チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

Hot 100 3/17 見どころ 【Rae Sremmurd、アルバムに向けて始動!/Imagine Dragons・ロック系ラジオで好調】

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 今週のHot 100で個人的に注目したのは今週2曲が登場したRae Sremmurdです!ほか、Chris Brownがジョイント作を準備、Imagine Dragonsがロック系ラジオで珍しい記録、"B"登場など。(写真はJhené Aikoとの"Sativa"のビデオの風景)

 

 

✫(忙しい人向け今週のHot 100ショートガイド) ✫

Zedd, Maren Morris, Greyの”The Middle"が8位へ浮上。FGLと合わせて、カントリーアクトが2名(組)トップ10に 

✫XXXTENTACIONの新曲"Sad!が17位で登場。"Changes"も47位

✫DJ Khaledの”Top Off"は22位。ビヨンセは”B"とクレジット。

✫Meghan Trainor新曲は46位で登場

✫SZAのアルバム3曲目シングルが登場

✫Rae Sremmurdが自身の曲、客演の曲がそれぞれ1曲ずつHot 100に登場

 

 曲ごとの個別説明

 (特に記載が無い限り、順位はHot 100での順位を指しています)

 

100 SZA – Broken Clocks [New]

 SZAの“Broken Clocks”が100位で登場。シングルカット以降、ラジオで人気を得て少しずつ順位を上げています。今週Hip-Hop / R&B 系ラジオで 20位。

  昨年のアルバム”Ctrl”から3曲目のシングル。1曲目、2曲目のシングルはいずれもトップ40に突入しましたが、今回はどこまで行けるでしょうか?

 リリースからしばらく時間が経っていますが、1曲目のシングル”Love Galore”は今週アダルトR&B系ラジオではまだ1位をキープしています。 *1

 ストリーミングの数字はSpotify 200位圏外、Apple Music100位くらいとそこまででもないです。

 

98 Jhené Aiko feat. Swae Lee or Rae Sremmurd – Sativa [New]

 Jhené Aikoの”Sativa”が98位で登場。今週Hip-Hop / R&B 系ラジオで32位です。Jhené Aikoは自身の曲では”The Worst”に次いで二曲目のHot 100です。(客演では4回Hot 100に入っています)

 元の客演はSwae Leeのみだったのですが、シングル化にともないSwae Leeの相方、Slim Jxmmiを加えて、客演の名義をRae Sremmudに変更しています。(Swae LeeとSlim Jxmmiの二人でRae Sremmurd) このような経緯があったからか、ビルボードは客演を “ Swae Lee or Rae Sremmurd” と表記しています。両方にSwae Leeがいるので少し不思議な表記ですが。

 Jhené Aikoの前シングル “While We Are Young”もHot 100手前の105位(相当)まではランクインしていました。

 そんなJhené Aikoですが、最近浮上した恋人Big SeanがNicole Scherzingerと浮気した?との噂を否定しています。


 

91 Joyner Lucas & Chris Brown – Stranger Things [New]

 Joyner LucasとChris Brownの”Stranger Things”が91位で登場しています。Joyner Lucasはマサチューセッツ出身のラッパーで、これが初のHot 100です。

 この二人はジョイントアルバムの予定があるようです。タイトルは”Angels & Demons”でリリース日は未定。

 Chris Brownは前アルバムの”Heartbreak on a Full Moon”からのシングル”Tempo”も96位で今週Hot 100に登場しています。

 

80 Nicky Jam & J Balvin – X [New]

 Nicky JamとJ Balvinの”X”が80位で登場。Nicky Jamは5回目、J Balvinは3回目のHot 100です。J Balvinは昨年”Mi Gente”が大ヒットで、それ以降もラテン界隈ではヒットを連発しているので、意外と少なく感じました。

 ラテン界隈で抜群の人気を誇っていて、今週ラテン系ラジオで一気に圏外から23位にまでランクインしました。

 ラテン系ラジオに加えて、YouTubeを中心としたストリーミングでも人気です。

 

BillboardYouTubeチャートで1位になっていますが、このランキングは「世界のYouTube再生数ランキング」です。アメリカ国内のYouTube1位は”God’s Plan”だと思います。

 

 

