailee SteinfeldとAlessoなどのLet Me Go、Selena GomezとMarshmelloのWolvesにこの3名全員が参加。エレポップ系統を得意にしているといえます

*4:ちなみにこのSarrahが何を指すかは不明。「サラー」界で有名なのはエジプト代表サッカー選手、モハメド・サラーな気がしますが、彼の綴は”Salah” です。あと、最近話題の匿名メッセージSNSは"sarahah” です。

Hot 100 12/2 見どころ 【新人ラッパーが多く登場! / 2018年間チャート最初の週】

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 年間チャートの集計が12月 - 11月なので、ビルボード的には今週は2018最初の週なのです!そんな今週は多くの新人ラッパーが初のHot 100入りを果たしています。客演以外、自分の曲では初のNavを入れると4人の新人ラッパーが初のHot 100を記録したことに!写真はその中でも最も高い順位で登場した6ix9ine。

 

 

 

97 Famous Dex feat. A$AP Rocky – Pick It Up (New)

 Rich the Kidのレーベル所属の新鋭ラッパー、Famous DexがA$AP Rockyと組んだPick It Upが97位で登場。以前もA$AP Fergの曲のリミックスでの共演歴があります。FK1 st, Sosa 808による跳ねるようなビートが特徴。

 

96 G-Eazy – The Plan (New)

 G-Eazyがアルバムに向けたプロモーション用シングル、The Planをリリース。96位で登場。

 2つ前のアルバム、2014年のThese Things Happen(デビュー作)で一番ヒットしたシングルI Mean Itのピークは98位*1でしたが、プロモシングルでその当時の成績を上回ったことになります。彼の現在の勢いを感じます。

 3週間後にリリース予定の3枚目のアルバムでは、No Limitで参加しているA$AP Rocky、Cardi BのほかJay-Z・E-40といった大物ラッパー、現在のG-Eazyの恋人Halsey、Charlie Puth、Kehlani、Anna of the North*2などのシンガーなどの参加が噂されています。

 

93 Lil Xan – Betrayed (New)

 Lil XanのBetrayedが93位で自身初のHot 100に。Spotifyで主に人気のようです。

 Lil XanはおそらくXanax (日本語:アルプラゾラム抑うつ剤)から取った名前ですが、このBetrayedはそのXanaxに対する問題点を述べる歌である、と本人は述べています。過去にはXanaxにハマっていたものの、現在はそこから抜け出したようです。

(参考↓)


 69 Keith Urban – Female (New)

 11/8に行われたCountry Music Association Awardsで披露されたKeith UrbanのFemaleが69位で登場。映画プロデューサー、Harvey Weinsteinのセクハラ疑惑に影響を大きく受けて作られた曲のようです。当の本人、Keith Urbanはソングライトに参加していないですが。

 今年前半にヒットしたCarrie UnderwoodとのThe Fighterはかなりポップに攻めた一曲でしたが、それよりかは純カントリーに戻っていった印象があります。

 

65 Nav feat. Lil Uzi Vert – Wanted You (New)

 The WeekndのレーベルXOに所属するプロデューサー / ラッパーNavとLil Uzi VertのWanted Youが65位で登場。Navはプロデュース/客演を担当した Travis ScottのBeibes in the Trap (90位) 以来2回目のHot 100に。

 Nav初のミックステープからのシングルSome Wayでは惜しくも101位でHot 100入りを逃していました*3。この曲ではThe Weekndが客演し、その歌詞の一部が彼の当時の彼女Selena Gomezに手を出した(?)Justin Bieberへの挑発になっているとも捉えられ、少し話題になっていました。(参考

 

58 6ix9ine – Gummo (New)

 6ix9ineのGummoが58位で登場。彼にとって初のHot 100に。スクリーム・ラップとも評される異色のラップスタイルが話題を呼び、YouTubeやサウンドクラウドSpotifyApple Musicなど多数のストリーミングサービスで人気となっています。元はTrippie Reddに向けられたビートだったようですが、そのビートを本人から譲り受けたようです。

 初登場でいきなり58位はかなり高い数字だと思います。個人的にBobby ShmurdaのHot N****を彷彿とさせる曲だと思っているのですが、この勢いのままHot N****のようにトップ10入り(ピーク6位でした)を果たすことは出来るのか?

