読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

チャートのチャート研究ラボ

音楽チャート・ポップス等の動向・文化について頑張って研究しています!議論のネタになるような変わった視点からの記事を目指しています。

Billboard Hot 100 5/6 見どころ 【シングルチャートでのDrake 対 Kendrick Lamar】

f:id:djk2:20170427001214j:plain

今週はKendrick LamarのアルバムDAMN.がDrakeのMore Lifeを上回る成績でアルバム1位を獲得したことが話題となりました。そこで、今週はDrake 対 Kendrick Lamarという点に着目してHot 100を説明していきます。

 

 

99 Lord Huron – The Night We Met (New)

インディー・フォーク系バンドのLord HuronのThe Night We Metが99位で登場。現在Hot 100に三曲しかないロック系の曲のうちの一つ。残り2つはImagine DragonsのBeliever、Linkin ParkのHeavy。

 

87 Logic ft. Damian Lemar Hudson – Black Spiderman (New)

LogicのBlack Spidermanが87位で登場。今年リリースのアルバムEverybodyからの1曲。2週前に登場したEverybodyに引き続きのHot 100エントリーでアルバムへの注目度の高さが伺えます。Suicide Squadのサントラ収録のSucker For Pain(彼と他多数と組んだ)で知名度を上げたということでしょうか。Sucker For Pain以前のHot 100エントリーは1曲だけでした。

 

78 Lil Yachty ft. Migos – Peek A Boo (New)

Lil YachtyとMigosによるPeek A Booが78位で登場。MigosのメンバーQuavoはLil Yachtyの昨年のミックステープのMinesotaにも登場していて再びタッグということに。5月末にリリース予定のLil Yachtyのデビューアルバムからの1曲。客演を務めたBroccoliでD.R.A.M.を、iSpyではKyleをトップ10に導いたLil Yachtyが自身の曲でどのような活躍を見せるかがとても楽しみです!アルバムにはDiplo、YG、Kamaiyaha等が登場します。

 

76 G-Eazy & Kehlani – Good Life (New)

今週アルバム10位のワイルドスピードのサントラからの1曲、Good Lifeが76位で登場。See You Againを擁してシングル、アルバム共に1位を獲得した同シリーズの前作のサントラと比べるとチャート成績は小粒。同サントラにはMigos、Lil Yachty、Lil Uzi Vert、Travis Scottなど今勢いのある面々が多く並んでいます。

ちなみに日本では映画のCMが多く放送している影響なのか、サントラも結構人気のようで、リリース以降Apple Musicの日本のランキングで常に同週リリースのKendrick LamarのDAMN.を上回っているほか、Good Lifeがシングル5位につけています。

 

39 Lady GagaThe Cure (New)

Lady Gaga がコーチェラの舞台で披露したThe Cureが39位で登場。昨年のアルバムJoanneで従来のエレクトロポップ路線から変換し、ロックサウンドを取り入れた彼女でしたが、このThe Cureは従来のエレクトロポップの要素が強いです。

 

38 Katy Perry ft. Skip Marley – Chained to the Rhythm (↓)

Katy PerryのChained to the Rhythmが今週38位。2週連続で10近く順位を落としていて、正念場。先週女性がトップ10に不在という現象が発生しましたが、その原因の一つにこのChained to the Rhythmの不調が挙げられていました。

際立つのはラジオでの苦戦。デビュー以降シングルがほとんどラジオトップ5以上を記録していましたが、アルバムPRISM後期から失速。その不調を引きずる形で今回のChained to the Rhythmもラジオ9位ピークと不本意な成績に。このまま落ちていくのか……

 

33 Kendrick Lamar ft. U2 – XXX. (New)

今年1番のセールスを記録したアルバム、Kendrick LamarのDAMN.からは全14曲がHot 100に。その中でもU2が客演のXXX.ほか9曲がヒットの基準とされるトップ40で登場。J.Coleの4 Your Eyez Onlyでの10曲に次いで2番目に多くのトップ40を一つのアルバムを輩出しています。

