チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

Hot 100 9/29 見どころ 【名タッグLil Baby + Gunnaなど、多くのラッパーが活躍の一方で……?】

f:id:djk2:20180928002209j:plain

 今週活躍したのはラッパーたち。Eminemの”Killshot"が3位に登場したほか、Lil Baby + Gunnaの”Drip Too Hard"が28位、Gucci Maneらのコラボが30位、Lil Uzi Vertが38位……など、ラッパーたちの新リリースが存在感を示しました! *1

 しかしその一方で、先週まで34週続いていたラップ曲によるHot 100首位連続支配が今週ストップ。”Girls Like You"が首位に立ちました。

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

Maroon 5とCardi Bの“Girls Like You”がついに首位浮上。34週続いたラップ曲Hot 100首位連続支配を断ち切る

・新世代ラッパーが活躍。Lil Baby & Gunnaの“Drip Too Hard”が28位、Lil Uzi Vertの”New Patek”が38位に登場 など

・5SOSがキャリア初のトップ10

・アルバム1位はCarrie Underwood

 

・今週のトップ10

△1 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You 

▽2 Drake – In My Feelings

☆3 Eminem – Killshot 

△4 Juice WRLD – Lucid Dreams 

▽5 Post Malone – Better Now

▽6 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin – I Like It

▽7 Kanye West & Lil Pump – I Love It

▽8 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz – FEFE

▽9 Travis Scott – Sicko Mode 

△10 5 Seconds of Summer – Youngblood 

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

1~100位までの順位表は↓

 

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

☆96 Flipp Dinero – Leave Me Alone

 近年多い「サウンドクラウド発、RapCaviar経由」のラップ曲が、今週2曲Hot 100に登場。100位にLil Moseyの“Noticed”が、96位にFlipp Dineroの”Leave Me Alone”が登場しました。2人ともHot 100には初登場です。

 “Leave Me Alone”は、昨年NBAで優勝したGolden State WorriorsのプレイヤーJordan Bellや、DrakeがInstagramのストーリーに掲載したことで拡散していった、と分析されています。

 複数の有名人、RapCaviarなどを通して次第にヒットがだんだん大きくなっていく様子が伺えます。

 

Apple MusicのHip-Hop A Listと比べると、SpotifyのRapCaviarはこのようなサウンドクラウド発のヒップホップを拾ってくるのが早い印象があります。現在ヒット中Sheck Wesの“Mo Bamba”もRapCaviarのほうが先に発掘していました。

 今週Hot 100に登場した“Leave Me Alone”、”Noticed”の2曲もRapCaviarが先に見つけています。

 

◇90 Carrie Underwood – Cry Pretty

 今週Carrie Underwoodがアルバムチャート1位を獲得!今週26万6000枚相当を売り上げ、盤石の1位獲得です。Cardi Bの“Invasion of Privacy”(25万5000枚相当)を越えて、今年最も初週に売り上げた女性のアルバム、となりました!

 このアルバムの「総合」セールス*2のうち、25万1000枚は純セールスが占めています。このアルバムは「チケット(割引権)付きCD」で多くのセールスを獲得したほか、それ以外の販売(ウォルマートの店頭販売やiTunes)などでもよく売れていた、とビルボードは報じています。

 Carrie Underwoodはこれで4枚目のアルバム1位に。女性のカントリー歌手で4枚以上アルバム1位を獲得したのは彼女が史上初です!(それに次ぐのは、Faith Hill、Linda RonstadtとTaylor Swiftの3人の3枚。Taylor Swiftはキャリアの途中(”1989”以降)からカントリー歌手ではなく、ポップ歌手と見なされるようになったので、カントリーアルバムでの1位は3枚とカウントされている)

 収録曲のうち、表題曲“Cry Pretty”が90位でHot 100に入りました。(再登場)

 

※ほか、今週カントリー界からはJimmie Allenという新人が“Best Shot”という曲でHot 100エントリーを果たしています。

 

☆76 6LACK feat. J. Cole – Pretty Little Fears

 今週最もストリーミングで人気だったアルバムは6LACKの“East Atlanta Love letter”。アルバムチャートでは自己最高を大きく更新する3位に食い込み*3、Hot 100にも1曲がエントリーしました!

 J. Coleを迎えた“Pretty Little Fears”が76位に登場。そのほか、101位~125位相当の曲を扱うBubbling Underチャートには7曲が入っています。(Hot 100ニアミス曲が多かったということです)

 このアルバムはApple Musicでの人気が高かったです。例えばこの“Pretty Little Fears”はApple Musicでは今週5位~20位の間で推移していましたが、Spotifyでは今週60位でした。

 仮に他の指標でポイントをあまり稼げなかった場合、Apple Musicのランキングでおよそ20位前後=Hot 100に入るボーダー な感覚がします。

 もちろん、他の指標(ダウンロードやSpotify、ラジオなど)でポイントを稼げていれば、Apple Musicの順位がこれよりも低くてもHot 100に入ることができます。

 

☆47 Lil Peep & XXXTENTACION – Falling Down

 Lil PeepとXXXTENTACIONの“Falling Down”が47位で登場。リリースが水曜日で、今週のチャートでは2日分しか集計されていませんが、その短い期間で高いDLやストリーミングを記録し、Hot 100の中位に入りました。 Lil Peep2曲目のHot 100入りで、キャリア最高位です。(以前エントリーした”Awful Things”は79位だった)

 1週間分フルでカウントされる来週は順位が上昇する見込みです。現在もSpotify1位などストリーミングの好調をキープしています。

 

※この2人のうちXXXTENTACIONはUSだけでなく、他の国でも人気を集めている印象があります。歌詞サイトGeniusでは、オランダ語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語トルコ語と6カ国語に翻訳されています。ここまで多くの言語に翻訳されるのは非常に珍しいように思います。

(例:今年一番ヒットしたであろうラップ曲、Drakeの“God’s Plan”はフランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の4ヶ国語に訳されている)

 

☆45 Khalid – Better

 Khalidの新曲“Better”が45位で登場。ストリーミングで好調のほか、DLでも好調です(今週DL8位)

 KhalidはUSでももちろん人気ですが、他国での人気も急上昇中。以前からKhalidが人気のオーストラリアではもちろん、この“Better”はゆったりとした曲を好む傾向のあるアジア圏(マレーシア、シンガポール、香港など)でもSpotifyでトップ10入りしています!

 R&Bのリスナーだけでなく、ゆったりとしたポップスを好むリスナーとも親和性が高いのかもしれません。

 

☆38 Lil Uzi Vert – New Patek

 Lil Uzi Vertの“New Patek”が38位で登場。この曲も水曜日にリリースされたことで、今週のチャートでは2日分しか集計されていないのですが、短い期間で好成績を記録し、Hot 100のトップ40に食い込みました。”Falling Down”同様、来週は順位を上げることが確実です。

 Lil Uzi Vertにとってはキャリア6曲目のトップ40入り。

 この曲はApple Musicでの人気が特に際立っていて、リリース以降常に同サービス内のランキングで1位です。 

 

☆30 Gucci Mane, Bruno Mars & Kodak Black – Wake Up in the Sky

 Gucci ManeがBruno Mars、Kodak Blackを迎えた“Wake Up in the Sky”が30位で登場。SpotifyApple Musicの両方でトップ10入りを果たすなど、ストリーミングで大きくポイントを稼いでいます。

 この曲はラジオでも人気。リズミック、Hip-Hop / R&B系など、ラップ関連のラジオで既に注目を集めています。Bruno Marsはアルバム”24K Magic”以降、R&Bヒップホップ系のラジオでも人気者になりましたね。

 Gucci ManeやKodak Blackはあまりポップス系リスナーに馴染みのない存在と思われますが、Bruno Mars効果でポップ系のリスナーにも人気が出るでしょうか。

 

 

☆28 Lil Baby & Gunna – Drip Too Hard

 Lil Baby & Gunnaの“Drip Too Hard”が28位で登場。この曲は2人のジョイントアルバムからの先行シングルとされています。Lil Babyにとっては2曲目、Gunnaにとっては初のトップ40入りを達成しています。

 Gunnaはこの曲も入れて、今まで3回Hot 100入りしたことがあるのですが、全てLil Babyとタッグを組んだ曲です。(“Life Goes On”、”Chanel (Go Get It)“)*4

 この曲はストリーミングで大人気。特にApple Musicでの人気は際立ちます。(現段階でApple Music2位)

 

△10 5 Seconds of Summer – Youngblood

 5 Seconds of Summerの“Youngblood”が10位に浮上!彼らにとって初のトップ10ヒットとなりました。

 “She Looks So Perfect”で華々しく登場して以降、3連続アルバム1位など常に人気をキープしていた5 Seconds of Summer。しかしシングルではトップ10に手が届かず、それまでは”Amnesia”での16位がキャリア最高位でした。

 セカンドアルバムの“Sounds Good Feels Good”ではヒットシングルが生まれず、苦労した彼らですが、サードアルバムの”Youngblood”の表題曲で華麗に復活。この曲のビデオではメンバーが登場せず*5、「いわゆるボーイバンドからの変貌」のようなものが伺えます。

 そのビデオでは日本の「ロカビリー」がモデルになっていて、代々木公園で踊り回るロカビリー男性が見られます。(ビデオは最初から最後まで日本が舞台)

 この曲には近年のヒットソングを多く輩出するソングライター、Andrew Wattが関与しています。彼にとって“Let Me Love You”、”It Aint’ Me”、”Havana”、に次ぐ4曲目のトップ10です。

 

☆3 Eminem – Killshot

 EminemのMGKへのアンサー曲、“Killshot”が3位で登場。今週最も多いDL(38,000)を集めたほか、YouTubeでは5010万再生とかなりの数字を記録し、高い順位でのデビューを成し遂げました。Eminemにとってはキャリア20曲目のトップ10に。

 YouTubeが国ごとの再生数ランキングを表示するようになって以降(2017年9/15~)では、最も高い再生数を記録しています。(今までは2/16~2/22におけるDrakeの“God’s Plan”=4720万再生が最高)

 

 ちなみにこのタイミングではまだApple MusicやSpotifyなどのストリーミングでは開放されていません。(来週のチャート集計のタイミングではApple Music、Spotifyなどでも開放されており、これらの数字がチャートに反映される)

 これらのサブスクで開放されなかったことも、YouTubeでの再生数が伸びた要因の一つだと思われます。

 

△1 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

 Maroon 5とCardi Bの“Girls Like You”がついに首位へ浮上しました!17週目と、やや遅いタイミングでの首位獲得です。(最近はリリース即1位というパターンが多いので、やや珍しいですね)

 ”Girls Like You”の調子が特別に良いというよりは、“In My Feelings”のポイント減が激しいということが首位獲得の大きな要因だと思います。

 これで先週まで34週間続いたラップによるHot 100首位支配(“God’s Plan”~”Nice For What”~"This Is America"~“Psycho”~“SAD!”~”I Like It”~“In My Feelings”)*6に終止符が打たれました。

 Maroon 5にとっては4曲目のHot 100首位。21世紀におけるグループ/デュオの中では最多の1位を記録しています。(次ぐのはThe Black Eyed PeasOutkastの3曲、*7

 全体の最多はRihanna(14曲)です。

 

Maroon 5の歴代首位曲

2007 “Makes Me Wonder” 3週

2011 “Moves Like Jagger” 4週

2012 “One More Night” 9週

2017 “Girls Like You” 1週+

 

↑こう見ると、2012年前後の好調が際立ちますね。この時期には年間4位だった“Payphone”とかもありました。Maroon 5は最初にヒットを飛ばしたのは2004年の“She Will Be Loved”(=5位)なので、息が長いですね。

 

 Cardi Bにとっては3曲目のHot 100首位獲得。Hot 100の1位を複数獲得している女性ラッパーはCardi Bのみですが、彼女はさらなるHot 100首位を今週獲得し、他の女性ラッパーとの差を広げています。

 

※この曲にはSt. Vincentによるリミックスもあるようです。(意外な所と組んでいますね)

 

 

 

▽× Casper Magico, Nio Garcia, Darell, Nicky Jam, Ozuna & Bad Bunny – Te Boté

 ラテン曲のヒット、”Te Boté“が今週チャートから外れました。ピークは36位とあまり高くないですが、長く人気をキープしたこともあって、年間チャートのトップ100に入りそうです。

 他のラテン系の曲と同様に、YouTubeやラテン系のラジオで人気を得たほか、ラップリスナーにもある程度人気が出たことがロングヒットの要因だったと思います。この曲はApple Musicやリズミック系ラジオでも一定の人気がありました。

 ラテン系の楽曲は、ラップリスナーとも相性が良さそう*8なので、今後も活躍に期待が持てそうです。

 

 この“Te Boté”は今年リリースされた音楽ビデオの中で2番目に高い再生数(約12億2565万)を記録しています。

今週Hot 100の首位に立ったGirls Like Youのビデオは今年5番目に高い再生数(約9億2876万)を記録しています。英語曲のビデオの中では今年最も再生数が多いです。

 

 

▽× Bazzi – Mine

 Bazziの“Mine”が今週チャートから外れました。ピークは11位、滞在は34週とデビュー曲としてはかなりの成績を記録しました。

 惜しくもトップ10に届かなかったのは、「それぞれのピークのズレ」です。この曲はストリーミングで発見され、Spotifyでは今年の2月~3月にピークを迎えましたが、ポップ系のラジオでピークを迎えたのは7月。つまり、ストリーミングで熱が落ち始めたタイミングでラジオのピークを迎えているのです。

 ストリーミングはリリース、または「発見」されてからピークに達するまで早いですが、ラジオは少しずつ再生数を伸ばしていく傾向にあり、二つの違いを考慮すると、ある意味このズレは「必然」とも言えます。

 ラジオのポイントを最大のポイント源にしていることが多く、このようにストリーミングとラジオのポイントがズレると、Hot 100でトップ10に届かないこともあります(昨年の“Issues”や今年の”FRIENDS”など) *9

 ここで挙げたポップ曲は、週間チャートではこの「ズレ」によってトップ10には届きませんが、裏を返せばこれは「ストリーミングのピーク」と「ラジオのピーク」と二つのピークが存在するため、その分ロングヒットになっており、週間ピークの割に年間チャートで高い順位を記録していることも多いです。

