チャート・マニア・ラボ (CML)

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Hot 100 7/14 見どころ 【チャートの微調整でラジオに追い風が吹く可能性も? / Drakeの週】

 

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 こんばんは!今週はなんといってもDrake!ですが、個人的な注目はチャートの集計方法微調整によってラジオが若干強くなったかも?ということです。↑の画像はオーストラリア出身のカントリー歌手・Morgan Evans。カントリー系の歌手はラジオを得意とするため、今後少し追い風が吹くかも?

 

今週のハイライト

・Drakeが圧倒的な成績を記録。アルバム1位。そしてトップ10には7曲を送り込む

The Beatlesが1964年に記録した「同時最多トップ10」の記録を塗り替える

・Drakeの大量エントリーなどで、計31曲がチャートから外れる

・広告つきストリーミングが2/3で集計されるなど、若干チャートに変更が

・ラジオが若干強くなった印象?

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲           Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

今週最もダウンロードが上昇した曲 Drake – God’s Plan

今週最もストリーミングが伸びた曲 Drake – I’m Upset

最も高い順位で新登場した曲           Drake - Nonstop

 

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

☆99 Alessia Cara – Growing Pains

 Alessia Caraの“Growing Pains”が99位で登場。キャリア7曲目のHot 100登場に。

主にポップ系ラジオで人気の曲です。

Alessia Caraはデビュー曲“Here”の時は「ダークな雰囲気を持つR&B歌姫」のように紹介されていたような気がしますが、徐々にスタイルが変化。

 この曲は“Here”、”Scars To Your Beautiful”、さらにZeddとの“Stay”と3曲でポップ系ラジオの1位を獲得したことを受けて、かなりポップ系ラジオに「合わせている」印象があります。

 

△79 Chris Lane feat. Tori Kelly – Take Back Home Girl

 今週のHot 100では、「広告付き」ストリーミング(主にYouTubeSpotifyの無料会員)の再生数は2/3にしてカウントされるなど、若干集計方法に変化が加えられました。

 その変化によってなのか、今週のHot 100ではラジオ関連のポイントが上昇しているように見受けられます。

 今週はDrakeの曲大量エントリーによって、ほとんどの曲が順位を落としています。しかし下位ではカントリー系など複数曲が順位を上げています。また、この週にリリースされた曲でもないのにHot 100に登場しているような曲もいくつかあります。

 それらの曲はほとんど「ラジオで強い曲」で、Drakeの大量エントリーでそれ以外の曲の枠が減っている中、その逆境を跳ね返してHot 100に入るということは、今週からの集計方法の微調整で「ラジオに追い風」が吹いていることが推測できます。

 

 仮に今後も「ラジオ強し」の状況が続けば、ラジオの「シングル中心にかける」「さまざまなアーティストの曲を順番にかける」という性質上、Hot 100にエントリーする曲の多様性が上がるかもしれません。

 

☆76 Morgan Evans – Kiss Somebody

 オーストラリア出身のカントリー歌手・Morgan Evansの“Kiss Somebody”が76位で登場。彼にとってキャリア初のHot 100に。

 この曲もまた、上記で述べた「ラジオへの追い風」を受けた曲の一つです。

 この曲は現在カントリー系ラジオで8位です

 

☆63 Queen Naija – Karma

 Youtuberのような立場から注目度を上げたR&Bシンガー・Queen Naijaの“Karma”が63位で登場しました。今週85位の”Medicine”に次いでキャリア2曲目のHot 100に。

 この曲はダウンロードで好成績(今週13位)を収めています。一時期iTunesの首位に立っていました。

 

△58 Nicky Jam & J Balvin – X

 Drakeの曲、または「ラジオの追い風」以外で今週唯一順位を上げた1曲。Nicky JamとJ Balvinの”X”が新リミックス効果により と上昇しました。

 新リミックスにはOzunaとMalumaが参加。いずれもラテン界でエース級の人材で「超豪華リミックス」といえます。

 この“X”は主にYouTubeで大人気。最近、今年リリースされたビデオの中では最速で10億再生まで達しました。

 

 

▽44 BlocBoy JB feat. Drake – Look Alive

 アルバムからの25曲に加え、BlocBoy JBとの“Look Alive”、そしてLil Babyとの“Yes Indeed”がチャートに残り、計27のDrakeの曲が今週Hot 100に入りました。

 ちなみに同じくDrakeが客演の“Walk It Talk It”と”Bigger > You”はDrake自身の大量エントリーによって今週Hot 100から外れました。

 一人のアーティストがHot 100に(同時に)27曲もの曲を送り込むのは史上初。Drake自身が“More Life”リリース時に記録した24曲の記録を塗り替えました。

 

☆2 Drake – Nonstop

 Drakeのアルバム全曲がHot 100に登場!そのなかでも“Nice For What”(1位)、”Nonstop”(2位)、“God’s Plan”(4位)、”In My Feelings”(6位)、“I’m Upset”(7位)、“Emotionless”(8位)、”Don’t Matter To Me”(9位)の7曲はトップ10入り!1964年にThe Beatlesが達成した、「同時最多トップ10入り」=5曲の記録を54年ぶりに塗り替えました!