ライバル?とも言われるDrakeのMore Lifeのシングル成績*1と比較してみます。

トップ40の曲数。これは同じ9曲。ですが、アルバムの全シングルのHot 100の平均順位を比較すると45.5位(More Life)と32.6位(DAMN.)と開きがあります。アルバムセールスだけでなく、シングルのヒット度から見てもKendrickに分がありますね。

ちなみにアルバムのシングル平均32.6位はJ.Coleの4 Your Eyez Only (平均21.4位)、BeyoncéのLemonade(平均32位)に次ぐ3番目の好成績です。

参照↓

 

9 Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber – Despacito (↑)

Luis FonsiとDaddy YankeeのDespacitoがJustin Bieberを迎えた新しいバージョンをリリース。それが強力な追い風となってダウンロードとストリーミングが大幅に上昇。一気にトップ10まで上昇。スペイン語の曲*2としてはMacarena以来21年ぶりのトップ10。現在2017年にリリースされたビデオの中で最も再生(既に10億越え)されるなど、リミックス以前から好調。強力な助っ人を得てさらなる高みへ?数週間後の1位の可能性も十分ありえるでしょう。

 

7 Zedd & Alessia Cara – Stay (↑)

値下げが功を奏し、ダウンロードが今週1位となったZeddとAlessia CaraのStay。ラジオストリーミングでの好調も合わせてHot 100で7位まで上昇しました。両者にとって3曲目のトップ10、そしてZeddメインの曲としてはClarity(ピーク8位)を越えて自己最高*3です。また、この曲のソングライターのNoonie Baoにとっては初のトップ10です。そもそもこの曲が彼女にとって初のHot 100でしたが*4

 

4 Kendrick Lamar – DNA. (New)

ビデオもリリースされたKendrick LamarのDNA.が4位で登場。これで彼にとってHUMBLE.に次いで2曲目のトップ5圏内でデビューした曲に。ちなみにDrakeはシングルがトップ5圏内で登場したことがありません。(Passionfruitの8位が一番高い順位でのデビュー)最初の週からいきなりこの順位でデビューということは、現在のKendrickの注目度の高さが分かります。

 

1 Kendrick Lamar – HUMBLE. (↑)

アルバムリリースによって元から高かった注目度がさらに上昇し、1位を獲得したKendrick LamarのHUMBLE.この曲のトラックメイカーMike Will Made-ItにとってはBlack Beatlesに次ぐ2曲目の1位。ダウンロード10位、ラジオ47位と1位の曲としては低い水準ながらも、ストリーミングが圧倒的な支持(歴代2位の成績)により見事1位に。音楽マニアの熱量がダウンロード、ラジオの低さをカバーし1位に押し上げた、という形か。

ちなみに1位を初めて獲得する際はダウンロードが鍵となっていて、1位を初めて獲得する際はだいたいダウンロードが1位~2位となっています。このHUMBLE.の初めての1位の週のダウンロード10位というのはストリーミング導入以降、異常に低い数値と言えます。*5ただ、それを補うだけのストリーミングを記録したというのは、リスナーの心を揺り動かす素晴らしいアルバムだったという証拠でもあるでしょう。

 

ただ来週は1位から陥落する可能性が高そう、ラジオで多くのオーディエンスに加えリミックス版のリリースによるダウンロードの上昇が見込まれるBruno MarsのThat’s What I Likeが1位有力です。一応HUMBLE.、Shape of You、Despacito辺りの1位も無くはないです。

 

× Drake – Teenage Fever (↓)

Kendrick Lamarのアルバム全曲登場の影響で多くの曲がチャート圏外へ。DrakeのMore Lifeの曲も多く落ちていて、Jeniffer Lopezのデビュー曲をサンプリングしたTeenage Feverなど4曲が圏外へ。現在Hot 100に残っているのはGyalchester (92位)、Portland (60位)、Passionfruit (27位)の3曲に。ただKendrick自身が客演のDon’t Wanna Knowも圏外に落ちてしまいました。

