チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

年間リストに入りづらい・昨年12月リリースのアルバムに再度スポットライトを当てたい!

 

 

 12月あたりにリリースされたアルバムは毎年各媒体で発表される「年間ベスト」のリストに入りづらい傾向があります。このようなリストはだいたい12月の「前半」あたりに発表されるので、それ以降にリリースされたアルバムは自然と「選考外」になってしまうのです。(仮に、12月の序盤にリリースされたとしても、アルバムを味わう期間が短くこれもアルバムの選考には入りづらいと思われます)

 かといって、次の年のリストに入れるのも、昨年のアルバムを入れることになり何か微妙な感じがする……このような理由から、12月にリリースされたアルバムはあまり「年間ベスト」のリストに入いりづらいように思うのです。

 

 現在、私は2018前期ベストアルバムを鋭意選定中なのですが、その前に12月リリースのアルバムに再びスポットライトを当て、年間リストから漏れてしまったアルバムを讃えよう!と考えたのです。

 

(昨年の私のベストアルバムのリストでは、12/15以降のアルバムは来年の選考に回すと言いましたが、スタンスを変えました💦 )

 

1 Charli XCX / Pop 2

 

f:id:djk2:20180612001200j:plain

Favorite Tracks:Lucky、I Got It、Femmebot

 

 「“Pop2”を聞いて、今の所泣いた回数:8」 このアルバムについてこのような感想をツイートしている海外の人を見つけました。多分、これは話を盛っていますが、実際それだけの「魂」を持ったアルバムであることは間違いが無いと思います。

 MØ、Cupcakkeと前のミックステープに参加した二人や、初のコラボとなるCarly Rae Jepsen、Tove Loなど多くの客演を迎えた個性的な楽曲を取り揃える一方で、アルバム全体の世界観も統一されていて、かなりの傑作アルバムだと思います。

 リリース時期が難しかった(12/15)影響で、メディアの年間リストなどにはあまり入っていなかったですが、時期が良ければ各メディアのランキングで上位に入ったのではないか?と思っています。(ちなみにCharli XCXがこの年リリースした“Boys”は各メディアの「ベストソング」ランキングを合算したランキングで7位らしいです。”Pop2”も時期が良ければ「ベストアルバム」の合算ランキングでそれぐらいに入ったのでは?と考えています。 )

 ちなみにこのアルバムを昨年の自分のベストアルバムリストに入れるとしたら1位か2位ですね!

 シングル単位でのお気に入りは“Lucky”と”I Got It”、そして“Femmebot”です。”Lucky”はダイヤモンドのように美しいメロディラインが特徴的な1曲。さっき述べた「8回泣いた人」は、この曲で涙したに違いない(?) “I Got It”はBrooke Candy、Cupcakke、Pabllo Vittarという3名のラッパーによる強烈なヴァースが特徴的。”I Got It”が連続するサビの歌いやすさも合わせて、このアルバムで一番盛り上がる曲かもしれないです。

 そして一番衝撃的だったのは“Femmebot”です。何よりこの曲を一番象徴しているのは、ロボットが「感情的すぎて歌えない」と判定した?という逸話?がある点です!この曲はアルバムの中で一番魂を揺さぶられる曲だと思います。

 (他にも良い曲は多いです。ファンの間では”Track 10"が人気らしいです 参考:

ファンが選んだ Charli XCX ベストソング So Far を勝手に集計【本人がTwitterで質問】 - チャート・マニア・ラボ (CML)

 

 純粋にアルバムとしてこの上なく素晴らしいのですが、それに加えて、このアルバムは「客演を介した新世代スターの紹介」という役割を果たしているとも思います。

 アルバムには多くの客演が登場しますが、「“Pop2”で名前を初めて知って、良いと思ったアーティスト」が誰かしらいるのではないでしょうか?

 私の場合はそれがKim Petrasで、今アルバムをすごく楽しみにしています(今年の6月にアルバムをリリースするとの噂がある) 今年リリースしたシングル、“Heart to Break”、”Can’t Do Better”はいずれも絶品です。

 

 ちなみに、↓のインタビュー記事では「“YEEZUS”以来の、世界をひっくり返すアルバム」*1 と評されていますが、どちらかというとこのアルバムは「多様なゲストを迎えた個性的な楽曲群」を持ちながら、「アルバム通して統一された世界観」も同時に持つという点で、 “My Beautiful Dark Twisted Fantasy”に近い気がします。*2

 

 リリース時期が難しく、2017の年間リストにはそこまで入っていないアルバムですが、いずれ「ポップス版MBDTF」のような感じで高く評価され、長く愛され、長く記憶されるようなアルバムになってほしい……そう願っています。

 

2 Francis and the Lights / Just For Us

f:id:djk2:20180612001451j:plain

 

Favorite Tracks:Just For Us、Cruise

 Kanye Westの最新作”ye”にも参加したプロデューサー・Francis and the Lightsによるアルバム。”ye”ではJustin BieberやEd Sheeranなどと共に多くのヒットを生み出してきたポップ系プロデューサー、Benny Blancoの参加が話題となりましたが、KanyeにBenny Blancoを紹介したのはFrancis and the Lightsではないのか?と考えています。(Benny BlancoはFrancis and the Lightsのアルバム両方にプロデューサーとして参加している)

 30分弱のポップアルバムで、非常に聞きやすい作品でした。リリースは冬でしたが、清涼感のあるジャケットと合わせて、夏に聞いても気持ちの良いアルバムかもしれません!表題曲の“Just For Us”や、アルバムラストの美しい”Cruise”が目玉トラックですかね。

 年間リスト的にはかなり難しい時期 (12/29)のリリースだったということもあり、あまり注目されていないように思いましたが、もっとスポットライトが当たって欲しいアルバムだと思っています!!

 

3 Quavo & Travis Scott (Huncho Jack) / Huncho Jack, Jack Huncho

f:id:djk2:20180612001545j:plain

 

Favorite Track:Black And Chinese

 

 今年アルバムをリリースしたMigosのQuavo、今年アルバムをリリースするかも?と噂されるTravis Scottによるジョイントアルバム。

 彼らは客演などで複数回コラボしている「名コンビ」で、特に“Pick Up the Phone”、”Oh My Dis Side”の2曲は特に素晴らしいと思います。

 そんな二人のサウンドが存分に味わえるアルバム。正直、“Pick Up the Phone”と”Oh My Dis Side”が「良すぎる」ためか、その2曲クラスの楽曲はこのアルバムには無いと感じましたが、アルバム全体の印象は良かったです。

 特にQuavoは(Migosで)2017年にも2018年にもアルバムをリリースし、客演仕事も多く、多忙を極めていたと思います。その中でこのクオリティのアルバムをポッと出して、しっかりヒット(アルバム3位)を記録するのは、現在のメインストリームにおいて彼が主役であることを証明していると思います。

 Travis Scottも、このジョイント作や、自身の2アルバム、それに客演仕事などでも好印象な曲が多く、自分の中で「ハズレのないアーティスト」になりつつあります!(2015年も2016年もベストアルバムのリストから外したことを後悔しています💦 今年のアルバム?“Astroworld”、大いに期待しています!)

 そんな素敵なクリスマスプレゼント(リリース日が12/22)だったと思います。

*1:原文では”Gravity-shifting”と書いてある。この訳が正しいかどうかは不明💦

*2:”Pop2”の5曲目→6曲目 の感じと“MBDTF”の5曲目→6曲目の感じは少しにていると思います

6/8 新曲・新リリースの初動を観察 【KIDS SEE GHOSTSはアルバム何位か? + 88risingスター勢揃い】

f:id:djk2:20180609221049j:plain

  今週の注目はKid CudiとKanye Westのジョイントアルバムですかね!Kanye Westにとっては2週連続でのアルバムリリースとなりましたが、注目度はいかほどでしょうか? ↑の画像はKid CudiとKanye West、そしてアルバムのジャケットをデザインした日本人デザイナー・村上隆

 ほかアジア系アーティスト集団・88risingの新曲など

 

Spotify デイリーのアメリカトップ10 (金曜日)

1 Juice WRLD Lucid Dreams 179万
2 Kanye West All Mine 166万
3 Drake  Nice For What 149万
4 Post Malone Better Now 144万
5 Lil Baby & Drake Yes Indeed 143万
6 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It 133万
7

Kanye West

Ghost Town 125万
8 Kanye West Yikes 117万
9 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho 116万
10 Drake  God's Plan 106万

 数字は一日の再生数

 

 先週の半ばから”Lucid Dreams"がSpotifyランキングの首位に立っています!各ストリーミングで旋風を巻き起こしているこの1曲、どこまで飛躍するでしょうか?現在Spotifyグローバルランキングでも8位まで食い込むなど、アメリカ以外でもじわじわヒット中です。

