チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

The 40 Best Albums of 2022

 

 こんばんは!私セレクトのベストアルバム2022を発表いたします。ランキングの前に、軽く選考基準等を説明します。

 

・2022年の2週目以降(12/9以降)は、来年の選考に回しています。SZAやLittle Simzのアルバムが来年に回っています。

・「自分が好み」を基準で選考しています。一部では「チャートマニア目線での曲の意義・影響力」も参考材料として取り扱っています。

サウンド重視で音楽を聴く習慣が自分に根付いているため、選考はサウンド面に重きを置いています。

 

・「どのような作品か」よりも「なぜ私はこの作品を選んだか」の記述が多いと思います。

・デラックス版、ボーナストラック等は、今回は基本的にアルバムの判断材料には含まれていません(個人的には「アルバムとは別にリリースされたシングル」のように捉えていることが多いです)

・普段見ているAOTYというサイトの情報を一部で参照しています。(主にユーザーが編集している部分)

 

 

 

40 Wet Leg – Wet Leg

 アルバム、というよりは優秀な新人が現れた!という作品かもしれません。インディーロックを早口で歌い上げ、ポップに仕上げる瑞々しいセンスが最大の武器。アンセムや、面白い曲を多数擁しています。

 

 

39 Fivio Foreign – B.I.B.L.E.

 昨年私はLady Gagaの”Just Dance”のDrillリミックス(ストリーミングには無い)にハマっていました。この曲でポップ+ドリルの破壊力を知ったのですが、それが体現されているのが、この作品です。Ellie Gouldingの”Lights”、Destiny’s Childの”Say My Name”など、多くのヒット曲をサンプリングに起用。さらに”So Sick”を引用した”Love Songs”ではNe-Yo本人が歌唱しています。

 ポップ+ドリルというノレる音楽を組み合わせ、とにかく「パーティー」のような作品に仕上がっています。

 

 

38 Soccer Mommy – Sometimes, Forever

 今年に入って、自分は意外とシューゲイズやドリームポップ適正が高いんじゃないか?と考え始め、この系統の作品を今年は以前よりも積極的に聞こうと試みました。この作品もその一つです。

 スイートなボーカルという魅力に加え、変化のある曲も多く揃っており、そこが面白く感じました。

 

 

37 Pusha T – It’s Almost Dry

 彼のクールなラップスタイルと、質の高いプロダクションの融合を楽しむ作品。曲にバラエティを持たせながら、均一性も感じました。

 客演には大御所や、そして新顔もバランスよく取り込んでいます。”Hear Me Cleary”に参加しているNigoTeriyaki Boyzの、DJ/デザイナーです。

 

 

36 TURQUOISEDEATH & vmrrobot – Fool’s Sanctuary

 イギリスのプロデューサー、スペインのプロデューサーによるコラボ作。前半はvmrrobot、後半はTURQUOISEDEATHが担当しています。

 雰囲気に浸っていくようなドラムンベース・ブレイクビートで、アートワークにあるように、電子世界に飛び込んでいくような作品です。

 そこに加えて、面白いのはアニメ?と思しき音声を差し込み、それでアクセントを付けている点です。ボーカルのように使う場面も、スキットのように使う場面もあります。

 

 

35 Denzel Curry – Melt My Eyez See Your Future

 日本語をよくシングルのアートワークに採用し、「(目が)溶ける」とよく書いてありますが、その「溶ける」の印象が強い作品。その象徴が”Walkin”で、これが好みの曲でした。

 R&Bとラップの両側面を楽しめる作品で、完成度の高さを感じました。

 

 

34 amaii – I’ve Seen Better Days

 刺激のある音が展開される、Glitch PopまたはNoise Popの作品。音に合成感があり、Sound Collageというジャンル名もあるようです。

 面白いサウンド、彩り豊かな曲が魅力の作品で、これがノンストップで続いていきます。最後の”Supermarket California Roll”に一番迫力を感じました。

 

 

33 Beach House – Once Twice Melody

 この作品も、シューゲイズやドリームポップを聞いてみようという試みで好きになった作品。

 アルバム名の通り、メロディーのある荘厳な曲を楽しめる作品。Chapterに分けてEPとして数ヶ月ごとにリリースしていき、それを今年に4つまとめて「アルバム」として発表。この経緯もあり、分けて聞くのか、まとめて聞くのか、どちらが正解かよく分かりませんが、どのパートにも美しい曲が詰まっているのは間違いないです。