76 Rae Sremmurd & Juicy J – Powerglide [New]

 Rae Sremmurdの新曲”Powerglide”が76位で登場。Juicy Jと組んだ1曲です。(feat. 表記のことも &で括られる表記のことが両方ある)

 ビルボードのダウンロード / ストリーミングチャートにエントリーはしなかったものの、ダウンロード・ストリーミングの数字をそれなりに稼いでのHot 100エントリーだと思います。(iTunesでもリリース時は60位前後にランクイン、ストリーミングでは現在Apple Music 30位程度、Spotifyで50位程度です)

 今年Rae Sremmurd名義、Swae Lee名義、Slim Jxmmi名義の3枚組のアルバムをリリースするようです。それに先がけ、それぞれの名義のシングルをリリースしています。”Powerglide”はそのうちの一つです。(Swae Lee名義の”Hurt To Look”、Slim Jxmmi名義の”Brxnks Truck”はHot 100に登場せず)

 Juicy Jにとって2015年のNe-Yoとの”She Knows”、Usherの”I Don’ Mind”以来3年ぶりのHot 100です。最近、Juicy Jがメンバーのラップグループ・Three 6 Mafiaの”Slob On My Knob”が”No Limit”、”Plain Jane”、”King’s Dead”など最近のヒットで引用されるなど、再び彼にスポットライトがあたっています。自身もこの並に乗りヒットを飛ばせるでしょうか。

 

アルバムチャートについて

 その”King’s Dead”が収録された”Black Panther”が今週アルバムチャート1位に再浮上しています。(雑な結びつけですいません)

 2位も”The Greatest Showman”のサントラで、「映画」サントラがアルバムチャート1位、2位を支配するのは20年ぶりのことだそうです。*2

 

 ほか、今週のアルバムチャートではTory Lanezの“Memories Don’t Die”が3位に新登場。シングルはHot 100に登場していませんが、”Shooters”が119位、”B.I.D”が104位と惜しい所までは来ていたようです。Apple Musicでそれなりの人気を得ていたようです。 

 Tory Lanezの地元カナダでは大人気で、アルバム1位と同時に、5曲がシングルチャートに入っています。

 また、今週の注目はBTSのj-hope。ミックステープ “Hope World”が無料でのリリースながらも一定のダウンロードを記録し、今週アルバムチャートの38位にランクイン!無料のミックステープであるということを考えると大健闘ですね!

 iTunesアルバムで2日くらい1位だったので、もう少し上の順位にランクインするかと思いました。iTunes以外での指数(CDなどのフィジカル、ストリーミングなど)が少ないとこれくらいなのですかね。

 先週チケット付きCDでアルバム1位に再浮上したBon Joviの”The House Is Not For Sale”は今週169位までランクダウン。歴代で最もアルバムチャート1位から順位を落とした作品に。ちなみにこの記録の1位~4位は全てチケット付きCDによるものです。

1位 (1–169) This House Is Not for Sale – Bon Jovi (March 17, 2018)

2位 (1–97) Science Fiction – Brand New (September 16, 2017)

3位 (1–59) Wonderful Wonderful – The Killers (October 21, 2017)

4位 (1–56) American Dream – LCD Soundsystem (September 30, 2017)

 

 チケット付きCDはアイデアとしては戦略として悪くはないと個人的に考えているのですが、このようにチケット付きCDで1位を取ったアルバムは次週かなり数字が落ちるので、年間チャートや、アルバムチャート滞在週数などの数字を用いるなどして、「最終的にはどれくらいの売り上げになった?」というチェックをしてみる必要があるかもしれません。(ただしチケットは売れているので、「アーティストが人気」ということは確かだと思います。)

 

46 Meghan Trainor – No Excuses [New]

 Meghan Trainor の2年ぶりシングル、”No Excuses”が46位で登場。ダウンロードは今週3位で、ほかポップ系ラジオ26位、アダルトポップ系ラジオ21位となっていて、DL とラジオはかなり快調です。

 一方、ストリーミングはかなり苦手なのか、現在Apple Music・Spotify両方で200位圏外です。

 現シーンでラジオの影響力、ストリーミングの影響力どちらが強いか?を測る格好の事例になるかもしれません。ラジオの宣伝効果でストリーミングのユーザーにも響くのか、ストリーミングでの不人気からラジオがかけるのを躊躇するのか……

