チャート・マニア・ラボ (CML)

音楽チャート/ポップス研究家 (自称) 未来のチャートマニア・音楽マニアがニヤッとする記事を作ることが目標! 引用、コメントなどお待ちしております。

10以上の曲をHot 100に送り込んだアルバムの記録 【+J. Cole が新記録!?】

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一つのアルバムからHot 100へ大量エントリーする現象の考察です

(写真は全曲をHot 100に送り込んだアルバムの一部です)

 

 みなさんはシングルチャートのHot 100を見ていてこういう思いをすることはありませんか?

「今週、やたらと○○の曲が多くない…?」

 

 それは、アルバムがリリースされた週に起こることが多いです。アルバムがリリースされるということはつまり、曲が多くリリースされるということなのでそのぶんエントリーも多くなるというわけです。

 ただ、星の数ほどあるアルバムの中で、Hot 100への大量エントリーをできるアルバムも限られています。知名度(質)、そして時代が大切になります。

 知名度(質)は言わずもがなだとは思います。知名度、もしくは質が高ければアルバムとして売れる。その結果アルバムのなかのシングル化されていない曲でもある程度注目を浴びることができる。アルバムの調子と曲の売れ行きはある程度比例するという、当たり前といえば当たり前のことです。

 しかし、時代とは何を言っているのか分からない方が多いと思います。ここでは時代とは、曲の売り方の時代を指しています。

 

 みなさんは現在音楽を何で聞いているでしょうか。ストリーミングサービス、YouTube、ダウンロードしたもの、レンタルCDをインポート(ルックアップ)したもの、などいろいろ考えられると思います。

 そこで考えてみてください。それはいつから存在しますか?ものによってはここ数年で登場したものもあるかと思います。

 その、聞き方こそHot 100へのエントリーを左右しているのです。もっと踏み込んで言えば、音楽の入手方法によって非シングルまで手が届くかを左右しているのです。

 

 なんだか小難しい話になっている気がしますが、先程の「時代」で説明すると分かりやすくなると思います。

 

・(シングル)CD時代

 CD化されるのはシングルのみ。いわゆる「アルバム曲」はアルバムで聞くか、ラジオ等で出会うほかない(ラジオではシングル中心でかかるのでその可能性は低い、またシングルCD化していない曲をHot 100には入れない、というルールもかつて存在したようにアルバム曲の価値は低く思われていたことが伺える)

 

・ダウンロード時代

 CDとは違って、シングル化されていないアルバム曲も単体で購入可能、さらには在庫切れを起こさないため、長持ち。ただしフルでは聴く機会がシングルよりは少なく、そのフルで聞くことの出来ないものにお金を多少は払う必要があるので、まだシングルとの壁が存在する。

 とはいってもそのシングルとの壁を取っ払って10曲以上アルバムにエントリーした例が二つある。

※表の見方

・線より下はHot 100にその週入っていない曲。

・()内の数字は、その週はHot 100に入っていないものの、別の週に入っている曲で、数字はピークを指します。

・101位以下の順位はHot 100に入らなかった曲を扱うチャート、Bubbling Underの順位を参考にしています。

・「シングル」はシングル化されたかどうか。※は別アルバムでシングル化されているということ。

 

 ✫ 2010/11/13 Taylor Swift / Speak Now

曲名 シングル
17 Sparks Fly
21 Mine
27 Innocent  
41 The Story Of Us
54 Dear John  
56 Better Than Revenge  
63 Haunted  
71 Last Kiss  
75 Enchanted  
84 Never Grow Up  
85 Long Live  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

(6) Back to December
(8) Speak Now
(11) Mean

 

✫ 2011/9/17 Lil Wayne / The Carter Ⅳ 

14 How To Love
16 Mirror / ft. Bruno Mars
33 Blunt Blowin  
40 She Will / ft. Drake
52 Megaman  
79 It's Good / ft. Drake & Jadakiss
84 How To Hate / ft. T-Pain  
90 Nightmares Of The Bottom  
94 President Carter  
95 So Special / ft. John Legend  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

(9) 6 Foot 7 Foot / ft. Cory Gunz
(22) John / ft. Rick Ross
103 Outro / ft. Bun B, Nas, Shyne & Busta Rhymes  
109 Two Shots  
111 I Like the View  
117 Intro  
124 Interlude / ft. Tech N9ne  

