こんばんは。かなりマニアックな話なのですが、今回はチャートにおける美しすぎる○○を長々と語っています。その曲が今週美しいままチャートの外へ……
The Voiceの音源って🍎に無いんですね。Spotifyも同じくみたいです。
77 Hailee Steinfeld – Most Girls (New)
Hailee SteinfeldのMost Girlsが77位で登場。彼女のデビューEPでは全4曲*1Justin Tranter+Julia Michaelsがライティング、StarvingではZedd+Grey、そして今回はRyan Tedderがプロデュースの1曲になっています。多様なプロデューサーと曲を作っている彼女ですが、今後はどのような音楽キャリアを形成するでしょうか。今週ポップ系ラジオチャート40位で登場。
67 Katy Perry feat. Migos – Bon Appétit (↓)
Katy PerryのBon Appétitが今週67位。SNLでの前衛的なパフォーマンス、今年Solo DanceでブレイクしたMartin Jensenによるリミックスのリリースなど活発なプロモーションを行ったものの、メインのシングルはSwish Swishに移行。今後のラジオの伸びが期待できないので、今週86位のChained to the Rhythmと共に緩やかな下降線を辿りそう。今後のシングル、アルバムの動向を見守りたいです。
50 Linkin Park feat. Kiiara – Heavy (↑)
今週アルバム1位を記録したLinkin Park。これで6枚目の1位アルバム。アルバム1位を取り逃した前作The Hunting Partyのリベンジを達成。(売り上げ数で見るとほぼ同規模)そのアルバムからの代表曲Heavyが今週50位でピークを更新しました。前作ではHot 100に入った曲が1曲も無かったので、この点でも前作のリベンジを達成したと言えます。※ここからいろいろ語りますが、長すぎたので個別記事にしました↓
47 Camila Cabello – Crying in The Club (New)
元Fifth Harmony、Camila Cabelloのソロデビュー曲Crying in The Clubが47位で登場。Sia、Benny Blanco、Cashmere Catなど制作の力作シングル。客演も含めてソロ名義の曲では全てソングライトのクレジットに名前が載っているCamila。ソロとなったからにはやりたいことをやっていく意気込みを感じます。アルバムは9月の予定のようです。ちなみに今週Major Lazer feat. Camila Cabello, Travis Scott & QuavoのKnow No Betterをリリース。Travis Scott+Quavoの名コンビとCamila Cabelloの相性はどんな感じなのでしょうか。※もう公開されています。
46 Katy Perry feat. Nicki Minaj – Swish Swish (New)
Katy Perryの新アルバムWitnessから3曲めのシングル、Swish Swishが46位で登場。客演Nicki Minajで、プロデューサーがイギリスで2曲の1位(と1曲の2位)を獲得してきたDuck Dumont。今後のメインシングルはこのSwish Swishのようで、既にポップ系ラジオチャートで38位。巻き返しが期待されますが果たして…?
Katy PerryとNicki Minajが表向きに組んで曲をリリースするのは初ですが、2014年にもKaty PerryがNicki Minaj(とAriana Grande)のGet on Your Kneesのソングライトに参加*2し、リリックで“I’m on My Katy Peery”と言っていました。
ちなみにKaty Perry”公式”Bokete(大喜利アプリ)というプロモーションが先日発表されました。普段いわゆる”洋楽”に接点の無い層がメインの住民と思われるBoketeにプロモーションかけるのは面白そうです。どんな成果が出るか期待です。
43 Lauren Duski – Deja Vu (New)
The Voice勢からは今週3曲が登場。92位のLauren DuskiのThe Dance(カバー)、66位のChris BlueのMoney On You(オリジナル)、そしてこの43位のLauren DuskiのDeja vu(オリジナル)。このLauren Duskiはカントリー界期待の星のようで、一部でネクスト・キャリーアンダーウッドの声もあるようです。新人Brett YoungのIn Case You Didn’t Knowが今週19位、Sam HuntのBody Like A Back Roadが一時期6位(今週14位)などカントリー界に勢いがあるなか、その並に乗れるか。
ちなみにThe Voiceでパフォーマンスを行ったZeddとAlessia CaraのStayがダウンロードを伸ばして今週Hot 100で7位に上昇。
42 Liam Payne feat. Quavo – Strip That Down (New)
元One DirectionのLiam Payneのソロデビュー曲、Strip That Downが42位で登場。Ed Sheeranがソングライト、客演がQuavoとトレンドを取り入れた一曲。元One Direction勢のソロデビュー曲としてはZaynのPillowtalk(1位)、Harry StylesのSign of the Times(4位)、Nial Horan(ピーク20位)を現状では下回り、Louis TomlinsonのJust Hold On (52位)を上回っています。軽めでノリの良い曲調が、ストリーミングとの相性が良さそうで、これからの伸びが期待できそうです。元One Direction勢は最初にピークが来ていましたが、この曲はじわじわ伸びそう。
35 Charlie Puth – Attention (↑)
Chalie PuthのAttentionが35位とトップ40に突入。イギリスでは今週9位と既にトップ10まで突入。前作の最高点We Don’t Talk Anymoreの9位を上回れるか注目です。ちなみに最近アメリカ人男性“シンガー”*3の今年のトップ10入りは、Bruno MarsとSam Huntのみです。
27 Selena Gomez – Bad Liar (↑)
木曜リリースで1日のみの集計で、初めて1週間フルカウントされたSelena GomezのBad Liarが27位まで上昇。Miley CyrusのMalibu(同じく木曜リリース、先週10位)ほどは順位が跳ね上がらず。作風が以前と変化したと思いますが、今後どこまで順位を伸ばすか。
10 Kygo & Selena Gomez – It Ain’t Me (↑)