 “Nice For What”は今週で計8週目のHot 100首位に。この曲は「首位返り咲き」が非常に多く、歴代で最も「首位返り咲いた」を果たした曲になっています。(=計8週間の1位を、4つの期間に分けて達成しているということ。今までは3つの期間で1位を記録していた曲が「首位返り咲き」最多だった)

 また、新登場の曲の中では最上位の“Nonstop”は”Look Alive”と同じくプロデューサーはTay Keith。早速Drakeの曲で結果を残しました。

BlocBoy JBと共に世界的流行「シュートダンス」をヒットさせた立役者として、今年の後半多くの曲でプロデュースを担当する予感がします。

 その他の記録まとめは↓の記事を参考にしてください!

 

 

 

▽× BTS – Fake Love

 Drakeのアルバム曲大量登場などによって今週のHot 100は入れ替わりが激しく、なんと31曲も今週のチャートから外れました。

 その影響を受けたうちの1曲が、BTSの“Fake Love”。最初の週は10位でしたが、6週の滞在でチャートから外れてしまいました。

 現状ではまだ“MIC Drop”(10週)よりもチャート滞在週数が少ないですが、ラジオでのポイントはある程度確保しているので今後再登場する可能性は十分にありそうです。

 

▽× Maroon 5 – Wait

 Maroon 5の“Wait”がチャートから外れました。ピークは24位、チャート滞在は24週でした。年間チャートでは70~80位くらいに相当する成績を収めました。

 この曲はポップ系ラジオ最高5位、ラジオ全体で最高8位と、ラジオで好成績を集める一方、ストリーミングの数字が上がらずHot 100では24位止まりに。

 彼らの現在のシングル“Gilrs Like You”は、そのストリーミングの数字を克服し、ヒットとなりました。ポップ系の曲は基本的にラジオでは強いので、苦手なストリーミングを克服できると一気に大ヒットになる傾向があります。

 

▽× Dua Lipa – New Rules

 Dua Lipaの大ブレイクを決定づけた、“New Rules”が今週チャートから外れました。ピーク6位、チャート滞在48週と超ロングヒットでした。USでもかなりの存在感を発揮した、と言えます。

 Dua Lipaはアルバムのリリース当初、イギリスでもアルバム5位と煮え切らない印象でしたが、この“New Rules”で評価が一変。視覚的にも工夫されたビデオの効果で大ヒット。そこからアルバムへの注目度も上がり、一気にイギリスを代表するシンガーへと成長を遂げたのです。

 ちなみにアメリカでもイギリスでも、(一般的にセールスのピークが来やすい)アルバムのリリース時ではなく、“New Rules”ヒット以降にアルバムチャートのピークを記録しています。

 それだけ“New Rules”がDua Lipaをスターダムに押し上げた、ということです。

 

▽× Camila Cabello feat. Young Thug – Havana

 非シングルながらもストリーミングで大人気に。後にシングル化し、最終的にはHot 100首位まで獲得……そんなシンデレラストーリーを歩んだ“Havana”が今週チャートから外れました。

 ピーク1位、チャート滞在46週とかなりのロングヒットを記録していました。ポップ系統、アダルトポップ系統、リズミック系統のラジオで1位になるなど、幅広いリスナーに愛されていたことがロングヒットの要因だったと思います。

 ちなみにCamila Cabelloはポップ系のミュージシャンとしてはストリーミングを「比較的」得意としていて、デビューアルバム“Camila”で記録した約5700万ストリーミングは女性の「ポップ」アーティストのアルバムでは歴代最高の数字です。

 (女性アーティスト全体では、Cardi Bの”Invasion of Privacy”の約2億250万再生が最高)

 

▽× Post Malone feat. 21 Savage – Rockstar

 Post Maloneを世界的な存在に押し上げた1曲、“Rockstar”が今週チャートから外れました。8週連続でHot 100の首位に立つなど大ヒットでした。

 先週33位だったので、もう少しチャートに残りそうでしたが、Drakeの「襲撃」を受けて、不運な形でチャートから外れました。

 この”Rockstar”リリース以降、Post Maloneへの注目度が急上昇し、その時シングルで無かった曲が複数Hot 100に登場する……という珍しい現象もありました。(“Go Flex”や”Candy Paint”など)

 ちなみにPost Maloneはこの”Rockstar”以降、“Psycho”と合わせて41週連続でHot 100のトップ10に入り続けていましたが、Drakeに押し出される形で、今週その記録が途切れました。

 

▽× Migos feat. Drake – Walk It Talk It

 MigosとDrakeの“Walk It Talk It”が今週チャートから外れました。先週29位だったものの、Drake大量エントリーによってまさかの圏外に。

 この曲がチャートから外れてしまったのは、「YouTubeのポイントが落ちた」ということも大きいかもしれません。この曲はYouTubeで今週19位なので、そのポイントが減るとダメージがあるのかもしれません。