 

 この時代はシングルをガッツリ売り出してから → アルバムリリースという流れがしっかりしていますね。

 

・ストリーミング時代

 ストリーミングをしている人にとっては、どちらも同じ手段で聴くことが出来るので、シングルとの区別が無い。露出度には差があるが。

 

 このようにして、シングル以外の曲に手が届きやすくなってきているのです。その結果、1つのアルバムから大量の曲がHot 100にエントリーすることが増えてきたのです。

 

 説明が長くなりましたが、今回の記事ではストリーミング時代(2013-)の、そのような1つのアルバムから大量エントリー、具体的には10曲以上がHot 100に入ったアルバムたちを紹介しようと思います。

 ちなみにストリーミング時代が2013-なのは、ビルボードがStreaming Songsというチャートを作成したのが2013年だからです。実は2012年からストリーミングの集計自体はしているのですが…!

 

 

 

事例1 2013/10/12 Drake / Nothing Was The Same

曲名 シングル
4 Hold On, We're Going Home
ft. Majid Jordan
20 All Me
ft. 2 Chainz & Big Sean
51 The Language
56 Furthest Thing  
61 Wu-Tang Forever  
64 Too Much
65 Pound Cake / Paris Morton Music2
ft. Jay-Z
67 From Time  
78 Own It  
81 Tuscan Leather  
87 Come Thru  
89 Worst Behavior

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

(6) Started from the Bottom
102 Connect  
111 305 to My City
ft. Detail
 

 

 まず先陣を切ったのはDrake。その前のアルバム、Take Careでも7曲をエントリーするなど、彼は前からなかなかのやり手でした。ヒップホップ好きのシングルを好む傾向(Hot 100での傾向)が追い風になったと思います。ダウンロードとストリーミングで同じくらいのポイントを稼いでいます。

 

事例2 2015/3/7 Drake / If You're Reading This, It's Too Late(アルバムリリースはその前の週)

曲名 シングル
26 Energy
52 Legend  
58 10 Bands  
70 Know Yourself  
81 No Tellin'  
82 Preach
ft. PARTYNEXTDOOR
83 6 God  
84 Used To
ft. Lil Wayne
 
95 Now & Forever  
97 6 Man  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

102 Jungle  
103 Star67  
104 Madonna  
106 Company
ft. Travis Scott
 
109 Wednesday Night Interlude
ft. PARTYNEXTDOOR
 
112 6PM in New York  
116 You & the 6  

※ほか2曲はBubbling Underに入らず (=126位以下に相当)

 

 まさかの2連続Drake。このアルバムはミックステープ扱いを受けており、シングルもアルバムも特段プロモーションは無かったですが、それでもアルバム1位、かつ曲もHot 100へ多くエントリーと結果を残していますね。この時客演も含めて14曲をDrakeはHot 100にエントリーしていて、その当時のThe Beatlesの同時最多エントリー記録に並んでいました。

 

事例3 2015/9/19 The Weeknd / Beauty Behind The Madness

2 Can't Feel My Face
3 The Hills
37 Earned It
47 Prisoner
ft. Lana Del Rey
 
54 Tell Your Friends  
60 Acquainted
62 Real Life  
79 Shameless  
85 Losers
ft. Labrinth
 
93 Dark Times
ft. Ed Sheeran
 
100 In The Night

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

(59) Often
102 Angel  
106 As You Are  

 

 2014年終盤に頭角を現したThe Weeknd。Can't Feel My Face, The Hillsと複数の1位を獲得し一気にStarboyに!このアルバム以前は自身の曲は1曲しかHot 100に入っていなかったので、一気に世間に浸透した、ということになります。このアルバムはApple Musicローンチ以降では初の事例です。

(=Apple Music開始以降初のHot 100にアルバムを10曲以上送り込んだアルバム)

 

事例4 2015/10/17 Drake & Future / What a Time to Be Alive (アルバムリリースは前の週)

曲名 シングル
21 Jumpman
52 Big Rings  
53 Diamonds Dancing  
62 Digital Dash  
69 Scholarships  
74 Live From The Gutter  
76 I'm The Plug  
78 Plastic Bag  
82 Change Locations  
87 Jersey  
92 30 For 30 Freestyle  

※全曲エントリー

 