 リリース2週目に入ってもKanye Westのアルバム曲がまだ3つSpotifyのトップ10に残っています。

 

② 新曲/新アルバム アメリカSpotifyデイリー順位

 

・KIDS SEE GHOSTS / KIDS SEE GHOSTS 圏内:7/7曲

19 KIDS SEE GHOSTS Freeee (Ghost Town Pt.2)
21 KIDS SEE GHOSTS 4th Dimension
27 KIDS SEE GHOSTS Cudi Montage
29 KIDS SEE GHOSTS Kids See Ghosts
30 KIDS SEE GHOSTS Feel The Love
52 KIDS SEE GHOSTS Fire
56 KIDS SEE GHOSTS Reborn

 Kanye WestとKid Cudiのデュオ、KIDS SEE GHOSTのアルバムが全曲ランキング入り。Kanye Westがプロデュースした他の2作品(Pusha Tと自身のアルバム)と同様に7曲で構成されています。

 クレジットはされていませんが、 Ty Dolla $ignやPusha Tがアルバムに登場します。

 全体的に高く優秀な順位で登場していますが、現状Spotifyでの順位を見る限り、2週目の”ye"のストリーミング>”KIDS SEE GHOSTS"のストリーミングといった感じです。

 先週のKanye Westの”ye"はアメリカ以外のストリーミングでも人気を集めましたが、今回の”KIDS SEE GHOSTS"はアメリカ以外ではそこまで人気が出ず。

 (イギリスではアルバム7曲中、5曲がランキングに入った。イギリスではJorja Smithに次いでストリーミングで2番人気のアルバムに)

 

※リリース時間が中途半端な時間だったことから、2日目にストリーミング数が向上し、アルバムうち4曲がSpotifyのトップ10に突入しました!

 

・新シングル

88 88rising feat. Joji, Rich Brian & Higher Brothers & AUGUST 08 Midsummer Madness
126 Shakira & Maluma Clandestino
129 Tory Lanez & Ozuna Pa Mi
136 Kane Brown Lose It
172 Jeremy Zucker Lonely Alone
184 Khalid & H.E.R. This Way
187 KIDS SEE GHOSTS Feel The Love
193 KIDS SEE GHOSTS 4th Dimension
198 Vic Mensa feat. G-Eazy Reverse

  アジア系アーティストなどのプロジェクト・88risingの新曲が注目を集めています!今年2月にアルバムも人気だった(アルバムチャート18位)Rich Brian、美声が光るR&BシンガーAUGUST 08、中国のヒップホップグループHigher Brothers、オーストラリアと日本のハーフのJojiがこのシングルに参加しています。(あとラストにインドネシアの女性R&BシンガーNIKI*1も少しだけ登場します )

 この曲は88risingのメンバーによるジョイントアルバムの1曲と考えられているようです。

 ↓の広告の効果もあったのでしょうか!

 

 またHigher Brothersは今週、DJ Snakeとのコラボ曲もリリースしたようです。

 ほかKane Brown、Shakira、Khalidらの新シングルが登場。また”KIDS SEE GHOSTS"の別バージョン?の曲がランキング下位にも登場しています。

 

③ プレイリストの動向

  🍎 S
KIDS SEE GHOSTS - Reborn
Jay Rock - The Bloodiest
KIDS SEE GHOSTS feat. Louis Prima - 4th Dimension  
Fetty Wap - Bruce Wayne  
Lil Skies feat. Yung Pinch - I Know You  
Chief Keef - Gang Gan  
Tyler, the Creator - 435  
Roy Woods - Russian Cream  
KIDS SEE GHOST - Fire  
Rich the Kid - Bring It Back  
Future - Walk On Mink  

🍎=Apple MusicのHip-Hop A Listに今週追加された曲

S=SpotifyのRapCaviarに今週追加された曲

 

 Apple Musicのプレイリストでは10曲が追加された一方、SpotifyのRapCaviarではわずか3曲のみの入れ替えに。2つのプレイリストの特徴が出ています。Apple MusicのプレイリストにはKIDS SEE GHOSTSから3曲が入りました。

 理由はよくわからないですが、両方のプレイリストで今週Nicki Minajの”Chun-Li"が外れています。またApple Musicのプレイリストに入っていた、日本語ヴァースが特徴的な”Ikuyo"も今週外れました。

 

④  iTunesアメリカ 新曲の順位など

1 Kane Brown Lose It
2 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You
3 Florida Georgia Line Simple
4 Imagine Dragons Whatever It Takes
5$ Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
6 Little Big Town Summer Fever
7 Dan + Shay Tequila
8 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It
9$ Shawn Mendes In My Blood
10 Selena Gomez Back to You

 $は割引

 カントリー界のプリンス・Kane Brownの新曲がiTunes1位に。ほかiTunes上位はカントリー曲が多め。”Back to You"が浮上。

 

・新シングル

14 Why Don't We Hooked
26 As I Lay Dying My Own Grave
44 Josh Groban Granted
56 Shakira & Maluma Clandestino
76 Daughtry Deep End
79 Dierks Bentley feat. Brothers Osborne Burning Man
81 Tove Lo, Charli XCX, Icona Pop, Elliphant & ALMA bitches (Remix)
94 NEEDTOBREATHE Bullets
99 MercyMe Even If
100 MercyMe Grace Got You

 Tove Loの"bitches"リミックスが登場。

 

⑤  iTunes アルバム順位 (アメリカ)

1 Dave Matthews Band Come Tomorrow
2 KIDS SEE GHOSTS KIDS SEE GHOSTS
3 Dierks Bentley The Mountain
4 Sugarland Bigger
5 Kanye West ye
6 サントラ The Greatest Showman
7 Jeff Williams Rwby, Vol. 5
8 Dance Gavin Dance Artificial Selection
9 Tremonti A Dying Machine
10 Post Malone beerbongs & bentleys

  南アフリカ出身のシンガー、Dave Matthews率いるバンド、Dave Matthews BandiTunesアルバムでは1位に。

 iTunesアルバムで2位のKIDS SEE GHOSTはストリーミングで↑のDave Matthewsを抜く可能性がありますが、アルバム1位になるかは微妙。 Kanye Westが先週リリースした”Ye"はまだストリーミングで高い数字をキープしていて、”Ye"がアルバム1位を取る上で障壁になる可能性も。

 

⑥ ラジオの近況

※数字は現在推定ラジオ順位

↑↓の数でどれくらい上がっているのか?下がっているのか?を表す

 

・上り調子

96 Florida Georgia Line Simple ↑↑↑↑
133 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You ↑↑↑
39 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It ↑↑↑
17 Anne-Marie & Marshmello FRIENDS ↑↑
9 Ariana Grande No Tears Left To Cry ↑↑
12 Taylor Swift Delicate ↑↑
67 Khalid & Normani Love Lies ↑↑
19 Dierks Bentley Woman, Amen ↑↑
127 Abraham Mateo feat. Yandel & Jennifer Lopez Se Acabo El Amor
31 Lauv I Like Me Better

 新たにリリースされたFlorida Georgia Line、Maroon 5のシングルの活況ぶりが際立ちます。ストリーミングで好調な”I Like It"、”FRIENDS"、”Love Lies"辺りがラジオのポイントも上げています。

 

・下り調子

5 Imagine Dragons Whatever It Takes ↓↓↓↓↓
2 Camila Cabello Never Be the Same ↓↓↓↓
4 Drake God's Plan ↓↓↓
43 Jason Aldean  You Make It Easy ↓↓
47 Darius Rucker For The First Time ↓↓
44 Kendrick Lamar & SZA All The Stars ↓↓
20 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive ↓↓
82 Tank When We ↓↓
13 Ed Sheeran Perfect ↓↓
99 Lil Dicky feat. Chris Brown Freaky Friday

 ”Whatever It Takes"や”Never Be the Same”がシングルとしての役割を終え、ラジオの再生数が下降中です。ほか”Freaky Friday"はラジオで存在感を示せぬまま終わってしまうか……?