 

(参考)

“GUMMO”がヒット中のラッパー6ix9ineってどんな人物??? | Black Music Dictionary

 

41 Kendrick Lamar feat. Zacari – LOVE. (Re)

 【21週目以降の曲が51位以下に落ちた時、Hot 100から外す】というルールによって11週前の85位を最後に、チャートから外れたKendrick LamarのLove.ですが、その後再浮上を果たし、ボーダーの50位を超えてHot 100に再登場。今週41位。ちょうど外れたぐらいのタイミングでシングル化され、ラジオでかかり始めたことが再浮上の要因です。

 

 その21週目以降~のルール、通称リカレントルールですが、浮上の兆しがある曲をルールの適用外にする場合があります。最近ではTravis ScottのButterfly Effectが21週目に51位など、それに当てはまりました (参考

 この曲もちょうどチャートから外れた時期にシングル化されたので、外れるタイミングで「浮上の兆しがある」とも取れた気がしますがピークが18位と高かったことからか、「この程度の浮上では不十分?」とされてルールが通常通り適用され、チャートから外れました。

 ビルボードは「21週目以降51以下」の箇所を明文化していますが、例外の部分は詳細が不明なので、チャートマニアなりに推測するしか無いです。個人的には・大前提として上昇中 ・そのうちピーク更新の見込みがある曲 ・ラジオはまだ上り調子か? ここが例外か判断する上でのカギだと思っています。

 

38 SZA – The Weekend (↑)

 前シングルLove Galoreに引き続き、SZAのThe Weekendがトップ40に突入!今週38位。ストリーミングの数字が安定している(特にApple Musicで)ことに加え、アーバン系、リズミックなどのラジオが上がってきたことがトップ40入りの要因です。Love Galoreで記録した自身の曲での最高位32位を超えられるか。(客演ではWhat Lovers Doが9位に到達)

※今週はポップ系ラジオでの数字が常に高いCharlie Puthもトップ40入りを果たしています。How Longが今週40位で自身通算6曲目のトップ40。

 

18 Taylor Swift - ...Ready For It? (↑)

 Taylor Swiftがここ約2年で1番のセールスを記録して今週のアルバム1位に君臨。アルバムのシングルのうち...Ready For It?がHot 100で一番高い順位につけています。ここ数週46位→19位→30位→18位と乱高下しています。

 ほかLook ~が久々の上昇で30位、Call It What You Wantが73位、Goregeousが89位に入っています。他のシングルはストリーミングで開放されていないだけでなく、iTunesにすら無い(アルバム単位でしか曲を買えない)ため、Hot 100に入ることが出来ませんでした。1989リリース時はShake It OffがHot 100の1位につけていました。

※今週のチャートは年間チャート集計最初の週なので、アルバム2018年間チャート1位を狙うには最適な週です。Adeleがアルバムをリリースしない限りTaylor Swiftの2018アルバム1位はもう確定かも……

 

※純セールスは約122万。1989の約128万を少し下回っています。また、開放しているシングルの数が違うとはいえ、シングルのダウンロードでもかなりの差があり、1989との落差は多少感じる結果に。さらに、200万枚の販売を予測していたという報道もあり、それを考えると122万でも意外と不足感のあるセールスなのかもしれません。

 もちろん2作連続でこんなに売り上げるTaylor Swiftは間違いなく凄いのですが、ややキャリアの停滞感は否めません。

※ちなみにAdeleの25の初週のセールスは約338万。この数字の前ではTaylor Swiftも滲んでしまいますかね……

 