 帰ってきたDrake。DrakeもThe Weekndもカナダ人だったため、Futureはアメリカ人では初の事例に。これもIf You're~同様ミックステープ扱いですがバッチリ結果を出しましたね。Futureの知名度向上にもかなり効果があったと思います。ストリーミングの比率が高いようです。全曲エントリーははじめてですね

 

事例5 2015/12/5 Justin Bieber / Purpose

曲名 シングル
2 Sorry
4 Love Yourself
5 What Do You Mean
19 I' ll Show You  
31 The Feeling
ft. Halsey
 
34 Where Are Ü Now
with Skrillexx & Diplo
42 Mark My Words  
43 Purpose  
49 No Pressure
ft. Big Sean
 
53 Company
54 No Sense
ft. Travis Scott
 
67 Life Is Worth Living  
74 Children  
81 Been You  
88 We Are
ft. Nas
 
90 Get Used To Me  
98 Trust  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

- All In It  

 

 これまではヒップホップ、R&Bのジャンルのみがこの事例に当てはまっていたが、ポップアルバムでは初の事例となったのがJustin BieberのPurpose。Taylor Swiftの1989ですら6曲エントリーだったので、ポップでこの事例を達成したというのは際立つ。

 ストリーミングが主なポイント源ですが、ポップ系アーティストの強みであるラジオ、ダウンロードもある程度稼いでおり、それらが組み合わさっての無双です。

 ボーナストラックのAll In It以外アルバム曲が全てHot 100に入るという充実っぷり。当時の同時最多エントリー記録を更新していました。(17曲

 

事例6 2016/5/14 Beyoncé / Lemonade

曲名 シングル
10 Formation
11 Sorry
13 Hold Up
18 6 Inch
ft. The Weeknd
 
28 Don't Hurt Yourself
ft. Jack White
 
35 Freedom
ft. Kendrick Lamar
37 Pray You Catch Me  
38 All Night
41 Daddy Lessons
43 Sandcastles  
47 Love Drought  
63 Forward
ft. James Blake
 

※全曲エントリー

 

 実は初のアメリカ人単独でのこの事例。2013年以降のカナダ人優秀すぎますね!?このアルバムでの特筆すべき点は、ストリーミング手段が限られていたこと。Jay-ZのTidalのみでの配信(今も)なので、Tidalユーザー以外は買うしか聞く手段が無かったのです。ですがこのアルバムがTidalユーザー増加に寄与したとの情報もあり、ストリーミングでも十分ポイントを稼いでいますに。(全ての曲がストリーミング・ソング50位以上)

 

事例7 2016/5/21 Drake / Views

曲名 シングル
1 One Dance
ft. Wizkid & Kyla
21 Pop Style
ft. The Throne
33 Hype  
34 Controlla
38 Grammys
ft. Future
 
40 Still Here  
44 U With Me?  
45 9  
47 With You
ft. PARTYNEXTDOOR
 
49 Childs Play  
52 Too Good
ft. Rihanna
53 Feel No Ways  
54 Weston Road Flows  
61 Redemption  
68 Keep The Family Close  
72 Faithful
ft. Pimp C & dvsn
 
75 Fire & Desire  
86 Viees  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

(2) Hotline Bling

 

 なんと4アルバム目のDrake。既にチャートから落ちたHotline Blingを除いてアルバムから18曲がHot 100へ。さらにはアルバムに入らなかったSummer Sixteen、客演のWorkも合わせてこの週のHot 100にはDrakeの曲が20曲も!!!

 同時エントリー記録を更新し、今も最多記録となっています。(当時)

 シングルのOne Dance, Controlla, Too GoodはすべてビデオがYouTube等に公開されず、ストリーミング以外では音源が聴けませんでした。しかし、ラジオとストリーミングでのポイントをしっかりと稼いで(ダウンロードは低め)、新たなヒットの形を示したかもしれません。

 

事例8 2016/12/17 The Weeknd / Starboy

曲名 シングル
2 Starboy
ft. Daft Punk
16 Party Monster
22 I Feel It Coming
ft. Daft Punk
27 Sidewalks
ft. Kendrick Lamar
 
31 Reminder  
34 Six Feet Under  
43 Die For You  
44 Rockin  
46 All I Know
ft. Future
 
47 Secrets  
48 True Colors  
61 Stargirl Interlude
ft. Lana Del Rey
 
67 Attention  
68 Nothing Without You  
69 A Lonely Night  
72 Ordinary Life  

※全曲エントリー

 