 逆に先週31位で、主にラジオからポイントを得ている“Whatever It Takes”は今週40位と、比較的余裕を持ってチャートに残っています。

 Hot 100での「ラジオ追い風説」は本当なのでしょうか?来週以降も要観察です。

 

 Migosのシングルは最近ヒットを飛ばしながらも、短命な傾向があります。“Culture 2”からのシングル、”MotorSport”、“Stir Fry”、”Walk It Talk It”はいずれもトップ10まで到達しましたが、それぞれチャート滞在が22週、21週、22週とヒット曲としては短めです。(トップ10に手が届かなかった昨年の“T-Shirt” (25週)よりも短いチャート滞在です。”Walk It Talk It”は不運な面もありますが)

 Migosは最近“Narcos”のビデオを公開。そのうちHot 100に入りそうです。

 

 今週は他にもDaddy Yankeeの“Dura”、Kane Brownの”Heaven”、Rae Sremmurdの“Powerglide”などがチャートから外れています。(詳しくは↓を参照してください)

 

今週チャートから外れた曲 (31曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Jhene Aiko feat. Rae Sremmurd - Sativa (🗻74位 /⏰16週)

99 The Carters – Boss (🗻77位 /⏰2週)

97 Clean Bandit feat. Demi Lovato – Solo (🗻97位 /⏰1週)

96 Khalid, Ty Dolla $ign & 6LACK – OTW (🗻57位 /⏰10週)

95 Ariana Grande feat. Nicki Minaj – the light is coming (🗻95位 /⏰1週)

94 Kygo & Imagine Dragons – Born To Be Yours (🗻74位 /⏰2週)

91 YoungBoy Never Broke Again – Overdose (🗻42位 /⏰9週)

89 Lil Baby feat. Gunna & Lil Uzi Vert – Life Goes On (🗻74位 /⏰6週)

87 Billie Eillish & Khalid – Lovely (🗻78位 /⏰5週)

86 Rae Sremmurd & Juicy J – Powerglide (🗻28位 /⏰17週)

84 Panic! At the Disco – High Hopes (🗻84位 /⏰2週)

82 A$AP Rocky feat. Skepta – Praise The Lord (🗻45位 /⏰5週)

80 XXXTENTACION – Numb (🗻80位 /⏰3週)

79 Lil Skies feat. Yung Pinch – I Know You (🗻79位 /⏰3週)

76 BTS – Fake Love (🗻10位 /⏰6週)

72 6ix9ine – TATI (🗻46位 /⏰5週)

70 XXXTENTACION – Hope (🗻70位 /⏰2週)

65 Juice WRLD – Legends (🗻65位 /⏰1週)

61 Panic! At the Disco – Say Amen (🗻60位 /⏰3週)

60 2 Chainz, Drake & Quavo – Bigger > You (🗻53位 /⏰2週)

58 Demi Lovato – Sober (🗻58位 /⏰1週)

57 Daddy Yankee – Dura (🗻43位 /⏰21週)

50 Maroon 5 – Wait (🗻24位 /24週)

40 Dua Lipa – New Rules (🗻6位 /48週)

39 Camila Cabello feat. Young Thug – Havana (🗻1位 /46週)

38 Kane Brown – Heaven (🗻15位 /27週)

34 XXXTENTACION feat. Trippie Redd – F**k Love (🗻28位 /⏰21週)

33 Post Malone feat. 21 Savage – Rockstar (🗻1位 /⏰41週)

29 Migos feat. Drake – Walk It Talk It (🗻10位 /22週)

 

・アルバムチャートの上位に新登場した作品

※アルバムチャート(Billboard 200)で50位以上に新登場した作品です。

 

1 Drake - Scorpion

2 Florence + The Machine - High As Hope

Gorillaz - The Now Now

17 Bullet For My Valentine - Gravity

21 John Coltrane - Both Directions At Once: The Lost Album

 

来週以降の動向・プレイリスト

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲を特集

 

・Iggy Azalea feat. Tyga – Kream

 DLも高くはなく、さらにSpotifyApple Musicで人気が無いものの、YouTubeではかなり人気の1曲。アメリカのYouTubeだけで1000万再生程度行くかも?その人気によってHot 100に登場する可能性が浮上。

 登場すればIggy Azaleaは2年ぶりのHot 100登場に。

 

・Twenty One Pilots – Jumpsuit

 水曜日にリリースされたTwenty One Pilotsの新曲。DL・ストリーミングともに好成績を収めていて、集計は2日分のみながらも来週のHot 100に登場するかも。

 

・Childish Gambino – Summertime Magic

 同じく水曜日リリース。DLの数字はTwenty One Pilotsほどではないですが、ストリーミングでは上場のスタートを切っています。

 

 

・その他の新曲情報はこちらを参照してください!

 

 

・プレイリスト

 

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)