 ポップス曲は週間の順位で奮っていなくても、年間チャートでは意外と上位に入ることがあるのです。

 

 

今週チャートから外れた曲 (9曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Migos – Narcos (🗻36位 /⏰15週)

97 Drake – I’m Upset (🗻7位 /⏰16週)

96 Silk City & Dua Lipa – Electricity (🗻96位 /⏰1週)

94 Ozuna & Manuel Turizo – Vaina Loca (🗻94位 /⏰1週)

93 Childish Gambino – Feels Like Summer (🗻54位 /⏰2週)

92 BTS feat. Nicki Minaj – IDOL (🗻11位 /⏰3週)

91 Mac Miller – Come Back To Earth (🗻91位 /⏰1週)

84 Eminem – Greatest (🗻23位 /⏰2週)

70 Mac Miller – Hurt Feelings (🗻70位 /⏰1週)

50 Casper Magico, Nio Garcia, Darell, Nicky Jam, Ozuna & Bad Bunny – Te Bote (🗻36位 /21週)

46 Bazzi – Mine (🗻11位 /34週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Carrie Underwood – Cry Pretty 🎫

3 6LACK – East Atlanta Love Letter

11 Tony Bennett & Diana Krall – Love Is Here To Stay

14 YoungBoy Never Broke Again – 4Respect 4Freedom 4Loyalty 4Whatimportant

27 Thrice – Palms

35 Tori Kelly – Hiding Place

36 Willie Nelson – My Way

37 David Guetta – 7

69 Fit For A King – Dark Skies

103 Wale – Free Lunch (EP)

113 Aphex Twin – Collapse (EP)

164 Good Charlotte – Generation Rx

 

🎫:ツアーのチケットとCDを結びつけた戦略を取ったアルバム

  Good Charlotteは以前5 Seconds of Summerのプロデュースを行ったこともありましたね。

 

来週以降の動向など

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Anne-Marie – 2002

 母国UKでは6月頃にピークを迎えていましたが、USではこのタイミングで浮上中。今週104位(相当)まで到達していて、近いうちにHot 100デビューする可能性があります。

 

・Dean Lewis – Be Alright

 オーストラリア出身SSWのバラード曲。既に母国オーストラリアではシングル1位を獲得しています!(現在は2位。いまのオーストラリア1位はGeorge Ezraの“Shotgun”)

 Spotifyを中心に世界的に人気が出てきており、USにもそろそろ上陸しそうです。今週115位(相当)

 

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

*1:画像はhttps://genius.com/discussions/332602-Gunna-vs-lil-baby から引用しています

*2:現行アルバムチャートは純セールス+シングルのDL+ストリーミングの3要素で集計されている

*3:それまでの最高位は34位

*4:GunnaはTravis Scottの”Yosemite”でもボーカルを担当しているが、feat.の表記はされていない。この曲にLil Babyはいない

*5:私が見た限りでは、です。もしどこかに出ていたら、すいません

*6:途中に何回か”Nice For What"が首位に返り咲いている

*7:2000年も含むと、Destiny's Childも入ります。ビルボードの原文では、21世紀ではなく、2000年代と2010年代の実績中では……となっているので、Destiny's Childもここで名前が挙げられている

*8:例えば、ラップリスナーが多く集うApple Musicで、ラテン系のアルバムは一定の人気がある

*9:一方、ラップはラジオを無視できるくらいの莫大なストリーミングを稼ぐことが可能なため、多数のトップ10が生まれている

Chart Data氏 音楽ファンのチャートへの関心向上を語る 【Pigeons and Planesインタビュー和訳】 

f:id:djk2:20180924225307p:plain

 

 

TwitterアカウントのChart Data氏にインタビュー!」 by Pigeons and Planes

 

 チャートマニア的にあまりにもドンピシャな記事を見つけたので、和訳して紹介することにしました!最後には私のコメントも少し付けています

 

※日本語での意味が通りやすいように意訳をしている箇所もあります。ただし、読んでいて前後の繋がりがいまいちピンと来なかった箇所もあるため、余裕があれば、原文との併読を推奨しております。

 

※必要に応じてGoogle翻訳されたページも参考にしてください

https://translate.google.com/translate?sl=en&tl=ja&js=y&prev=_t&hl=ja&ie=UTF-8&u=https%3A%2F%2Fpigeonsandplanes.com%2Fin-depth%2F2018%2F08%2Fstory-of-chart-data-music-growing-fascination-with-numbers&edit-text=

 

 

~訳~

 

 Twitterアカウントの@Chart Dataは毎日、チャート順位、セールスの数字、RIAAアメリカレコード協会)の認定などについて、数十ものツイートをしている。

 音楽関連のソーシャルメディアの中でも、@Chartdataは「ナードさ」では屈指だろう。

 ここ2年で、このアカウントには驚くべきことが何度かあった。この統計データをまとめたアカウントのフォロワーは6桁に達し、Cardi Bなどの一流スターがこのアカウントのツイートをシェアするようになったのだ。Chart Dataのツイートは頻繁に数千ものリツイートを記録し、リプ欄にはボーイバンドのインスタグラムのコメント欄のようなツイートがたくさん見られる。

 また、「すごい。Chart Dataちゃんはクイーン」、「一生Stan(ファン)でいる」などアカウント主に対してコメントが付くことも。他にはBuy Me Coffeeというサイトを通じてコーヒーがアカウント主に送られたこともあるらしい。

 

 このアカウントは閲覧者を増やすために、ミームに頼り、SNS的なテクニックを用いることはない。全てのツイートは、ただ「データ」のみにフォーカスを当てているのだ。@Chartdataの「中の人」は、今までよりも音楽ファンがデータに興味を持っていることに気づいたのだ。頻繁にアップロードされるセールスの数字はレコードレーベルや上級オタクのためだけのものではない。カジュアルな音楽ファンもこれらの数字に興味を示しているのだ。

 「これらの関心の上昇はおそらく、多くの種類のチャートが登場し、アクセス可能になったことが関係しているでしょう」と中の人は語る。「現在はそれらのチャート情報を即時に、大量に手に入れることができます。ストリーミングサービスはそれぞれ自前のチャートを持っていますし、ジャンル別のチャートも増えてきており、またSNSを通じてアーティストと接触しやすくなったことによって、ファン達はアーティストの功績を共有することを今まで以上に「使命」と感じるようになったのではないでしょうか」。

 

 私たち(Pigeons and Planes)は「中の人」に、このアカウントの歴史、音楽業界におけるデータの役割の向上……などについて対談を行いました。以下がインタビューです。

 

ーー@Chart Dataはどのようにしてスタートしましたか?

 

Chart Data(以下C):Chart Dataは、シングル・アルバム・アーティストなどの特筆すべき情報を世界的に伝えることを理念に掲げ、ほぼ2年前の今頃、2016年の6月にスタートしました。私はチャートを構成する数字に興味があり、その数字を伝えることを目標としています。 *1

 数字は嘘をつかないと思っています。チャートの順位を裏付ける情報に触れることで、チャートシステムが機能していることを実感できます。

 私的な感情や意見はあまり表に出さないようにしています。それはこのアカウントの発展には必要ないと思っているので。でも、別の音楽アカはあるんです。チャートのみに焦点を当てたアカウントはこれが初ですが。

 

ーーアカウントを管理しているのは一人ですか?

 

C:現在ツイートをしているのは一人ですが、情報をより良く伝えるために様々な人の助けを借りています。彼らなしではこのアカウントは成り立たないでしょう。

 

ーーアカウントのスタート時と比べて、どのような変化を感じますか?

 

C:設立当初は、あまりHot 100以外の情報を取り扱おうと思っていませんでした。しかし定期的な更新が重要であることに気づき、それはアカウントの成長に大きく寄与しました。不幸か幸いか、更新に組み込むことにした大量のツイートによって、私の扱う範囲はかなり広がりました。

 

ーーどのようにして、フォロワー数や信頼を築き上げましたか?

 

C:信頼は簡単に得ることはできません。実は、現時点でも「そのツイートは正しいかどうか?」のようなメッセージや質問をもらうことがあるんです。あんまり声を大にして言うことでもないのですが、私は信頼できるソースか、情報は正しいか、ということを投稿前に丁重にチェックしています。フォロワーを増やすコツは、なるべく早く大きな事象を報じることですかね。あとはシンプルにフォロワーの意見を聞いてみるのも良いかもしれないです。

 

ーーアーティストがツイートを見ていることもありますが、その中でも最も驚いた出来事は何ですか?

 

C:一番大きな出来事だったのはCardi Bが“Bodak Yellow”のHot 100首位を報告したツイートへの反応をInstagramにアップロードしたことです。実は、この事には数週間の間気づいていなかったんですよ。 私は全てのアーティストのシェアに対して感謝していますが、そのツイートへの反応を文字通り「見る」のはこれが初めてでした。

 

 

 私がツイートしたMigosの“Bad and Bojee”のHot 100首位獲得や、Drakeの400週連続Hot 100滞在、Taylor Swiftの”Look What You Made Me Do”のリリースはいくつかのメディアにも取り上げられ、アカウントの成長につながりました。何人かのアーティストともリプライしたことがありますし、質問に答え、交流することは楽しかったです。

 

ーービルボードを含む他のメディアよりもいち早く情報をツイートしていますよね。どのようにして、どこで情報を集めているのでしょうか。

 

C:実はツイートをスタンバイしているんで。チャートに関する情報は部分的に、前もってリリースされています。それに加え、くまなく新しいリリースをチェックし、次のチャートでどのような順位で登場するかを予想しておくんです。時には5~6パターンのツイートを下書きに準備していることもあります。

 

ーー既に確定した事項に加え、よくセールスやチャート順位の予想もしていますよね?そしてその予想はだいたい当たっているのですが、どのようにして予想しているのですか?

 

C:アルバムのセールス予想に関してはほぼ他力です。Hits Daily Doubleというサイトの数字を引用しています。シングルチャートの順位予想については、個別にチャートマニアの予想を見つつ、自分でも数字をチェックしています。私の投稿では、高い確実性を確保するため、あまり積極的にはシングルチャートの予想は掲示しません。

 

ーーファンやアーティストは今まで以上に数字や統計を気にするようになったと感じるのですが、その点についてはどう思われますか?

 

C:それは間違いないですね。その要因として、チャートの種類の増加やチャートへのアクセス向上が理由として挙げられると思います。すぐにチェックできる情報もたくさんありますよね。ストリーミングサービスは独自のチャートを持っていますし、ジャンルに基づくチャートも増えている。そして、SNSによってファンがアーティストと接触できるようになったことにより、ファンはその「実績」を伝えることを今まで以上に使命と感じるようになったのではないでしょうか。

 

ーーここ数年で音楽に関するデータはどのような変化を見せたでしょうか?最も大きな変化は何でしたか?

 

C:難しい質問ですが、一つ答えるとしたら、ストリーミングの台頭で人々が興味を示すデータの種類が変化したことでしょうか。私はYouTubeSpotifyApple Musicなどのデータを多く扱うようになり、シングルやアルバムを「ユニット」(※)で換算して計算する機会も増えました。しかし一方で、純粋なセールスこそが至高!と考えている人々も一定数います。しばらくは、私は両方の事象を幅広くカバーしようと考えています。

 

(※)「ユニット」とは、例えばストリーミングをDLに換算すると、100~150ストリーミング=1DLと扱われる(国やチャートによって微妙に異なる) DLとストリーミング換算値を合算したものをその曲の「売上」とみなし、「ユニット」と称している

 

 

ーーあなたは「チャート漬け」の日々を送っていますが、その中で最近見つけた興味深いデータ、または最近の傾向などはありますか?

 

C:最も大きな傾向といえば、市場に対応すべく、チャートが細かいルール変更を重ねていることです。チャートの記録の中には、もはや破ることが不能なものもあれば、簡単に破ることができるようになったものもあります。

 例えば、ストリーミングが台頭したことによって、アルバムの「純セールス」に関する歴代記録は、しばらく破られなくなっていくでしょう。同様に、イギリスのチャートを扱うOfficial Charts Companyは1アーティストのチャートに入る曲数を制限したため、Ed Sheeranが“÷”で打ち立てた記録は今後も長く塗り替えられないでしょう(※) 一方で、アメリカのチャートHot 100ではストリーミングの隆盛によって、Drakeなどによって数十年守り続けられていた記録が破られる、または並ばれる、ようなことが多発しています。

 

 それと「伸び」や「長期滞在」にフォーカスするのも面白いですね。今週(8/4)面白かったのは、Kendrick Lamarの“good kid m.A.A.d city”がアルバムチャートで滞在300週を迎え、女性のアルバムで最も長くアルバムチャートに滞在しているAdeleの”21”がチャートに舞い戻ったことですかね。

 

 あとは、先週のHot 100で“Ocean”という曲が2連続で並んだのも面白かったですね。

 

f:id:djk2:20180725231212j:plain

 

(※) Official Charts CompanyはEd Sheeranの“÷”のアルバム曲全てがシングルチャートのトップ20に入ったことを受けて、「同一アーティストの曲はシングルチャートに3曲までしか入ることができない」というルールを制定。これにより、“÷”のようにアルバムの全てがトップ20に入るような作品が今後は出ないだろう、ということを言っている。

 

 

ーーTwitterのアカウント以外にも最近ブログを開設しましたよね。そして何か新しいことを始めようとしているようにも見受けられます。今後、ブログをどのように使い、どのようなことを発信していきたいと考えていますか?

 

C:もともと、ブログは私がよく受ける質問への答えを書く場所として作りました。Twitterのフォロワーが10万に行ったくらいの時に、ブログへのアクセスをチェックしてみたら、記事数はまだ少ないのにも関わらず、既に何千ものアクセスがあったのです。そこで、1つや2つのツイートで説明しきれない複雑な事象をブログで説明する、というアイデアを思いつきました。

 

 今の所、ブログに関する明確な目標はありません。チャートの動向や記録に関する分析に加え、歴代ベストセールス一覧やSpotifyカレンダーなど、データベースのような記事も作りたいと考えています。そして、さらに詳しい情報を伝えるため、何人かの熱心なチャートマニアと協力して記事を作ることもあります。メインになるのはTwitterですが、ブログにも伸びしろを感じています。

(↓そのブログ)

 

ーーChart Dataのさらなる発展に向けて、他に計画していることはありますか?

