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チャート・マニア・ラボ (CML)

音楽チャート/ポップス研究家 (自称) 未来のチャートマニア・音楽マニアがニヤッとする記事を作ることが目標! 引用、コメントなどお待ちしております。

Hot 100 2018・1/3 見どころ 【リミックスで浮上したラップ×3 + 新ルール適用? / クリスマス曲のピーク】

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チャートが新年になっています!ですが、集計対象はまだ年内のクリスマス前あたりです。もしかしたらストリーミングの集計の新ルールが今週から適応されているかもしれません?写真は今週QuavoとのIce Trayが今週Hot 100に登場したLil Yachty。

ちなみに彼はビーフ相手とのドッジボール対決が予定されています。

 

プレイリスト↓

 

 

82 Quavo & Lil Yachty – Ice Tray (New)

 ビデオのリリースやApple Musicでの人気によってHot 100に登場したQuavoとLil YachtyのIce Trayが82位で登場。先週アルバムチャートで5位だったQuality Control:Control the Streets Vol:1に収録の曲です。

 以前「Hot 100でのストリーミング集計の比率を変更する」というアナウンスがありましたが、このルールが適用され始める具体的な時期はこの記事では明記されず、ただ「2018年」とあったので、もしかしたら2018年 1/6付けの今週のチャートからかもしれません。仮にそうならば、Apple Musicで主に人気のこの曲は新ルールの恩恵を受けた第一号とも言えるかもしれません。

 ※ストリーミングの比率を有料ユーザー > 無料のユーザーとする新ルールです。Apple Musicは全員が有料ユーザーなので相対的に恩恵を受けると言えます。

 

79 BTS feat. Desiigner – MIC Drop (→)

チャート登場4週目で、79位のBTSのMIC Drop。ポップ系ラジオで好調で、1週目以来の「上昇印」がつきました。「上昇印」は、順位の横についている◎のことで、ポイントが総合的に上がっている曲についています。仮に順位が落ちているか、横ばいだったとしても◎が付いていればその曲には伸びシロがあると言えます。このMIC Dropも順位は先週と同じながらも◎が付いているので、来週以降の上昇が期待できそうです。USでどこまで浸透するかに注目です。

 

76 Taylor Swift – Look What You Made Me Do (↓)

18週目の今週、70位 → 76位と推移したTaylor SwiftのLook What You Made Me Do。クリスマス曲の追加で激戦区だったここ数週を切り抜け、チャートに残りました。チャートに20週残ることすら怪しいくらいの急落を見せていましたが、なんとかそれは避けられそうです。とはいえ1位獲得曲とは思えないくらいの成績を残したのは事実で、完全な尻すぼみとなってしまいました。(比較)

 また...Ready For It?も37位→59位と今週急落しています。残るは今週49位→42位のEnd Gameですが、こちらはどうなるか……

 

68 Tay-K (feat. 21 Savage & Young Nudy) – The Race (Re)

 デビューアルバムのリリースによる再注目と、21 SavageとYoung Nudyのリミックスのリリースによって68位でHot 100に再登場しています。アルバムチャートでは残念ながら200位圏外でした。

 

67 Addison Agen – Tennessee Rain (New)

The Voice出場者の曲が複数、Hot 100に。84位にRed MarlowのI Pray、69位にChloe KohanskiのWish I Didn’t Love You、67位にAddison AgenのTennessee Rainが。それぞれダウンロードでは3位、5位、7位と高い数字を記録しているのですが、ストリーミングに開放されておらず、他の水準でポイントが0となってしまい、総合的にヒットを見るHot 100では順位が低めになっています。

 出場者の音源をまとめた曲集も出ており、Chloe Kohanskiはアルバム64位、Addison Agenは76位、となっています。

 

49 Jose Feliciano – Feliz Navidad (Re)

  今週の集計が、ダウンロードとストリーミングは12/15-12/21、ラジオは12/19-12/25なので、おそらくクリスマス曲のピークになると思われます。(ビルボードも記事でそう述べています)

 今週はBobby HelmsのJingle Bell Rockが50位、Jose FelicianoのFeliz Navidadが49位で再登場し、今週のクリスマス曲は計8曲に。

昨年はこの8曲に加え、2016年リリースのPentatonix Christmasからの2曲(HallelujahとMary, Did You Know)もHot 100入りしていたので、計10曲のクリスマス曲がHot 100に入っていました。

(昨年のクリスマスのHot 100)


 

 

32 Andy Williams – It’s The Most Wonderful Time Of the Year (↑)

 先週、Mariah CareyのAll I Want For Christmasがリリースから23年でトップ10入りし、驚きを提供しましたが(今週も9位)、他にも上昇した曲が何曲かあります。Burl IvesのA Holly Jolly Christmasが38位、Nat King ColeのThe Christmas Songが37位、Andy WilliamsのIt’s The Most Wonderful Time Of The Yearが32位でそれぞれのピークを更新しました。今週Hot 100に入った曲のうち半数がピークを今年更新しました。

先週までの勢いと比べると、意外と今週伸びなかった印象もあるので、もしかしたら主にSpotifyで人気のクリスマス曲も、上記の「新ルール」の煽りを受けた可能性があります。