 The Weekndも複数アルバムでこの偉業を達成。シングルStarboyの1位達成が長らく期待されていますが果たして…?(後に達成)DrakeもThe Weekndも、リリースペースが早いのに連続でこの事例を達成できるのは驚きです。

 

事例9 2016/12/31 J.Cole / 4 Your Eyez Only

曲名 シングル
7 Déjà Vu  
11 Immortal  
13 Neighbors  
21 Change  
22 She's Mine Pt.1  
23 For Whom The Bell Tolls  
24 Ville Mentality  
29 4 Your Eyez Only  
30 Foldin Clothes  
34 She's Mine Pt.2  

※全曲エントリー

 

 これは本当に驚きました。J.Coleは過去の最高記録がWork Outでの13位で、トップ10デビューなどここまでHot 100を席巻するとは思いもしませんでした。しかもシングル化された曲もなく、プロモーションもそこまで無いように思いました。

 さらに特筆すべき点は、全体的な順位の高さ。Hot 100圏外の曲を101位と仮定し、アルバム曲のHot 100での順位を平均すると、事例のなかで一番高いです。

 これはつまり、アルバム曲のHot 100での平均順位が歴代で最も高いアルバム、といえるのではないでしょうか。

 ストリーミング以前に非シングル曲にスポットが当たるとも考えづらいですので、おそらくこれよりも平均順位が高いアルバムは無いと思います。

(あったら申し訳ないです)

 ※The Beatlesが過去にHot 100のトップ5を占拠したこともありましたが、彼らはリリースペースが早く、それぞれ違うアルバムからのシングルだったようです。

 

事例10 2017/3/26 Ed Sheeran / ÷

曲名 シングル
1 Shape of You
37 Perfect
39 Castle on the Hill
49 Dive  
53 Galway Girl  
59 Happier  
72 New Man  
75 Supermarket Flowers  
83 What Do I Know?  
84 How Would You Feel (Paean)  
90 Eraser  
93 Hearts Don't Break Around Here  
96 Barcelona  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

101 Nancy Mulligan  
103 Bibia Be Ye Ye  
105 Save Myself  

 

 イギリス人では初の事例。ポップスではJustin Bieberに次ぐ2例目。ボートラ以外は全部Hot 100に。母国イギリスのシングルチャートではトップ10に9曲がEd Sheeranの曲になるなど、前代未聞の無双ぶりを見せました。

 

事例11 2017/4/8 Drake / More Life

曲名 シングル
8 Passionfruit
9 Portland
ft. Travis Scott & Quavo
 
15 Fake Love
18 Free Smoke  
29 Gyalchester  
35 Teenage Forever  
36 Sacrifices
ft. 2 Chainz & Young Thug
 
38 Blem  
40 No Long Talk
ft. Giggs
 
45 Get It Together
ft. Jorja Smith & Black Coffee
 
48 KMT
ft. Giggs
 
49 Jorja Interlude  
50 4422
ft. Sampha
 
51 Madiba Riddim  
54 Glow
ft. Kanye West
 
60 Do Not Disturb  
61 Nothing Into Somethings  
62 Ice Melts
ft. Young Thug
 
64 Lose You  
70 Since Way Back
ft. PARTYNEXTDOOR
 
76 Skepta Interlude  
82 Can't Have Everything  

※全曲エントリー

 

 Viewsの時に成し遂げた同一アーティストによるHot 100最多エントリー記録を更新。客演の2曲と合わせて計24曲。Drakeはこの事例を達成するのがなんとこれで5例目。ストリーミング時代の寵児。Viewsの時と同様、ダウンロードは少なめです。(一番ダウンロードの多いPortlandでもダウンロード数は20位)

 

事例12 2017/5/6 Kendrick Lamar / DAMN.

曲名 シングル
1 HUMBLE.
4 DNA.
14 LOYALTY
ft. Rihanna
16 ELEMENT.  
18 LOVE
ft. Zacari
32 YAH.  
33 XXX.  
35 FEEL.  
37 PRIDE.  
42 LUST.  
50 FEAR.  
54 BLOOD.  
58 GOD.  
63 DUCKWORTH.  