 あとチャートマニア目線だと、過去曲の”Space Song”が近年ストリーミングのランキングに登場/定着しており、その動向を興味深く感じていました。これもバンドに親近感を持った理由かもしれません。

 

 

32 King Princess – Hold On Baby

 Aaron DessnerやMark Ronson等を迎えたセカンドアルバム。ボーカルの活かし方、音の響き方が良かったです。全体を通してドラムの響きが印象的でした。

 特に最後の曲の“Let Us Die”はボーカルがとてもキマっていて、かっこいいです。

 

 

31 Metro Boomin – HEROES & VILLAINS

 プレイリストではなくアルバムを作ることのできるラップ系プロデューサー。持ち味のダークな雰囲気は健在で、その没入感が魅力。

 客演で起用している面々が以前とやや異なり、そこが変化点と言えそうです。今作ではR&Bシンガーが増加し、深み、ムードを演出します。もちろん、21 SavageやTravis Scottなどのレギュラー陣も活躍しています。ほかMetro Boominアルバム初登場で、複数曲に登場するDon Toliverも存在感を発揮。

 

 

30 Steve Lacy – Gemini Rights

 ”Bad Habit”のヒットが強く印象に残っているかもしれませんが、アルバム曲の”Static”も自発的に人気を得始めるなど、シングルだけでなくアルバムやアーティスト自体に対する注目度も高いSteve Lacy。

 近年オルタナティブ成分をもつ曲が、ストリーミングで積極的に発掘され、ロングヒットになっている印象があります。そんなオルタナティブさとポップさが、今作ではうまく融合していて、ある種メインストリームの教科書的存在にもなり得る存在だとも思いました。

 

 

29 Rauw Alejandro - SATURNO

 レゲトンのアーティストとしてヒットを飛ばすRauw Alejandroですが、アルバムではダンスの成分が非常に強いです。前作からこの姿勢は一貫しており、アーティストとしての信念を感じます。

 今作では細かいつなぎの意識、Interlude等も意識され、アルバム通して踊らせる工夫を感じます。13曲目~15曲目の「ダンス加速ゾーン」はなかなか迫力があります。

 

 

28 Yeule – Glitch Princess

 シンガポール出身のシンガー。主にアンビエントポップ風情の作品ですが、豊かな側面を持ち、アグレッシブな電子音や、温かな“Don’t Be So Hard on Your Own Beauty”なども良かったです。

 多くの曲を自身でプロデュースしていますが、一部の曲ではDanny L Harleなどが参加。また客演としては日本のTohjiが参加。アルバムの雰囲気を引き継ぎつつ、存在感を発揮することを両立させ、作品に華を添えています。

 

 

27 Tove Lo – Dirt Femme

 3年ぶりのアルバムリリース、そしてレーベルも変わったという「心機一転感」が作風にも反映されています。

 新路線はきらびやかなダンスポップで、先行シングルを聞いたときも、アルバムを聞いた時も確かな新鮮さを感じました。”2 Die 4”やSG Lewisとの2曲が印象に残りました。

 

 

26 Björk - Fossora

 レジェンドの5年ぶりの作品。サウンド面の鋭さ、全体での没入感の高さが特徴的です。個人的に好きなのがアートワークで、アルバムの内容とよくマッチしていると感じました。まさしく、アートワークの世界に入っていくような作品です。

 

 

25 The Weeknd – Dawn FM

 ラジオをテーマとした作品。このコンセプトやシンセ成分、まとまりが好きです。ここは変化球で、少しチャート的な話をしてみます。

 今作は売上的には悪くなかったですが、Gunnaに敗れてアルバム1位獲得ならず。さらにアルバムのシングルはどれも長持ちせず、前作“After Hours”のようなロングヒットが出ませんでした。The Weeknd比で、うまく行っていない印象がありました。

 しかし、The Weekndはストリーミングで今年過去曲人気が高まりました。中でも”Starboy”に入っていた“Die For You”はシングルカットまでされています。過去曲がここまでアクセスされるということは、(新作は苦戦したかもしれませんが)別にアーティストに対する熱心さは衰えていないと考えました*1

 また、その浮上した過去曲の中には、何個も当時はヒットしていない曲も含まれるので、The Weeknd自体の人気が衰えなければ、将来的に“Dawn FM”のシングルの「ターン」がやってくるかもしれません。

 

 

24 Soul Glo – Diaspora Problems

 大大大大迫力。ハードロックに、叫ぶようなラップの組み合わせで、アルバム全体でエネルギーが溢れかえっています。ただし、それ一辺倒ではなく、サウンド面の工夫や、他のラッパーを招く等で、所々で変化も見られます。

