チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

Charli XCXやGrimesも来たBeatsのパーティのレポート 【無料の醍醐味?】

 先週の火曜日、Twitterでこんなツイートが。なんとCharli XCX、Grimesなどが無料で見れる!?もともと発表されていた別日のCharli XCXのDJイベント?とは別のものらしいです。発表時に既に開催まで残り2日という人に予定調整の余裕を与えないものでしたが、幸い自分は都合がついたので行くことに。

今回はこのイベントで感じたことをレポートしたいと思います。【無料】という点に注目しながらイベントを観察しました。

※ライブレポートは真ん中あたりから。入場までの過程を長々と書いているので、それに興味の無い方はそこはスキップしてください。

 

まずイベントに行く前に詳細をチェック……ですが、このイベントの情報を伝えるのはほぼこのツイートのみの模様。これで全てをチェックして!ということのようですね。

Charli XCX等の有名人が来るし、無料だし、ハコも小さい。しかし開催が急で休日の前日でもない木曜日の開催……混むのか混まないのか微妙な条件ですが、個人的にぜひとも見たかったのでツイートの「順番待ちが始まるのは21時から!」という文面を参考に21時には間に合うように行きました。

そして会場に着いたのが20時50分?とかだったと思います。すると……

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写真でどこまで伝わるかは分かりませんが、もう結構混んでいました。「順番待ちが始まるのは21時から!」とは………この時間に着けば余裕と考えていましたが、そんなことは無かったようで、21時30分頃には「現在並んでいる方は入れるか分かりません!」との宣告を受けました。そして「今から並ぶ方は入場が難しいと思います」という声も聞こえました。そこから22時過ぎあたりまで、入れるか入れないかずっとドキドキが続きました。この時、キャパシティに限りのある無料ライブ(=チケットなし)では真面目に文面通りの時間に行くと入場が怪しいということを学習し、次回に活かそうと心の中で誓っておりました。次があるかは分からないですが。

 

そこから、しばらくすると「前から20名まで入場いただけるかもしれません!」とのメッセージがあり、前から6番目に並んでいた自分はなんとか無事に入場にありつけました。しかしこの感じだと3分くらい遅れていたらもうアウトだったでしょうね………

しかしそこからが意外と長かったのです。入れたのは24時前くらいでした。理由は招待客優先で入場だったからです。一般客、特に自分のようなギリギリ入場者はかなり後回しで入れるか入れないか?の状態で長い時間待っていました。

ドキドキの待ち時間の間、こういうイベント運営の難しさについて考えていました。有名な人を無料で呼ぶ、というなかなか無い試みをしていることもあってその難度は高いのだと思います。

今回のイベントCharli XCXとGrimes、さらにMadeinTYO、ちゃんみな、植野ありさ*1など幅広い有名人を呼んでいるだけあって、もう少し広い会場でやっても良いのかな、とも考えました。ちなみにCharli XCXの単独公演を2015年に行ったLIQUIDROOMはキャパ900、Grimesが単独公演を2016年に行った赤坂BLITZはキャパ1100以上に対し、WWWXは500と今回のキャパの少なさが分かると思います。

しかし無料なので、会場を抑えるのに費用をかけすぎることもできないし、事前予約などもなかったので、人数が読めないということで、このキャパになるのは妥当なのかもしれません。仮に早めにイベントを発表し、チケット等を用意しても、行かないのにチケットだけ抑えてキャンセルする人や、その元は無料のチケットを有料にして転売する人も多数現れるでしょう。たしかに、待ち時間は長かった気もしますが、このような背景を鑑みると、その待ち時間は無料でこの素晴らしいイベントを享受するために必要な我慢だったように思いました。

入れるかどうかドキドキして、悶々と↑のようなことを考えている間に、ひとつ良いことがありました。リストに名前の無いDanny L Harleがいきなり現れたのです!!!Twitterとかのアイコンそのままの姿だったのですぐ分かりました!驚いた自分は声を出して名前を呼びかけました。すると握手してくれました!!!この時点ではまだ入場できるか分からなかったのですが、この握手のおかげで仮に入場できなくても満足して帰れる、とか考えていました。さらに、同じ場所を往復?した時に自分の方をみて笑顔を浮かべてくれたのも嬉しかったです。すごくテンションがあがりました↓