✫参考 1989 (2014年10月27日)、Reputation (2017年11月10日) リリース日のiTunesシングルの様子

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14 Eminem feat. Beyoncé – Walk On Water (New)

 EminemのスキルフルなラップにBeyoncéの力強いボーカルが乗ったWalk On Waterが14位で登場。超大物同士のコラボとだけあって注目度が高いです。ソングライターにはLove the Way You Lieも担当したSkylar Greyが起用されており、目指すはポップス系ラジオ寄りのアンセムでしょうか。

 ちなみにEminemもBeyoncéもこれが通算57曲目のHot 100エントリーで、歴代19番目に多いエントリー数です。

 

3 Lil Pump – Gucci Gang (↑)

 Lil PumpのGucci Gangがストリーミング・ダウンロードを上げHot 100の3位まで食い込んできました。ビデオの再生も快調に伸ばし、Apple Music、Spotifyでもrockstarに次ぐ2位につけています。ダウンロードがそれに追いつくかのように今週伸びて、Hot 100の3位まで入ったのですが、ラジオはまだまだ。

 リズミック系で28位、アーバン系(ヒップホップ + R&B)で25位ですが、ラジオの成績は全体の100番目程度と推測され、Hot 100の3位としてはかなり少ないです。

 今週は3位まで食い込んだものの、ダウンロードが先週からそこまで伸びていないこと、ラジオがまだまだなことからHot 100の1位はまだ遠いと思われます。

 それよりも今週Hot 100の4位で、ラジオ1位を獲得したImagine DragonsのThunderのほうが早くHot 100の1位を取る可能性がありあそうです。(バンド初のラジオ1位)次の1位はおそらくHavanaですが。Thunderが1位になるかはHavanaの好調がどこまで続くかにもよりますね。Thunderはストリーミングのピークが少し前に来ていた点がマイナスですね。

 

ビルボードはこのGucci Gangについて、「公式のYouTubeビデオのほか、ユーザーが作成したオリジナルビデオが人気を集めている」と記事で書いていましたが、YouTubeでの”Gucci Gang”の検索を眺めると、そこまで多いか?という印象です。公式:1.55億、に対して有力なリミックス2つは340万、280万程度。

 再生数などの調査を行うニールセンがどこまで詳しいデータをビルボードに渡しているかは分かりませんが、公式ビデオの再生数と民間ビデオの再生数を分けたデータを渡しているかどうか、がこの件では気になります。そして民間ビデオをどこまでキャッチしているかも気になります。さすがにただ音源を引っ張ってきただけの違法アップロード(?)はカウントしないでしょうし、線引きが難しそうです。

 ちなみにまだこの曲は○○チャレンジ みたいなのをあまり聞きません。

 

× Sam Hunt – Body Like A Back Road (↓)

 カントリーでは4年ぶりのトップ10を記録し、さらにはポップ系ラジオに人気が飛び火するなどしてロングヒットとなったBody Like A Back Road。6位ピーク / 41週滞在とかなりの好成績を残してチャートを後にしました。ピークは6位、トップ10に滞在したのは8週とそこまででもない成績に見えますが、20位以上にいた期間がかなり長いため総合的なヒット度は高く、年間チャートでトップ10入りの線が強そうですかね。

※この曲はHot Country Songsの1位最長記録を更新しました(34週)。ヒット度の観点からは最長記録に相応しい立派な記録を残していたと思います。ですが、Hot Country Songsは事実上2013年以降である……などの理由から、あまり有効な記録ではないと思うので、Hot Country Songsの記録よりも年間チャートの順位の高さに価値があると私は考えています

 

× DJ Khaled feat. Rihanna & Bryson Tiller – Wild Thoughts (↓)

 Wild Thoughtsがピーク2位、チャート滞在21週でチャートから外れました。

リリース時に大きく注目を浴びる → ラジオ・ストリーミングを両立し高いピークを記録する → しかし序盤に飛ばしすぎたことから、後半息切れし途中から急落 という、I’m the Oneと同じ流れを辿ってチャートを後にしました。(I’m the One はピーク1位 / 22週滞在)