Spotifyの無料ユーザーは比率が下がる対象となっています。

 

26 A$AP Ferg (feat. Nicki Minaj) – Plain Jane (↑)

 A$AP FergのPlain Janeが26位に上昇。キャリア初のトップ40を記録しています。原曲のほうが人気と判断され、ビルボードには表記されていませんがNicki Minajのリミックス版追加が追い風となりました。

 Apple Music・Spotifyのいずれも原曲>リミックスとなっていますが、リミックスの方もある程度人気(Appleで53位、Spotifyで104位)のため、上手いこと原曲とリミックスを両立出来れば、ポイントがダブルで入るようになるため来週以降の上昇が期待できるかもしれません。

 

11 Eminem feat. Ed Sheeran – River (New)

 今週アルバムチャートで首位に立ったEminem。史上初の8作連続でアルバム1位「登場」という記録を達成。(デビュー作のSlim Shady LPのみアルバム2位) あくまで1位で「登場」なので、ビートルズも同様8作連続でアルバム1位を獲得はしています。(ただし最初の週での1位ではないので、1位で「登場」とは言えないという意味です)

 


 

 そのアルバムの中の目玉シングル、Ed SheeranとのRiverはHot 100の11位で登場。ダウンロード2位・ストリーミング15位のほか、ポップ系ラジオでいきなり32位など快調なスタートを切っています。ラジオでの好調を生かして、長く上位をキープしそうです。

 またアルバムからはWalk On Waterが87位で再登場、Believeが92位で再登場と、3曲がHot 100に入りました。101以下相当*1の曲を扱うBubbling Underでは104位にAlicia KeysとのLike Home、X AmbassadorsとのBad Husbandが115位、Skylar GreyとのTragic Endingsが117位、そしてRemind Meが121位で登場しています。

リリース日には、ダウンロードとストリーミングの両方で優秀な数字を叩き出していましたが、クリスマス曲の勢いに負けたのか、週の後半にストリーミングの数字が落ちてしまい、思ったほどHot 100に曲が登場しませんでした。ヒップホップが人気のApple Musicでもそこまでストリーミングされなかったのもマイナスでしたかね……

 ※このアルバムは「ヒップホップ」のアルバムよりは「ポップ」アルバムという要素が強いのかもしれません。Riverはポップ系ラジオに登場しましたが、R&B/Hip-Hopラジオチャートには登場していません。

 アメリカではアルバム1位は獲得しましたが、シングルでは他国と比べるとエントリーが不調という印象があります。チャートの集計方法が同じの隣国・カナダではアルバムから12曲が100位圏内に入っています。また非英語圏の中で市場規模が大きいドイツのチャートでも10曲が100位圏内に入っています。(ただしアルバムチャートでは2位)イギリスでは「同一アーティストの曲は3曲まで」というルールがあるため、アメリカと同じ3曲が100位圏内に入っています。(ただしストリーミングの数字を鑑みるに、14曲前後は100位相当のポイントを得ていると思われます) ※イギリスではアルバム2位。イギリスとドイツはラジオ抜きの、ダウンロード+ストリーミングという集計なため、アメリカよりもストリーミングで人気の曲が入りやすいチャート設計になっています。

 

 

5 G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B – No Limit (↑)

 Eminemにぶつける*2形でアルバムを同週にリリースしたG-Eazy。惜しくもそのEminemには敗れ、さらにTaylor SwiftのReputation(6週目)よりも下のアルバムチャート3位を今週記録しました。(セカンドアルバムと並んで自己最高タイの成績)

 アルバムからは2曲がHot 100に入っていて、No Limitが10位→5位、Him&Iが26位→15位といずれも今週順位を上げています。No Limitは、ビデオとFrench Montana、Juicy J、Bellyとのリミックスのリリースの効果もあると思います。

 ※この曲はThree 6 MafiaのSlob On My Knobという曲を参照にしていますが、Juicy JはそのThree 6 Mafiaのメンバーであるので、このリミックスは「本家登場」のような意味合いがあります。

 

× Thomas Rhett – Unforgettable (↓)

 今年自身初のアルバム1位を獲得したThomas Rhett。そのアルバム表題曲、Unforgettableが今週チャートから外れました。長いこと中位に留まりピーク47位・滞在20週という成績でした。カントリー系ラジオでは1位を獲得しましたが、他のラジオ系統には広がりませんでした。次シングルMarry Meは12/17にリリースされたビデオの効果もあり、今週92位→63位と急上昇しています。

 

× Shawn Mendes – Therer’s Nothing Holdin’ Me Back (↓)

 Shawn MendesのThere’s Nothing Holdin’ Me Backが今週チャートから外れました。ピーク6位・チャート滞在34週となかなかの成績でした。これで今週Hot 100にShawn Mendesの曲は0になりました。

Stitchesが52週、Treat You Betterが39週と彼の曲はロングヒットの傾向があるようです。Stitchesがチャートから外れた2週間後にTreat You Betterがチャートに登場するなど、前は矢継ぎ早にシングルが出ていたようなのですが、次シングル or 次シングルカットはいつ行われるでしょうか。