今週のKendrickのHot 100のエントリー数は15曲(アルバム14曲+Goosebumps)。DrakeはMore Lifeリリース時にはアルバム22曲+客演2曲の計24曲(歴代最多)をHot 100にエントリーさせていて、この記録ではDrakeに軍配が上がります。

 

× The Chainsmokers – The One (↓)

Paris、Something Just Like Thisの先行シングル2曲はいずれもトップ10に到達するなど好調で、同一アーティストによる連続トップ10記録(現在51週、Drakeと同率2位で歴代1位はKaty Perryの69週)を伸ばしつつあるThe Chainsmokersですが、意外とアルバムからのシングルは不調。一番人気だったThe Oneもすぐにチャートから姿を消してしまいました。彼らが次に打つ手とは……?

 

 

近いうちのヒットが期待されるシングルたち

Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。

(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)

 

Ocean Park Standoff – Good News (Shazam 6位)

Portugal. The Man – Feel It Still (Shazam 27位)

Blackbear – do re mi (Spotify 30位)

Lecrae ft. Ty Dolla $ign – Blessings (Shazam 31位)

Wisin ft. Ozuna – Escápate Conmigo (Shazam 35位)

Trey Songz – Nobody Else But You (Shazam 36位)

Shawn Mendes – There’s Nothing Holding Me Back (Spotify 37位)

Cheat Codes ft. Demi Lovato (Shazam 40位)

Play-N-Skillz ft. Frankie J, Becky G & Kap G - Si Una Vez (Shazam 41位)

Stargate ft. Sia & P!nk – Waterfall (Pandora 47位)

Gold Link – Crew (Shazam 48位)

Wizkid ft. Drake – Come Closer (Shazam 49位)

 

Shazamで6位と高い支持を得ているGood Newsはアダルトコンテンポラリー系のラジオで好評なよう。この好調がいつHot 100に表れるか。もう一つの注目点はCheat Codes。昨年SexやLet Me Hold You、Shed A Lightがヨーロッパを中心にヒットしましたが、母国アメリカでは100位圏内に登場できず。ですがDemi Lovatoと組んだ新曲はポップ系ラジオで好調なようで、近いうちにHot 100に入りそう。Spotify66位のPretty Girl(Cheat Codes X Cade Remix)と合わせて注目です。

 

今週チャートから姿を消した曲

(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)

 

100 Cole Swindell – Flatliner

99 Darius Rucker – If I Told You

98 Alessia Cara – How Far I’ll Go

97 Enrique Iglesias ft. Descemer Bueno, Zion & Lennox – Subeme La Radio

95 Zayn ft. PARTYNEXTDOOR – Still Got Time

93 Dwayne Johnson – You’re Welcome

92 Kenny Chesney – Bar at the End of the World

91 Drake – Teenage Fever

90 Michael Ray – Think A Little Less

88 6LACK – Prblms

84 Drake – Blem

83 Future – Draco

78 The Chainsmokers – The One

77 Lauren Alaina – Road Less Traveled

72 Drake – Free Smoke

※70 Train – Play That Song

※46 Maroon 5 ft. Kendrick Lamar – Don’t Wanna Know

※39 The Weeknd ft. Daft Punk – Starboy

※38 Drake – Fake Love

*1:両アルバムとも全曲Hot 100に

*2:Justin Bieberの英語パートがありますが、スペイン語曲とビルボードが扱っているので、ここでもスペイン語曲とします

*3:客演のBreak Freeはピーク4位

*4:彼女はAviciiとNicky RomeroのI Could Be the Oneでボーカルを務めていましたが、それは100位手前まで来ましたがHot 100エントリーならず

*5:それまではJohn LegendのAll of Me1位最初の週のダウンロード4位が一番低い数字です。ただ初めの週に限らなければ、RihannaのWorkの第9週目の1位(ダウンロード13位)など1位ながらももっと低いダウンロード順位という場合もあります