 一時期ラジオで1位になり、絶妙なタイミングでiTunes値引きを敢行したのですがDespacitoの壁は高く1位にはなれず。一応イギリスでは1位になっています。

※アルバムもリリースされた週はImagine Dragonsとの熾烈な1位争いを制し、次の週も1位など出だしは絶好調だったのですが、その後シングル群と同じく落ちるのが早めでした。1位を争ったImagine Dragonsは今週アルバム12位、DJ Khaledは今週アルバム79位です。

※実はDJ Khaled、Imagine Dragonsにセールスでは完敗していました。その週についてはこちら……↓

 

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲          Camila Cabello feat. Young Thug - Havana

今週最もダウンロードが上昇した曲 Camila Cabello feat. Young Thug - Havana

今週最もストリーミングが伸びた曲 Lil Pump – Gucci Gang

最も高い順位で新登場した曲          Eminem feat. Beyoncé – Walk On Water

 

※今週からダウンロード / ラジオは最も上昇した曲(Greatest Gainer)が表示されなくなれましたが、ダウンロード/ラジオの個別チャートを見れば分かります。

(一時的な現象だったようです。データが間に合っていなかっただけ?)

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今週チャートから外れた曲 (9曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Offset & Metro Boomin – Nightmare (🗻100位 /⏰1週)

99 21 Savage, Offset & Metro Boomin - Mad Stalkers (🗻99位 /⏰1週)

98 Macklemore feat. Skylar Grey – Glorious (🗻49位 /⏰18週)

94 Big Sean & Metro Boomin feat. 21 Savage - Pull Up N Wreck (🗻94位 /⏰1週)

93 Maroon 5 – Wait (🗻93位 /⏰1週)

82 Sam Smith – Pray (🗻55位 /⏰2週)

73 21 Savage & Metro Boomin – My Choppa Hate N****s (🗻73位 /⏰2週)

49 Sam Hunt - Body Like A Back Road (🗻6位 /41週)

48 DJ Khaled feat. Rihanna & Bryson Tiller - Wild Thoughts (🗻2位 /⏰21週)

 

 

来週以降にHot 100に入るポテンシャルを持った曲をピックアップしました

 

Mariah Carey – All I Want For Christmas Is You

 クリスマスソングの花形。今年も例年と同じようにダウンロードやストリーミングで上昇してきています。そろそろHot 100にも出てくるでしょうか。ちなみに昨年は12月の3週目に登場。

 現在iTunesSpotifyで50位前後。

 

Farruko, Bad Bunny, Nicki Minaj feat. 21 Savage & Rvssian – Krippy Kush

 ラテンアーバン系のヒット曲にリミックスとしてNicki Minajと21 Savageが追加。元々トラップ風の一曲だったので英語圏ラッパーとも相性は良さそう。リミックスのリリースが火曜日だったので、Hot 100入りは集計がフルになる再来週となるのが定番ですが、9月半ばに101位に入るなど元からそこそこヒットしていた曲なので、3日分のプラスアルファだけでもHot 100に入れる程度のポイントを稼ぐかも=来週のHot 100に入るかも

 

 ☆この週の順位表100位~1位はこちら↓

 

ビルボードによるHot 100 / アルバムチャート記事(書くうえで参考にしています)

 

 

 

 

*1:この曲がエントリーしたのは2015年序盤

*2:ノルウェー出身。今年Tyler, the Creatorのアルバムに参加

*3:母国カナダでは31位まで行きました

11/17 リリース新曲/新作の初動を観察 【Luis Fonciの次なる一手は? / 偽SavageがSpotifyのバグで登場!?】

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テイラーの影響力が大きすぎるうえ、シングルを小出しにする戦略もあって今週も話題の目玉はテイラー。アルバムも2週連続1位になりそうです。Eminemは結局アルバムを今週出さず。ほかのLuis Fonsi、Spotifyの偽アーティスト?にフォーカスを当てていきます。