 

C:今は多くの人がチャートに興味を持っているようですが、今後はどうなるか分かりません。たまにフォロワーがどんなことに興味を持っているのか試してみることもあります。反応が良ければ、定期的な更新に組み込むこともあります。自分としてはこのアカウントを長く続けたいと考えていますが、フォロワーの反応が続くかどうかに、このアカウントの未来がかかっている部分もありますかね。

 

 

ーーChart Dataを応援するにはどうしたら良いですか?

 

C:私はこのChart Dataを、利益のためにやってはいませんが、フォロワーを増やせたら良いな、とは考えています。多くのリツイートやメディアの引用(※)には感謝しています。この場を借りて、いつも応援してくれるフォロワーに対して感謝の気持ちを述べたいと思います。私が楽しみながら発信をしていることを皆が楽しんでくれるのは、この上ない喜びです!

 

(※) ラップ系音楽サイト、ComplexはAccording to Chart Dataと、このTwitterアカウントの情報をもとに記事を作ることが多い。Complexは同様にTwitterアカウントのPopCrave(ポップスファン向け情報発信アカウント)を情報ソースとして使う機会もある。

  

 以上がChart Data氏に対するインタビューです!日々チャートのデータを操り、人々と交流している人物とだけあって、チャートに関する深い知見を持っていることが伺えました。

 氏がインタビューで述べている「人々のチャートへの興味が増している」という部分は嬉しいですね!この発言で自分もやる気になりますね!

 

 個人的にはChart Dataは「コミュニティ」としての役割を果たしている点が面白いと思います。インタビューの序文に「Chart Dataのコメント欄はボーイバンドのInstagramのコメント欄と似ている」という描写がありますが、Chart Dataのツイートは単にデータを述べているだけのアカウントながらも、多くのリプライが届いています。

f:id:djk2:20180924230858j:plain

 

 同じ内容を伝えていますが、リプライの数はChart Data > Billboard公式です。Billboard公式にはChart Dataの約50倍フォロワーがいることを考慮すると、Chart Dataの「コメントされ力」は相当なものですね!

現在のフォロワー数

Billboard公式:6,863,649人

Chart Data:131,367人

 

 コメント欄では様々な会話がされています。例えば、「えーなんでこの曲がチャートで上昇するの?」というリプライが届けば、その曲のアーティストのファンから「オイ」のようなリプライが届くこともありますし、Chart Dataに「巻き込みリプライ」をして文句を言うと、本人からメッセージが届くこともあります。

 

 

 

 また、リプライだけでなくこのアカウントを引用リツイートしてコメントを書く人が多く、Chart Dataというアカウントを通して、チャートの情報が音楽ファン、特にポップファン共通の話題になっていることがよく分かります。

 Chart Data氏はインタビューの中で「SNSの台頭」や「ファンの使命感」などをチャートへの興味関心向上の理由に挙げていますが、Chart Data氏自身も、ツイートでの発信を通して、チャートがポップファンの中で共通の話題となったことに貢献していると思います!

 

 そんな多くの役割を果たしているChart Dataですが、最近思わぬライバルが登場しました。それはBillboard公式による、@Billboardchartsです。このアカウントはChart Dataのように、チャートの動向のツイートを定期的に行っています。

 

 

 この@Billboardchartsの発足を伝えるツイートにはChart Data関連のリプライもいくつか付いています。「Chart Dataの方が良い!」や「Chart Dataの方が早い」などChart Dataに対して肯定的な意見もあれば、「これChart Data終了のお知らせだね」や「Chart Dataに対する直接的な反応だね」など、@BillboardchartsがChart Dataのライバルになり得ると分析しているものもありました。

 

 現状、@Billboardchartsのフォロワーは7,248人で、Chart Dataのフォロワー131,367人と比べると大きく水を開けられています。このフォロワー数を見る限り、まだまだ「ライバル」といえる関係ではなさそうですが、今後@BillboardChartsがChart Dataと並ぶ規模になることはあるのでしょうか。

 

 多種多様なリプ欄、新しく登場したライバル……など注目トピックも多いChart Data。今後も同じチャートマニアとして陰ながら応援しています!

 

 

※後日談 ビルボードがChart Dataを公認?

 

 ビルボード公式は、Cardi Bが”Girls Like You"で3回目のHot 100首位を獲得したことに際し、モーメント(ツイートのまとめ)を作成!

 そこにはCardi Bのツイートのほか、Chart Dataのツイートも含まれていました!公式が作るモーメントに入った、ということは少なくともChart Dataが公式によって排除される可能性は無さそうですね!(Cardi B当人がChart Dataのスクショを貼っているということが大きいのかも)

 

 ビルボード公式による@BillboardChartsが出来たとき、@Chartdataが消えるのでは?と個人的に少し心配していたのですが、それは杞憂に終わりそうです。

 

 

*1:以前、@Chartnewsという似たようなアカウントがあったのですが、そのアカウントが更新を停止したので、その代わりとしてアカウントを作ったのだと思われる

Spotifyのランキング滞在「日数」から各国のアンセムを調査! (2018続編 / アジアも調査)

 

f:id:djk2:20180920214219j:plain

 この記事は昨年の「Spotifyのデータを使って各国のアンセムを調査」という記事の続編です!

 

 

 どういう調査をしているかというと、Spotifyのランキングのデータを「ランキング圏内(200位以内)滞在日数」という目線で見て、その日数が500日を超えている曲を「アンセム」とするものです。

 地域別にどのような曲がアンセムになっていて、どのような傾向が見られるのか……などを発見していくことが目的です。(純粋な「再生数ランキング」とは違い、いかに「定着」しているか、を見ることができます。)

 今回は、その前回の調査から約1年が経過したので、この1年でどのような曲がアンセムとして台頭したのか、また前回とは違う地域について調査して、様々な地域の特徴をあぶり出したいと思います。

 

 今回はグローバル(世界総合)、アメリカ、イギリス、日本を前回に引き続き調査。昨年との変化を中心に動向をチェックします。

 そして、今回からは新たにフィリピン・インドネシア・マレーシア・シンガポールについても取り扱おうと思います。

 主に「海外の人気曲」と言われると、情報ソースが充実しているアメリカやイギリスを想定することが多いですが、アジアの国の動向を見ることで、新たな発見があるのではないか?と考えました。Spotifyのチャートなどの登場で、その他の国の動向を追えるようになったのは面白いですね。

 今回扱うアジア4カ国は、いずれも日本のSpotifyと同等以上の再生数を記録している国々です。直近(9/17付、デイリー)のSpotifyデータでは1位の曲の再生数が下記のようです。(日によってはマレーシア>日本 の時もあります)

 

フィリピン:166,214

インドネシア:84,078

シンガポール:44,599

マレーシア:30,347

日本:31,324

 

 

・表の見方

※ 水色背景はこの1年で新たにランキング滞在500日を超えた曲です

※ 特に言及が無い場合は、データの期間は2014/8/10~2018/9/3です

※ 「日数」はランキング200位以上に滞在した日数を指しています

※ 「ピーク位」はデイリーチャートでの最高順位を指します。これが低いならば、その曲は「低空飛行」で人気をキープしていた、ということです。

※ ソースはhttps://kworb.net/spotify/ です。

 

 

・グローバル

日数 ピーク
1 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 1377 1
2 Ed Sheeran - Photograph 1303 13
3 Eminem - Lose Yourself 1087 110
4 John Legend - All of Me 912 16
5 Sam Smith - Stay With Me 893 2
6 Drake feat. Wizkid & Kyla - One Dance 871 1
7 Major Lazer & DJ Snake feat. MØ - Lean On 812 1
8 Passenger - Let Her Go 808 47
9 Sia - Chandelier 791 2
10 Hozier - Take Me To Church 764 1
11 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 764 1
12 Imagine Dragons - Radioactive 763 43
13 Justin Bieber - Love Yourself 741 1
14 Twenty One Pilots - Stressed Out 734 5
15 Post Malone - White Iverson 728 36
16 Vance Joy - Riptide 727 16
17 James Arthur - Say You Won't Let Go 715 6
18 OneRepublic - Counting Stars 710 31
19 Mark Ronson feat. Bruno Mars - Uptown Funk 707 1
20 Mike Posner - I Took A Pill In Ibiza - Seeb Remix 698 2
21 Charlie Puth feat. Selena Gomez - We Don't Talk Anymore 684 9
22 Shawn Mendes - Stitches 683 5
23 Coldplay - A Sky Full of Stars 667 10
24 James Bay - Let It Go 658 56
25 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 655 3
26 Imagine Dragons - Demons 650 37
27 Justin Bieber - Sorry 649 1
28 Alan Walker - Faded 645 6
29 Jessie J, Ariana Grande & Nicki Minaj - Bang Bang 638 4
30 Zara Larsson - Lush Life 637 14
31 J. Cole - No Role Modelz 632 59
32 Maroon 5 - Sugar 630 3
33 Macklemore & Ryan Lewis feat. Rey Delton - Can't Hold Us 625 57
34 The Weeknd - The Hills 624 3
35 Clean Bandit feat. Jess Glynne - Rather Be 620 12
36 Travis Scott (feat. Kendrick Lamar) - goosebumps 609 56
37 Galantis - Runaway (U & I) 606 33
38 Ed Sheeran - Shape of You 605 1
39 Lukas Graham - 7 Years 600 2
40 Post Malone feat. Quavo - Congratulations 591 20
41 Bruno Mars - That's What I Like 588 5
42 WALK THE MOON - Shut Up and Dance 584 13
43 Kygo feat. Conrad Sewell - Firestone 579 4
44 Sia - Cheap Thrills 579 3
45 Imagine Dragons - Believer 578 15
46 The Weeknd feat. Daft Punk - Starboy 575 1
47 The Weeknd - Can't Feel My Face 571 1
48 Wiz Khalifa feat. Charlie Puth - See You Again 567 1
49 DNCE - Cake By The Ocean 559 12
50 The Chainsmokers & Coldplay - Something Just Like This 557 2
51 Drake - Hotline Bling 556 1
52 JAY Z & Kanye West - Ni**as In Paris 554 120
53 Fetty Wap - Trap Queen 554 7
54 Jack Ü feat. Justin Bieber - Where Are Ü Now 549 3
55 Ed Sheeran - Perfect 549 3
56 Twenty One Pilots - Ride 547 9
57 Shawn Mendes - Treat You Better 540 4
58 Justin Timberlake - CAN'T STOP THE FEELING! 533 3
59 Justin Bieber - What Do You Mean? 532 1
60 Lil Uzi Vert - XO TOUR Llif3 526 9
61 Ellie Goulding - Love Me Like You Do 525 2
62 Khalid - Location 525 33
63 Major Lazer feat. Fuse ODG & Nyla - Light It Up 524 8
64 Kendrick Lamar - HUMBLE. 521 1
65 Childish Gambino - Redbone 520 34
66 Fifth Harmony feat. Ty Dolla $ign - Work from Home 518 2
67 Nicky Jam & Enrique Iglesias- El Perdón 512 16
68 French Montana feat. Swae Lee - Unforgettable 510 3
69 Adele - Hello 506 1
70 Ed Sheeran - I See Fire 505 30
71 Drake & Future - Jumpman 500 14

 

 Spotifyのグローバルチャートは「平均的」に各国でヒットしている曲が多くランクインしている印象です。Spotifyの中でアメリカの再生規模が最も大きいものの、そこまで大きくはアメリカの嗜好に寄っていない印象です。

(これはグローバルランキングが大きくアメリカに寄っているApple Musicと比べて、そう感じています 参考:Apple Musicがチャートを拡大! グローバルチャートなどを追加 見どころは? - チャート・マニア・ラボ (CML)

 

 この1年で規模を伸ばしたのはThe ChainsmokersとEd Sheeran。前者は“Closer”や”Something Just Like This”のようなヒットが長持ちし、不滅のアンセムに。後者は昨年のアルバム“÷”から2曲がこの「アンセム」にランクインしました。

 その他、幅広い国でヒットとなったバラード、James Arthurの“Say You Won’t Let Go”や、”Goosebumps”・“Congratulations”などのラップが今回の調査でランクインしています。

 

(↓ アーティスト別にアンセムにランクインした曲数を集計し、その曲数が多かったアーティストをその地域で人気とします)

☆グローバルで人気

1 Ed Sheeran :5曲

2 Justin Bieber :4曲

3 Drake、The Chainsmokers、The Weeknd、Diplo(Major LazerやJack Üの一員として) :3曲

 

 