 

43 Logic & Marshmello – Everyday [New]

 LogicとMarshmelloの”Everyday”が43位で登場。ミックステープ “Bobby Tarantino Ⅱ”に先駆けてリリースです。

 ダウンロード18位、ストリーミング45位と快調な滑り出しをしているほか、リズミック系 (23位)など一部ラジオでも好調です。

 ラップは「地産地消」の傾向があるが、この曲はMarshmelloの曲でもあるので、比較的海外でも輝きそうです。エレポップのリスナーにも人気が出そうな1曲です。

 ミックステープ”Bobby Tarantino Ⅱ”内で一番人気のシングルのようです。このミックステープのリリースがチャートに反映されるのは来週です。

 

34 Imagine Dragons – Whatever It Takes [↑]

 Imagine Dragonsの”Whatever It Takes”が34位に上昇。トップ40に突入しています。ラジオ総合で19位とかなり好調。一番人気はオルタナティブ系ラジオで、今週この系統の1位に浮上しています!ポップ系ラジオでも今週19位です。

 この曲でアルバム”Evolve”から3曲のオルタナティブ系ラジオ1位シングルが生まれたことに!

 一つのアルバムから3曲以上のオルタナティブ系ラジオ1位シングルを輩出した10枚目のアルバムになりました。2010年代では初の事例です。

 

 2004年 ~ 2009年では毎年出ていた記録のようですが、2010年代に入ってからは出ていなかったようですね。

 

※先週までAlternative系ラジオ1位だったAJRとRivers Cuomoの”Sober Up”は今週125位(相当)にランクインしています。

 Alternative系ラジオの2位はPortugal. The Manの”Live in the Moment”です。”Feel It Still”は大ヒットでしたが、これもいつかHot 100に入るでしょうか?またMuseの”Thought Contagion”がこの系統で急上昇中です。

 

22 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & B – Top Off [New]

 DJ Khaledの”Top Off”が22位で登場。Jay Z、Future、ビヨンセが客演を務めています。

 今週ダウンロード2位、ストリーミング26位のほか、ラジオでも調子を上げていて、リリースから日が浅いながらもHip-Hop / R&B系ラジオ27位、リズミック系ラジオ21位となっています。ポップ系ラジオでもかかっているようです。

 前シングル”Shining”は62位スタート (ピーク57位)でしたが、最初の週からそれを越えていきました。

 

※シングルジャケにビヨンセは”B”と表記されており、ビルボードもそれに倣って”B”と表記しています。ただし、ビルボードのBeyoncé Chart Historyにはこの曲も載っており、きちんと(?)同一人物として扱われているようです。


 

17 XXXTentacion – Sad! [New]

 XXXTentacionの”Sad!”が今週17位で登場!ストリーミングで5位とかなりの注目を受けたほか、ダウンロードも今週29位と優秀です。同時にリリースした”Changes”も今週47位で登場しています。

 自己最高位を更新する形でチャートに登場。今まではJocelyn Floresの31位が最高位 *3

 このストリーミングでの勢いを見る限り、次のアルバムでかなり注目を集めそうです。そのアルバム”?”は 3/16、つまり今週リリースの予定です。

 この週には有力なライバルがいないことから、この週のアルバム1位が有力そうですかね?また、ストリーミング上のライバルもいなさそうなので、アルバム曲のHot 100大量エントリーも見込めそうです。

 XXXTentacionの前アルバム”17”の時も収録 11曲中7曲がHot 100に入っっていました。ただしその時はLil Uzi Vertも同じ週にアルバムをリリースしていて、XXXTentacionを超えるストリーミングを記録していました。(Hot 100エントリーは11曲)

 

16 Offset & Metro Boomin – Ric Flair Drip [↑]

 Offset・Metro Boominの”Ric Flair Drip”がビデオのリリースによって浮上しました。36位 → 16位と大幅ジャンプアップしています。

 OffsetもMetro Boominが表向きにクレジットされる曲の中では最高位を記録しています。(ただしOffsetはMigosのメンバーとして、Metro Boominはプロデューサーとしては既に複数のトップ10を記録しています)

