チャート・マニア・ラボ (CML)

音楽チャート・ポップス等の動向・文化について頑張って研究しています!議論のネタになるような変わった視点からの記事を目指しています。

Billboard Hot 100 5/20 【LordeのGreen Lightの動向など】

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こんばんは。今週はのチャートは新登場/再登場が多めの15曲。見どころ多めの週ですかね!写真はInstagramでのLorde。後半に彼女のGreen Lightについて触れます。

 

 

93 Harry Styles – Sweet Creature (New)

今週初のソロアルバムがリリースされるHarry Styles。それに先立ちSweet Creatureをリリース。93位で登場。昨年のZaynに引き続きアメリカでアルバム1位を取れるでしょうか。同じ週にはParamore(前アルバム1位)、Zac Brown Band(前アルバム1位)、Machine Gun Kelly(前アルバム4位)がアルバムをリリースしますが果たして……

 

91 Playboi Carti – Magnolia (New)

Playboi Cartiが今年4月にリリースしたミックステープから2曲がHot 100に。このMagnoliaが91位、Lil Uzi Vertとの*wokeuplikethisが100位に。そのミックステープはリリース時にアルバムチャート12位と注目を集めています。今年の台風の目になり得るでしょうか。

 

90 Niall Horan – Slow Hands (New)

Niall HoranのSlow Handsが90位で登場。木曜日という珍しいリリース日により集計期間はわずか1日分。来週の大幅な順位上昇が見込まれます。前シングルのThis Townよりも注目を集めているのではないでしょうか。

 

87 Chris Brown – Privacy (New)

Chris BrownのPrivacyが87位で登場。3月のリリースから少し時間を置いての登場。Partyに引き続き、次のアルバム(Heartbreak on a Full Moonというタイトル?)のシングルと思われます。ここ2作品はアルバム1位を取り逃している彼ですが、久々のアルバム1位を取れるでしょうか。

※来週Chris Brownを大きく取り上げる予定です。

 

76 Katy Perry ft. Migos – Bon Appétit (New)

Katy PerryがMigosを迎えたBon Appétitが76位で登場。前シングルChained to the Rhythmが今週74位(12週目)まで落ちてしまい、現在背水の陣に置かれているKaty Perry。その状況下でサウンド面、またショートカットを披露したアートワーク等かなり挑戦的な曲をリリースしたと言えます。前アルバムで2番目*1にリリースされたDark Horseが17位で登場したことを考えると最初の週の順位は低めに感じますが、現在勢いのあるMigosのパワーも借りて巻き返せるでしょうか。

※今年Bad and Boujeeで1位を獲得したMigosですが、ポップ系ラジオではそこまで人気ではなく31位止まり。ポップ系ラジオでの影響は限定的?なのでMigos等ヒップホップ系リスナーにどう響くかが巻き返せるかの鍵でしょうか。

 

70 Imagine Dragons – Thunder (New)

先日アルバムのリリースを発表したImagine Dragons。(6月。タイトルはEvolve)それに先駆けThunderをリリース。70位で登場。今週20位まで上昇したBelieverはRadioactiveを彷彿とさせる重厚なサウンドですが、このThunderはOn Top of the Worldを彷彿とさせる軽やかなサウンドです。*2

 

67 Kygo & Ellie Goulding – First Time (New)

KygoとEllie GouldingのFirst Timeが67位で登場。It Ain’t Me(現在10位)に引き続きビッグネームを起用。連続でヒットを飛ばせるか。Ellie Gouldingは2012年~2016年で5年連続年間チャートに入り続けていて、その記録を伸ばすことも期待できそう。

 

61 Logic ft. Alessia Cara & Khalid – 1-800-273-8255 (New)

先週アルバムをリリースしたLogicがアルバムに先駆けリリースしていた1-800-273-8255(アメリカの自殺予防センターの電話番号)が61位で登場。アルバムのリリースが反映されるのは次のチャート。この1-800-273-8255はアルバムのなかで一番人気のようで、どこまで順位を上げるか。

※実はこの3人全員Zedd同窓会です。(LogicはTransmission*3で、Alessia CaraはStayで共演済、KhalidもZeddとのコラボを仄めかしています

 

34 Luke Combs – Hurricane (↑)

カントリー歌手Luke CombsのHurricaneが34位に上昇。先週のBrett Youngに引き続き2週連続でカントリー歌手が初のトップ40を記録したということに。昨年は年間チャートにカントリー曲がわずか3曲でしたが、今年の年間チャートではもう少し多くのカントリー曲が見られるのでしょうか。

 

32 Travis Scott ft. Kendrick Lamar – Goosebumps (↑)

中位に長く留まり、なかなか上位に上がれずに一回はチャートから外れたTravis ScottのGoosebumpsでしたが、ビデオのリリース後は好調。今週32位まで上昇しトップ40入り。アルバム1位など地歩を固めてきたTravis Scottですが、意外にも客演以外でのトップ40はAntidoteに続きまだ2曲目。

 

23 The Chainsmokers ft. Halsey – Closer (→)

1位連続12週に加え、トップ10滞在32週(歴代最長タイ)とロングヒットとなっているCloser。トップ10から落ちて以降も下降スピードはゆるやかでCloserよりも24週後にリリースされた後続シングルのParis(今週24位)をなんと抜き返しました。これだけロングヒットなので、昨年の年間チャートでの順位並に高い順位を今年の年間チャートでは記録すると思われます。(個人的には6位予想、10位以内に入る可能性はとても高いでしょう)

 