 

また、そこで気づいたことが一つありました。それは自分以外あまり彼に反応しなかった、ということです。つまり彼を知らない人が多いということです。Charli XCX目当てなら、Danny L Harleを知っている人も多いと思ったのですが、そんなこともないのですかね。あと、もしかしたら顔と名前が一致しないのかもしれません。

並んでいるときに他の人の会話を聞いていると、今日のイベントで知っているのはCharli XCXだけ、のような人が多かったと思います。Grimesも知らない人が多いように思いました。

こんな濃い待ち時間の後、24時頃に会場に入場できました。

 

・ライブレポート Charli XCX編

会場に入ると、そこにはCharli XCXだけでなく、Danny L HarleとA.G. Cookが!!開始から少し時間が経った気もしますが、一応間に合ったようです。さっきDanny L Harleがいたのはそういうなのですね!A.G.Cookまでいるとは!

このメンツにNoonie Baoとか呼んでCharli XCX + Friendsみたいなライブを是非またやってほしいです!あとはCharli XCXの人脈を活かして「Charli XCX Friends フェスティバル」とかもやってほしいとか考えました笑

ライブではCharli XCXが歌い、Danny L HarleとA.G.Cookが後ろでDJしている、のような感じでした。しかし、自由。全員が前に出てきて踊るし、Charli 多分お酒飲んでたし……!自由にやっている分、本人たちはすごく楽しそうにライブしていました!それが一番だと思います。本人たちが楽しくやるということが、客を一番楽しませる術な気がします。

演じた曲は、ILY2 (Danny L HarleがプロデュースしたNumber 1 Angelsの曲)、Lipgloss(こっちはA.G.Cookほかがプロデュース)、その他未公開曲orライブのみでやっている曲?を2曲程度、最後にはI Love ItBoom Clap大合唱で締めました。多分自分が入場する前にDreamerもやっていたと思います(会場の外までそれっぽい音が聞こえた)

ちなみにILY2を演じた後に、Charliが「Danny L Harle!!」とコールしてDanny L Harleが退出し、その時彼が持っていたギターに見立てて演出に使われたグッズ?を観客に向かって投げました。その時、先ほどの【自分しかDanny L Harleに気づいていない風景】が頭に浮かびました。それで「我こそが!」の思いが強まり、落下地点に一歩足が早く出てゲットすることができました!もしかしたら、Danny L Harleが私のことを覚えていていて、私に投げたのかもしれません!???

 

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↑これです。見た目少しギターっぽいです。投げたら痛そうに見えますが、素材は柔らかいので安心。現在も部屋で保管してあります。

 

・ライブレポート Grimes編

休む間もなく、次のGrimes vs. Bloodpopが開始。表記はGrimes vs. Bloodpop (DJ Set)ですが、DJはほとんどBloodpopが担当。Grimesは何をしていたかというと、踊り。活発にステージ上を動き回り、高いテンションで3回くらい観客と握手しにステージ手前までやって来ていました。個人的にGrimesはピンク髪の毛の印象が強かったですが、この日は黒髪でした。

踊りが面白い、というか可愛らしかったです。観客に向かってビームを飛ばす?のような動きをしたり、最後にSorryがかかった時にビデオ↓の真似をしていたのが面白かったです。

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GrimesもヘッドホンをしてDJセットの立ち位置でプレイする時もありました。そのプレイしたときGrimesは曲のつなぎを担当していたのですが、本人的にはそのタイミングがあまり上手くいかなかったと思ったのか?「てへっ」みたいな表情をしていた気がします。

個人的な見どころはI Love Itをかけた時にステージにCharli XCXが来て一緒に踊っていた時です!「共演」では無いですが、GrimesとCharli XCXが一緒にいる所を見れるなんてなかなかレアなのでは?と思いながらその幸せな瞬間を眺めていました。