アメリ

日数 ピーク
1 J. Cole - No Role Modelz 1265 14
2 Post Malone - White Iverson 1068 7
3 Bryson Tiller - Don't 925 7
4 Bryson Tiller - Exchange 836 22
5 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 792 1
6 J. Cole - Wet Dreamz 786 12
7 Drake feat. Wizkid & Kyla - One Dance 760 1
8 Travis Scott (feat. Kendrick Lamar) - Goosebumps 713 16
9 Twenty One Pilots - Ride 707 4
10 Twenty One Pilots - Stressed Out 706 3
11 JAY Z & Kanye West - Ni**as In Paris 691 99
12 Ed Sheeran - Photograph 679 16
13 Post Malone - Go Flex 672 19
14 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 662 1
15 Eminem - 'Till I Collapse 658 103
16 The Weeknd - The Hills 655 1
17 Lil Uzi Vert - Money Longer 645 33
18 DRAM feat. Lil Yachty - Broccoli 645 3
19 Post Malone feat. Quavo - Congratulations 633 5
20 Fetty Wap - Trap Queen 622 1
21 Vance Joy - Riptide 618 12
22 Eminem - Lose Yourself 615 91
23 Childish Gambino - Redbone 613 8
24 Khalid - Location 609 9
25 Future feat. The Weeknd - Low Life 603 11
26 Ed Sheeran - Shape of You 603 1
27 James Arthur - Say You Won't Let Go 595 14
28 Sia - Chandelier 589 4
29 Major Lazer & DJ Snake feat. MØ - Lean On 588 2
30 Drake & Future - Jumpman 584 2
31 The Weeknd - Often 582 7
32 Imagine Dragons - Believer 578 9
33 Chance The Rapper feat. 2 Chainz & Lil Wayne - No Problem 567 13
34 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 567 4
35 Sam Hunt - Body Like A Back Road 562 12
36 Drake - Hotline Bling 555 1
37 21 Savage & Metro Boomin feat. Future - X 554 14
38 The Weeknd feat. Daft Punk - Starboy 554 1
39 G-Eazy feat. Remo - I Mean It 551 58
40 Young Thug & Travis Scott feat. Quavo - pick up the phone 551 29
41 Future - F*ck Up Some Commas 549 42
42 J. Cole - G.O.M.D. 548 20
43 Childish Gambino - 3005 547 37
44 Sam Smith - Stay With Me 547 1
45 Hozier - Take Me To Church 546 1
46 Russ - What They Want 536 56
47 Aminé - Caroline 536 6
48 Travis Scott - Antidote 535 12
49 Shawn Mendes - Stitches 535 5
50 The Weeknd - Can't Feel My Face 535 1
51 Big Sean feat. E-40 - I Don't Fuck With You 532 2
52 Big Sean - Bounce Back 530 3
53 A$AP Rocky feat. 2 Chainz, Drake & Kendrick Lamar - F**kin' Problems 528 111
54 Mark Ronson feat. Bruno Mars - Uptown Funk 528 1
55 Lil Uzi Vert - XO TOUR Llif3 528 1
56 The Weeknd - Earned It (Fifty Shades Of Grey) 524 2
57 Drake - Fake Love 524 1
58 Rae Sremmurd - No Type 522 11
59 Kendrick Lamar - HUMBLE. 521 1
60 The Chainsmokers feat. ROZES - Roses 520 5
61 Desiigner - Panda 518 1
62 Khalid - Young Dumb & Broke 517 5
63 Bruno Mars - That's What I Like 515 3
64 G-Eazy & Bebe Rexha - Me, Myself & I 513 2
65 Drake - 0 To 100 / The Catch Up 512 17
66 KYLE feat. Lil Yachty - iSpy 511 2
67 Kendrick Lamar - LOVE. FEAT. ZACARI. 506 5
68 Fetty Wap - 679 501 2
69 Lil Uzi Vert - You Was Right 500 26

 

 アメリカでは昨年の調査に引き続き、ラップ~R&Bが大人気。ここ1年ではTravis Scott、Post Malone、Lil Uzi Vertなどが特に活躍し、多くのアンセムを確立しました。

 彼らはアルバムもストリーミングで大ヒットでした。これは、アンセム確立でアーティストへの期待感が高まる → アルバムでその期待感が爆発 という図式のように思えます。アンセムを確立し、期待感が高いアーティストは次のアルバムで爆発的ヒットを飛ばす可能性がある、と考えても良いでしょう。

 これは“V. 3005”や”Redbone”がロングヒットだったChildish Gambinoが、“This Is America”で注目されたことにも当てはまると思います。

 

 他は一つのアルバムから2曲のアンセムを生み出したKendrick LamarやKhalidの活躍も目を引きます。

 ラップ以外の曲では、ヒット曲が多かったThe Chainsmokers、Ed SheeranやJames Arthurのイギリス勢、ロングヒット曲が多いImagine Dragonsなどが今年ランクインを果たしています。一方、前回に引き続きUS地域ではJustin Bieberは上記の表に登場していません。

 

☆USで人気

1位 Drake、The Weeknd :6曲

3位 Future、Kendrick Lamar*1 :4曲

5位 J. Cole、Post Malone、Travis Scott、Ed Sheeran、The Chainsmokers、Lil Uzi Vert :3曲

 

 

・イギリス

日数 ピーク
1 The Killers - Mr. Brightside 1357 30
2 Arctic Monkeys - Do I Wanna Know? 1293 31
3 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 1270 1
4 Ed Sheeran - Photograph 1158 18
5 Vance Joy - Riptide 1053 19
6 Eminem - Lose Yourself 1050 55
7 Bastille - Pompeii 1018 31
8 The Kooks - Naive 961 51
9 George Ezra - Budapest 939 3
10 R. Kelly - Ignition - Remix 922 52
11 Macklemore & Ryan Lewis feat. Ray Dalton - Can't Hold Us 919 55
12 Oasis - Wonderwall - Remastered 890 44
13 Drake feat. Wizkid & Kyla - One Dance 869 1
14 James Bay - Let It Go 860 26
15 Hozier - Take Me To Church 848 2
16 Arctic Monkeys - Fluorescent Adolescent 817 45
17 Sia - Chandelier 768 8
18 JAY Z & Kanye West - Ni**as In Paris 762 81
19 WALK THE MOON - Shut Up and Dance 747 5
20 Passenger - Let Her Go 739 52
21 James Arthur - Say You Won't Let Go 707 1
22 Major Lazer & DJ Snake feat. MØ - Lean On 691 1
23 Justin Bieber - Sorry 685 1
24 Sam Smith - Stay With Me 677 3
25 Mike Posner - I Took A Pill In Ibiza - Seeb Remix 677 1
26 Shawn Mendes - Stitches 670 1
27 Justin Bieber - Love Yourself 669 1
28 Mark Ronson feat. Bruno Mars - Uptown Funk 659 1
29 James Bay - Hold Back The River 641 3
30 Ariana Grande - One Last Time 632 5
31 Kanye West - Stronger 626 53
32 Clean Bandit feat. Jess Glynne - Rather Be 624 12
33 Ed Sheeran - Castle on the Hill 604 2
34 Ed Sheeran - Shape of You 604 1
35 Ed Sheeran - I See Fire 591 25
36 Foster The People - Pumped Up Kicks 590 58
37 Jess Glynne - Hold My Hand 584 4
38 Justin Bieber - What Do You Mean? 583 1
39 John Legend - All of Me 582 20
40 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 580 1
41 Imagine Dragons - Radioactive 565 54
42 Ed Sheeran - Don't 565 5
43 Imagine Dragons - Believer 563 31
44 Zara Larsson - Lush Life 562 4
45 The 1975 - Chocolate 561 108
46 Ed Sheeran - Tenerife Sea 556 51
47 Ed Sheeran - Perfect 548 5
48 Kanye West feat. Jamie Foxx - Gold Digger 543 54
49 The Weeknd - The Hills 543 4
50 Lukas Graham - 7 Years 540 1
51 Imagine Dragons - Demons 539 54
52 Drake & Future - Jumpman 539 51
53 Fetty Wap - Trap Queen 536 3
54 Childish Gambino - Redbone 534 36
55 The Kooks - She Moves In Her Own Way 533 57
56 Jack Ü feat. Justin Bieber - Where Are Ü Now 530 4
57 Mr. Probz - Waves - Robin Schulz Radio Edit 529 10
58 DNCE - Cake By The Ocean 529 7
59 Jessie J, Ariana Grande & Nicki Minaj - Bang Bang 525 3
60 Stormzy - Shut Up 525 13
61 The Weeknd - Can't Feel My Face 525 1
62 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 525 4
63 Kygo feat. Conrad Sewell - Firestone 523 8
64 Ed Sheeran - Happier 521 5
65 Post Malone feat. Quavo - Congratulations 521 21
66 Maroon 5 - Sugar 519 4
67 Lil Uzi Vert - XO TOUR Llif3 518 23
68 Galantis - Runaway (U & I) 513 6
69 Justin Timberlake - CAN'T STOP THE FEELING! ) 513 3
70 French Montana feat. Swae Lee - Unforgettable 510 2
71 Clean Bandit feat. Zara Larsson - Symphony 507 1
72 Adele - Hello 506 1
73 Drake - Hotline Bling 503 1

 

 イギリスで今年際立ったのはEd Sheeranの大活躍。昨年の調査でもアンセムは多かったですが、昨年のアルバム“÷”からも多数のアンセムが。“Shape of You”、”Castle on the Hill”、“Perfect”、”Happier”と4曲がランキング滞在500日を超え、「アンセム」となりました。イギリス国内での圧倒的な影響力が伺えます。

 Ed Sheeran以外の国内組ではJames ArthurとStormzyが飛躍。Stormzyは昨年ヒットだった“Big For Your Boots”ではなく2016年終盤にクリスマス1位キャンペーンで脚光を浴びた”Shut Up”がランクインしました。

 他にイギリスの特徴として挙げられることは「過去のアンセムをディグる」ことです。他の地域と比べると、イギリスでは最新の曲以外にも過去の曲にも注目が集まっていることが表から分かります。今年ランクインした“Pumped Up the Kicks”や”Gold Digger”、“She Moves In Her Own Way”は過去のリリース曲だったのですが、プレイリストなどで注目されたのか、長くランクインし今回の調査で新たに500日超え。また、昨年はこのランキングで4番目に長い滞在だった”Mr. Brightside”は、この1年ほぼ全ての期間ランキングに残り続け、UKのSpotifyで最もランキング圏内に滞在した曲となりました!

 あまりのストリーミングでの人気ぶりから、昨年はなんとイギリスの「年間」シングルチャートのトップ100に入ってしまうという偉業を成し遂げました!あまり注目されていませんが、かなり驚くべきことだったと思います。2004年の曲が特にニュースになった訳でもないのに、「勝手に」ストリーミングで人気を得て、年間トップ100に入ったということなので……

 

 また、他の地域と同様にThe ChainsmokersやChildish Gambino、Post Maloneなどのラップ~R&B勢が活躍。そしてマンチェスターでの1件で再注目されたAriana Grandeの“One Last Time”も長く愛されています。

 あと、少し意外だったのはアメリカでは滞在500日をまだ超えていないFrench Montanaの”Unforgettable"がイギリスでランクインしたことです。この曲はアメリカでも人気だった曲ですが、イギリスでは「より」人気だったということが伺えます。「USのラップ」といっても、様々なタイプの曲があり、その他の地域でより人気が出るケースもあるのですね

 

☆UKで人気

1位 Ed Sheeran :9曲

2位 Justin Bieber :4曲

3位 Drake、Kanye West、Imagine Dragons :3曲

 

 

・日本

(データ期間:2016/10/17~2018/9/3)

 

※この地域から配色が変わります

赤背景 =地元やアジア圏のヒット

緑背景 =ラップ曲

 

日数 ピーク
1 ONE OK ROCK - The Beginning 685 23
2 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 685 1
3 清水翔太 - My Boo 685 3
4 ONE OK ROCK - Wherever you are 685 4
5 Justin Bieber - What Do You Mean? 684 18
6 Justin Bieber - Sorry 683 22
7 Bruno Mars - 24K Magic 680 1
8 ONE OK ROCK - 完全感覚Dreamer 679 36
9 [Alexandros] - ワタリドリ 679 5
10 Ariana Grande feat. Nicki Minaj - Side To Side 675 6
11 Maroon 5 - Sugar 667 52
12 清水翔太 - Dream 653 14
13 Suchmos - STAY TUNE 649 4
14 Justin Bieber - Love Yourself 644 46
15 AAA - さよならの前に 639 19
16 Bruno Mars - That's What I Like 632 5
17 Clean Bandit feat. Anne-Marie & Sean Paul - Rockabye 628 9
18 AAA - 恋音と雨空 618 7
19 Ed Sheeran - Shape of You 605 1
20 Wiz Khalifa feat. Charlie Puth - See You Again 593 61
21 GReeeeN - キセキ 582 19
22 清水翔太 - Home 580 22
23 GReeeeN - 愛唄 579 4
24 Bruno Mars - Just The Way You Are 572 54
25 Charlie Puth feat. Selena Gomez - We Don't Talk Anymore 561 14
26 The Chainsmokers & Coldplay - Something Just Like This 558 1
27 Zedd - Stay 557 3
28 TWICE - TT (KR Ver.)
555 12
29 Fifth Harmony feat. Ty Dolla $ign - Work from Home 554 21
30 Ed Sheeran - Galway Girl 549 3
31 DJ Snake feat. Justin Bieber - Let Me Love You 544 2
32 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 542 55
33 ONE OK ROCK - Re:make 537 46
34 Clean Bandit feat. Zara Larsson - Symphony 535 6
35 清水翔太 - Kimiga Suki 534 15
36 Ed Sheeran - Perfect 532 10
37 Luis Fonsi & Daddy Yankee feat. Justin Bieber - Despacito - Remix 503 2
38 ZAYN & Taylor Swift - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) 500 2

 

 

 Spotifyローンチが他の地域よりも遅かった日本。昨年はランキングが出来てからの日が浅かったので、300日以上の曲を「アンセム」としこの調査を行いましたが、今年は十分な日時が経ったので、他の地域と同様に500日以上の曲を調査しました。

 世界で流行したポップスと、国内のヒットが均等にランクインしています。国内組で主に活躍しているのはONE OK ROCK清水翔太、あとはAAAやGReeeeNです。またK-POP勢も1曲ランクインしています(TWICE)

  ”See You Again"がラップとして唯一ランクイン。ラップというよりもポップスに近い1曲ですが

 

☆日本で人気

1位 Justin Bieber :5曲

2位 ONE OK ROCK清水翔太、Ed Sheeran :4曲

5位 Bruno Mars :3曲 

 