1 DJ Khaled ft. Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper & Lil Wayne – I’m the One (New)

I’m the Oneがダウンロード、ストリーミングで高い数字を記録し、見事に1位デビュー。DJ KhaledとChance the Rapperは初の1位。*4Chanceはトップ40すら初めて。*5ft.以下が長いこのシングルですが、5人がクレジットされている曲が1位を取るのは初のようです。(それまではPitbullのGive Me Everything、Christina AguileraなどのLady Marmaladeでの4人が最多)

良い意味で力の抜けたサウンドが夏とぴったりで、これから長い間ヒットする予感。同じくJustin Bieberが客演に入ったDespacitoがどこまで伸びてくるかにもよりますが、このI’m the Oneは夏を制して年間チャートで3位になるのでは?と個人的に予想しております。*6

 

× Lorde – Green Light (↓)

リリース時には大きく注目を集め、事実上のリリース週*7 には19位と高い順位だったのですが、その後は順位を落とし続けて今週ついにチャート圏外へ。今のところわずか9週間のチャート滞在。依然として音楽メディアからの注目度は高いように感じますが、ヒット度という観点からは苦しい結果に。

 

※↓個人的な考察

Green Lightがヒットチャートで奮わなかった理由の一つは、この曲が「重い」からと考えています。「重い」とはどういうことか、それは1回聴けば満足感が味わえるということです。この曲は「壮大」でアルバム単位でのピークとして大きな役割を果たすであろうと予想しています。

しかしその反面、この曲を単体でリピートするには不向きなように思います。おそらくこの曲はアルバム単位ではこの曲の前か後ろに「クッション」のような曲を置いてバランスを取ると予想しています。しかしまだアルバムがリリースされていないので、この曲に対応する「クッション」がまだ用意されていません。故にストリーミングでのプレイリストやラジオで再生されても「クッション」不在によりこの曲の真価を発揮できない?可能性もあります。

現在Hot 100はダウンロード、ストリーミング、ラジオによって構成されていますが現在はダウンロードの低下により主にストリーミングの影響力が強くなっています。ストリーミングのチャート上での特徴とは何か?それは「再生数の多さ」によって順位が決まるということ。つまり、1回での満足感の強い「重い」曲よりも、クセになる、リピートしたくなる「軽い」曲がストリーミングの時代では有利になるのでは?と推測できます。チャートでストリーミングの存在感が上昇するのは、「実際に再生されている曲」の評価が向上し、以前よりも「名より実」に近づく効果もある一方、リピートに向いていないタイプの曲(「壮大」以外にも単純に曲の長さが長い曲なども含む)をうまく評価できないという面もあるのかもしれません。この曲がヒットしなかった理由はこれだけではないかもしれませんが。

 

上記以外でチャートに登場/再登場した曲

100 Playboi Carti ft. Lil Uzi Vert - *wokeuplikethis (New)

99 Dwayne Johnson - You're Welcome (re)

98 Cole Swindell - Flatliner (re)

96 Nicky Jam - El Amante (re)

94 Lady Antebellum - You Look Good (re)

84 Rag'n'Bone Man - Human (re)

 

上記以外でトップ40にはじめて突入した曲

38 Halsey- Now or Never

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲           Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber - Despacito

今週最もダウンロードが上昇した曲  Imagine Dragons - Believer

今週最もストリーミングが伸びた曲 French Montana ft. Swae Lee - Unforgettable

最も高い順位で新登場した曲          DJ Khaled ft. Justin Bieber, Chance the Rapper, Quavo & Lil Wayne - I'm the One

 

近いうちのヒットが期待されるシングルたち

Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。

(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)

 

Play-N-Skillz ft. Frankie J, Becky G & Kap G - Si Una Vez (Shazam 27位)

The Revivalists – Wish I Knew You (Shazam 40位)

Portugal. The Man – Feel It Still (Shazam 43位)

 

Spotify、Pandoraの上位50が全てHot 100に入り済み。Logicの新譜から最大8曲程度Hot 100に入るでしょうか。特に1-800-273-8255は上位に食い込みそう。

 

今週チャートから姿を消した曲

(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)

 

※100 J.Cole – Deja vu

97 Drake – Gyalchester

96 Kendrick Lamar – GOD.

95 Nicki Minaj, Drake & Lil Wayne – No Frauds

91 Kendrick Lamar – FEAR.

90 Paramore – Hard Times

※89 Auli’i Cravalho – How Far I’ll Go

88 Big Sean Moves

86 Lorde – Green Light

81 Zayn ft. PARTYNEXTDOOR – Still Got Time

75 Kendrick Lamar – LUST.

71 Kendrick Lamar – PRIDE.

69 Kendrick Lamar – FEEL.

64 Lana Del Rey ft. The Weeknd – Lust For Life

※48 Shawn Mendes - Mercy

*1:2曲目の「シングル」はUnconditionalyですが、リリース自体はDark Horseの方が先

*2:Radioactive、On Top of the Worldはいずれも彼らのファーストアルバムのシングル

*3:アルバムTrue Colorsの曲。X Ambassadorsと共演

*4:QuavoもQuavo名義では初、しかし彼は今年1位をBad and Boujeeで獲得したMigosの一員です

*5:それまではJustin BieberのConfidentでの客演の41位が最高位、昨年のNo Problemは43位ピーク

*6:ほら、この曲のビデオでChance the Rapperが”3”と書かれた帽子被っていたし……!、ちなみに1位Shape of You、2位はThat’s What I Likeと考えております

*7:木曜リリースのため、最初の週は1日分の集計だった。ここで言う事実上のリリース週はその次の週。