 

・今週ラジオでかかり始めた曲

ポップ系

28 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You
38 Post Malone Better Now
48 Pharrell Williams & Camila Cabello Sangria Wine

 Post Maloneの”Better Now" がシングル化。ポップ系、リズミック系でかかっています。”Ball For Me"が現在のシングルですが、この曲はリズミック系統のラジオでしかかかっていないようで、複数ラジオでかかっている”Better Now"を本命シングルにする可能性があります。

 ラジオと親和性の高いMaroon 5の新曲が好調、ほかファレルとカミラの”Sangria Wine"が登場。

 

アダルトポップ系

28 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You
50 Meghan Trainor Let You Be Right

 同じくMaroon 5が好調。前シングルが不調に終わったMeghan Trainorの”Let You Be Right"が登場。

 

リズミック系

40 Belly feat. The Weeknd What You Want
44 Lil Baby & Drake Yes Indeed
45 Bryce Vine Drew Barrymore
48 Tory Lanez B.I.D
49 Post Malone Better Now

 ストリーミングで爆発的な人気を誇る”Yes Indeed"がラジオへ。ほかBelly とThe Weekndのコンビ、Post Malone新シングルなどが登場。

 

アーバン系

43 G-Eazy feat. Yo Gotti & YBN Nahmir 1942
46 Swae Lee & Slim Jxmmi Guatemala

 G-Eazyのシングル、Swae Leeの”Guatemala"が登場。

 

⑦ 各種トップ10

Apple Music

1 Lil Baby & Drake Yes Indeed
2 Kanye West All Mine
3 Kanye West Yikes
4 Drake  Nice For What
5 Kanye West Ghost Town
6 Juice WRLD Lucid Dreams
7 Kanye West Wouldn't Leave
8 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
9 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It
10 Drake  I'm Upset

 Apple Musicでも”ye"の人気は衰えず。多くの曲が上位に残っています。”Yes Indeed"が好調をキープ。

 

・パンドラ

1 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It
2 Drake Nice For What
3 Bazzi Mine
4 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
5 Migos feat. Drake Walk It Talk It 🔥
6 Marshmello & Anne-Marie FRIENDS
7 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive
8 Normani & Khalid Love Lies
9 Dan + Shay Tequola
10 Brett Young Mercy

🔥=Hot Streak(やや古い曲だが、上昇の見込みがあってランキングに残っている)

 ”I Like It"がパンドラで1位に浮上。Brett Young、Dan + Shayとカントリー勢も上位に入っています。

 

SoundCloud

1 Juice WRLD lucid dreams
2 Trippie Redd feat. Tadoe & Chief Keef I Kill People!
3 6ix9ine TATI
4 Juice WRLD All Girls Are The Same
5 Lil Baby & Drake Yes Indeed
6 Pusha T The Story of Adidon
7 Famous Dex Japan
8 Ella Mai Boo'd Up
9 Lil Skies Lust
10 Drake Duppy Freestyle

 旋風を巻き起こす”Lucid Dreams"がサウンドクラウド首位。2位はTrippie Reddのシングル(正式リリースはまだ) "TATI"が浮上。

 

・Album Of The Year / Most Popular

1 KIDS SEE GHOSTS KIDS SEE GHOSTS
2 Kanye West ye
3 Snail Mail Lush
4 Lykke Li so sad so sexy
5 Father John Misty God's Favorite Customer ☆
6 serpentwithfeet soil ☆
7 Pusha T Daytona ☆
8 Lily Allen No Shame
9 Oneohtrix Point Never Age Of ☆
10 Jorja Smith Lost & Found

  評論メディアまとめサイト・Album of the Yearの今週注目度が高いアルバムランキング。”KIDS SEE GHOSTS"が1位、”ye"が2位とカニエ関連作品が上位に。Pusha Tの”Daytona"も依然注目度が高いです。

 ”KIDS SEE GHOSTS"はまだ評論メディアからの採点は集まっていませんが、ユーザーからの評価は高いようです!

 3位に入ったSnail Mailはアメリカ出身・19歳のシンガーソングライター。評論サイト平均81点とかなり高い評価を得ているようですね。

 ほか今週注目を集めたのはスウェーデン出身オルタナ系シンガーLykke Li、今年のフジロックに出演予定のR&BシンガーSerpaintwithfeet、イギリスのポップシンガーLily Allenなど。

 DrakeやKendrick Lamar関連のアルバムにも登場したJorja Smithも注目されています。アメリカのストリーミングでの注目度はそこまで高くなかったですが、母国イギリスでは今週ストリーミング内で一番人気のアルバムです。

 

⑧ 個人的・今週のお気に入り7曲

 「今週」と題していますが、新曲でない曲が混ざるケースもあると思います。

 

・KIDS SEE GHOST - Freeee (Ghost Town pt.2)

・Snail Mail - Stick

・Tove Lo, Charli XCX, Icona Pop, Elliphant & ALMA - bitches (Remix)

Phoebe Ryan & Quinn XCII - Middle Finger (アメリカ・ポップ)

・Kim Petras - Can't Do Better (ドイツ・ポップ)

・RIN - Avirex (ドイツ・ラップ)

・James Blake - Don't Miss It

 

*1:アルバム良かったです!

BTSが”Love Yourself 轉 'Tear' ”関連で成し遂げた各チャート記録まとめ + 個人的な考察を少し

f:id:djk2:20180607203258j:plain

 BTSが最新アルバム”Love Yourself 轉 'Tear' ”で世界中のチャートを席巻!大躍進を果たしています。今回は、彼らが成し遂げたチャート記録の数々をまとめてみたいと思います!

 

・主要国でのシングル & アルバムチャート順位

 まずは、主要国の週間チャートでアルバム・シングルが何位を記録したのかをまとめます。

 

☆アルバム

  アメリ イギリス ドイツ オーストラリア 日本 韓国
Love Yourself 轉 'Tear' 1 8 17 6 1 1

 

☆シングル

  アメリ イギリス ドイツ オーストラリア 日本 韓国
FAKE LOVE 10 42 56 36 5 1
The Truth Untold - - - 100 - 7
Anpanman - - - - 34 34
Airplane pt.2 - - - - 87 37
134340 - - - - - 25
Paradise - - - - - 23
Love Maze - - - - - 28
Magic Shop - - - - - 32
So What - - - - - 44
Intro: Singularity - - - - - 54
Outro: Tear - - - - - 65

※ - はランキング圏外を表します。

 

 「主要国」には音楽市場規模が上位のアメリカ、日本、ドイツ、イギリス、に加えて第三の英語圏オーストラリア、そしてBTSの拠点地・韓国を選びました。

 日本には主要チャートにビルボードオリコンがありますが、ここではアルバム・シングルともにビルボードのチャートを採用しています。

 ちなみに国によってYouTubeがシングルチャートの集計対象に入っていたり入っていなかったりします。

 ビルボード系のチャートではYouTubeが集計対象になっているので、これに当てはまるアメリカや日本では、”FAKE LOVE"の順位が高めになっています。

 主にストリーミングでの人気によってシングルの”FAKE LOVE"以外の曲でもチャート入りしている場合があるようですね!

 

・USチャートで成し遂げた記録 ~アルバム編~

  BTSが今回のアルバムで注目された理由、それはやはりUSのアルバムチャートで1位を獲得したことだと思います!USチャートはビルボードという音楽誌によって管理されていて、「ビルボード」という言葉自体がチャートを指しているケースもあります。世界で最も知名度・影響力のあるチャートでBTSの”MIC Drop"の歌詞にも登場します!

ごめんね Billboard
ごめんね worldwide
人気あり過ぎてごめんねママ

※ 歌詞サイト Genius より

 

 その「USアルバム1位」がどのような記録なのか、記事とともに説明します。

BTSが初のアルバム1位を獲得!

 

  まず、現行のUSアルバムチャートがどのように集計されているかを説明します。現在USのアルバムチャートは純売り上げ + ストリーミング + シングルのダウンロードから成り立っています。

 「ストリーミング」では1500回再生で1枚アルバムが売れたとカウントされます。ただし、シングルで聴くことが前提となっているYouTubeのストリーミングはここではカウントされませんSpotifyApple Musicなどの「選択型ストリーミング」(On-Demand Streaming と呼ばれる)のストリーミングのみ集計されます。 ”FAKE LOVE"のビデオ再生はアルバムチャートには反映されていないのです。

 「ダウンロード」はシングルが10回ダウンロードされると、1枚アルバムが売れたとカウントされます。

 ちなみに「ストリーミング」も「ダウンロード」もアルバムの曲数に関わらず、1500再生=1枚や、10DL=1枚は固定なので、現行のアルバムチャートでは曲数の多いアルバムがやや有利という傾向があります。

 

 このアルバムチャートで、”Love Yourself 轉 'Tear' ”は約135,000枚相当の売り上げを記録し、見事にアルバムチャートの1位に立ちました!うち、「純売り上げ」は100,000枚、「ストリーミング」は26,000、「ダウンロード」は9,000を記録していました。

 ストリーミングを中心に大きくポイントを稼ぎ、その前の週まで3週連続でアルバム1位を獲得していたPost Maloneの”Beerbongs & Bentleys"とのアルバム首位争いを制したのです。そのBeer~はこの週約123,000枚のセールスを記録。

 BTSはファンの熱意が反映されたアルバムセールス、多くの人のBTSへの興味が伺えるストリーミングなどが重ね合わさり、僅差のアルバム1位レースを制したのです!