・フィリピン

日数 ピーク
1 Ed Sheeran - Photograph 1366 1
2 Silent Sanctuary - Sa'yo 1364 28
3 Up Dharma Down - Tadhana 1358 7
4 Howie Day - Collide - Acoustic Version 1317 59
5 Coldplay - The Scientist 1304 11
6 Meghan Trainor feat. John Legend - Like I'm Gonna Lose You 1271 6
7 Jason Mraz - I'm Yours 1267 54
8 Sam Smith - I'm Not The Only One 1244 10
9 Passenger - Let Her Go 1226 22
10 South Border - Rainbow 1152 59
11 Silent Sanctuary - Meron Nang Iba 1143 61
12 The Script - Breakeven 1125 65
13 6cyclemind - Prinsesa 1118 69
14 The Script - The Man Who Can't Be Moved 1081 69
15 Moonstar88 - Migraine 1079 38
16 Lifehouse - You And Me 1074 63
17 Silent Sanctuary - Pasensya Ka Na 1068 30
18 MYMP - Tell Me Where It Hurts 1067 55
19 Jesse McCartney - Beautiful Soul 1061 62
20 Christina Perri - A Thousand Years 1058 60
21 Jason Mraz - Lucky 1057 44
22 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 1052 1
23 Eraserheads - Ang Huling El Bimbo 1027 68
24 Sarah Geronimo - Maybe This Time 1024 67
25 Vanessa Carlton - A Thousand Miles 1010 71
26 Yeng Constantino - Ikaw 988 23
27 Katharine McPhee - Terrified 979 72
28 John Mayer - Your Body Is a Wonderland 975 75
29 Nina - Someday 967 69
30 Julie Anne San Jose - Let Me Be the One 942 68
31 The Goo Goo Dolls - Iris 917 64
32 Ne-Yo - So Sick 915 71
33 Hale - The Day You Said Goodnight - Acoustic Version 885 59
34 Piolo Pascual - Paano Ba Ang Magmahal 879 26
35 Adam Levine - Lost Stars 871 71
36 MYMP - Set You Free 859 124
37 Jericho Rosales - Pusong Ligaw 857 95
38 Maroon 5 - Sunday Morning 854 76
39 South Border - With a Smile 848 54
40 Troye Sivan - YOUTH 827 5
41 Krissy - We Can't Be 826 62
42 Ryan Cabrera - True 820 58
43 The Pussycat Dolls feat. Avant - Stickwitu 809 83
44 Ariana Grande - Almost Is Never Enough 790 102
45 Justin Bieber - Love Yourself 790 1
46 Sitti - Para Sa Akin 786 84
47 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 767 1
48 Extreme - More Than Words 764 60
49 Sud - Sila 764 16
50 James Reid - Hanap-Hanap 763 32
51 Charlie Puth feat. Selena Gomez - We Don't Talk Anymore 717 3
52 The Calling - Wherever You Will Go 710 78
53 James Arthur - Say You Won't Let Go 704 1
54 Hailee Steinfeld & Grey feat. Zedd - Starving 696 3
55 Andy Grammer - Fresh Eyes 684 8
56 Moira Dela Torre - Malaya (Camp Sawi Original Motion Picture Soundtrack) 673 5
57 Sam Smith - Stay With Me 668 2
58 Morissette Amon - Nothing's Gonna Stop Us Now 668 89
59 Bruno Mars - When I Was Your Man 661 67
60 Bruno Mars - Versace On The Floor 660 1
61 KZ Tandingan - Mahal Ko o Mahal Ako 657 50
62 Little Mix feat. Jason Derulo - Secret Love Song 656 1
63 Michael Pangilinan - Hanggang Kailan 655 29
64 Bruno Mars - That's What I Like 655 2
65 Callalily - Magbalik 653 58
66 Katy Perry - The One That Got Away - Acoustic 650 73
67 WALK THE MOON - Shut Up and Dance 650 8
68 Shawn Mendes - Stitches 638 5
69 Clean Bandit feat. Jess Glynne - Rather Be 635 23
70 Colbie Caillat - Bubbly 633 74
71 The Chainsmokers feat. ROZES - Roses 631 1
72 Mark Carpio - Hiling 627 29
73 DJ Snake feat. Bipolar Sunshine - Middle 617 1
74 Maroon 5 - Sugar 615 1
75 Charlie Puth - One Call Away 611 2
76 Ed Sheeran - Shape of You 606 1
77 LANY - ILYSB 591 26
78 Lukas Graham - 7 Years 590 5
79 Jonas Blue feat. JP Cooper - Perfect Strangers 582 5
80 Sia - Chandelier 581 4
81 Ellie Goulding - Love Me Like You Do 579 1
82 Shawn Mendes - Treat You Better 572 4
83 Ariana Grande feat. Zedd - Break Free 566 2
84 Kaye Cal - Why Can't It Be 566 24
85 John Legend - All of Me 565 8
86 Jessie J, Ariana Grande & Nicki Minaj - Bang Bang 560 2
87 Toni Gonzaga - Starting over Again 559 89
88 Sheppard - Geronimo 557 4
89 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 551 3
90 Ed Sheeran - Dive 550 14
91 Ed Sheeran - Perfect 550 1
92 LANY - ILYSB - STRIPPED 549 41
93 Ed Sheeran - Happier 549 15
94 Juris - Forevermore 540 51
95 Hale - Kung Wala Ka 536 43
96 Stephen Speaks - Out of My League 529 60
97 Abra - Diwata 527 90
98 Juris - Your Love - Dolce Amore Teleserye Theme 524 53
99 Jason Mraz - I Won't Give Up 522 111
100 Daya - Sit Still, Look Pretty 522 15
101 Side A & Freestyle - So Slow 520 80
102 A Great Big World feat. Christina Aguilera - Say Something 516 50
103 Jason Derulo - Want to Want Me 510 3
104 One Direction - History 509 12
105 Justin Timberlake - CAN'T STOP THE FEELING! ) 508 5
106 Rihanna - Take A Bow - Main 504 57
107 James Blunt - You're Beautiful 503 55
108 Mark Ronson feat. Bruno Mars - Uptown Funk 503 2
109 Bruno Mars - Just The Way You Are 502 60
110 Maroon 5 - She Will Be Loved - Radio Mix 502 103
111 Freestyle - Before I Let You Go 502 81
112 Freestyle - So Slow 500 77
113 R. City feat. Adam Levine - Locked Away 500 3

 

 

 総計116曲が500日以上ランキングに登場しています。多くの曲が長く愛されています。そのうち36曲が地元フィリピンのミュージシャンの曲でした。その地元アクトの曲36のうち、20曲がバンドによる曲でした!地元で様々なバンドが人気になっているのですかね!ちなみに滞在が3番目に長い“Tadhana”を生み出したバンド、Up Dharma Downは今年日本デビューも果たしているようです!(UDDに改名?したらしい)

 

  ほかの地元曲はポップシンガーによる曲が多かったですが、Abraの“Diwata”という曲はラップでした。(かなりポップ寄りでしたが)

アメリカのR&BシンガーAbraとは別人です)

 

 洋楽の人気曲もかなり濃い特徴が見られます。滞在が1番長い“Photograph”は他の国でも高い人気を得ていましたが、”Collide”、“The Scientist”、”Like I’m Gonna Lose You”、“I’m Yours”など他の国とは一味ちがう曲が上位に入っています。

 これらに共通するのは「ゆったりとしたリズムの、メロディがキレイなポップス」という点です。この表を全体的に見ると、この特徴を持った曲が多く見られます。

 また、この嗜好に基づき、“Iris”や”A Thousand Miles”などかなり過去の曲も「発見」しているという点も特徴的です。

 人物別に見ると、その「ゆったりとしたポップス」の名手、Ed Sheeranが一番人気。次いでソロでも人気を得ているAdam Levineが多くの曲で支持されています。3曲でランクインした地元アクト、FreestyleとSilent Sanctuaryはいずれもバンド。

 

☆フィリピンで人気

1位 Ed Sheeran :6曲

2位 Adam Levine :5曲

3位 Maroon 5(Adam Levine以外)、Ariana Grande、The Chainsmokers、Jason Mraz、Freestyle、Silent Sanctuary :3曲

 

 

インドネシア

(データ:2016/3/30~2018/9/3)

日数 ピーク
1 Andra & The Backbone - Sempurna 885 68
2 Yura Yunita - Cinta Dan Rahasia 885 56
3 Maliq & d'Essentials - Untitled 885 55
4 Payung Teduh - Untuk Perempuan Yang Sedang Di Pelukan 885 21
5 Sheila On 7 - Dan... 884 24
6 Ed Sheeran - Photograph 883 48
7 RAN - Dekat Di Hati 882 78
8 Ten 2 Five - You 876 47
9 Ada Band - Manusia Bodoh 875 47
10 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 871 75
11 Ten 2 Five - I Will Fly 860 71
12 Coldplay - The Scientist 838 60
13 Tulus - 1000 Tahun Lamanya 821 77
14 Dewa 19 - Kangen 795 28
15 Hivi! - Pelangi 794 26
16 Tulus - Pamit 784 8
17 Charlie Puth feat. Selena Gomez - We Don't Talk Anymore 769 5
18 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 765 1
19 The Script - The Man Who Can't Be Moved 761 38
20 Chrisye - Seperti Yang Kau Minta 726 69
21 James Arthur - Say You Won't Let Go 702 1
22 Sheila On 7 - Kita - Acoustic 690 71
23 Monita Tahalea - Memulai Kembali 677 68
24 Bruno Mars - That's What I Like 653 3
25 Bruno Mars - Versace On The Floor 642 6
26 Yellow Claw feat. Ayden - Till It Hurts 640 28
27 Tulus - Ruang Sendiri 636 4
28 Tulus - Monokrom 629 51
29 Ed Sheeran - Shape of You 605 1
30 Hailee Steinfeld & Grey feat. Zedd - Starving 593 5
31 Float - Pulang 586 89
32 Rich Brian - Dat $tick 584 44
33 Adele - When We Were Young 582 15
34 Justin Bieber - Love Yourself 571 2
35 Raisa - Kali Kedua 568 13
36 SAMSONS - Kenangan Terindah 561 77
37 The Chainsmokers & Coldplay - Something Just Like This 557 1
38 Coldplay - Fix You 556 71
39 Ed Sheeran - Perfect 549 2
40 Clean Bandit feat. Zara Larsson - Symphony 535 2
41 Jaz - Dari Mata 534 18
42 DJ Snake feat. Justin Bieber - Let Me Love You 534 2
43 Jaz - Kasmaran 528 30
44 Tulus - Cahaya 525 50
45 Alan Walker - Faded 520 2
46 Raisa - Mantan Terindah 514 89
47 Jonas Blue feat. JP Cooper - Perfect Strangers 510 10
48 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 508 1
49 Martin Garrix & Dua Lipa - Scared to Be Lonely 507 3
50 Adam Levine - Lost Stars 506 91
51 Raisa - Usai Di Sini 500 56
52 Charlie Puth - Attention 500 1

 

 

 Spotifyローンチの時期の関係上、アンセム曲数は上記のフィリピンよりも少なく、全体で51曲。うち27曲が地元の曲。そのうち、14曲がバンド曲、12曲がポップスシンガー。残る1曲はUSでも頭角を表しているラッパー、Rich Brianの“Dat $tick”。

 滞在の長さ1位~5位をインドネシアのミュージシャンの曲が占めており、地元アクトの強さが伺えます。

 洋楽では、フィリピンと同様にポップスが人気です。フィリピンでも上位に入っていた“The Scientist”が人気を得ています。この曲はSpotifyがローンチされるよりもはるか前の、2002年にリリースされた曲なのですが、ここまでランクインするとは、これらの地域で根強い人気があるということが伺えます。

 地元バンドや洋楽ポップスが主に人気という点がフィリピンと共通しています。

 人物別に見ていくと、インドネシアの男性シンガーTulusが一番人気。次いでEd Sheeran、そしてThe Chainsmokers、Coldplayインドネシアの女性シンガーRaisaなどが人気です。

 

インドネシアで人気

1位 Tulus :5曲

2位 Ed Sheeran :4曲

3位 The Chainsmokers、Coldplay、Raisa :3曲

 

 

・マレーシア

日数 ピーク
1 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 1388 1
2 Ed Sheeran - Photograph 1342 1
3 Sam Smith - I'm Not The Only One 1337 2
4 Passenger - Let Her Go 1334 24
5 Coldplay - The Scientist 1208 54
6 Meghan Trainor feat. John Legend - Like I'm Gonna Lose You 1205 8
7 Coldplay - Yellow 1180 63
8 Jason Mraz - I'm Yours 1163 50
9 Bruno Mars - When I Was Your Man 1065 52
10 Jason Mraz - Lucky 993 32
11 Alan Walker - Faded 976 1
12 Justin Bieber - Love Yourself 974 1
13 Christina Perri - A Thousand Years 933 56
14 Hoobastank - The Reason 864 63
15 Charlie Puth feat. Selena Gomez - We Don't Talk Anymore 849 4
16 John Legend - All of Me 831 10
17 Adele - Make You Feel My Love 827 44
18 Sam Smith - Stay With Me 825 2
19 Coldplay - Fix You 816 70
20 Bruno Mars - Just The Way You Are 775 51
21 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 764 1
22 OneRepublic - Counting Stars 740 28
23 Charlie Puth - One Call Away 731 3
24 James Bay - Let It Go 723 54
25 Jay Chou - 告白氣球 715 63
26 James Arthur - Say You Won't Let Go 701 1
27 Sia - Chandelier 700 1
28 Shawn Mendes - Stitches 690 3
29 Eric Chou - 你,好不好? - Ending Theme Song of TVBS Series "Life List" 671 53
30 Coldplay - A Sky Full of Stars 660 5
31 Maroon 5 - Sugar 656 1
32 Major Lazer & DJ Snake feat. MØ - Lean On 625 2
33 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 624 1
34 Ed Sheeran - Shape of You 604 1
35 One Direction - Night Changes 591 4
36 Ellie Goulding - Love Me Like You Do 585 1
37 Mark Ronson feat. Bruno Mars - Uptown Funk 579 2
38 Bruno Mars - That's What I Like 577 3
39 Alessia Cara - Scars To Your Beautiful 574 18
40 Maroon 5 - She Will Be Loved 572 70
41 Wiz Khalifa feat. Charlie Puth - See You Again 571 1
42 The Chainsmokers feat. ROZES - Roses 567 2
43 Maroon 5 - Maps 566 2
44 Bruno Mars - Versace On The Floor 566 21
45 The Chainsmokers & Coldplay - Something Just Like This 556 1
46 Jessie J, Ariana Grande & Nicki Minaj - Bang Bang 552 6
47 Ed Sheeran - Perfect 548 1
48 Sia - Cheap Thrills 538 5
49 BIGBANG - BANG BANG BANG 537 22
50 James Blunt - You're Beautiful 536 46
51 Hailee Steinfeld & Grey feat. Zedd - Starving 536 7
52 Mike Posner - I Took A Pill In Ibiza - Seeb Remix 534 7
53 Kygo feat. Conrad Sewell - Firestone 533 7
54 ZAYN - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) 533 2
55 The Script - The Man Who Can't Be Moved 530 106
56 Imagine Dragons - Believer 527 24
57 Coldplay (feat. Beyoncé) - Hymn For The Weekend 527 9
58 Haqiem Rusli - Segalanya 524 37
59 DJ Snake feat. Justin Bieber - Let Me Love You 524 2
60 IamNeeta - Sakit 520 81
61 Shawn Mendes - Treat You Better 519 4
62 WALK THE MOON - Shut Up and Dance 511 16
63 Rachel Platten - Fight Song 509 10
64 Justin Bieber - Sorry 509 1
65 Little Mix & Jason Derulo - Secret Love Song 505 9