 迫力を象徴する”Gold Chain Punk (whogonbeatmyass?)”や、客演のMother Maryroseが際立つ”Driponomics”が良かったです。

 

 

23 Uffie – Sunshine Factory

 なんと12年ぶりのアルバム。かつてEd Banger Recordsに所属していた経歴もあるシンガー。ダンスポップ/ダンスパンクの作品。ポップ性が抜群です。

 ある種のザラザラさのあるプロダクションと声質が合わさり、独自の不思議でキュートな空間を演出しています。

 

 

22 Foxes – The Kick

 彼女も6年ぶりのアルバムで、間が空いています。従来から得意としていた、瑞々しいポップに磨きがかかった作品。

 サウンド面にこだわりを感じ、好ダンスポップの数々を味わえます。メインの弾けるような曲に加えて、間に入るバラードも良い味を出しています

 

 

21 FKA twigs - CAPRISONGS

 FKA twigsによるミックステープ。おそらくミックステープというのがポイントで、今までにないような試みを大胆に行っているのが、特徴かと思います。その多くがうまく仕上がっており、彼女の多芸ぶりを感じます。

 自身やjorja smithのラップ適正を見出す”darjeeling”や、Shygirlと組んだダンスホールな”Papi Bones”が印象的です。

 

 

20 Rina Sawayama – Hold The Girl

 力強いシングルの数々を楽しむ作品。BOPが流れるように続く作品で、特に前半の2曲目~4曲目の場所がパワフル。全体的に正統派ポップアルバムに近い出来に感じますが、個人的に一番好みだったのは”Imagining”という変化球。

 

 

19 Perfume Genius – Ugly Season

 アンビエントな作風。全体的に音が少なめながらも、効果的に美声は響き、引き算の美学のようなものを感じた作品でした。

 なんというか、私が普段聞くような作品とクッション/シングル比が逆なイメージで、それだけ私にとっては珍しい構成だったのですが、それでも魅了されるような、美しさを感じました。

 

 

18 4s4ki – Killer In Neverland

 日本語のアルバム。読みはアサキ。刺激のある音の強力なバンガーが魅力的。昨年のアルバムが私の中でインパクトを残しましたが、今作でも良いものを見せてもらいました。

 バンガーを多数擁していることに加え、バラードやダークな曲なども。さらに以前より電子感を強めたサイケなトラックが新鮮でした。

 

 

17 JID – The Forever Story

 AOTYやRYMのユーザー評価では、今年最高のラップアルバムと名高い作品。JIDのラップスキルに加え、アンセム系の楽曲、引き込まれるようなメロウな曲をそれぞれ複数擁し、構成的なバランスにも魅力に感じました。特に6-8の流れが好きです。

 

 

16 Kenny Beats - LOUIE

 アイデアに拍手。ラップのプロデューサーなので、多くのラッパーを迎えて色んなラップ曲を作るかな?と最初は思うのですが、その予想を完全に裏切られます。

 その正体はオシャレなInstrumental Hip-Hop。Lo-Fi Hip-Hopとも言えるかもしれません。インスト中心で巧みに構成され、その流れを楽しむことができます。少しボーカルの差し込みもあり、JPEGMAFIAやVince Stapleが参加しています。

 基本ムードに浸るような作品ですが、シングルのような迫力のある曲や、ヒップホップのビーツのおかげで「ノレる」場面もあり、様々な楽しみ方ができます。

 

 

15 Quadeca – I Didn’t Mean To Haunt You

 いびつさ、美しさ、刺激のあるサウンドを持つ、一体感・没入感が素晴らしい作品。荘厳な曲が多く、そこが最大の魅力ではありますが、その流れから登場する”Knots”の迫力もまた魅力の一つです。様々なジャンル名が付いている作品ですが、個人的にはオルタナティブR&Bが一番しっくり来ますかね。

 

 

14 black midi – Hellfire

 Jazz的要素のある音の素晴らしさ、迫力のあるラップ、そして何と言ってもダイナミックさ。このジャンル(Avant Prog)にはもともと明るくない私ですが、そんな私にも伝わる名作感、完成度、スケール感がありました。

 

 

13 Himera – Sharing Secrets

 バブルガムベースで、インスト中心の作品。アートワークにあるような、おもちゃのような遊び心のあるサウンドで溢れています。迫力、そして温かみの両方を感じることができます。

 インスト曲が多いですが、ボーカリストを3曲で起用。PC Musicの名ボーカリストHannah Diamond、前述のTohji、そしてGolinの3名が参加。Golinは現在オランダ等で活動しているようですが、出身は日本で、他の曲も多くの場合日本語で歌唱するシンガーです。