 このアルバム1位によっていくつか珍しい記録を打ち立てました。

 

史上5人(組)目、かつ12年ぶりの「英語ではない」作品によるアルバム1位

 アルバムチャートでは、その土地に根付いたファンが多くアルバムを購入するため、どうしても地元のアーティストが強くなりがちです。それが、英語以外の作品ともなれば、尚更ハードルは高くなります。その高いハードルを、今回BTSは越えました!歴代で5人(組)しかいない、という点が今回のBTSのアルバム1位の偉業ぶりを物語ります。

 

・初の「ワールドアルバム」による、USアルバム1位。

 「ワールドアルバム」とは何か。ビルボードは↑の記事でこう説明しています。 

(World albums can include titles that feature Hawaiian, Cuban, Celtic, European, Asian, Middle-Eastern, African, and South American music, in addition to any other music style that is native to lands outside of the contiguous United States.)

 ここでアジアも「ワールドアルバム」に含まれると書いてあるので、今回のBTSのアルバム1位はアジア圏では初の出来事ということが推察できます。そしてもちろん、K-Popとしても初のUSアルバム1位、ということにもなります!

 

・USチャートで成し遂げた記録 ~シングル編~

  次に、USシングルチャートです。ビルボードのこのチャートは、上記のアルバムチャートと並んで、世界で最も注目されているチャートといえると思いますそのシングルも、どのような成績か見ていこうと思います。

 

BTSの”FAKE LOVE"、29,000DLと2740万ストリーミングを記録し10位に登場

 この週のシングル1位がDrakeなので、記事のサムネイルはDrakeですが、記事の最後にしっかりBTSの内容が書かれています。

 現在のUSチャートはDL + ラジオ + ストリーミングで集計されているのですが”FAKE LOVE"はそのうちの、DLとストリーミングを大きく稼いで上位デビューを果たしました。

 ストリーミングのうち大きな割合を占めているのはYouTubeで、この週YouTube再生数がアメリカで6番目に多い数字を記録していました! (参考

 一方、ラジオからはほとんどポイントを得ていないと思います。ラジオはいきなりは伸びず、世間の浸透度に合わせて「だんだん」再生数が伸びていくので、よほどの大物の曲では無い限り、リリース直後にいきなり数字が伸びることは少ないです。

 BTSはシングルチャートでも、珍しい記録をいくつか樹立しました。

 

・史上17曲目の非英語曲によるトップ10

 シングルでも非英語曲が上位に入ることは珍しいです。主に英語以外*1の言語が使われた曲としては、”FAKE LOVE"は歴代で17曲目のUSトップ10を記録した曲となりました!

  ちなみにその17曲のうち、スペイン語が6曲、ドイツ語が3曲、韓国語が3曲、イタリア語が2曲、フランス語が2曲、日本語が1曲。

 

List of K-pop songs on the Billboard charts - Wikipedia

・史上9曲目のK-PopのHot 100エントリー

 K-PopがUSのシングルチャート、Hot 100にエントリーするのは これで9曲目に。”Gangnam Style"が世界的なインパクトを残して以降、着実にK-Popが勢力を伸ばしている様子が分かります。

アーティスト 曲名 ピーク位
2009 Wonder Girls Nobody 76
2012 PSY Gangnam Style 2
2013 PSY Gentleman 5
2014 PSY feat. Snoop Dogg Hangover 26
2015 PSY feat. CL Daddy 97
2016 CL Lifted 94
2017 BTS DNA 67
2017 BTS feat. Desiigner MIC Drop 28
2018 BTS FAKE LOVE 10

 

 

YouTubeで成し遂げた記録

・ビデオのリリース後24時間で、YouTube歴代で3番目に多い再生数を記録

 ”FAKE LOVE"のビデオがリリース後24時間で約3590万再生を記録!その数字が歴代で3番目に多い、という記録です。

 YouTube歴代でリリース後24時間の再生数が最も多いのはTaylor Swiftの”Look What You Made Me Do"、2番目は同じくK-Pop、Psyの”Gentleman"です。ちなみにこの記録の9位はBTSの”DNA"です。(約2230万再生)

  ちなみに、YouTubeでは、リリース直後が一番注目度が高いため、リリース後24時間の再生数ランキングが同時に「1日あたりのYouTube再生数ランキング」とほぼ同じになります。(ただし”Despacito"のオリジナルバージョンだけは、リリース直後以外のタイミングで約2570万再生を記録している)

 つまり”FAKE LOVE"は同時に「YouTubeで1日あたりの再生数が歴代で3番目に多い曲」となっています。

 

Spotifyなど、ストリーミングサービスで成し遂げた記録

  アルバムチャートの項で述べたように、近年はストリーミングの重要性が上昇しています。ここでは”FAKE LOVE"のSpotifyでの成績を見てみたいと思います。

 Spotifyは世界最大規模のストリーミングサービスで、国によってはSpotifyのランキングとシングルチャートがかなり似たような並びになるようなケースもあります。また、Apple Musicと比べるとランキングを広く公表している、という特徴があります。

 

 週間再生数ランキング 世界合計 アメリ イギリス ドイツ オーストラリア 日本
FAKE LOVE 14 21 62 80 39 1

 Spotifyのランキングでは「世界合計」という概念があります。シングルチャートでは「世界ランキング」のようなものはあまり無いので、「世界全体で今何が流行っている?」ということを調べるときには、Spotifyのグローバルランキング(世界合計)を見てみると良いかもしれません。

 ”FAKE LOVE"は世界合計、そしてこの5カ国でBTSにとって最も高い成績を記録しています!ちなみに韓国ではSpotifyが解禁されていないため、韓国のランキングはありません。

 日本のSpotifyで”FAKE LOVE"は週間1位に立っていますが、他にもインドネシアシンガポール、マレーシア、台湾、タイ、香港、ブルガリアで”FAKE LOVE"はSpotify再生数週間1位を獲得しています!アジア圏の国が中心ですが、ブルガリアは意外ですね。(ただしブルガリアの再生数の規模はかなり小さいみたいです)

 ちなみにApple Musicのランキングでは、リリース以降ずっと韓国で1位のようです。(日本でも昨日までずっとApple Musicで一位でしたが、今日”Shape of You"に抜かされてしまった)

 

・個人的な考察① BTSのファンはチャートをよく理解している?

  ここからは個人的な考察を少ししていこうと思います!

 気になったのはリリース直後、アルバム全曲がiTunesシングルチャートで上位を独占したことです!リリース初日では、アルバム全曲アメリカのiTunesシングル上位30位以内に入りました! (参考

 これはよく考えると金銭的には不合理な行動なのです。シングルの”FAKE LOVE"だけを購入するならともかく、アルバム全曲をシングルでダウンロードするならば、一括でアルバムをダウンロードしてしまったほうが便利ですし、安く済みます。

 しかし、それでもアルバム全曲がiTunesシングルチャート上位に入ったのは、チャート戦略を狙っているだからだと思われます。

 シングル以外の「アルバム曲」をDLすれば、純粋にそれらの曲がシングルチャートで上位に浮上するだけではなく、アルバムチャートでも有利になります。

 アルバムチャートの項目で述べたように、現行のUSアルバムチャートでは シングル10ダウンロード=1枚のアルバムセールスとカウントされます。つまり、iTunesでシングルをDLする行動は、シングル・アルバムチャート両方に影響力を及ぼせる行動なのです。

 さらに注目なのは”Love Yourself 轉 'Tear' ”の曲数です。このアルバムは11曲なので、アルバム全曲を手に入れる時アルバムごとダウンロードするよりも、シングルを1曲ずつダウンロードしたほうがアルバムチャートには貢献できるのです!(11曲DLは1.1枚アルバムが売れたとカウントされるので)

 実際どこまで考えてBTSのファンはシングルダウンロードをしたのかは分かりませんが、「ファンがチャートをよく理解している」ことはBTS躍進の理由の一つと考えても良いと思います。

 現在も各記録に向けてファンがチャートの仕様についての情報を交換しているようです!

 

 

・個人的な考察② ポップスアルバムの最先端かも??