 

Spotify デイリーのアメリカトップ10 (金曜日=11/17)

1 Post Malone feat. 21 Savage rockstar
2 Lil Pump Gucci Gang
3 Post Malone I Fall Apart
4 Sam Smith Too Good At Goodbyes
5 Camila Cabello feat. Young Thug Havana
6 G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B No Limit
7 Offset, Metro Boomin Ric Flair Drip
8 21 Savage  Bank Account
9 A$AP Ferg Plain Jane
10 Logic feat. Alessia Cara & Khalid 1-800-273-8255

 

大きな変化は無し。Sam SmithのToo Good at Goodbyesがアルバムリリース以降上位に定着。No LimitとRic Flair Dripが少し上昇しているくらいでしょうか。ちなみにNo Limitですが、ストリーミング限定(Spotify限定?)でG-Eazyのバースが新たに追加されているとの情報があります。自分もそんな気がするのですが、明言はされていません。果たして……(参考

(アルバムが同じ週にリリースされた)What Lovers Doも13位と、そこそこ上位をキープしています。

 

② 新曲/新アルバムからのシングル アメリカSpotifyデイリー順位 (金曜日)

34 Lil Peep Save That Shit
55 Lil Peep Benz Truck  гелик
55 G-Eazy feat. Zoe Nash The Beautiful & Damned
56 Luis Fonsi & Demi Lovato Échame La Culpa
???67 22 Savage (Tay-K?) The Race
73 Lil Peep feat. Lil Tracy Awful Things
86 Lil Uzi Vert 20 Min
93 Diplo feat. MØ Get It Light
110 Fall Out Boy HOLD ME TIGHT OR DON'T
112 Steve Aoki & Lauren Jauregui All Night
125 PnB Rock feat. A Boogie Wit da Hoodie Lovin'
129 Lil Peep U Said
132 Lil Peep Beamer Boy
136 Machine Gun Kelly, X Ambassadors & Bebe Rexha Home
140 Miguel Pineapple Skies
145 Jaden Smith feat. A$AP Rocky Breakfast
165 Tory Lanez I Sip
167 Lil Peep Brightside
176 Lil Peep Better Off - Dying
187 blackbear feat. 2 Chainz gucci linen

 

水曜日に亡くなったLil Peepが今年リリースしたアルバムの再生数が浮上。そのアルバムの7曲中6曲がSpotify 200位圏内に入りました。 (Beamer Boyはアルバム収録シングルではない)

今週のアルバムはSpotifyでの登場がかなり少なめ、PnB Rock・Jaden Smithの1曲エントリーが最多で、ほかiTunesアルバム上位に入ったカントリー界のベテラン2名のTim McGraw & Faith Hill によるコラボアルバム、同じくカントリーのChase Rice、Kanye Westが参加したCyhi the Prynceのアルバム、Tove LoなどはSpotifyに入りませんでした……

Lil Uzi VertはLuv Is Rage 2に4曲を追加。そのうち20 Minがエントリー。

 

今週はLuis Fonsiに注目。Shape of Youを常にYouTube再生では常に上回り続けるなど、元々ラテン界隈では大盛り上がりだったDespacitoでしたが、Justin Bieberのリミックスで見事英語圏でも大ブレイク。その波に乗ってLuis Fonsiが本格的にメインストリームに食い込もうとする動きが見られます。

今回組んだ相手はSorry Not Sorryが自己最高位を更新するなど好調のDemi Lovato。曲のタイトルはスペイン語ですが、Demi Lovatoのパートは英語が多めで、Despacitoのような英語とスペイン語を混ぜた構成になっています。ちなみにDemi Lovatoの父親はメキシコ系の子孫だったようです。