 この曲では21 Savageのヴァースが無いですが、元々21 Savage、Offset、Metro Boominのジョイントアルバムからのシングルとだけあって、YouTubeでは”21 Savage, Offset, Metro Boomin - Ric Flair Drip”と表記されています。またOffsetの同僚Quavo、Takeoffもビデオに登場しています。仲良いですね。

 特段プロモーションを打たずとも、アルバムの中からストリーミングのユーザーによってシングルが生まれるという、ストリーミング時代の理想的なシングル像の一つです。

 

8 Zedd, Maren Morris & Grey – The Middle [↑]

 Zedd、Maren Morris・Greyの”The Middle”が8位へ浮上。Zeddにとっては”Clarity”、”Break Free”、”Stay”に次いで4曲目、Maren MorrisとGreyにとっては初のトップ10に。

 ダウンロード(4位)、ストリーミング(19位)、ラジオ(11位)でバランス良くポイントを稼いでいます。ポップ系ラジオで上昇中、そしてリズミック系に人気が飛び火するなど、ラジオでの好調がしばらく続きそうです。

 今週はBebe Rexha・の”Meant To Be”(5位)でのFlorida Georgia Lineと合わせて、カントリー系アクトが複数トップ10に!このような事例は2009年以来の出来事です。Carrie UnderwoodがRandy Travisを迎えた”I Told You So”が、アメリカン・アイドルでのパフォーマンス効果で当時9位にエントリーしました。

「異なる曲」でカントリー系アクトが複数トップ10にいるのは、2000年 5/13のFaith Hill の“Breathe”、Lonestarの”Amazed”以来のようです。

 

 カントリー系アクトの曲といえば、今年Justin TimberlakeとChris Stapletonの”Say Something”もトップ10入りしました。この曲はイギリスでも最近トップ10入りしており、ポップスを通してカントリー歌手を海外に紹介することに成功していると言えますかね。“The Middle”も”Meant To Be”も好調で、この2曲も近いうちにイギリスでもトップ10入するかも。

 

× Cardi B – Bodak Yellow [↓]

 昨年末に大注目を集めた”Bodak Yellow”が今週チャートから外れました。ピークは1位、チャート滞在は35週でした。

 ”Look What You Made Me Do”から1位を奪い取ったことが大きな話題となり、そこから一気にスターダムにのし上がっていきました。ブレイク後もそこそこトップ10に残り、Cardi Bの曲が1週間に3曲トップ10に入るような週もありました。(1/6 ~ 1/27の4週間) 

 ストリーミングでの盛り上がりが主要なヒットの要因ですが、ダウンロード、ラジオでも一定の数字を記録していました。あとは”Look What You Made Me Do”がかなり早く失速したことも1位を獲得できた要因です。

 最近でも活動の幅を広げており、Bruno Marsと組んだ”Finesse”が今週ラジオ1位になっています。(Cardi Bにとっては初のラジオ1位、”Bodak Yellow”はラジオでは最高10位だった)

 

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲          Bebe Rexha & Florida Georgia Line – Meant To Be

今週最もダウンロードが上昇した曲 Keala Settle – This Is Me

今週最もストリーミングが伸びた曲 Offset & Metro Boomin – Ric Flair Drip

最も高い順位で新登場した曲          XXXTentacion – Sad!

 

 

 

今週チャートから外れた曲 (13曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Plies - Rock (🗻95位 /⏰5週)

99 Janelle Monáe – Make Me Feel (🗻99位 /⏰1週)

98 Cole Swindell – Break Up In The End (🗻98位 /⏰1週)

97 Becky G feat. Bad Bunny – Mayores (🗻74位 /⏰18週)

95 Kodak Black feat. Lil Wayne – Codeine Dreaming (🗻52位 /⏰14週)

92 Migos feat. Post Malone – Notice Me (🗻52位 /⏰5週)

90 Khalid & Swae Lee – The Ways (🗻63位 /⏰3週)

89 6ix9ine – Kooda (🗻50位 /⏰9週)

74 Walker Hayes – You Broke Up With Me (🗻62位 /⏰19週)

73 6ix9ine feat. Tory Lanez & Young Thug – Rondo (🗻73位 /⏰1週)

72 Russell Dickerson – Yours (🗻49位 /20週)

61 5 Seconds Of Summer – Want You Back (🗻61位 /⏰1週)

40 Cardi B – Bodak Yellow  (🗻1位 /35週)

 

 来週以降の動向 / 過去のチャートとの比較・プレイリスト

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲を特集

 

Logic – Contra

Logic feat. Wiz Khalifa – Indica Badu

Logic – Midnight

Logic – Overnight

Lil Yachty feat. Ugly God – BOOM!