 近年、ストリーミングの隆盛がフォーカスされています。アルバムチャートでは現在、ストリーミングが強いアルバムが上位に入るように、ストリーミングの影響力は拡大中です。この理由から、私はここ最近ストリーミングとアルバムの関係性をよく考察しているのですが、BTSの今回のアルバムはストリーミングと相性が良いように思いました。(実際USのSpotifyではリリース日、アルバム全曲がランキング入りした)

 ストリーミングでは「なんとなーく」人気を集めているラジオで人気のアーティストよりも、ファンが「濃い」アーティストのほうがストリーミングで人気を集める傾向にあります。さらに、「シングル集合体」のようなアルバムよりも、アルバム全体で作り込んでいるアルバムのほうがストリーミングでは人気が出やすいです。 

 最近その特徴がよく出ていたのはJ. Coleのアルバムです。J. Coleはチャートにストリーミングが導入される以前はシングルトップ10を記録していませんでしたが、アルバムには多くの人気が集まり、直近のアルバム”KOD"からは、ほぼストリーミングのみで3曲がシングルトップ10入りを果たしたのです!

 さらに驚異的だったのはボイスメッセージが中心で、アルバムの流れで聞かないと意味が薄い ”Intro"ですらシングルチャートの53位に入ったのです!

 BTSは元より「ファンの濃さ」を持っていましたが、今回の”Love Yourself 轉 'Tear' ” は、「アルバムとしての作り込み」も意識されていたと思います!

 その二つが融合した結果、セールスだけではなくストリーミングでも一定の支持を得たのだと思います!ポップスのアルバムはストリーミングで苦戦するケースも多いですが、今回のBTSの成功は他のポップスアーティストにとっても見習うべきポイントが多いかもしれません!

 今回のアルバム1位は「ファンの強さ」以外にも、複数の要因が絡んで達成された、そう言っても良いと思います。

 

・関連記事

 

BTSの”FAKE LOVE"が登場した週のHot 100 分析記事です🔥

 

・ストリーミング&アルバムの関係性を考察した記事です

 

・初期~USアルバム1位までの軌跡をわかりやすくまとめた記事です。

 

BTSチャートの成績に深く切り込んでいる記事です。

 

・”Anpanman"について分析した記事です。

 

K-Pop関連曲が、今までビルボードのチャートに載った全経歴まとめ

K-Popファンの熱意がすごい……!)

List of K-pop songs on the Billboard charts - Wikipedia (シングル編)

List of K-pop albums on the Billboard charts - Wikipedia (アルバム編)

List of K-pop on the Billboard charts - Wikipedia (その他のチャート編)

 

 

*1:「主なパート」というのは、メインのアーティストが英語かどうか、で判別されていると思います。例えば今年トップ10入りしたCardi Bの”I Like It”は半分以上のパートがスペイン語ですが、メインのCardi Bが英語で歌っているため、この「非英語曲」にカウントされていません

Hot 100 6/9 見どころ 【ビデオ公開でCardi Bの”I Like It"が浮上! / Shawn Mendesがアルバム1位】

f:id:djk2:20180607002304j:plain

 Cardi Bのラテンアンセム”I Like It"がビデオ効果によって浮上!ラジオでも好調で、今後のヒットに期待が持てます! ほかShawn Mendesアルバム1位、16歳のシンガーソングライターなど。  画像は”I Like It"のビデオの一場面。

 

☆今週のHot 100ハイライト

・Cardi Bの“I Like It” ビデオ公開で7位へ浮上!

・16歳のSSW・Billie EilishがKhalidとの“Lovely”で初のHot 100入りを達成!

・Tyga、“Taste”で3年ぶりにHot 100に登場

・Shawn Mendesがアルバム1位、“In My Blood”は11位に浮上

・Pusha Tがアルバム2位、収録曲のうち4曲がHot 100入り

・Meghan Trainoの”No Excuses"、力尽きる

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲           Post Malone feat. Ty Dolla $ign - Psycho

今週最もダウンロードが上昇した曲 Shawn Mendes – In My Blood

今週最もストリーミングが伸びた曲 Juice WRLD – Lucid Dreams

最も高い順位で新登場した曲           Drake – I’m Upset

 

 

曲の個別解説

 

[New] 98 Panic! At the Disco – High Hopes

 Panic! At the Discoの“High Hopes”が98位で登場。今週のDLを4位記録しています。彼らは前シングル“Say Amen”に引き続き2連続でのHot 100入り。

 また”Say Amen”もこの“High Hopes”も両方とも、アメリカだけではなく、イギリスやオーストラリアのシングルチャートでもランクインしています。(順位は同じく下位ですが) 

 

[New] 94 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

 木曜日リリースで集計は1日(正確には半日ぐらい?)のみながら、Hot 100に登場。Maroon 5が新たにCardi Bを迎えた“Girls Like You”が94位で登場。DL12位、YouTube67位を記録

 7日分フルで集計される来週は一気にジャンプアップ見込みで、トップ10に手が届きそう。特にDLとYouTubeで絶好調。ほかSpotifyApple Musicでも少しずつ上昇中。“What Lovers Do”(ピーク9位)を越えてアルバムからの最大のヒットになりそうです。 

※この曲では昨年から大活躍のR&B系ソングライター・Starrahが参加。Cardi BとStarrahのタッグはこの曲が初。

 

[New] 89 Billie Eilish & Khalid – Lovely

 16歳のシンガーソングライター、Billie Eilishが初のHot 100入り。Khalidとの“Lovely”が89位で登場。ドラマ”13 Reasons Why”のサントラからの1曲。この”Lovely”はUKで47位、オーストラリアで13位*1など、アメリカ以外でも人気の1曲。

 この曲が特に人気なのはSpotify(先週33位)。この曲の好調を受けて、Billie Eilishの過去曲(“Ocean Eyes”)がSpotifyのランキング下位に登場するなど、彼女への注目度が上がっています。

 また、同じく“13 Reasons Why”のサントラに収録されている“Back To You”が好調。今週38位とトップ40に突入。Selena Gomezにとって20曲目のトップ40です。

 そのサントラは今週アルバムチャートで29位。

 

[New] 82 Tyga feat. Offset – Taste

 Tygaの“Taste”が82位で登場。Tygaは3年ぶりのHot 100入りを達成!Offsetはソロ名義で11曲目のHot 100入り。

 Apple Music・Spotifyの両方で50位付近に入るなど、ストリーミングで好調です。

 Tygaは2015年のアルバムがわずか2200枚しか売れなかったことが話題に。本人は「ストリーミングでみんな聞いたから」と説明するも、ストリーミング込みでもこのアルバムは5000枚相当しか売れていませんでした。 *2

 

 その次の2017年のアルバム“Bitch I’m the Shit”もKanye West、Pusha T、Vince Staplesなど豪華ゲストを迎えるもアルバムチャートでは137位止まりに。

 このように近年は苦戦が続いているTygaですが、この曲をヒットさせ再び上昇気流に乗ることができるでしょうか?

 

[New] 80 Jennifer Lopez feat. Cardi B & DJ Khaled – Dinero

 Jennifer Lopezの“Dinero”が100位で登場。先週はHot 100入りを逃しましたが、ビデオ公開の効果で、今週Hot 100に入りました。今週YouTubeで41位。

 ただしYouTube以外のストリーミングでは微妙で、来週以降もこの調子が続くか微妙(Spotify 200位圏外、Apple Music 190位程度 など)

 

※2016年のJennifer Lopezのシングル、“Ain’t Your Mama”はアメリカでは週間最高76位と奮いませんでした。しかしドイツで「年間」20位、フランスで「年間」38位など意外な国でヒットしていました。YouTubeのビデオ再生数も現時点で約6億とかなりの数字。

 

[New] 66 YG feat. 2 Chainz, Big Sean & Nicki Minaj – Big Bank

 YGが豪華ゲストを迎えた“Big Bank”が68位で登場。DLが今週34位。プロデューサーはYGの盟友、DJ Mustard。

 この曲は次アルバム“Stay Dengerous”に収録。6/22リリース予定。

 

[New] 65 Pusha T – Infrared

 Pusha Tの新作“Daytona”が自己最高位*3のアルバムチャート3位で登場。純売上39000に加えストリーミングの数字を上乗せし、計77000ユニットを売り上げました。

 そのうち4曲がHot 100入り。Drakeへのディスが話題になった“Infrared”が65位で一番人気。ほか”If You Know You Know”が73位、“What Would Meek Do?”が75位、”The Game We Play”が100位で登場。

 ちなみに(ソロで)Pusha T自身のアルバムからの曲がHot 100に入るのはこれが初です。今までPusha Tは何回かHot 100に入っていますが、いずれもKanye Westのアルバムからの曲でした。(“My Beautiful Dark Twisted Fantasy”か”Cruel Summer”)

アルバムの残り3曲も全て101位~125位相当の曲を扱うBubbling Underに登場しています。

 

[New] 46 6ix9ine feat. DJ SPINKING – TATI

 6ix9ineの“TATI”が46位で登場。日曜日リリースで集計期間が少し短いながらも(5日)、その間にしっかりストリーミングを稼いで中位に登場しました。アルバム”Day69”後では初のシングル。