 

 

 次いでマレーシア。ここではローカルアクトが5組と少なく、さらにそれがあまり地元のアクトではない、ということが特徴的です。Jay ChouとElic Chouはいずれも台湾出身シンガー。東南アジアの中国語圏を中心に人気を得ているようです。Jay Chouはラップを曲に取り入れることもあるようですが、ここでランクインしているのはバラード系統が多いです。

 そしてK-POPグループのBIGBANG。残りの2組(Haqiem RusliとIamNeeta)はマレーシアのミュージシャンです。

 洋楽の人気傾向は他の地域と同様、「ゆったりとしたポップス」です。他の地域でも人気のEd SheeranやSam Smithに加え、この地域でも“The Science”が人気でした。

 さらに、人物別で見てもColdplayはこの地域で最もアンセムを生み出しているアーティストで、アジア(特に東南アジア?)におけるColdplay人気の高さが伺えます。

 この地域で他に人気だったのはBruno Mars。“When I Was Your Man”や”Just the Way You Are”など「美メロ系」が人気です。

 

☆マレーシアで人気

1位 Coldplay :6曲

2位 Bruno Mars :5曲

3位 Ed Sheeran、The Chainsmokers :4曲

5位 Charlie Puth、Justin Bieber、Maroon 5 :3曲

 

 

シンガポール

日数 ピーク
1 Ed Sheeran - Thinking Out Loud 1383 1
2 Ed Sheeran - Photograph 1365 1
3 JJ Lin - 可惜沒如果 1291 21
4 Passenger - Let Her Go 1275 26
5 Coldplay - The Scientist 1274 11
6 Sam Smith - I'm Not The Only One 1260 9
7 Jay Chou - 聽見下雨的聲音 1238 56
8 Meghan Trainor feat. John Legend - Like I'm Gonna Lose You 1216 9
9 JJ Lin - 她說 1136 27
10 Jay Chou - 算什麼男人 1104 12
11 Sam Smith - Stay With Me 1101 2
12 Justin Bieber - Love Yourself 996 1
13 Alan Walker - Faded 988 1
14 G.E.M. - 泡沫 972 107
15 JJ Lin - 不為誰而作的歌 972 20
16 John Legend - All of Me 969 15
17 Jason Mraz - I'm Yours 958 55
18 Charlie Puth feat. Selena Gomez - We Don't Talk Anymore 947 3
19 OneRepublic - Counting Stars 944 31
20 Jay Chou - 晴天 934 51
21 JJ Lin - 修煉愛情 925 30
22 Coldplay - Yellow 886 39
23 Coldplay - A Sky Full of Stars 863 4
24 James Bay - Let It Go 859 51
25 Shawn Mendes - Stitches 844 3
26 Maroon 5 - Sugar 841 1
27 Jay Chou - 明明就 837 86
28 Charlie Puth - One Call Away 833 4
29 Eric Chou - 你,好不好? - Ending Theme Song of TVBS Series "Life List" 813 27
30 Eric Chou - 以後別做朋友 811 52
31 Jay Chou - 不該 802 36
32 Jay Chou - 告白氣球 800 24
33 Imagine Dragons - Demons 798 29
34 Hebe Tien - 小幸運 796 67
35 Maroon 5 - Maps 782 1
36 Sia - Chandelier 772 2
37 The Chainsmokers feat. Halsey - Closer 766 1
38 Mayday - 後來的我們 763 68
39 Vance Joy - Riptide 741 11
40 Kygo feat. Conrad Sewell - Firestone 733 4
41 Major Lazer & DJ Snake feat. MØ - Lean On 728 1
42 Shawn Mendes - Treat You Better 725 3
43 Jessie J, Ariana Grande & Nicki Minaj - Bang Bang 715 3
44 The Chainsmokers feat. Daya - Don't Let Me Down 711 1
45 James Arthur - Say You Won't Let Go 711 1
46 Ellie Goulding - Love Me Like You Do 704 1
47 Bruno Mars - When I Was Your Man 699 59
48 Hozier - Take Me To Church 695 2
49 Mark Ronson feat. Bruno Mars - Uptown Funk 693 2
50 Adele - Someone Like You 689 57
51 Clean Bandit feat. Jess Glynne - Rather Be 685 19
52 DNCE - Cake By The Ocean 678 8
53 Coldplay - Fix You 671 21
54 Jay Chou - 安靜 671 85
55 The Script - Superheroes 668 1
56 Bruno Mars - That's What I Like 652 3
57 The Chainsmokers feat. ROZES - Roses 642 3
58 Lukas Graham - 7 Years 634 2
59 Justin Bieber - Sorry 630 1
60 BIGBANG - BANG BANG BANG 628 34
61 WALK THE MOON - Shut Up and Dance 624 9
62 Wiz Khalifa feat. Charlie Puth - See You Again 624 1
63 Little Mix feat. Jason Derulo - Secret Love Song 621 44
64 Joker Xue - 演員 607 62
65 Sia - Cheap Thrills 606 4
66 Ed Sheeran - Shape of You 606 1
67 BTS - Blood Sweat & Tears 603 34
68 Adam Levine - Lost Stars 600 49
69 Calvin Harris - Summer 600 5
70 Ed Sheeran - Tenerife Sea 598 28
71 A Great Big World feat. Christina Aguilera - Say Something 596 49
72 Hailee Steinfeld & Grey feat. Zedd - Starving 593 7
73 MAGIC! - Rude 581 1
74 DJ Snake feat. Justin Bieber - Let Me Love You 579 2
75 Mike Posner - I Took A Pill In Ibiza - Seeb Remix 578 3
76 Zara Larsson - Lush Life 559 9
77 Bruno Mars - Versace On The Floor 559 20
78 The Chainsmokers & Coldplay - Something Just Like This 558 1
79 Clean Bandit feat. Anne-Marie & Sean Paul - Rockabye 553 5
80 Maroon 5 - Animals 551 1
81 Rachel Platten - Fight Song 551 5
82 Ed Sheeran - Perfect 550 1
83 Justin Bieber - What Do You Mean? 548 1
84 Coldplay (feat. Beyoncé) - Hymn For The Weekend 546 13
85 P!nk - Just Give Me a Reason 539 98
86 Galantis - Runaway (U & I) 537 47
87 Ariana Grande feat. Zedd - Break Free 537 2
88 ZAYN - I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker) 536 2
89 Bruno Mars - Just The Way You Are 535 66
90 Calvin Harris feat. Ellie Goulding - Outside 535 2
91 Clean Bandit feat. Zara Larsson - Symphony 535 3
92 Ariana Grande - One Last Time 534 5
93 Adele - Hello 534 1
94 G.E.M. - 光年之外 (電影 《Passengers》 中國區主題曲) 530 84
95 Ed Sheeran - Happier 529 13
96 Jessie J - Flashlight 528 1
97 Joker Xue - 演员 526 60
98 Avicii (feat. John Legend) - Waiting For Love 519 2
99 Imagine Dragons - Believer 518 20
100 Joker Xue - 你还要我怎样 513 106
101 Shawn Mendes - Mercy 511 14
102 Namewee - 飄向北方 509 72
103 Fifth Harmony feat. Ty Dolla $ign - Work from Home 507 4
104 Fifth Harmony feat. Kid Ink - Worth It 506 6
105 Robin Schulz - Sugar 506 7
106 Kygo feat. Parson James - Stole the Show 504 6
107 Mike Perry feat. Shy Martin - The Ocean 502 7
108 Charlie Puth - Attention 501 2

 

 次いでシンガポール。移民国家と言われるだけあってなのか、ローカルアクトが多様です。マレーシアでも人気だった台湾出身シンガー、Jay Chouが7曲でランクイン。その他香港出身のシンガーG.E.M.、上海出身のJoker Xue、マレーシア出身のNamewee、台湾出身のHebe Tien(シンガー)、Mayday(バンド)など…… K-PopからはBIGBANG・BTSの2組がランクイン。一方、4曲でランクインしたJJ Linは地元シンガポール出身です。

 洋楽はやはり他と同様に、ポップスが人気。Ed Sheeranの“Thinking Out Loud”、”Photograph”の2曲が超ロングヒット。そしてここでも“The Scientist”が人気。洋楽アクトの中では、Ed Sheeran、Coldplayが特に人気のようですね。

 

シンガポールで人気

1位 Jay Chou :7曲

2位 Ed Sheeran、Coldplay :6曲

4位 JJ Lin、The Chainsmokers、Justin Bieber、Charlie Puth、Maroon 5 :4曲

 

・最後に

 今回は新たにアジアの各国を調査対象に加えて、意外な発見が多く面白かったです。アメリカ・イギリスなどの主要な地域ではラップがかなり存在感を発揮していますが、アジア地域ではラップ曲がほとんどランクインせず、ゆったりとしたポップスを中心にランクインしていることが分かりました。

 今回のこの調査を活かして、日本 vs その他アジアの流行する曲の傾向の違い……なんかも分析したら面白いかなとも思いました!

 

 あと、個人的にオススメしたいのは、とにかくこの表を眺めて欲しい!ということです。今回は、この表を見ての私が短くコメントを付けましたが、表をじっくり眺めると、さらなる意外な発見もあるかもしれません!

 この表やデータを眺めて、何らかの発見をする瞬間……というのはチャートマニアの楽しみの一つなので、その感覚?を味わえたら楽しいと思います。

  もしこの表だけで物足りなくなったら他の国のデータを見てみるのも面白いと思います!

 

 表が多く分量の多い記事でしたが、最後までお付き合いありがとうございます。

*1:客演として表記されないことがある“Goosebumps”を含む

Hot 100 9/22 見どころ 【Usherを超えた「最も支配的」なDrake / 肩幅I Love It】

f:id:djk2:20180920004911j:plain

 今週のテーマは2004年のUsherを超えたDrake、不思議なビデオのKanye West+Lil Pumpの”I Love It"ですかね! *1

 

☆今週のHot 100 ハイライト

・KanyeとLil Pumpの“I Love It”が6位デビュー

・“In My Feelings”が10週目の1位。これでDrakeは2018年の1位滞在週数を29まで伸ばし、2004年のUsher(28週)を抜いた

・MGKによるEminemへの反撃曲“Rap Devil”は13位で登場

Mac Millerの訃報を受けて3曲がHot 100入り

・アルバム1位はPaul McCartney

 

・今週のトップ10

―1 Drake – In My Feelings

-2 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

―3 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin – I Like It

△4 Post Malone – Better Now

△5 Juice WRLD – Lucid Dreams 

☆6 Kanye West & Lil Pump – I Love It 

▽7 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz – FEFE

△8 Travis Scott – SICKO MODE

△9 Tyga feat. Offset – Taste

△10 Khalid & Normani – Love Lies 

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

1~100位までの順位表は↓

 

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

◇99 Khalid, Ty Dolla $ign & 6LACK – OTW

 粘りの1曲、“OTW”。99位で再登場。これで3回目の再登場です。アルバムリリースによって特定のアーティストの曲がHot 100に大量登場すると、この曲はよくチャートから外れてしまうのですが、それでも粘り強く復活します。

 

☆96 Silk City & Dua Lipa – Electricity

 Mark RonsonとDiploのユニット、Silk CityがDua Lipaを迎えたシングル、“Electricity”が96位で登場。

 この曲は主にSpotifyで人気。他にはダウンロードなどでポイントを得ています。今後Hot 100で順位を伸ばせるかどうかは、ポップ系ラジオで人気を得られるかにかかっていると思います。

 この曲にはThe xxのRomyがソングライターとして参加。また、Florence Welchもこの曲のソングライターとして参加している、との噂がありますがThe Timesがこれを否定している、とビルボードは報じています。(Geniusなど、ソースによってFlorence Welchが載っていることもあります。) 

Mark Ronson Talks New Silk City Song 'Electricity' with Dua Lipa | Billboard

 

 “Electricity”はDua Lipaの昨年のアルバムのリイシュー、”Dua Lipa Complete The Complete Edition”に収録される予定です。このリイシューは10/18にリリース予定です。

 

☆95 Dan + Shay – Speechless

 カントリーデュオ、Dan + Shayのシングル“Speechless”が95位で登場。他のカントリー曲と同様にラジオで強さを発揮しているほか、この曲はカントリー曲としては比較的ストリーミングでも人気を得ています。(カントリー曲はストリーミングを苦手とするケースが多い)

 彼らの前シングル、“Tequila”は現在ロングヒット中。多くのカントリー曲は、カントリー系以外のラジオではほぼかからないのですが、この曲は他の系統にも人気が飛び火し、それによってロングヒットに。現在アダルトポップ系ラジオで好調です!(Hot 100では37位)

 

☆94 Ozuna & Manuel Turizo – Vaina Loca

 OzunaとManuel Turizoのシングル“Vaina Loca”が94位で登場。ラテン系ラジオや、YouTubeで好調の1曲です。

 客演のManuel Turizo(Manuel Tと表記されることも)はHot 100初登場。2000年生まれ、18歳のコロンビア出身シンガーです。

 

△45 Nicki Minaj – Barbie Dreams

 Nicki Minajの“Barbie Dreams”がビデオ効果で再浮上。63位→45位と順位を上げています。ビデオは先週の月曜日(9/10)に公開され、アメリカで今週19番目に多い再生数を記録しています。

 ビデオは大きく数字を伸ばしましたが、SpotifyApple Musicの両方で100位圏外など、ほかのストリーミングでは不調。ラジオも伸び悩んでいて、今後もこの順位をキープできるかは怪しいです。

 

△44 Lauren Daigle – You Say

 クリスチャン系のシンガーのLauren Daigleがアルバム“Look Up Child”をリリース。キャリアハイのアルバム3位を記録しています。

 先行シングルの“You Say”がこのタイミングでダウンロードを伸ばしてHot 100で72位→44位と順位を伸ばしています。

 元々彼女が人気のクリスチャン系ラジオのほか、なぜかラテン系ラジオでも少しかかっているようです。

 

 今週のアルバム1位はPaul McCartney!ソロでは1982年以来、36年以来のアルバム1位獲得となりました! (The Beatles名義だと2000年に”1“がアルバム1位を獲得している)

 Paul McCartneyが最初にソロでアルバム1位を獲得したのは1970年のこと。彼のキャリアの長さを物語っています。最初のアルバム1位~直近のアルバム1位の期間が最も空いているのはBarbra Streisandで、Paul McCartneyはそれに次いでその期間が長いです。(下記を参照してください)

 

Barbra Streisand 最初のアルバム1位:People (1964年) ~ 直近のアルバム1位:Encore Movie Partners Sing Broadway (2016年) =51年と9ヶ月20日の「ギャップ」

 

Paul McCartney 最初のアルバム1位:McCartney (1970年) ~ 直近のアルバム1位:Egypt Station (2018年) =48年と3ヶ月16日の「ギャップ」

 

 Paul McCartneyはチケットの権利にCDを絡めた いわゆる「チケット付きCD」(=バンドル)で数字を伸ばしました。今週アルバムチャートのトップ10に新登場したアルバム4つ(Paul McCartney、Lauren Daigle、Russ、$uicideboy$)は全員この「チケット付きCD」によって数字を伸ばしたとビルボードは報じています。

 このチケット付きCDの「バンドル」、むしろやらないアーティストのほうが少数派になっていくのかもしれませんね……!