10位~14位まで緩やかな上昇気流に乗る曲が多く、毎週それぞれがトップ10に届くか届かないかの争いを繰り広げている印象。今週はKygoとSelena GomezのIt Ain’t Meが10位でトップ10に復帰。ちなみに11はJulia MichaelsのIssues、12位James ArthurのSay You Won’t Let Go、13位はPost Malone feat. QuavoのCongratulations、14位Sam HuntのBody Like A Back Road。これらの共通点はいずれも実現すれば(したものもある)初のトップ10ということ(Quavo、Selena Gomezを除く。これら2曲は相方が初のトップ10)来週はどの曲がトップ10に入るか楽しみです。急上昇の15位のImagine DragonsのBelieverにも可能性はありそうです。
× G-Eazy & Kehlani - Good Life (↓)
ワイルドスピードのサントラの代表曲。G-EazyとKehlaniのGood Lifeが今週圏外へ。イギリス、カナダで53位、オーストラリアで23位、日本で15位ピークまで行きましたが、アメリカではピーク59位に。G-EazyもKehlaniもアメリカ出身なのですが、アメリカでそこまでヒットしませんでした。
× Gucci Mane feat. Drake – Both (↓)
Gucci ManeとDrakeのBothがリカレントルールによりチャートの外へ。41位ピーク、22週滞在。特筆すべきはその美しすぎるチャートアクション。
デビューから41-57-52-44-44-49-51-53-49-50-49-54-51-58-50-46-44-48-43-41-43-44 という順位の推移をしているのですが、これの何が美しいかというと順位の上下がかなり少ないということ。かなり高い確率で年間チャートに入ると思うのですが、そうなれば「歴代で最も最低順位と最高順位の差が小さい年間チャートに入った曲」になるはず。(2番目はDrakeの0 to 100 /The Catch Upの63位~35位、だと思います。抜けがあったら指摘してください)
40位未満の曲、という点では2015年のEl Perdonと2016年のReally Really、Wickedに次ぐ快挙となりそうです。
最初期のダウンロード初動の高さからの反動で落ちていくのをラジオの上昇、ストリーミング数の維持で凌ぎ、さらに最後はLil Wayneのリミックスを出してラストスパート。曲の元の規模を落とさず、その規模を伸ばすというよりは維持を目指すヒット。新しいヒットの形を今目撃したような気がします。ビデオが無い点も2017年っぽいです。
× Rihanna – Love on the Brain (↓)
結局ビデオはリリースされなかったものの、ラジオ等幅広くポイントを稼ぎピーク5位、チャート滞在31週と上々の成績を記録したRihannaのLove on the Brain。今週チャートから外れました。アルバムAntiからのシングルは軒並みロングヒットとなっていて、Workが36週滞在、Needed Meが45週滞在、そしてこのLove on the Brainが31週。前作のヒットした(=ピークが高い)シングル3つはDiamonds 26週、Stayが32週、Pour It Upが20週と変化が分かると思います。2005年のデビューからヒットを連発し、10年以上経った今でもなおも進化を遂げて新境地を開拓し、曲もヒット連発。そんなRihannaの”So Hard to be humble”な活躍に感動です。
チャートで今週伸びを見せた曲たち
今週最もラジオで伸びた曲 Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber - Despacito
今週最もダウンロードが上昇した曲 Zedd & Alessia Cara - Stay
今週最もストリーミングが伸びた曲 Selena Gomez – Bad Liar
最も高い順位で新登場した曲 Liam Payne ft. Quavo – Strip That Down
上記以外でチャートに登場/再登場した曲
99 Enrique Igelesias ft. Descemer Bueno, Zion & Lennox – Subeme La Radio(Re)
97 Chris Stapleton – Either Way (Re)
96 AJR – Weak (Re)
94 Lee Brice – Boy (New)
92 Lauren Duski – The Dance (New)
84 Drake – Gyalchester (Re)
76 Rascal Flatts – Yours If You Want It (New)
66 Chris Blue – Money On You (New)
☆近いうちのヒットが期待されるシングルたち
Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。
(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)
Portugal. The Man – Feel It Still (Shazam 34位)
Trey Songz – Nobody Else But You (Shazam 35位)
Martin Garrix & Troye Sivan – There For You (Spotify 35位)
The Revivalists – Wish I Knew You (Shazam 40位)
最近のシングルシリーズが連続でHot 100に入っているMartin Garrix。この曲もHot 100に入りそう。あと、↑にはありませんが、Bryson Tillerの曲も次のHot 100に入りそうです。
今週チャートから姿を消した曲
(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)
100 Shakira - Me Enamore
98 Lauren Duski - Ghost in This House
96 Flo Rida & 99 percent - Cake
92 Imagine Dragons - Whatever It Takes
90 G-Eazy & Kehlani - Good Life
84 Kelsea Ballerini - Yeah Boy
82 6LACK - Prblms
※69 Brantely Gillbert - The Weekend
※50 Big Sean - Bounce Back
※48 Zayn / Taylor Swift - I Don't Wanna Live Forever
※46 The Weeknd ft. Daft Punk - I Feel It Coming
※44 Gucci mane ft. Drake - Both
※43 Rihanna - Love on the Brain