 6ix9ineはこれで7曲目のHot 100エントリー。しかしアメリカ以外では注目は薄く、例えばイギリスではまだ1曲しかシングルチャートに入っていません。(“Gotti”が95位のみ)

 DJ SPINKINGはA Boogie wit da Hoodieとの“Timeless”に次いで2曲目のHot 100入り。

※明確な理由は不明ですが、ビルボードの公式サイトにはまだ6ix9ineのページがまだありません。(公式サイトでまだChart Historyが見られない)

 

[New] 45 A$AP Rocky feat. Skepta – Praise The Lord (Da Shine)

 A$AP Rockyの新作“TESTING”がアルバムチャートで4位。ファースト、セカンドではアルバム1位を記録していましたが、今回はアルバム激戦区の週だったこともあってアルバム1位を獲得できず。

 純売上は13000枚で、ストリーミングなどを合わせて総合セールスは75000ユニットでした。(1位のShawn Mendes 182000ユニットとは大差を付けられている)

 そのアルバムの収録曲のうち、2曲がHot 100に登場。Skeptaとの“Praise the Lord”は45位で登場。イギリス出身のラッパー、Skeptaは「正式な」Hot 100デビューを達成。*4

 そしてもう一つ、“A$AP Forever”が63位で再登場。最初のリリース時よりも高い順位での再登場に。アルバムではこの曲にT.I.とKid Cudiのヴァースが新たに追加されていましたが、Hot 100ではこの2人はクレジットされず。

 

※101位~125位相当の曲を扱うBubbling Underには4曲が登場。FKA Twigsとの“FUKK Sleep”が104位、”Tony Tone”が111位、“Distoreted Records”が116位、”Buck Shots”が122位相当に登場しました。

 

[↑] 37 Dan + Shay – Tequila

 カントリーデュオ・Dan + Shayの“Tequila”が37位へと浮上。彼らにとって初のトップ40を記録しました! 

 この曲はカントリー系ラジオで8位のほか、ストリーミングでもカントリーとしては上々の成績を記録しています。(Spotifyで先週84位)。

 この曲は6/22にリリース予定のセルフタイトルアルバムに収録されるようです。

 

[New] 19 Drake – I’m Upset

 Drakeの“I’m Upset”が19位で登場。Pusha TがアルバムでDrakeをディス。それに対するアンサーという形で緊急リリースされたのが“I’m Upset”です。今週DL3位、ストリーミング11を記録。

 Drakeの曲とだけあって、DLもストリーミングもかなりの数字を今週は記録しましたが、この曲は【ディスへの対応】のような側面が強く、“God’s Plan”や”Nice For What”のような親しみやすいサウンドでもないので、そこまでヒットにはならないと思います。実際Apple MusicやSpotifyでもややストリーミング数が落ちてきています。

 

※ちなみに非公式でリリースされたPusha Tへのアンサー、“Duppy Freestyle”はYouTubeで今週5位を記録するも、Hot 100には登場せず。(Bubbling Underにも登場していない)

 

※Drake とPusha Tのビーフについては外部サイトにたくさん良い解説が載っているので、もっと知りたい方はそちらを参照してください💦 

 個人的にこのビーフ関連で好きなのは、Drakeは元々Pusha Tのファンで、Pusha Tの使用済みマイクをネットオークションで落としたことがある? というエピソードです。(参考↓)

 

[↑] 11 Shawn Mendes – In My Blood

 Shawn Mendesのセルフタイトルがアルバム1位を獲得!デビュー作から3作連続でUSアルバム1位を獲得しました。

 オーストラリアでは初のアルバム1位を記録!イギリスでは初のアルバム1位はならず、3位でした。

 Shawn Mendesはこれで、史上3番目の若さでUSアルバム1位を3枚記録したアーティストとなりました。(Miley Cyrusは15歳で、Justin Bieberは17歳で3枚のアルバム1位を記録していた。Shawn Mendesは現在19歳)

 そのアルバムからは2曲がHot 100に。iTunes割引効果もあり*5、先行シングルの“In My Blood”は11位まで順位を上げました。ほかKhalidとの”Youth”が76位で再登場しました。

 

※今週のアルバム2位はPost Malone。リリースから5週経った今週でも、ストリーミングを中心に人気を保ち、10万ユニット前後のセールスを記録。今後アルバム上位争いをする上で強力なライバルであり続けそう。(もし本命アルバムが無い週ならばアルバム1位への復帰もありえるかも?)

※ほか今週のアルバムチャートでは、新鋭ラッパーJuice WRLDが8位に食い込みました。ほかCHVRCHESが11位、J Balvinが15位 など。

 

 

[↑] 7 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin – I Like It

 ビデオ公開の効果で浮上。Cardi Bの“I Like It”が7位へ上昇しました。リリース初週に記録したピーク(8位)を更新しています。

 YouTubeでは今週2位、そしてビデオリリースに伴いDLも浮上しています。(29位→11位)

 ほかラジオ*6でも勢いよく上昇中で、今後のHot 100での順位上昇に期待が持てそうです!

 ちなみにSpotifyなどの数字を見る限り、US以外の多くの国では“Bodak Yellow”よりもこの“I Like It”のほうがヒットしています。

 Spotifyグローバル再生ランクで、”Bodak Yellow”は週間最高21位でしたが、“I Like It”は最高9位まで到達しています! Bad BunnyとJ Balvinの存在によって、比較的規模の大きいラテン界隈へのアピールが効くことが大きそうで、今後のさらなる飛躍も期待できるかもしれません! ほかUKでも”Bodak Yellow”がSpotify週間最高33位でしたが、”I Like It”は週間最高18位まで到達しています。

 

(“Bodak Yellow”はアメリカでは凄い勢いでしたが、この数字を見て分かる通り世界的にはそこまででは無かったです。今回の”I Like It”はCardi Bが世界的飛躍を果たすための曲でもあるのです!)

 

今週チャートから外れた曲 (16曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

99 Backstreet Boys – Don’t Go Breaking My Heart (🗻99位 /⏰1週)

98 Sam Hunt – Downtown’s Dead (🗻98位 /⏰1週)

97 YoungBoy Never Broke Again – Outside Today (🗻31位 /⏰19週)

96 Bhad Bhabie - feat. Lil Yachty – Gucci Flip Flops (🗻79位 /⏰3週)

93 Meghan Trainor – No Excuses (🗻46位 /⏰12週)

92 J. Cole – Kevin’s Heart (🗻8位 /⏰5週)

89 J. Cole – ATM (🗻6位 /⏰5週)

88 Post Malone – Stay (🗻17位 /⏰4週)

87 Lil Skies feat. London Cube – Red Roses (🗻69位 /20週)

86 NAV feat. Travis Scott – Champion (🗻86位 /⏰1週)

84 Diplo, French Montanta & Lil Pump feat. Zhavia Ward – Welcome To The Party (🗻84位 /⏰1週)

83 Pharrell Williams & Camila Cabello – Sangria Wine (🗻83位 /⏰1週)

82 Kevin Gates – Let It Sing (🗻82位 /⏰1週)

79 Lil Baby – Southside (🗻79位 /⏰1週)

73 Kris Wu – Like That  (🗻73位 /⏰1週)

68 Kevin Gates – Change Lanes (🗻68位 /⏰1週)

 

 J.Coleのアルバム曲が2つ減り、Hot 100に残っているのは“KOD”のみに。ほかMeghan Trainorの”No Excuses”が12週滞在と不完全燃焼でチャートから姿を消しました。

 

来週以降の動向・プレイリスト

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲を特集

 

Kanye West – All Mine

 現在Apple MusicとSpotifyの両方で首位に立っている曲。そのストリーミングの数字によって来週のHot 100の高い順位で登場しそうです。ただし、DLの数字が高くないのでトップ10には手が届かないかも。

 カニエのアルバムは全体的にストリーミング数が非常に高く、全曲がHot 100に入りそうです。またアルバム1位も確実と言われています。

 

 

・その他の新曲情報はこちらを参照してください!