 

△35 Marshmello & Bastille – Happier

 MarshmelloとBastilleの“Happier”が35位に浮上!好調をキープしています。Bastilleは”Pompeii”以来のトップ40です。

 Marshmelloは“Silence”以降5シングル連続でトップ40入りを果たしています。

“Silence” / Khalid – 30位

“Wolves” / Selena Gomez – 20位

“Everyday” / Logic – 29位

“FRIENDS” / Anne-Marie – 11位

“Happier” / Bastille – 35位

 

 この曲は主にSpotifyで絶好調。今週11位で、ラップ以外の曲では最も順位が高いです。ラジオでも急浮上中で今後も好調をキープしそうです。いずれトップ10にも手が届くか!?

 

☆33 Mac Miller – Self Care

 Mac Millerの訃報を受けて、彼の楽曲のストリーミングやDLが伸びました。特に約1ヶ月前にリリースされたアルバム“Swimming”は注目を集め、アルバムチャートで71位→6位と浮上しました。

 Hot 100には3曲が登場しました。“Self Care”が33位、”Hurt Feelings”が70位、”Come Back to Earth”が91位にエントリーしました。また、101位~125位相当の曲を扱うBubbling Underチャートには3曲が入りました。(”2009”・”Ladders”・“What’s the Use”)

※これらの計6曲はすべて直近のアルバム“Swimming”の収録曲です。

 

※今週のアルバムチャートに入ったMac Millerの作品

6 Swimming 

26 Best Day Ever (新)

32 GO:OD AM (再)

49 Blue Slide Park (再)

50 The Divine Feminine (再)

59 Watching Movies With The Sound Off (新)

106 Macadelic (新)

 

 

△15 Imagine Dragons – Natural

 最近はトップ10の動きが少ないという印象がありますが、11位以下には虎視眈々とトップ10の座を狙う曲がいくつかあります。

 まずは5 Seconds of Summerの“Youngblood”。この曲は今週11位につけていて、トップ10入りが間近です。ポップ系を中心にラジオで人気を得ています。彼らにとって初のトップ10入りを成し遂げ、再ブレイクなるか?既に”Amnesia”(16位)を越えてキャリアピークは更新しています。

 次にトップ10に近いのはImagine Dragonsの“Natural”です。これまでのシングルと同様に、ラジオで盤石の強さを発揮しており着実にトップ10に近づいています。この曲はラジオ以外に、DLでも強いです。(今週DL2位)

 ほかシングル化されたDrakeの“Nonstop”(今週17位)、ポップ系ラジオの数字を大きく伸ばしているSelena Gomezの”Back to You”(今週19位)、R&Bヒップホップ系ラジオやApple Musicで強いElla Maiの“Trip”(今週23位) あたりがネクスト・トップ10の候補でしょうか。

 

 

☆13 Machine Gun Kelly – Rap Devil

 MGKによるEminemへのアンサー(ディスに対する返答)曲、“Rap Devil”が13位に登場!今週最もダウンロードを集めています。(36,000)また、YouTubeでも今週2位の1810万再生を記録し、人気です。

 MGKは4位まで到達したCamila Cabelloとの“Bad Things”をはじめとして、今まではHailee Steinfeldとの”At My Best”、Bebe Rexha・X Ambassadorsとの“Home”などポップ系アクトとのコラボでヒットを飛ばしてきましたが、ラップ成分の強い曲でのHot 100エントリーは久しぶり。(2012年のWaka Flocka Flameとの”Wild Boy”=98位以来)。 

 客演無しのソロでは初のHot 100入りです。

 

※“Home”で共演したBebe Rexhaは、Eminemとも仕事をしたことがあります。(”The Monster”のソングライト) 彼女は、現在絶賛対立中の2人、Nicki Minaj、Cardi Bの両方とも仕事をしたことがあり、かつての仕事仲間同士?のビーフが相次いでいます

 

△6 Kanye West & Lil Pump – I Love It

 Kanye WestとLil Pumpの“I Love It”が6位に登場!YouTubeSpotifyで今週再生数1位になるなど、圧倒的なストリーミングがヒットの理由です。

 Kanye Westにとっては歴代17曲目の、Lil Pumpにとっては“Gucci Gang”に次いで2曲目のトップ10。

 “Gucci Gang”(2:04)と同様に、この曲も2:08とかなり短めの1曲です。"Gucci Gang"の時よりもアメリカ以外でのヒット度が上がっている印象です。(最近この”I Love It"はイギリスでもSpotifyの首位に立った)

 

※先週紹介したRonny Jがこの曲のプロデューサーを務めています。

 

―1 Drake – In My Feelings

 Drakeの“In My Feelings”が今週も首位をキープ。Drakeはこれで2018年の通算1位獲得週数を29週まで伸ばして、2004年のUsher(28週)を抜きました!2018年のDrakeは歴代の誰よりもHot 100を支配していた、ということが言えます。

 

1 Drake – 29週(2018)

2 Usher – 28週 (2004)

3 The Black Eyed Peas – 26週 (2009)

 

 またこの“In My Feelings”は今週で10週目の1位に。10週以上の1位はかなりレアなのですが、Drakeは1つの年に2曲もの10週以上1位を支配した曲を生み出しました。

 10週以上1位を支配した曲を同じ年に2曲生み出したのは2009年のThe Black Eyed Peas(“Boom Boom Pow”=12週、”I Gotta Feeling”=14週)に次いで歴代で2人目の偉業です。

 また、Drakeは2016年の“One Dance”と合わせて10週以上1位を支配した曲を通算で3曲生み出しており、Boyz Ⅱ Men(”End of the Road”=13週、”I’ll Make Love to You”=14週、”One Sweet Day”=16週)と並んで、これも歴代最多です。

 Boyz Ⅱ Menはポップ~R&Bと複数のラジオ系統で人気を得たことが1位長期支配の理由と考察されることが多いですが、一方Drakeはストリーミングの高さが首位に立った主な理由。Drakeは今年の2曲ではラジオで首位に立っておらず、時代の違いを感じます。

 かつてはHot 100を支配するためにはラジオでの活躍が必要不可欠でしたが、今は視聴手段の拡大でラジオを支配せずとも、Hot 100で首位を取れるようになったということですね

 

※このように歴代にまたがる大きな記録が樹立された場合は、それぞれの時代のチャートの違いなどが分かると面白いです。

 

▽× Eminem – Normal

 先週はSkitを除くアルバム全11曲がHot 100に登場したEminem。今週はそのうち6曲がHot 100に残り、ほか5曲がHot 100から外れました。

 リリースされた最初の週は大きな注目が集まり、アルバム全体がストリーミングされますが、2週目以降は次第に淘汰され、人気曲 / 不人気曲で差がついてきます。さらに、毎週多くの曲がリリースされていくので、次第に興味も新しい曲に移っていきます。

 このように、アルバムリリース時にはストリーミングで大人気だったアルバムでもシングルを選定しておかないと、人気が落ちていってしまうのですが、まだEminemのこのアルバムからはシングルが選定されていません!

 このアルバムから何をシングルに選ぶのか?または、MGKとのビーフで話題作りをしておけば自然とアルバムに注目が集まる、という考えもあるのでしょうか? (MGKへのアンサー曲をシングルにする可能性もありますかね)

 

 

今週チャートから外れた曲 (9曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Childish Gambino – Summertime Magic (🗻44位 /⏰5週)

96 G-Eazy feat. Yo Gotti & YBN Nahmir – 1942 (🗻70位 /⏰8週)

90 Young Thug feat. Gunna & Lil Baby – Chanel (Go Get It) (🗻78位 /⏰3週)

87 YoungBoy Never Broke Again feat. Kevin Gates & Quando Rondo – I Am Who They Say I Am (🗻69位 /⏰2週)

67 Eminem feat. Jessie Reyez – Good Guy (🗻67位 /⏰1週)

65 Eminem & Jessie Reyez – Nice Guy (🗻65位 /⏰1週)

49 Eminem – Venom (🗻49位 /⏰1週)

42 Eminem – Stepping Stone (🗻42位 /⏰1週)

39 Eminem – Normal (🗻39位 /⏰1週)

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Paul McCartney – Egypt Station (ソロで36年ぶり1位+チケット付きCD)

3 Lauren Daigle – Look Up Child (チケット付きCD)

4 Russ – Zoo (チケット付きCD)

9 $uicideBoy$ - I Want To Die In New Orleans (チケット付きCD)

16 Clutch – Book Of Bad Decisions

21 YBN Nahmir, YBN Almighty Jay & YBN Cordae – YBN: The Mixtape

26 Mac Miller – Best Day Ever

43 Lenny Kravitz – Raise Vibration

56 St. Paul & The Broken Bones – Young Sick Camellia

59 Mac Miller – Watching Movies With The Sound Off

60 Hozier – Nina Cried Power (EP)

70 Paul Simon – In The Blue Light

71 Upchurch – Supernatural

88 Grateful Dead – Pacific Northwest ’73-’74: The Complete Collection

97 YoungBoy Never Broke Again – 4Loyalty (EP)

106 Mac Miller – Macadelic

127 Led Zeppelin – The Song Remains The Same (Soundtrack)

145 Tamia – Passion Like Fire

 

 

来週以降の動向など

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Lil Uzi Vert – New Patek

 Lil Uzi Vertが火曜日(9/18)に新曲“New Patek”をリリース。直近のデータではSpotify2位、Apple Music1位とストリーミングで圧倒的な成績を残しています。4日分しか集計されない週途中のリリースながらも、来週のHot 100で上位に登場しそうです。

 

・Lil Baby & Gunna – Drip Too Hard

 ストリーミングで圧倒的な成績を残している1曲。現在Apple Musicで2位、Spotifyで19位。“New Patek”同様、来週Hot 100で上位に入りそうです。

 

・Joji – SLOW DANCING IN THE DARK

 日系R&Bシンガー、Jojiの新曲が脚光を浴びています。特にSpotifyでは好調で、リリース以来30位前後を推移しています。来週Hot 100入りの可能性もありそうです。

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

 

 

Hot 100 9/15 見どころ 【Eminemの1位アルバムにも寄与したプロデューサー・Ronny Jとは?】

f:id:djk2:20180913010232j:plain

 今週はEminemがチャートの主役ですね!アルバム1位を記録したうえに、Hot 100には11曲を送り込みました。今週はそのEminem、そして“The Ringer”などのプロデューサーRonny Jにスポットライトを当てていこうと考えています。

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

Eminemが自身9回目のアルバム1位を記録。Skitを除く全曲がHot 100にエントリー、2曲はトップ10入り

・“In My Feelings”が首位をキープ。Drakeは2018年28週目の首位を記録。1年の1位獲得週数が2004年のUsherと並んで最多に

・“Boo’d Up”でブレイクしたElla Maiの次シングル”Trip”が32位とトップ40入り

・6ix9ineのラテン新曲が30位に登場

 

・今週のトップ10

―1 Drake – In My Feelings

―2 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You 

―3 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin – I Like It

△4 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz – FEFE 

▽5 Post Malone – Better Now

☆6 Eminem feat. Joyner Lucas – Lucky You 

▽7 Juice WRLD – Lucid Dreams 

☆8 Eminem – The Ringer 

▽9 Travis Scott – SICKO MODE

▽10 Tyga feat. Offset – Taste 

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

1~100位までの順位表は↓

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

☆97 Chris Young – Hangin’ On

 カントリー歌手・Chris Youngの“Hangin’ On”が97位に登場。昨年のアルバム”Losing Sleep”から2曲目のシングル。今週カントリー系ラジオの9位にまで浮上しています。

 カントリー曲はラジオのポイントをベースにチャート入りすることがほとんどです。カントリー系ラジオでトップ10まで到達するとだいたいHot 100に入ります。(ストリーミングなど他の指標での数字が良いとカントリー系ラジオであまり高くなくてもHot 100入りできる)

 

☆94 Labrinth, Sia & Diplo (LSD) – Thunderclouds

 Labrinth、Sia、Diploによるポップユニット、LSDの“Thunderclouds”が94位に登場。LSD名義では初のHot 100入りです。(メンバーはそれぞれ自身の曲でHot 100入り経験あり)

 この曲は主にビデオ、DLなどからポイントを得ています。おそらくビデオでの好調がHot 100に入ることができた要因です。ほかSpotifyでも調子を上げています。

 

▽81 BTS feat. Nicki Minaj – IDOL

 先週11位だったBTSの“IDOL”が81位まで順位を落としました。先週高かったDLやYouTube再生数の数字が落ちたことが要因です。7月からHot 100がYouTubeの再生数を2/3でカウントするようになった煽りをかなり受けている印象です。

 来週はNicki Minaj入りのビデオの再生数が集計に入るので、もしかしたら順位が伸びるかもしれませんが、その後順位をキープするにはラジオなどYouTube以外でのポイントを稼いでおきたいですね。