Lil Yachty feat. Trippie Redd – 66

 

 先週リリースされたアルバム(ミックステープ)、Logicの”Bobby Tarantino Ⅱ”、Lil Yachtyの”Lil Boat 2”がストリーミングで好調。何曲かがHot 100に登場しそうです。上に挙げた6曲あたりが有力候補でしょうか。

 Apple MusicではLil YachtyとLogicが互角ぐらいの成績のようですが、SpotifyではLogic人気がかなり高かったです。

 

 

Bad Wolves – Zombie

Hoda Kotb & Kelly ClarksonI’ve Loved You Since Forever

 

 両方ともiTunes1位に上り詰めた曲。ハードロック系バンド、Bad WolvesによるThe Cranberriesの”Zombie”カバーは今週に入ってからずっとiTunes1位をキープしているので、来週のHot 100に入りそうです。この曲はハードロック系ラジオ *4でも好調です。

 一方、Kelly Clarksonの子守唄は、今週に入ってからiTunseの順位が下がってしまったため、来週のHot 100登場の可能性は低いかもしれません。

 

 ✫半年前の記事

今週言及したXXXTentacion・Lil Uzi Vertのアルバム週です。またテイラーの”Look~"がスタート時は絶好調なので、”Bodak Yellow"は1位を取れないだろう!と書いています。外してしまいました……この時はまさかここまで急失速するとは思っていなかったので……

 

 

✫1年前の記事

The Chainsmokersの曲が3曲トップ10に、またFutureが2週連続異なるアルバムでアルバム1位を取った週でもあります。

 

・プレイリスト

 

 

*1:アダルトR&B系ラジオは Hip-Hop / R&B 系ラジオの1系統です。 Hip-Hop / R&B 系ラジオはメインストリームR&B / Hip-Hopという系統と、アダルトR&B系ラジオの二つで主に構成されています。メインストリームR&B / Hip-Hopのほうが規模は大きいです。

*2:ドラマのサントラ事例なら2010年や2007年にありました。

 

ハンナモンタナ!ハンナモンタナ! I Got Molly I Got White ←これMigosの曲です

*3:Kodak Black の客演を務めたRoll in Peaceも同じ31位

*4:Mainstream Rock、Active Rockなどと呼称されることもある

2017年・日本で流行した「洋楽」の日本 / アメリカのチャート順位を比較

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 「ガラパゴス」などの言葉のもと、日本ではなぜこれがヒットしているのか? / ヒットしていないのか?という種の議論を時折見かけます。

 個人的には日本で何がヒットしていても、それはあくまで「特徴」でありそこに良い / 悪いは無いという見解なのですが、たしかに日本でのヒットは独特というのは事実だと思います。その独特なヒットから海外の人気アーティストが来日公演を行えない!というケースもあるようですね。

 今回は、アメリカのシングルチャート Hot 100や ビルボード Japanにある "Hot Overseas" というチャートを使って日本でヒットした「洋楽」の日本 / アメリカのヒット具合を比較し、「独特のヒット」を少し分析しようと思います。

 

~ 表の見方 ~

・Hot Overseas (=洋楽)チャートにエントリーした曲を抜粋

・それらの曲の、総合チャート (Japan Hot 100 ) の週間ピーク順位と アメリカシングル (Hot 100)の週間ピーク順位を比較

・JPは日本のチャートでの、USはアメリカのチャートでのピーク順位を指す

・ピーク日は日本のピーク、年が書いていない曲は2017年ピーク

・文字が赤いのは 日本のピーク順位 > USのピーク順位の曲

 