 

 

・プレイリスト

 

*7

 

 

 

*1:先週言ったオーストラリアでのKhalid人気がヒットの理由かも

*2:今はストリーミングがアルバムチャートに反映されていることが浸透しているので、ストリーミングをやり玉に挙げているのは少し時代?の違いを感じますね

*3:The Clipse時代の”Lord Willin’”とPusha Tソロの“My Name Is My Name”でのアルバム4位が今までの最高位

*4:Skeptaは以前、Drakeの”Skepta Interlude”という曲でHot 100に登場したことがありましたが、その曲ではfeat.表記されず、Drakeのみの表記だったので、ビルボードのSkeptaのページにはこの曲は載っていない。“Skepta Interlude”のタイトルどおり、歌っているのはSkeptaだけなのですがね

*5:Hot 100のページにある「チャートハイライト」のコーナーではこの曲が「今週最もDLが伸びた曲」と表記されていますが、Digital Song Sales=ダウンロードのチャートでは、この曲が2位→21位と急落しています。単なる間違い?ミス?なのか、それとも深い理由があるのか……先週もiTunesでずっと1位だった“Like That”がこのDigital Song Salesで11位だったので、気になるところではあります

*6:ポップ、リズミック、アーバンなど幅広い系統

*7:家のWi-Fiは頻繁に機嫌を損ねるので、家に帰るまでにブログ記事を完成させるべし💦

6/1 新曲/新リリースの初動を観察 【カニエのアルバム "ye" / Maroon 5がシングルトップ10入り?】

f:id:djk2:20180604031844p:plain

 今週の目玉はKanye Westのアルバム!今週のサムネもジェネレーターを使ってカニエのアルバム風に仕立て上げました。(ye cover generator

 そのカニエのアルバム、リリース日程が特殊だったようで、通常リリースがある金曜日ではなく、土曜日のランキングからリリースが反映されていました。

 (あと今週は例のごとく?Spotifyのランキングがリリースされるのが遅かったです。再生規模の大きいアルバムがリリースされた週はだいたいランキングの発表が遅れるのですよね…… 今後はある情報の部分だけ完成させて一旦アップロード → 後に足りないデータを補充する という形を取る予定です。)

 

 

カニエのアルバムについて

 Kanye Westが各種ランキングでも上位にエントリーしています。

 アルバムの曲数が少ないこともあり、総再生数の規模ではPost MaloneやDrakeなどには劣りますが、世界的に幅広く人気を得ているようです。

 アメリカほか、イギリス、ドイツ、オーストラリアなどの主要国でアルバムの全曲がSpotifyのランキング圏内に入っています。 

 この4カ国だけならば、Post MaloneやDrakeも同様にアルバム全曲がランキングに入っていたのですが、カニエのアルバムはなんと、日本でもアルバム全曲がSpotifyのランキング圏内入り! (Post Malone・Drakeのアルバムは日本のランキングではそこまで人気が無かった)

 日本ではそもそもストリーミングでアルバムを聴く習慣があまり無いのか、ジャンルに関わらず「同一アルバムの曲が多くSpotify再生ランキングに入る」ような事もあまり無いのですが、そこを乗り越えてくるのはさすがカニエ、ですかね!

 ちなみにアメリカ・イギリス・ドイツ・オーストラリア・日本の主要国全てで、アルバム全曲がSpotifyのランキング圏内に入ったアルバムは今年初です。(昨年はEd Sheeran・Kendrick Lamarがこの記録を達成)

 

Spotify デイリーのアメリカトップ10 (金曜日)

1 Drake  Nice For What 162万
2 Juice WRLD Lucid Dreams 156万
3 Lil Baby & Drake Yes Indeed 155万
4 Drake  I'm Upset 141万
5 Post Malone Better Now 135万
6 Childish Gambino This Is America 119万
7 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho 119万
8 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It 119万
9 Drake  God's Plan 118万
10 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive 102万

※赤字は新曲、数字は一日の再生数

 

 特殊なスケジュールでアルバムがリリースされたせいか、金曜日時点のチャートではまだカニエのアルバムの動向が反映されていませんでした。しかし翌日の土曜日にはカニエのアルバムはSpotifyランキングに登場し、7曲が1位~7位にストレートインし、上位を独占しました! (いつも金曜のデータで統一しているので、表ではいつも通り金曜のデータを書きました。融通の効かない人間でアレですね💦)

 カニエ以外では、Juice WRLDの”Lucid Dreams”がさらに勢いを増しています!

 

② 新曲/新アルバム アメリカSpotifyデイリー順位

13 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You
45 The 1975 Give Yourself A Try
50 Florida Georgia Line Simple
66 Mac Miller Programs
87 Weezer Africa
96 Gorillaz feat. George Benson Humility
100 Kanye West Lift Yourself
129 Lil Skies feat. Yung Pinch I Know You
135 Luke Combs Beautiful Crazy
151 Lauv I Like Me Better
168 Lauv Enemies

 最も注目を受けているのはMaroon 5の”Girls Like You"。豪華ゲストが登場するビデオが人気、さらにはiTunesのDLで首位を走るなど絶好調。ストリーミングでの注目度も高いようで、今後のヒットに期待が持てますね。 

 前シングル”Wait"はHot 100のトップ10に手が届か無さそうですが、”Girls Like You"はいずれトップ10に手が届きそう。このリリースが反映される週のHot 100ですぐトップ10入りする可能性も!

 次いで人気を集めているのはThe 1975の”Give Yourself A Try"。Spotifyでは海外のインディー系アクトが人気を集めることがあり、その中でもThe 1975の人気は高かったようです。ちなみに彼らの母国イギリスでこの曲はSpotify7位にまで一時期到達しました。ほか同じくイギリスからGorillaz新曲もSpotify96位で登場。

 カントリーデュオ・Florida Georgia Lineの新曲も注目度が高め。”Meant to Be"のヒットの勢いを彼らも活かせるか?

 ほかMac Millerの新曲、Weezerの”Africa"カバーなど。Spotify発のヒットでブレイクした、イギリスのシンガーLauvはアルバムをリリースしました。

 

③ プレイリストの動向

  🍎 S
6ix9ine feat. DJ SPINKING - TATI
YG feat. 2 Chainz, Big Sean & Nicki Minaj
Drake - I'm Upset
Kanye West - Yikes
Kanye West - All Mine
Kanye West - Ghost Town
Future feat. Yung Bans - Bag
Cardi B, Bad Bunny & J Balvin - I Like It  
Madeintyo feat. A$AP Ferg - Ned Flanders  
A$AP Rocky - OG Beeper  
Mac Miller - Programs  
Tyga feat. Offset - Taste  
XXXTENTACION - Sad!  
Pusha T - The Game We Play  

🍎=Apple Musicの”Hip-Hop A List” S=Spotifyの”RapCaviar"に今週入った

 

 Kanye Westの曲が3曲、どちらのプレイリストにも入りました。選曲も同じ。

 今週Apple Musicのほうに入ったTygaの”Taste"はRapCaviarには先週から入っていました。Spotifyが「先制」に成功しました。

 今週それぞれでプレイリストにカムバックした曲が1つずつあります。

 Apple MusicのHip Hop A ListではCardi Bの”I Like It"が復活。先週、”I Like It"は古い曲と判断されてプレイリストから外れましたが、ビデオの公開を受けてシングルと判断され、1週間でプレイリストに舞い戻りました。

 そしてRapCaviarの”SAD!"ご存知プレイリスト「除外」問題の煽りを受けた1曲でしたが、紆余曲折あり、プレイリストに戻ってきました。(↓参考)

 

④  iTunesアメリカ 新曲の順位など

1 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You
2 Luke Combs Must've Never Met You
3 Weezer Africa
4 Florida Georgia Line Simple
5 Luke Combs Houston, We Got a Problem
6 Imagine Dragons Whatever It Takes
7$ Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
8 Luke Combs A Long Way
9 Maroon 5 Girls Like You
10$ Shawn Mendes In My Blood

 $は割引

 

 Camila Cabello、Jennifer Lopez、Rita Oraなどが登場するビデオが大人気。その影響もあってか、Maroon 5とCardi Bの”Girls Like You"がiTunesシングル首位を独走しています。またオリジナルバージョンもiTunes9位に。

 この高いダウンロードとYouTubeの人気のおかげでHot 100でも高い順位(トップ10?)に入るかもしれないです。

 また、複数バージョンがiTunesシングルに入っていることもプラスに働き、今年1週間で最もDLを記録した曲になるかも?ちなみに現状で今年一番週間DLが多かったのは”Perfect" (163,000)

 他際立つのは、カントリー歌手のLuke Combs。昨年のアルバムのデラックス版、”This One's For You Too"を今週リリース。そのデラックスで追加された曲が3つもiTunesシングルのトップ10に入りました。

 ほかFlorida Georgia Line新曲、Weezerの”Africa"のカバーがiTunes上位に入りました。

 

・新曲群

11 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It
20 Kanye West Yikes
24 Luke Combs She Got the Best of Me
35 Drake I'm Upset
37 Florida Georgia Line Colorado
38 Dan + Shay Alone Together
40 The 1975 Give Yourself a Try
52 Gorillaz feat. George Benson Humility
58 MAC MILLER Programs
59 Kenny Chesney Song for the Saints
63 Kanye West (feat. Ty Dolla $ign & Valee) All Mine
65 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You
69 Annie LeBlanc Picture This
75 DVBBS & Blackbear Idwk
91 Charli XCX 5 in the Morning

 The 1975、Gorillaz、Charli XCXとイギリスのアーティストの曲がUSのiTunesの中位~下位に登場。 Kanye Westのアルバムからも一部シングルとしてのダウンロードがある模様。

 

⑤  iTunes アルバム順位 (アメリカ)

1 Kanye West ye
2 Ghost Prequelle
3 Luke Combs This One's for You Too
4 Black Thought Streams of Thought, Vol.1 (EP)
5 サントラ The Greatest Showman
6 Pusha T DAYTONA
7 Post Malone beerbongs & bentleys
8 Neko Case Hell-On
9 Owl City Cinematic
10 Father John Misty God's Favorite Customer

 Kanye WestiTunesアルバム1位。ストリーミングのポイントと合わせてアルバム1位になれるか?