「今回」ということは実は「前回」もあったのですが、その時組んだのはDNCE。客演にNicki Minajを迎え、さらにソングライト陣からメンバーのJoe Jonasを外し、Justin TranterやMatman & Robinなどの名ソングライターに委託するなど気合を入れてCake by the Oceanの再現を狙ったものの、Hot 100に入れないなど不発。

そこでDespacitoで大きく名を上げたLuis Fonsiを迎え新たにリミックスを作成。歌詞の一部をスペイン語に変更するなどしたものの、結果はラテン系ラジオで少しヒットした程度で不発。本当はCake by the Oceanに続くヒットを早く出して、ポップ系バンドとして定着をしたかったのだと思いますが、その計画は頓挫したといえますね……

ちなみに彼らはSEKAI NO OWARIとのコラボシングルを新たにリリース。ラテンの次は日本での再浮上を狙います。DNCE経由でSEKAI NO OWARIが各国に知れ渡ったりすれば、面白いかもしれませんが、果たしてその可能性はあるのか???まあ、そもそもこの曲は日本でしかプロモーションしない可能性もありますがね。

 

もう一つの注目は偽アーティスト?のシングル。22 Savage?のThe Race。ただこれはTay-KのThe Raceのことで、なぜ22 Savageに変わったのかは不明。21 Savageのパクリ、22 Savageはいることにはいますが、この曲は22 Savageの曲ではないです。時たまSpotifyは名前がバグってしまうことがあり、以前もJustin BieberがJenny Duncanという名前に変わってしまう事件もありました。一時的な表面上だけのバグなら笑って済ませられますが、仮にこれがロイヤルティの支払いに影響があったらマズいですよね……

 

ほか映画The BrightよりMacine Gun Kelly + X Ambassadors + Bebe Rexha という3種のジャンルが集合したシングル、Lean On・Cold Waterで組んでいたコンビの再来、Diplo + MØのGet It Right、アルバムリリースが迫るG-Eazyの新シングルなど。

また、Fifth Harmonyのメンバーが再びソロ活動。Steve AokiとLauren JaureguiのAll Nightも登場しています。

 

 iTunesアメリカップ10+新曲の順位 (金曜日)

1$ Camila Cabello feat. Young Thug Havana
2 Ed Sheeran Perfect
3 Imagine Dragons Thunder
4$ Post Malone feat. 21 Savage rockstar
5$ Bebe Rexha & Florida Georgia Line Meant to Be
6 Luis Fonsi & Demi Lovato  Échame La Culpa
7 Machine Gun Kelly, X Ambassadors & Bebe Rexha Home
8 Steve Aoki & Lauren Jauregui All Night
9 Taylor Swift ..Ready For It?
10$ Maroon 5 feat. SZA What Lovers Do

 

Hot 100でも好調のHavanaが先週半ばから一位をキープ。近いうちにHot 100の一位になれそうです。Bebe Rexhaが現在iTunesのトップ10に2シングルエントリー。

 

19 Taylor Swift feat. Ed Sheeran & Future End Game
37 Taylor Swift New Year's Day
43 Gary Clark Jr. & Junkie XL Come Together
46 Taylor Swift I Did Something Bad
47 G-Eazy feat. Zoe Nash The Beautiful & Damned
55 Taylor Swift Delicate
60 Taylor Swift Don't Blame Me
74 Flo Rida feat. Maluma Hola
75 Annie LeBlanc Photograph
79 Lil Uzi Vert 20 Min
82 Green Day Back in the USA
86 Diplo feat. MØ Get It Right
89 Lil Peep feat. Lil Tracy Awful Things
90 Taylor Swift Getaway Car
98 Luke Bryan Hooked On It

 

テイラーがシングルをiTunesに開放。現在ラジオで好調のEnd Gameがダウンロードを集めています。ストリーミングへの開放はまだ。

 

iTunes アルバム順位 (アメリカ)