 

 

12 Kilo Kish – AMERICAN GURL

 パワーのあるエレクトロポップが駆け抜けていく作品。この曲のパワーと、サウンド面の刺激を楽しみました。これに加え、ダークな雰囲気感も混ざっているのも特徴かと思います。

 ボーカルの表現力があり、コントロールが絶妙な部分、そしてラップとボーカルの使い分けにも魅了されました。

 ほかInterlude的にゲームっぽい音を使っている点も好みでした。

 

 

11 Carly Rae Jepsen – The Loneliest Time

 おそらく今作の特徴となるのは、かなりの曲の幅広さ。新たなトライを試みながらも、まとまりが良いと個人的には感じました。配置の美学と言いますか、曲同士がうまく相互に作用しているように思いました。

 序盤は勢いよく入り、”Sideways”や”So Nice”でリズムチェンジ。このようにして緩急をつけ、最後には極上の表題曲が。アルバムの最後の曲に重要度を見出している私にとっては、好みの終わり方でした。デラックス版の曲も良かったですが、これがラストの方が個人的には良いですね。

 まとまっているかどうかは、人によって意見が分かれるかもしれないですが、こんなに広いタイプの曲を仕上げられる彼女のスキルは間違いないと思います。

 

 

10 Bladee & Ecco2k – Crest

 ともにスウェーデン出身で、Drain Gangというコレクティブに所属。ふにゃふにゃしたラッパーを持ち味としています。その独自のスタイルのポテンシャルが大きく開いた印象のある作品です。

 魅力に感じたのはサウンド面。2人のボーカルを活かすプロダクションにかなり磨きがかかった印象で、温かくも、不思議な空間を存分に味わえます。

 

 

9 春ねむり - 春火燎原

 日本語のアルバム。今作ではポエットに加え、ラップ、スクリーモ、J-Pop等の広いジャンルに挑戦し、それを歌い上げています。単純な技量だけでなく、迫力や引き込む力のある、唯一無二のボーカリストであると感じました。

 バンガーを多くそろえていて、ジャンルは広いですが、全体でテーマは一貫しています。Interlude好きな私を魅了する美しいメロディーのInterludeも好きです。

 

 

8 Hyd – CLEARING

 PC Musicからのリリース。元QTのシンガー、初のアルバムです。制作陣にDanny L Harle、A.G. Cook、EasyFun、Caroline Polachekなど、素晴らしい面々が。しかし私が最も嬉しかったのはSophieが5曲で携わっていることでしょうか。Sophieの新たな曲を聞けることに感謝です。

 声質を活かすため、温かいサウンドが多いです。そして”Chlorophyll”や”Bright Light”のラストなど、遊び心も交えてあり、このバランスがとても好みでした。

 

 

7 Alvvays – Blue Rev

 ここまでで、自分の「シューゲイズ開眼」について書いてきましたが、これに関してはシューゲイズ開眼前の自分でもハマりそうな作品です。

 ノイズポップを基調としており、そこにシューゲイズの要素が散りばめられているような作品。魅力的な音とメロディーで奏でられる、パンチのある曲の数々が矢継ぎ早にやって来ます。それに加え、”Very Online Guy”のような変わった曲も所々に入っている点も、私を魅了しました。

 

 

6 Mitski – Laurel Hell

 曲のパワーが特徴的な作品。特に6-7の“The Only Heartbreaker”、”Love Me More”と、共に今年屈指のパワーアンセムを続けて並べている部分はかなりの迫力があります。これ以外にシューゲイズの”Working For Knife”や、最後を綺麗に締める”That’s Our Lamp”などが好きです。

(今更ですが、今作だけでなく前作も素晴らしいと思っていて、前作を2018年のベストに入れていないことを悔いています)

 

 

5 ROSALÍA – MOTOMAMI

 ヒットも多く飛ばすようになったROSALÍAですが、今作も冒険心は忘れずに、聞いたことのないようなサウンドが多く並にます。しかしただ奇妙というわけでなく、曲の展開、アルバムの前後関係等でバランスが取れているという不思議な魅力を感じました。

 また、サウンド面にこだわりを感じ、音がかすれているような演出も好みでした。ほかバラード曲の使い方が巧みだと感じました。

 

 

4 Charli XCX – CRASH

 彼女は近年、鋭く、未来的なサウンドの代表格のアーティストとして扱われてきました。ただ、次第に評価を確立したこともあって、この路線を離れることこそが、今は新しく、未来を切り開く活動になるのでは?と考えたのか、違う作風を選択しました。*2