ちなみにCharli XCXとGrimesかBloodPopの接点を調べたところ、MØのDrumのプロデューサー兼ライターがBloodPopで、Charli XCXも同じくこの曲でライターを担当していたようです。(他MØ当人とNoonie Baoがソングライトを担当)

 

かけた曲を覚えているだけ書き記しました↓

Nicki Minaj - Starships 
Justin Bieber ft. Nicki Minaj - Beauty and a Beat
Lana Del Rey - Summertime Sadness (Remix)
LMFAO - Party Rock Anthem
Icona Pop ft. Charli XCX - I Love It
Rihanna ft. Calvin Harris - We Found Love
Foster the People - pumps up the kicks 一瞬?
Katy Perry - Last Friday Night
Alexandra Stan - mr. saxobeat

 

Martin Garrix - Animals
Mark Ronson ft. Bruno Mars - uptown funk
Justin Bieber - what do you mean
Beyonce - formation  リミックス?
Drake - passionfruit リミックス?
Aqua - barbie girl
Yeah Yeah Yeahs - hands will roll (A-Track リミックス?)
Sigala ft. Nile Rodgers & John Newman - give me your love

tiestoの boom
Valentino Khan - deep down low

(↓締めの2曲)

Justin Biebr - sorry (BloodPopがプロデューサー) 
Grimes - kill v. maim

 

特徴として挙げられるのが、いわば”超有名曲”を連発していてかけていること。Party Rock Anthem、Uptown Funk、We Found Loveあたりの。超有名曲のかけすぎは逆に醒めるという話を聞いたこともありますが、この会場ではそんなことなく、大盛り上がり。もしかしたらGrimesの踊りが盛り上げに一役買っていたのかもしれません(?)。事前ではSorryくらいしかポップソングをかけない気もしたのですが、ここまでどポップとは意外。曲の構成はどっちが決めたのかは分かりませんが、私も予想とのギャップを存分に楽しめました。

あと密かに感じたのは2012年前後の曲がなぜか多かったこと。その年代の曲が(Grimesの?)お気に入りなのでしょうか。*2

 

・最後に

これが終わったあと、そういえばタイムテーブル見ていない!と思って会場内を探しましたが、見当たらず、係の人に聞いたらタイムテーブル表を見せてくれました。

すると、1番手がちゃんみな、2番手がMadeinTYO、3番手がCharli XCX、4番手がGrimseとBloodPop、5番手が植野ありさ、だそうで……

つまるところ、MadeinTYOは待ち時間の時に終わってしまったと!!!海外ラッパーのライブを今まで見たことなくて、楽しみにしていたので残念でした…ウバファキエヴリウェア………次からはこの系統のイベントは早めに行こうと再び思いました。

 

・無料の醍醐味

これを感じるイベントでもありました。待ち時間の時は無料イベントの難しさについて考えていましたが、ライブ中は無料イベントの良さを感じました。

それは、1ファンとしてアーティストの実験に参加できること。無料なので、アーティスト側はプレッシャーを感じずに伸び伸びと演奏できるのだと思います。故に、実験ともとれるアーティストの珍しい一面も、この無料イベントで見れたと思います。

その最たる例がGrimesのDJ。本来DJをしない彼女がDJをするのは珍しい、つまり実験的なこと。その実験の場にファンの一人として立ち会ったことはすごく嬉しかったです。さらに↑にも書いた「てへっ」のような素を見せる瞬間を見れたのは本当にファン冥利に尽きると思います。

あとCharli XCXの飲酒?も本人が気楽に楽しくライブしている感が伝わってきて、個人的にはすごく好きでした。まあ、お酒じゃなくてお茶かもしれませんが。

 

このイベントに改善の余地(待ち時間や会場のキャパ等)があることは否定しませんが、それ以上に貴重な体験ができた楽しいイベントだったと思います。Beatsさん、ありがとうございました!また是非よろしくおねがいします!

(次回があったら早めに到着します!!)

*1:インスタのフォロワー26.7万

*2:チャートマニア的には2011年の年間チャートの14位~12位が揃って、ビンゴ!!とよく分からないことを考えていました。