 先週1位だったアルバムは今週8位。こちらはそこまで大きくは落ちていません。(BTSアルバムアーティストだと考えて良いと思います)

 

☆54 Childish Gambino – Feels Like Summer

 Childish Gambinoの“Feels Like Summer”が54位で新登場*1!ビデオ効果でのHot 100入りです。同時にリリースされていた”Summertime Magic“も100位で再登場しています。

 この曲は “This Is America”と同様、この曲はビデオに力が入っています。アニメ仕立てのビデオで、道路の中央を歩くChildish Gambinoの周りで様々な人物が登場します。バスケをするMigos、洗車をするWill Smith、そしてブロック遊びをしているNicki Minajを邪魔するTravis Scottなど……ウィキペディアには詳しいリストが掲載されています。

Feels Like Summer (Childish Gambino song) - Wikipedia

 

 あとYouTubeのコメント欄の一番上にある解説も分かりやすいです。(なぜかJustin Bieber??) 実際のコメント欄ではこの解説が最後のパートまで続いています。

 Childish Gambino - Feels Like Summer - YouTube

 

f:id:djk2:20180913010426j:plain

 

 

△32 Ella Mai – Trip

 “Boo’d Up”でブレイクしたElla Maiが次シングルでも好調!”Trip”が32位まで浮上し、ヒットの目安とされるトップ40まで到達しました。

 この曲は“Boo’d Up”同様、R&B / Hip-Hop系ラジオや、Apple Music・YouTubeで人気です。特にApple Musicでは好調で現在トップ10にまで到達しています。この勢いが続けば”Boo’d Up”と同じくトップ10入りを達成できるかも。

 

☆30 6ix9ine feat. Anuel AA – BEBE

 6ix9ineがラテン曲に挑戦!全編スペイン語の新シングル“BEBE”がHot 100の30位に登場しています。客演のAnuel AAはHot 100初登場。

 この曲は他の6ix9ineの曲と同様にYouTubeで最も人気。今週YouTubeの再生数4位にランクインしています。ほかのストリーミング媒体でも好調です。

 6ix9ineがスペイン語曲に挑戦したのは、ファン層を拡大する狙いがあると思われますが、その思惑は功を奏しており、メキシコやコロンビアのSpotifyでトップ10入りを果たしています。

 また6ix9ineはそれ以外にもドイツのラッパーGRiNGO44と共演し、ドイツのシングル6位まで到達するなどワールドワイドに存在感を示しています。(ただしこの曲での6ix9ineのヴァースは英語)

 

☆プロデューサー・Ronny Jについて

 この曲ではRonny Jがプロデューサーを務めています。彼のプロデュース曲の中では、Bhad Bhabieの“Hi Bich”=68位が今まで最高位だったのですが、今週この”BEBE”がランクインし、初のトップ40を記録。それだけでなく、彼はEminemのアルバムでも2曲プロデュースを担当しており、うち“The Ringer”はトップ10入りを果たしています。

 今週チャートの面で大きな飛躍を見せたRonny Jですが、来週もさらなる躍進を見せそうです!

 彼がプロデュースしたKanye WestとLil Pumpの“I Love It”がApple MusicとSpotifyで1位に!さらに、同じく彼がプロデュースしたMachine Gun Kellyの”Rap Devil”はiTunes首位で、いずれも来週のHot 100で高い順位に登場しそうです!

 ヒット連発のプロデューサー、Ronny Jに今後注目が集まりそうです!曲の最初に名乗る掛け声(タグ)は 「オマガー ローニー」です。

 

※彼はドイツのラッパーUfo 361の“Power”をプロデュースしてドイツシングル7位を記録したこともあります。ほかRich Brian(インドネシア)、Kieth Ape(韓国)とXXXTENTACIONの曲をプロデュースするなど、ワールドワイドにも活動しています。

 

 

☆6 Eminem feat. Joyner Lucas – Lucky You

 Eminemが9作品連続でアルバム1位を獲得。1999年の“Slim Shady LP”は2位でしたが、それ以降のスタジオアルバムはすべて1位を獲得しています。(ただし他人とのコラボを含むベスト盤、サントラ作品などまで考慮すると、アルバム1位になっていないケースもある)

 今回のアルバムはストリーミング込みで43.4万枚相当の売上を記録。CDがまだ公開されておらず、また緊急リリースだったにも関わらず、かなりの好成績を叩き出しています。

 43.4万枚のうち、純セールスは25.2万枚、ストリーミングは16.8万枚、シングルDLは1.4万を記録しています。 

 この売上43.4万枚(相当)という数字は、Drakeの“Scorpion”(73.2万枚)、Travis Scottの”Astroworld”(53.7万枚)、Post Maloneの“Beerbongs & Bentleys”(46.1万枚)に次いで今年4番目に大きいです。前アルバムの”Revival”=26.7万枚も大きく上回っています。

 ストリーミングの人気から、Skitを除くアルバム全曲がHot 100に登場。“Lucky You”(6位)と”The Ringer”(8位)の2曲はトップ10に登場しました。“Lucky You”で客演を務めているJoyner Lucasは初のトップ10を達成。

 Eminemはキャリア通算のトップ10曲数を19まで伸ばしています。トップ10曲数の多さは歴代4位。

1 Drake 31曲

2 Jay-Z 21曲

3 Lil Wayne 20曲

4 Eminem 19曲

5 Ludacris 18曲

 

 

―1 Drake – In My Feelings

 Drakeの“In My Feelings”が首位をキープ。これで9週目の1位に。Drakeはこれによっていくつかの記録を樹立しました。

 まずは同じ年での最長1位滞在記録です。Drakeは今週、2018年での1位滞在週数を28週まで伸ばしました!これでDrakeは、1年における1位滞在週数が歴代最長のUsherと並びました!

2004年:Usher (Yeah! =12週、Burn =8週、Confession Part 2 =2週、My Boo =6週)

2018年:Drake (God’s Plan =11週、Nice For What =8週、In My Feelings =9週)

 

 そして、キャリア通算の1位滞在週数を48週まで伸ばし、Usherを「抜かし」ソロの男性としてはキャリア通算の1位滞在が最も長い歌手となりました。(グループではまだBoyz Ⅱ MenとThe Beatlesよりも下)

 

1 Mariah Carey:79週

2 Rihanna:60週

3 The Beatles:50週

3 Boyz Ⅱ Men:50週

5 Drake:48週

6 Usher:47週

 

 両方とも競合相手がUsherで混乱しそうですが、「同じ年」での1位滞在週数の記録ではUsherに「追いつき」、「キャリア通算」の1位滞在週数ではUsherを「抜かして」います。

 

 このように今年の好調で様々な記録を打ち立てているDrakeですが、“In My Feelings”がこのまま1位を突っ走るかと言われると、微妙です。ラジオは既に落ち始めていて、さらに頼みの綱ストリーミングも今週1位から陥落。競合の突き上げが足りないので1位をキープできていますが、自身のポイントがかなり落ちていることから、そろそろ首位交代が来るかも。(来週はまだ1位な気がしますが)

 今週2位の“Girls Like You”がiTunes割引を敢行したものの、思ったよりはDLが伸びず2位のまま。”In My Feelings”も対抗してiTunes割引を行っていましたが、こっちもDLはあまり伸びませんでした。

 

 

▽× Childish Gambino – This Is America

 “This Is America”が今週チャートから外れました。デビュー時は勢いが凄まじく、登場からいきなり1位だったのですが、そこから急激に勢いを落としチャートを落下。チャート滞在17週という短い期間でHot 100から外れました。

 毎週YouTubeの再生数など、ストリーミングの数字が急激なペースで落ちていたことが印象的です。インパクトが強すぎて、「気軽」に再生できなかったことが要因でしょうか???その動きの影響を受けてか、ラジオがそこまで伸びなかったことも痛かったですね。

 Hot 100で1位を獲得した曲のチャート滞在が20週未満になるのは、2011年のBritney Spearsの“Hold It Against Me”(17週)以来です。

 ちなみにHot 100で首位を獲得するも、チャート滞在が短い……というチャートアクションは2000年代のアメリカン・アイドル優勝者によく見られました。優勝の記念にセールスで莫大な数字を記録してHot 100首位に立つも、その後続かず短命で終わる……のような……

 2004年の優勝者、Fantasiaの“I Believe”はHot 100で首位に立つものの、短命(滞在10週)に終わり、その年の年間チャートトップ100入りを逃してしまいました。(Hot 100で首位に立って年間チャートに入れなかったのは歴代でこの曲だけのようです)

 

 

▽× XXXTENTACION – Moonlight

 XXXTENTACIONの“Moonlight”がチャートから外れました。ピークは13位、チャート滞在は20週でした。

 この曲はアルバム内の人気曲として高いストリーミングを記録し、Hot 100に登場。その後一旦はチャートから外れるものの、XXXTENTACIONの訃報を受けて再登場。以降ずっとチャートに滞在していました。

 この曲はシングルという扱いではなく、ほとんどラジオでかかっていなかったのですが、ストリーミングで高い支持を受け続け、シングルのようなチャートアクションをとっていました。

 今週彼の“changes”もチャートから外れました。

 

▽× Calvin Harris & Dua Lipa – One Kiss

 Calvin HarrisとDua Lipaの“One Kiss”が今週チャート圏外へ。ピークは26位、チャート滞在は21週でした。ヒット具合では昨年のCalvin Harrisのシングル(”Slide”や“Feels”)とほぼ同等といった印象です。母国イギリスでは8週連続で1位を記録するなど無双していました。

 Eminemの曲で2つ客演を務めたJessie Reyezはこの“One Kiss”のソングライトを担当しています。

 

▽× Camila Cabello – Never Be the Same

 Camila Cabelloの“Never Be the Same”が今週チャートから外れました。ピークは6位、チャート滞在は37週と、”Havana”ほどでは無いですが、ロングヒットでした。

 ロングヒットの秘訣はラジオでの強さです。“Never Be the Same”は”Havana”に引き続き*2、ポップ、アダルトポップ(Adult Top 40)と規模の大きい二つのラジオ系統を制していました!

 複数のラジオ系統で人気を得ると、Hot 100に長く滞在し、ロングヒットになる傾向が強いです。

 Camila Cabelloの次なるシングルは“Real Friends”。シングル化に伴いSwae Leeを加えたバージョンもリリースしましたが、まだ芽が出ていません。そのうちラジオなどでかかり徐々に上昇するでしょうか?

 

▽× Marshmello & Anne-Marie – FRIENDS

 グローバルヒットMarshmelloとAnne-Marieの“FRIENDS”が今週チャートから外れました。ピークは11位、チャート滞在は29週でした。惜しくもトップ10には手が届きませんでしたが、十分ヒットしたと言える成績だったと思います。(昨年の“Issues”とチャートアクションが似ています)

 Marshmelloは既にBastilleとの“Happier”がチャートを上昇中で、この曲に次ぐヒットの期待が持てます。

 一方、Anne-Marieはようやく”2002”がHot 100に接近中。(現在106位相当) 母国イギリスなどではもう既にピークが過ぎた曲ですが、アメリカでも遅れてヒットとなるでしょうか?

 このように今週はEminemの大量エントリーの影響で、多くの曲がHot 100から外れましたが、Ed Sheeranの“Perfect”は今週もチャートに残留。規定によって、ロングヒットのこの曲は26位以下に落ちるとチャートから外れてしまうのですが、今週も25位としぶとくチャートに残っています。なんと今週54週目。

(53週目から26位以下に落ちるとチャートから外れる規定)

 

 

今週チャートから外れた曲 (16曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Chilidish Gambino – This Is America (🗻1位 /⏰17週)

99 Becky G & Natti Natasha – Sin Pijama (🗻70位 /⏰12週)

98 Khalid, Ty Dolla $ign – OTW (🗻57位 /⏰15週)

97 Juice WRLD feat. Lil Uzi Vert – Wasted (🗻67位 /⏰6週)

95 Drake – Mob Ties (🗻13位 /⏰8週)

94 Backstreet Boys – Don’t Go Breaking My Heart (🗻63位 /⏰10週)

92 Trippie Redd – Taking A Walk (🗻46位 /⏰3週)

91 Ciara – Level Up (🗻59位 /⏰6週)

90 Zedd & Elly Duhé – Happy Now (🗻90位 /⏰1週)

78 XXXTENTACION – Changes (🗻18位 /20週)

72 Ozuna – Unica (🗻72位 /⏰1週)

48 Kenny Chesney – Get Along (🗻22位 /21週)

47 XXXTENTACION – Moonlight (🗻13位 /20週)

43 Calvin Harris & Dua Lipa – One Kiss (🗻26位 /21週)

42 Camila Cabello – Never Be the Same (🗻6位 /37週)

41 Marshmello & Anne-Marie – FRIENDS (🗻11位 /29週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Eminem – Kamikaze (9作目のアルバム1位)

4 Troye Sivan – Bloom (キャリアピークを更新!)

9 Why Don’t We – 8 Letters (デビュー作でトップ10を達成・ボーイバンド)

49 Amos Lee – My New Moon

51 Tash Sultana – Flow State

63 Fu*k Everybody 2

68 Alkaline Trio – Is This Things Cursed?

93 Don Q – Don Season 2

100 YoungBoy Never Broke Again – 4Freedom (EP)

134 Jesus Culture – Living With A Fire

150 Bun-B – Return Of The Thrill

 

(参考)Eminemのほかの作品

35 Eminem – Curtain Call: The Hits (63位から浮上)

86 Eminem – Revival (再登場)

145 Eminem – Recovery (再)

179 Eminem – The Eminem Show (再)

199 Eminem – The Marshall Mathers LP 2 (再)

 

来週以降の動向・プレイリストなど

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

Kanye West – Lil Pump – I Love It

 話題の1曲。注目度が次第に上昇していて、現在SpotifyApple Musicの両方で首位に!YouTubeでも再生数を稼ぎそうで、来週はトップ10圏内で登場見込みです。

 

・Machine Gun Kelly – Rap Devil

 Eminemにディスられたことに対する切り返しの1曲。先週はYouTubeのみでの公開のようでしたが、現在は正式にリリースされ、iTunes首位に立っています。

 

 

・プレイリスト

 

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

 

 

*1:曲のリリース当初はHot 100に登場しなかった

*2:“Havana”はこの2系統に加え、リズミック系統も制している