ベストソングは多くの方に読んで頂いたようで、嬉しかったです。
今回はベストアルバムを発表していくわけですが、皆さんに一つお伝えしておきたいことがあります。
それは、自分は音楽をアルバム単位で聴く機会よりも、シングル単位で聴く機会のほうが多いということです。
だから何だ、という感じですが、そういう音楽遍歴ということを頭の片隅に置いていただけると幸いです。
では、ベストアルバムを発表していくのですが、シングルと同様選考基準を明記したいと思います。
① 自分がそのアルバムを好きかどうか
はい。ですね。
② 知られていないから、伝えたい
シングル、同様個人でやるベスト○○の醍醐味です。
③ 流れがキレイか
曲の前後の流れ、繋ぎで驚きを覚える。それってシングルでは体感できないアルバムの魅力だと思っています。
④全体的な世界観
アートワーク等も含めた、直感的な精神世界…(博識ぶる謎の表現)
20 Vince Staples - Prima Donnna
James Blake、André 300などをゲストに呼び込み、新しいヒップホップの音を追求。次のアルバムも楽しみです。あと、まだ彼はHot 100にも入ったことがないので、そちらも期待しています。
19 Bon Iver – 22, A Million
⚄⚄ (サイコロ)、CRΣΣKSなどギャル文字のような表記に加え、以前とは変わった奇抜な曲が並ぶが、アルバムとしてまとまっていました。30分程度ですが不足感は無かったです。
18 GFOTY – Call Him A Doctor
GFOTYはレーベルPC Musicの一員なので、エレクトロのアルバムかなぁと思いきや、まさかのハードロック風で前半まくし立てて来ました。アルバム後半はPC Musicらしいトラックが並びます。アルバム内の展開が急すぎるなど、かなり荒削りでしたが衝撃度では1番なのではないでしょうか。
17 Jessy Lanza – OH NO
エレクトロポップのアルバム。アルバム全体で雰囲気が統一されていたと感じました。小じんまりとしている気もしますが、全体的にかわいさも出ている点が好きです。It Means I Love You以外にもGoing Somewhereが好きです。
16 Rihanna - Anti
Tame Impalaのカバー以外はリアーナ本人がライティングに関わっているようで、実はリアーナのアルバムとしてはかなり珍しいよう。(今までは他に提供された曲を歌うことが多かった)たしかに、以前より「分かりやすい」曲は減った気がしますが、それでも自分のやりたいこととセールスで同時に成果を出すのはさすがでした。
15 D.R.A.M. – Big Baby D.R.A.M.
飼い犬と写るアルバムのジャケが可愛さMaxのD.R.A.M. ヒット曲Broccoliもジャケ同様に可愛げのある曲でしたが、アルバムでは可愛さではとどまらない多芸さが垣間見られます。
I choose you like a Pokémon ―♪(Cuteの歌詞)
14 Ariana Grande - Dangerous Woman
セールス面は今年も好調で、2013年以降4年連続年間チャートに入り続けるなどでアメリカのポップス界の顔として定着してきたAriana Grande(アメリカ人ポップシンガーでそれより長いのはテイラーくらい)それでも守りに入ることなく、Everydayなど攻めの姿勢を貫くのが素敵です。評論家の間ではInto You一択らしいですが、それ以外にも見どころが多いアルバムです。
13 Foxes - All I Need
「ClarityのFoxes」が遠い過去になったのだと感じるアルバム。Foxesはこういうシンガーなのよ!という主張がよく伝わり今後に期待を持てるアルバム、と思ったが評論家からはまずまずな評価、そしてセールスも空気という結果に……ただ、Album of the Yearというサイト(総合評論サイトのようなもの)でMost Underrated Albums of 2016で3位なよう。一部で期待されているのか…?
12 Nao – For All We Know
アルバムを通してNaoらしい音を聴くことの出来るアルバム。サウンドの個性と聴きやすさを両立していて、ポップスのファンも、インディーのファンも入りやすいアルバムなのでは、と感じました。
11 Flume – Skin
シングルNever Be Like Youなど、前のアルバムよりセールスで結果を出したFlume。そんなアルバムは一部で「Flume、色気付きやがって!」のような評価を得ているようですが、私はそう感じませんでした。一部インスト曲等を挟み、Never Be Like You、Say Itなどのアンセムを際立たせる構成は同胞Tame Impalaの昨年のアルバムCurrentsを彷彿とさせ、絶品でした。
10 Kero Kero Bonito - Bonito Generation
「J-Pop意識のイギリスのポップ・グループ」はキワモノではなく期待のポップ界の新人だ!と思えるアルバムでした。ただ、J-Pop意識なのに、iTunesやApple Musicで「お住いの国(日本)で取り扱っていません」なのは本当に勿体無いです……
9 Frank Ocean – Blonde
個人的なハイライトはBe Yourselfのアナウンスメント。
8 The Avalanches – Wildflower
蝶が不思議な色の空間を飛ぶ、というファンタジックなジャケ通りの、ファンタジー溢れるトラックが多く、世界観が気に入りました。サンプリングを体現するアーティストの復活に、今後への影響も期待しています。
7 Beyoncé – Lemonade
女性としての強さ、意見の強さがフォーカスされることの多いアルバムですが、自分はバリエーションに富む優秀なポップアルバムとして好きです。
6 Nathan Sykes – Unfinished Business
かつてOne Directionのライバルと言われたThe Wantedの元メンバー、かつAriana Grandeの元カレという「オイシい要素」が多いながらも、果てしなく注目度が低いのはこのアルバム。彼の歌声と音楽スタイルが絶妙で、アルバムを通して「ここに新スター誕生!」と訴えかけます。Zaynも良いですが、この人にも注目してほしいです。
5 Chance The Rapper – Coloring Book
人々を幸せな気分にさせる世界観が何より良い。Interludeのようなものですが、D.R.A.M. Sings Specialが良い味を出していますね。Justin Bieber、Lil Wayne、T-Painなどの大物もアルバムの雰囲気に馴染んでいました。あと、No Problemがダウンロード抜きで43位まで行ったのも、チャート好きにとっては感動した事項の一つ。
4 Kaytranada - 99%
このブログの名前は「チャートのチャート研究ラボ」ですが、このアルバムも同じく「ラボ」だと感じました。このアルバムには新しいサウンドがたくさん詰まっていて、まるで液体と液体を混ぜて生み出す実験室のように感じました。実験の結果はもちろん成功。Kaytranadaは他のアーティストとのコラボを多く行っており、今後の活動が楽しみです。
3 Tove Lo - Lady Wood
アルバムとしての完成度がポップアルバムの中では抜群だと感じました。True Disaster → Cool Girlの流れはアルバム中最大のハイライト、にして今年屈指のポップソングが2連続で並ぶ幸せな空間です。
2 Danny Brown - Atrocity Exhibition
今私がたくさん聴いているヒップホップ、そして私がかつてよく聴いていた(といってもその「当時なりによく聴いていた」ので詳しいわけではない)インダストリアルを狂気的に融合し、まるで自分のために作られたアルバムのようだ。
1 Kanye West – The Life Of Pablo
Kanyeは神だったのだ。
※アルバムについて描写するのは初めてなので全体的に説明不足の可能性もありますが、一番言いたいことは一つ、とにかく聴いてみてください、です。以上です。今年もありがとうございました。