※全曲エントリー

 

 もはや見慣れた光景にもなってきたアルバムの全曲Hot 100入り。セールスがDrakeのMore Lifeに勝ったことが話題となりましたが、平均順位でも圧勝していてDAMN.が平均32.6位、More Lifeが平均45.5位です。DAMN.のシングル平均32.6位はLemonade、4 Your Eyez Onlyに次ぐ3番目の高さです。

 

事例13 2017/9/16 Lil Uzi Vert / Luv Is Rage 2

曲名 シングル
16 XO TOUR Llif3
39 The Way Life Goes
49 Sauce It Up  
60 444 + 222  
79 Neon Guts
ft. Pharrell Williams
 
80 Two  
81 X  
82 For Real  
84 UnFazed
ft. The Weeknd
 
90 No Sleep Leak  
92 Dark Queen  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

102 Pretty Mami  
108 Feelings Mutual  
111 How To Talk  
115 Early 20 Rager  
124 Malfunction  

 

 今年4つめの事例。デビューアルバムで10曲以上をHot 100に送り込む事例はこれが初です。それまでのミックステープやXO TOUR Llif3のヒットなどで元から高かった期待感がここで開花したということでしょうか。

 

事例14 2018/2/10 Migos / Culture Ⅱ

曲名 シングル
8 MotorSport / Cardi B & Nicki Minaj
12 Stiry Fry
18 Walk It Talk It / ft. Drake  
36 Narcos  
48 BBO (Bad Bitches Only) / ft. 21 Savage  
52 Notice Me / ft. Post Malone  
53 Supastars  
64 White Sand / ft. Travis Scott, Ty Dolla $ign & Big Sean  
73 Gang Gang  
83 Higher We Go  
85 Auto Pilot  
87 Emoji A Chain  
96 CC / ft. Gucci Mane  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

101 Too Much Jewery  
109 Too Playa / ft. 2 Chainz  
112 Beast  
113 Crown the Kings  
118 Open It Up  
120 Flooded  

※ほか5曲はBubbling Underに入らず (=126位以下に相当)

 

 2018初の事例。2017年もアルバムから7曲がHot 100にエントリーしていたMigosがパワーアップして2018年に再びアルバムをリリース。アルバムの約半数にあたる13曲がHot 100にエントリーしました。客演のI Get the Bagと合わせて計14曲がHot 100にこの週エントリーしており、グループとしてはビートルズと並んで最多のHot 100エントリーを記録しています。

 アルバムの曲数が多く、人気が割れる故なのか割合で考えると2017年のアルバムよりも下がっています。

 

 

事例15 2018/3/24 Logic / Bobby Tarantino Ⅱ

曲名 シングル
29 Everyday / Marshmello
46 44 More
56 Indica Badu / ft. Wiz Khalifa  
60 Contra  
68 Overnight  
74 Midnight  
83 Wassup / ft Big Sean  
87 Yuck  
97 BoomTrap Protocol  
98 Warm It Up / ft. Young Sinatra  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

103 Wizard Of Oz  
104 State of Emergency / ft. 2 Chainz  
122 Grandpa's Space Ship  

 

 「ミックステープ」という扱いながらも、10曲エントリーを達成。「スタジオアルバム」以外でこの記録を成し遂げたのは他にDrakeくらい。最高位は"Everyday"の29位と高くはないですが、順位が極端に低い曲も少ないので、特定の曲に人気が集中したというよりは、ミックステープが全体的に人気だったということが推測できます。

 

事例16 2018/4/21 Cardi B / Invasion of Privacy

曲名 シングル
8 I Like It /Bad Bunny & J Balvin  
11 Be Careful
21 Drip /ft. Migos
23 I Do /ft. SZA  
28 Ring /ft. Kehlani  
32 Bartier Cardi /ft. 21 Savage
38 Get Up 10  
39 Best Life /ft. Chance the Rapper  
43 Bickenhead  
50 Thru Your Phone  
57 She Bad /YG  
58 Money Bag  

 

(該当日にHot 100に入らなかった曲)

(1) Bodak Yellow  

 Cardi Bのアルバムが全曲Hot 100にエントリー!(”Bodak Yellow"は既にチャートから外れていたため、アルバムリリース日のHot 100には入らず)