 どちらかといえば正統派なダンスポップの作品。これまでと少し違う作風ですが、どの曲にも素晴らしいクオリティーがあり、ソングライトの才覚に魅了されました。人によって様々なお気に入り曲がありそうなアルバムとも思いました。

 既存のジャンルを離れて新たなチャレンジをした上で、この出来とは、やはり偉大だなと感じました。

 

 

3 Hatchie – Giving The World Away

 ここまでシューゲイズやドリームポップに開眼した、という話を何回かしましたが、そのきかっけは、もともと好きだったこのアーティストだと思います。Hatchieが好きならば、もっと他の似たアーティストも聞いてみようと。

 こうして私の中で期待の高いアーティストなのですが、その期待をも上回る素晴らしい体験ができたアルバムでした。

 前作のようなドリームポップを、ダイナミックさ、アンセムのパワーの面でスケールアップしたような作品。特に前半は、強い曲が多くて、極上のテンションになります。

 

 

2 Jockstrap – I Love Jennifer B

 刺激のあるサウンド、美しいメロディーという私が好む要素が両方とも、存分に楽しめる作品。伸びのあるボーカルが、その美しいメロディーを支えています。単体でも完結するような、年間クラスの曲を複数擁しながらも、通しでの感触も素晴らしいです。

 最初は「面白い作品」くらいに考えていましたが、かなりポップで、次第に好みど真ん中であることに気がつきました。

 

 

1 Beyoncé – RENAISSANCE

 4位~2位の作品も、1位にしたかったくらいお気に入りだったのですが、1位は圧倒的でした。ひれ伏すしかない完璧な出来です。

 クラブの熱量を伝える、DJスタイルのアルバム。アルバムを通して極上の音が鳴っており、なおかつバラエティにも富んでいます。その幅広さを支える、Beyoncéのボーカル的な技量も魅力の一つでしょう。つなぎも充実しており、どの瞬間においても圧倒され続けるアルバムです。

 ほか、遊び心が散りばめてられ、完璧でありながら、個人それぞれの好みに突き刺さるようなポイントもありそうなのも、また魅力の一つだと個人的には考えています。「みんなのお気に入り」であり、また「私のお気に入り」にもなれる作品なのではないか、と私は勝手に思いました。

 

 

 

~一覧表~

 

40 Wet Leg Wet Leg
39 Fivio Foreign B.I.B.L.E.
38 Soccer Mommy Sometimes, Forever
37 Pusha T It's Almost Dry
36 TURQUOISEDEATH & vmrrobot Fool's Sanctuary
35 Denzel Curry Melt My Eyez See Your Future
34 Amaii I've Seen Better Days
33 Beach House Once Twice Melody
32 King Princess Hold On Baby
31 Metro Boomin HEROES & VILLAINS
30 Steve Lacy Gemini Rights
29 Rauw Alejandro SATURNO
28 Yeule Glitch Princess
27 Tove Lo Dirt Femme
26 Björk Fossora
25 The Weeknd Dawn FM
24 Soul Glo Diaspora Problems
23 Uffie Sunshine Factory
22 Foxes The Kick
21 FKA twigs CAPRISONGS
20 Rina Sawayama Hold The Girl
19 Perfume Genius Ugly Season
18 4s4ki Killer In Neverland
17 JID The Forever Story
16 Kenny Beats LOUIE
15 Quadeca I Didn't Mean To Haunt You
14 black midi Hellfire
13 Himera Sharing Secrets
12 Kilo Kish AMERICAN GURL
11 Carly Rae Jepsen The Loneliest Time
10 Bladee & Ecco2k Crest
9 春ねむり 春火燎原
8 Hyd CLEARING
7 Alvvays Blue Rev
6 Mitski Laurel Hell
5 ROSALÍA MOTOMAMI
4 Charli XCX CRASH
3 Hatchie Giving The World Away
2 Jockstrap I Love Jennifer B
1 Beyoncé RENAISSANCE

 

 

ソング編⇩

 

 

 

*1:逆に新作が売れたとしても、アーティストに対する熱が落ちてしまうようなものは、過去曲含めて総合力で勝負するストリーミングで避けるべきなのだと考えています

*2:これと結びつくかは分かりませんが、2021年に言っていた「inauthentic is the new authentic」というツイートが好きです。つまり逆に元々inauthenticだった従来の(いわゆる)Hyperpopが普通(authentic)になってしまったのではないか、ということです