 シングルのセールスでポイントを上乗せする Luke Combsがアルバム1位のライバルになる可能性も?

 

⑥ ラジオの近況

※数字は現在推定ラジオ順位

↑↓の数でどれくらい上がっているのか?下がっているのか?を表す

 

・上り調子

4 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho ↑↑↑↑
52 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It ↑↑↑
222 Luke Bryan Sunrise. Sunburn. Sunset ↑↑
31 Ella Mai Boo'd Up ↑↑
99 Sam Hunt Downtown's Dead ↑↑
115 Jason Aldean feat. Miranda Lambert Drowns The Whiskey ↑↑
14 Taylor Swift Delicate ↑↑
38 Kenny Chesney Get Along ↑↑
13 Ariana Grande No Tears Left To Cry
18 Marshmello & Anne-Marie FRIENDS

 ”Psycho"が次のHot 100での首位奪取へ、ラジオのポイントを上げています。ほかビデオが公開された”I Like It"が人気。

 

・下り調子

23 Darius Rucker For The First Time ↓×8
30 Kendrick Lamar & SZA All The Stars ↓↓↓
9 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me ↓↓↓
202 Jon Pardi She Ain't In It ↓↓
6 Bebe Rexha & Florida Georgia Line Meant to Be ↓↓
19 Bruno Mars & Cardi B Finesse ↓↓
3 Drake God's Plan
75 Niall Horan On The Loose
76 Rich the Kid feat. Kendrick Lamar New Freezer
135 Daniel Caesar feat. Kali Uchis Get You

 カントリーシンガー・Darius Ruckerの曲が急落下。カントリー系ラジオではシングルとしての役目を終えると急にラジオのリスナーがしぼむ傾向がある。

 ほか注目はNiall Horanの”On the Loose"。このまま落ちてしまうと、このシングルはHot 100に入れないまま終わってしまう可能性が高いです。彼に限らず、元One Direction勢は、アルバム後のシングルがHot 100に入らないケースが多い。(Zaynの"Like I Would"やHarry Stylesの”Kiwi"など)

 

・今週ラジオでかかり始めた曲

ポップ系

43 BTS FAKE LOVE
46 Dennis Lloyd Nevermind
48 Julia Michaels feat. Trippie Redd Jump
49 5 Seconds Of Summer Youngblood

 BTSがラジオでも浮上中!今後の動向に注目。ほかJulia Michaels新曲、母国オーストラリアでシングル1位の 5 SOSの”Young Blood"が登場。 

 ほかSpotifyで人気に火が付いた、イギリス人シンガーDennis Lloydによる”Nevermind"がポップ系ラジオに登場。ただし、USのSpotifyでは既にこの曲のピークは過ぎた模様💦 (1~2ヶ月前がピークだった。ドイツなど他の国ではまだ人気)

 

アダルトポップ系

35 A Great Big World Younger
47 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
49 Christina Aguilera feat. Demi Lovato Fall in Line

 この系統としては珍しいラップが登場。”Psycho"はラジオで強く、今後長いことHot 100上位に残りそう。

 Christina Aguileraは”Accelerate"よりも先に”Fall in Line"がラジオへ。 そのChristina Aguileraと2014年にヒットを飛ばしたA Great Big Worldの新曲がこの系統で人気。

 

リズミック系

41 Diplo, French Montana & Lil Pump feat. Zhavia Ward Welcome to the Party
43 Travis Scott feat. Kanye West & Lil Uzi Vert Watch
44 Jennifer Lopez feat. DJ Khaled & Cardi B Dinero

 Diploのサマーアンセムがラジオへ。DJ Khaled、Cardi Bが客演のJennifer Lopezの新曲がリズミック系統でかかり始めています。

 

アーバン系

35 Lil Baby & Drake Yes Indeed
43 Travis Scott feat. Kanye West & Lil Uzi Vert Watch
45 Yella Beezy That's On Me
49 Queen Naija Medicine

 Hot 100でのトップ10入りも果たしたLil BabyとDrakeの”Yes Indeed"がパワープレイ。Travis Scottの新曲もじわじわ浮上中。 少し前にYouTubeで人気を博したQueen Naijaもラジオへ。

 

⑦ 各種トップ10

Apple Music

1 Kanye West Yikes
2 Kanye West All Mine
3 Kanye West I Thought About Killing You
4 Kanye West Wouldn't Leave
5 Kanye West Ghost Town
6 Kanye West No Mistakes
7 Kanye West Violent Crimes
8 Lil Baby & Drake Yes Indeed
9 Drake  Nice For What
10 Drake  I'm Upset

 カニエのアルバムが上位を独占!アルバムのリリース前には、一悶着がありましたが、なんだかんだで彼への注目度は変わらず高いようですね!

 この水準のストリーミングを今週キープできれば、全曲がHot 100に登場する可能性もあるかも?(仮にSpotifyの成績が低くても、週の後半までApple Musicのトップ10に残ればだいたいHot 100に入る)

 DLと同様、一番人気は”Yikes"

 

・パンドラ

1 Drake Nice For What
2 Bazzi Mine
3 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
4 Migos feat. Drake Walk It Talk It
5 Normani & Khalid Love Lies
6 Marshmello & Anne-Marie FRIENDS
7 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive
8 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It
9 Nicky Jam & J Balvin X
10 Dan + Shay Tequila

 ”The Middle"と”You Make It Easy"がパンドラのチャートから外れ、世代交代。新たにカントリーの”Tequila"がパンドラで人気に。

 

SoundCloud

1 Drake Duppy Freestyle
2 Pusha T The Story of Adidon
3 Juice WRLD lucid dreams
4 Juice WRLD All Girls Are The Same
5 Lil Baby & Drake Yes Indeed
6 Famous Dex Japan
7 Lil Skies Lust
8 Rich the Kid Plug Walk
9 Ella Mai Boo'd Up
10 Lil Pump, Diplo & French Montana feat. Zhavia Ward Welcome To The Party

  Drake vs. Pusha Tの争いの2曲が上位に。(この2曲は非公式リリース) ”Welcome to the Party"は、サウンドクラウドで人気のLil Pumpが、ここではメインのアーティストとして表記されています。(他の場面ではDiploがメインになっている)

 

・Album Of The Year / Most Popular

1 Kanye West ye
2 Father John Misty God's Favorite Customer ☆
3 Pusha T Daytona ☆
4 Oneohtrix Point Never Age Of ☆
5 A$AP Rocky Testing
6 Parquet Courts Wide Awake! ☆
7 Natalie Prass The Future and the Past ☆
8 Pusha T The Story Of Adidon (非公式シングル)
9 Beach House 7 ☆
10 CHVRCHES Love Is Dead

☆は各メディアのレビュー点数の平均が75点以上

 

  評論の界隈でもカニエは注目度大。ただし、点数を低く付けているメディアもあり、総合的な評価は微妙。

 カニエに次いで注目されているのはFather John Misty。こちらは点数高め。リリース前からずいぶん注目されていた印象です。

 ほか先週に引き続きPusha Tの”DAYTONA"が注目されています。今週非公式でリリースしたDrakeへのアンサー曲 ”The Story Of Adidon"も。

 

⑧ 個人的・今週のお気に入り7曲

 「今週」と題していますが、新曲でない曲が混ざるケースもあると思います。

 

Kanye West (feat. Kid Cudi & 070 Shake) - Ghost Town

・Father John Misty - Disappointing Diamonds Are the Rarest of Them All

・J Hus - Dancing Man (イギリス・ヒップホップ)

・Charli XCX - 5 in the Morning

・Cosha feat. NAO - Brake Lights (イギリス・R&B~ダンス)

・Allie X - Focus (カナダ・ポップ)

Gorillaz feat. George Benson - Humility

 

 イギリスのシンガー・BonzaiがCoshaに改名。アルバムの名前も”R.I.P. Bonzai"です。