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#2015Chartrecapを振り返る(2015年の音楽を数字で復習) 【シングル編】

このようなアカウントをみんさんご存知ですか?チャートの速報を出してくれるアカウントです。チャート好きな方はフォローされてはいかがでしょうか!ツイート多めですが!

そのアカウントが #2015Chartrecapというタグで2015年のチャートを振り返っていたので、そのツイートをまとめていきたいと思います。今回はシングル編です。

 

 

ポール・マッカトニーが1985年のSpies Like Us以来のトップ10を記録し、それが最長のギャップ(=年ぶり)になったという記録。

現在73歳のポール・マッカトニーですが、Kanyeとのコラボで3曲登場し、2015年に予想外の活躍を見せましたね。

 

2015年の年間チャートでは文句なしの1位に輝いたUptown Funk。圧倒的な成績で、複数の記録を成し遂げました。ちなみに2010年代の1位に10週以上滞在した曲は

Pharrell Williams - Happy (10weeks)

Rihanna feat. Calvin Harris - We Found Love(10weeks)

Wiz Khalifa feat. Charlie Puth - See You Again (12weeks)

Robin Thicke feat. Pharrell Williams + T.I. - Blurred Lines (12weeks)

 

でした。See You Againの12週1位もかなりすごい記録なのですが、Uptown Funkの陰に隠れてしまいがちであまり目立ちませんね…

ちなみに、このUptown Funk、いろいろと惜しい曲で、1位滞在週もわずかに歴代1位に及ばなかったほか、(1位はMariah Carey and Boyz II Men -One Sweet Dayで16週)トップ10滞在週も31週間で、1位(LeAnn Rimes — How Do I Live 32週)にわずかに及びませんでした。

 

 セレーナゴメスにとって、Good For Youで初のトップ10デビューと、トップ5入りを達成したという記録。それまではCome & Get ItとThe Heart Wants What It Wantsの6位が最高位でした。Same Old Loveも現在6位ですが、Good For Youのようにトップ5に入れるのでしょうか。2015年はJustin Bieber大活躍していましたが、Selena Gomezも負けじと活躍しましたね。

 

 The WeekndがHot 100で1位と2位を同時に獲得し、まさにHot 100を制覇した、という記録。Iggy AzaleaとPharrellがそれぞれ2014年と2013年に同様の記録を獲得しましたが、こちらはいずれかが客演or両方客演。The Weekndは両方自身の曲でした。以下が自身の曲で1位と2位を同時に獲得した人たち。

 

Elvis Presley 1956

(Hound Dog/Don't Be Cruel, Love Me Tender)

※Hot 100以前のチャートなので、これをカウントしない人もいます。↑のTwitterでThe Weekndが”10人目”になっているのは、これをカウントしていないからです。
The Beatles 1964

(Can't Buy Me Love, Twist andn Shout, She Loves You, I Want to Hold Your Hand, Please Please Me)※同時に上位5曲を独占したこともあり
Bee Gees 1978

(Night Fever, Stayin' Alive)
Nelly 2002

(Hot In Herre, Dilemma)
Outkast 2003-2004

(Hey Ya!, The Way You Move)
Usher 2004

(Burn, Confessions Part Ⅱ)
Mariah Carey 2005

(We Belong Together, Shake It Off)
Akon 2006

(I Wanna Love You, Smack That)
T.I. 2008

(Live Your Life, Whatever You Like)
Black Eyed Peas 2009

(Boom Boom Pow, I Gotta Feeling)
The Weeknd 2015

(Can't Feel My Face, The Hills)

 

2000年代には比較的多くいたみたいですが、今回はわりと久しぶりの記録ですね。

 

 いきなり1位で登場した曲を持つ男性アーティストの中で一番若いのがJustin Bieberという記録。わざわざ「男性」といっているので、勘の良い方は、さらに若い1位で登場した曲を持つ女性アーティストがいることにお気づきでしょう。その記録を持つのはFantasia(I Believeでの記録 2004年)

 

 リアーナがアメリカでのシングルのダウンロード合計が1億を超えた初のアーティストになったという記録。2位がテイラー、3位がケイティ・ペリーで、その二人もあと少しで1億です。ちなみに4位はカニエですが、こちらは5000万もいっておらず、上三人とは差が開いています。

ランキングはこちら↓

RIAA - Recording Industry Association of America - January 03, 2016

 

 Justin Bieberがの曲が3曲(What Do You Mean、Sorry、Love Yourself)同時にトップ5に登場していますが、3曲以上同時にトップ5に登場させたアーティストは歴代で3人しかいないです。それはThe Beatlesと50CentとJustin Bieberだけ、という記録。

The Beatlesは上にも書いたトップ5全独占を含む1964年に達成し、50 Centは2005年に達成しました。(そのうち1曲は客演)

Justin Bieberはまだ若いですが、ビートルズのように後世まで語り継がれるような偉大なアーティストになるのか、または50Centのように最後は破産してしまうのか、どちらになるのでしょうかね。

 

 現状で9週1位のAdeleのHello。彼女にとっては最長の1位となります。それまではRolling In The Deepの7週1位。ちなみに1位デビューした曲の中で1番長く1位に滞在していたのはElton JohnのCandle In The Wind1997の14週。さすがにそこまで行くのはキツいか。

 

 Madonnaが自身の持つDance/Clubチャートの最多1位記録を46曲まで伸ばしたという記録。ちなみに2番めに多いRihannaは23曲で、圧倒的な差をつけています。

 

 See You Againはラップ曲としては史上3曲目の12週の1位を記録。残りの2曲はEminemのLose YourselfとThe Black Eyed PeasBoom Boom Powです。

 

 The Weekndが自分の曲同士で1位を入れ替えたという記録。この記録を成し遂げるのは史上11人目。2014年のTaylor Swift(Shake It Off → Blank Space)以来の記録。男性ソロとしては2008年のT.I.(Whatever You Like→Live Your Life)以来。

 

 Justin Bieberの曲が17曲同時にHot 100に入ったという記録。以前はビートルズとDrakeの14曲が最多でした。ストリーミングの発展の恩恵を受けた形が現れたと言って良いでしょう。

 

 

シングル編はここまでです。ありがとうございました。