 順位も全体的に高め。ストリーミングの数字に加え、ダウンロードもそれなりに良かったことが理由だと思います。

 Bruno Marsの”Finesse"と合わせてこの週はCardi Bの曲が計13曲Hot 100にエントリー。これはBeyoncéが”Lemonade"の時に達成した12曲を上回り、女性としては最多の曲数をHot 100に送り込んだアーティストとなりました。

 

※このアルバムについては個別で書いた記事もあります

 

  

事例17  2018/5/5 J. Cole / KOD

曲名 シングル
6 ATM  
8 Kevin's Heart  
10 KOD  
14 Photograph  
15 Motiv8  
20 1985 (Intro to the Fall Off)  
28 The Cut Off /ft. KiLL edward  
30 Brackets  
41 Window Pain (Outro)  
46 Friends / ft. KiLL edward  
47 Once An Addict (Interlude)  
53 Intro  

  J. Coleが再びこの記録を!この記録を複数回成し遂げたのはDrake、The Weekndに次いで3人目。つまりアメリカ人としては初。Interludeなどがある影響からか、前回のように全曲トップ40入りとは行きませんでしたが、全体的な順位は高いです!

 また同一アーティストが同時に3曲をいきなりHot 100のトップ10に登場させるのは史上初とのこと。ストリーミングにおける人気アーティストの「アルバム」への注目度の高さを物語るデータだと思います。(今までは同時2曲が最多だった。DrakeとEd Sheeranが達成。)

 

事例18  2018/5/12 Post Malone / Beerbongs & Bentleys

曲名 シングル
2 Psycho /ft. Ty Dolla $ign
7 Better Now  
8 rockstar /ft. 21 Savage
11 Paranoid  
14 Rich & Sad  
15 Spoil My Night /ft. Swae Lee  
16 Ball For Me /ft. Nicki Minaj  
17 Stay  
20 Same Bitches /ft. G-Eazy & YG  
23 Zack And Codeine  
24 Over Now  
29 Takin' Shots  
34 Candy Paint  
40 92 Explorer  
46 Otherside  
47 Blame It On Me  
57 Sugar Wraith  
73 Jonestown (Interlude)  

 Post Maloneが史上最多のストリーミング(約4億3100万:1週間)を達成し、アルバム全曲がHot 100エントリーに。史上18人目の「トリプルトップ10」の達成者になっただけではなく、史上最多のトップ20・トップ40を送り込みました。

 前アルバム”Stoney"がロングヒットとなり、ジリジリと高まった期待感がrockstarで大爆発。そして存在感を高めて、アルバムで大成功という流れだと思います。

 彼のように、アルバムや曲がストリーミング内でロングヒットになっているアーティストは、新曲や新アルバムリリースで、その期待感が爆発するかもしれません!例えばTravis ScottやChildish Gambinoあたりですかね!(後者は既に”This Is America"が大ヒットですが)

 

事例19 2018/7/14 Drake / Scorpion

曲名 シングル
1 Nice For What
2 Nonstop  
4 God's Plan
6 In My Feelings
7 I'm Upset  
8 Emotionless  
9 Don't Matter To Me /ft. Michael Jackson
13 Mob Ties  
14 Elevate  
17 Survival  
18 Can't Take A Joke  
20 Talk Up /ft. Jay-Z  
21 8 Out Of 10  
27 Sandra's Rose  
28 Summer Games  
30 Blue Tint  
32 Jaded  
36 Is There More  
37 That' How you Feel  
38 Peak  
41 After Dark /ft. Static Major & Ty Dolla $ign  
42 Finesse  
51 Ratchet Happy Birthday  
56 Final Fantasy  
57 March 14  

 ストリーミングの帝王・Drakeが莫大な再生数を記録。この週トップ10に7曲も同時にエントリーし、The Beatlesが50年以上キープしていた記録=「トップ10に同時に5曲」を塗り替えました。

 アルバム全曲がHot 100に登場するのは予想通りですが、ストリーミング「だけ」でここまで高い順位を記録した、ということはやはり時代の変化というものを感じます。

 ちなみにこの週から「無料会員」によるストリーミングは2/3で換算される (つまり少しストリーミングが減算されると考えられる) というルール変更が適用されています。

(このアルバムについて個別記事を作りました)

 

 

 

  今後もどんどんこのような事例は生まれると思いますが、誰のアルバムが該当するのですかね。アルバムの細部まで聞かれるようになった、ということなら面白いですね。

楽しみにチャートを追っていきましょう。では!!!

 

 

 

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