※アルバムIlluminateの追加曲だったこの曲ですが、追加曲なのになぜかアルバムの最初の曲として追加されていたのが少し不思議でした。(追加曲はだいたいアルバムの最後に配されているので……)

 

× Kendrick Lamar – HUMBLE. (↓)

 ヒット・評価面の両方で今年を代表するシングル、HUMBLE.が今週チャートから外れました。ピークは1位、チャート滞在37週でした。アルバムDAMN.がリリースされた時はSpotifyで約400万再生(アメリカのみ・Spotifyで1日の最大記録)を記録するなど、ストリーミングでの爆発力でHot 100の1位を獲得したことが印象的でした。チャートから外れた今週もストリーミングチャートの43位に入っています。

 ただ一方ラジオはやや振るわず、Hot 100で1位を獲得した曲としてはやや低めのラジオ10位。これは今年Hot 100で1位を獲得した曲の中では、Bad and Boujeeの13位に次いで、2番目に低いラジオ成績です。(Bodak Yellowもラジオ10位)なぜ、ラップ曲がラジオで不利かというと、ポップ系のラジオの規模>>ヒップホップ系のラジオの規模であることと、ポップ系とラジオの相性が悪い傾向にあるからです。HUMBLE.はポップ系ラジオでは26位までしか到達しませんでした。USのポップ系リスナーと思わしき、日本の某氏が「軽い!」と憤っていたのが印象的でした。(「軽い!」という感想を他のリスナーも抱くかは分かりませんが、ポップ系のラジオのリスナーとHUMBLE.の相性が悪いのは事実だと思います)

 これでHot 100に残ったDAMN.からのシングルはLOVE.のみに。今週22位なのですが、ラジオでかなり好調で、今週の数字が奇しくもHUMBLE.のピークの数字と一致(今週ラジオ10位、ポップ系ラジオで26位)、この調子でHUMBLE.・DNA.に次ぐトップ10になるのか?注目です。

 

 ※HUMBLE.は2017年・アメリカのSpotifyで最も再生された曲となりました。ほかSpotifyの年間ランキングにはDNA.が15位、LOVE.が34位、LOYALTYが46位、ELEMENTが68位に入っています。

 世界合算の今年のSpotifyランキングではHUMBLE.は6位でした。日本のSpotifyランキングでも意外と?49位に入っています。

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲          Mariah Carey – All I Want For Christmas Is You

今週最もダウンロードが上昇した曲 Ed Sheeran Duet With Beyoncé – Perfect

今週最もストリーミングが伸びた曲 G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B – No Limit

最も高い順位で新登場した曲          Eminem feat. Ed Sheeran - River

 

 

今週チャートから外れた曲 (11曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Calvin Harris feat. Kehlani & Lil Yachty (🗻94位 /⏰4週)

98 XXXTentacion – Jocelyn Flores (🗻31位 /⏰16週)

90 21 Savage, Offset & Metro Boomin feat. Travis Scott – Ghostface Killer (🗻35位 /⏰7週)

86 Eminem – Untouchable (🗻86位 /⏰1週)

82 Migos & Marshmello – Danger (🗻82位 /⏰1週)

80 Big Sean & Metro Boomin feat. 21 Savage – Pull Up N Wreck (🗻80位 /⏰2週)

71 Thomas Rhett – Unforgettable (🗻47位 /20週)

68 Luke Combs – When It Rains It Pours (🗻33位 /20週)

67 Big Sean & Metro Boomin feat. Travis Scott – Go Legend (🗻67位 /⏰1週)

48 Shawn Mendes – There’s Nothing Holdin’ Me Back (🗻6位 /34週)

47 Kendrick Lamar – HUMBLE. (🗻1位 /37週)

 

 

来週以降にHot 100に入るポテンシャルを持った曲をピックアップしました

 

Travis Scott & Quavo feat. Takeoff – Eye 2 Eye

Travis Scott & Quavo – Modern Slavery

Travis Scott & Quavo – Black & Chinese

Travis Scott & Quavo – Huncho Jack

Travis Scott & Quavo – Motorcycle Patches

Travis Scott & Quavo feat. Offset- Dubai S**t

Travis Scott & Quavo – Saint

 

Travis ScottとQuavoのジョイントアルバムのうち現在、これらの曲がApple Musicのトップ10に入っているようです。来週Hot 100に大量登場の予感がしますが、どこまで登場するか!?ほかCardi Bの新曲・Migos名義での新曲など来週はラップがHot 100に多く登場しそうです。

 

WALK THE MOON – One Foot

Sofi Tukker feat. NERVO, The Knocks & Alisa Ueno – Best Friend

 

来週はクリスマスムードが終了し、クリスマス曲が大量にHot 100から外れる見込みなので、その枠に入る形での新エントリーが多い予感がします。ラジオでじわじわポイントが上昇している曲は来週のエントリーが期待できそうです。日本人史上9曲目(8人目)*3のHot 100はそろそろか!

 

 

 

*1:1回Hot 100に入ると、このチャートには入らなくなる

*2:意図的なのか、偶然なのかは不明

*3:坂本九が2曲エントリーしたため