1 Taylor Swift reputation
2 Tim McGraw & Faith Hill The Rest of Our Life
3 Chace Rice Lambs & Lions
4 Sia  Everyday Is Christmas
5 Moneybagg Yo & YougBoy Never Broke Again Fed Baby's
6 PnB Rock Catch These Vibes
7 Jeremy Riddle  More
8 Tove Lo BLUE LIPS (Lady Wood Phase Ⅱ)
9 Cyhi the Prynce No Dope on Sundays
10 Imageine Dragons Evolve

 

テイラーが1位をキープ。セールスでは向かう所敵なしなので、1位寡占がしばらく続く可能性も。ほかSiaのクリスマスアルバムなど。

 

⑤現在ラジオで上り調子の10曲

4 Camila Cabello feat. Young Thug Havana
114 Taylor Swift feat. Ed Sheeran & Future End Game
13 Ed Sheeran Perfect
2 Imagine Dragons Thunder
21 Halsey Bad At Love
7 Post Malone feat. 21 Savage rockstar
26 Taylor Swift Ready For It
140 Kieth Urban Female
35 Kendrick Lamar feat. Zacari LOVE.
15 Kesha  Praying

 

Taylor SwiftのEnd Gameがラジオで快調。ストリーミング無しでどこまで浮上するか?ビデオのリリースでBad Bloodの時のような急上昇を狙ってくるかも。

ちなみに左の数字はkworbによる現在の推定ラジオ順位です。

 

⑥各ラジオ局で今週かかりはじめた曲

✫ポップ系

34 Taylor Swift feat. Ed Sheeran & Future End Game
42 Sofi Tukker feat. Nervo, The Knocks & Alisa Ueno Best Friend
44 Eminem feat. Beyoncé Walk On Water
46 WALK THE MOON One Foot
47 Clean Bandit feat. Julia Michaels I Miss You
50 G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B No Limit

 

日本人が客演にいるSofi TukkerのBest Friendがポップ系ラジオで上昇中!Hot 100入りへ、着実に伸びてきています。ほかオルタナティブ系ラジオでもかかっています。

WALK THE MOONはラジオでの上昇でHot 100エントリーできるか?Shut Up And Dance以外Hot 100エントリーは今のところなし。

 

✫アダルトポップ系

46 Taylor Swift feat. Ed Sheeran & Future End Game

テイラーのポップ系での強さは言わずもがな、そして客演にFutureがいるなどでリズミック系などでも上昇できるか。ラジオでのポテンシャルが高そうです。

 

✫リズミック系

37 Eminem feat. Beyoncé Walk On Water
46 Yo Gotti Juice
47 Big Sean & Metro Boomin feat. 21 Savage Pull Up N Wreck
48 Kodak Black feat. XXXTENTACION Roll In Peace
50 Imagine Dragons Thunder

ストリーミングで人気のRoll In Peaceがラジオでかかるように。Hot 100での上昇の手助けになれるか。ほか現在ポップ系ラジオで1位と見られるImagine DragonsのThunderが登場。Thunderはそこまで「リズミック」さは無いですが、ポップ系ラジオで1位付近まで来ると、かかる系統が広がることが多々あります。

ちなみに似たようなケースのFeel It Stillはリズミック系で一時期29位まで上昇していました。去年はそこまで「リズミック」さの無いCloserがリズミック系で1位になっていました。

 

✫アーバン系

28 N.E.R.D. & Rihanna Lemon
38 Remy Ma feat. Lil' Kim Wake Me Up
44 Fetty Wap There She Go
49 DRAM feat. Trippie Redd Ill Nana
50 Busta Rhymes feat. Vybz Kartel Girlfriend

N.E.R.D.が大きく上昇。本格的ヒットになるか?

 

✫カントリー系

40 David Lee Murphy & Kenny Chesney Everything's Gonna Be Alright
48 Runaway June Wild West
49 Dustin Lynch I'd Be Jealous Too
50 Danielle Bradbery Sway

大御所のタッグが続くカントリー界。