アーティスト 週ピーク ピーク日 US
Austin Mahone Dirty Work 4 5/13 圏外
Ed Sheeran Shape of You 4 9/30 1
Taylor Swift Look What You Made Me Do 7 9/16 1
Ariana Grande & John Legend Beauty and the Beast 10 5/6 87
Camila Cabello feat. Young Thug Havana 10 (2018) 1
The Chainsmokers & Coldplay Something Just Like This 11 4/22 3
Carly Rae Jepsen Cut to the Feeling 13 9/30 圏外
G-Eazy & Kehlani Good Life 15 5/27 59
Bruno Mars 24K Magic 16 2/4 4
James Arthur Say You Won't Let Go 18 2/11 11
La La Land Another Day Of Sun 18 3/18 圏外
Justin Bieber & BloodPop Friends 22 9/9 20
Shawn Mendes Treat You Better 22 4/1 6
Lady Gaga The Cure 23 5/6 39
Maroon 5 feat. SZA What Lovers Do 27 11/25 9
Zedd & Alessia Cara Stay 27 5/6 7
Luis Fonsi & Daddy Yankee feat. Justin Bieber Despacito 28 8/12 1
David Guetta feat. Justin Bieber 2U 29 7/1 16
Niall Horan Too Much To Ask 29 11/4 66
The Chainsmokers feat. Halsey Closer 29 (2016) 1
Calvin Harris feat. Pharrell Williams, Katy Perry & Big Sean Feels 31 7/22 20
Katy Perry feat. Skip Marley Chained to the Rhythm 31 3/4 4
The Chainsmokers Paris 34 2/4 6
Maroon 5 feat. Kendrick Lamar Don't Wanna Know 36 (2016) 6
Ed Sheeran Catsle on the Hill 39 1/28 6
Selena Gomez & Marshmello Wolves 40 11/18 20
Little Mix Shout Out to My Ex 42 (2016) 69
Bruno Mars That's What I Like 43 5/20 1
Grace Vanderwaal So Much More Than This 43 11/25 圏外
Declan McKenna Brazil 45 8/12 圏外
P!nk What About Us 45 10/28 13
Bruno Mars Talking To The Moon 45 4/8 圏外
Beck Up All Night 46 10/28 圏外
DJ Khaled feat. Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper & Lil Wayne I'm the One 46 6/3 1
DNCE Body Moves 46 (2016)  
Stevie Wonder & Ariana Grande Faith 48 4/1 圏外
Avicii feat. Sandro Cavaza Without You 50 9/2 圏外
Calvin Harris feat. Frank Ocean & Migos Slide 52 4/1 25
Taylor Swift Gorgeous 52 11/11 13
Alicia Keys feat. A$AP Rocky Blended Family 52 (2016) 圏外
Clean Bandit feat. Zara Larsson Symphony 53 4/29 圏外
Maroon 5 feat. Future Cold 53 3/4 16
Sia feat. Kendrick Lamar Greatest 54 (2016) 18
Katy Perry feat. Migos Bon Appetit 55 6/24 59
Zedd feat. Jon Bellion Beautiful Now 55 1/21 64
Kygo & Selena Gomez It Ain't Me 56 5/6 10
Sam Smith Too Good At Goodbyes 56 11/18 4
Charlie Puth How Long 59 11/18 32
Sting I Can’t Stop Thinking About You 59 (2016) 圏外
J Balvin & Pitbull feat. Camila Cabello Hey Ma 61 5/20 圏外
Jamiroquai Automaton 61 2/18 圏外
Calvin Harris feat. Young Thug, Pharrell Williams & Ariana Grande Heatstroke 63 4/29 96
Bruno Mars Treasure 63 2/11 5
The Weeknd feat. Daft Punk I Feel It Coming 63 1/28 4
Miley Cyrus Younger Now 64 10/21 79
Poter Robinson & Madeon Shelter 64 3/4 圏外
Zedd & Liam Payne Get Low 64 7/29 91
Bruno Mars Versace On The Floor 64 9/2 33
Ariana Grande One Last Time 66 6/24 13
Alessia Cara How Far I'll Go 67 4/1 56
Ed Sheeran Galway Girl 67 5/27 53
Bruno Mars Marry You 67 4/8 85
The Weeknd feat. Daft Punk Starboy 67 1/21 1
Zara Larsson feat. Ty Doll $ign So Good 71 5/20 圏外
Harry Styles Sign Of The Times 72 6/10 4
Austin Mahone Perfect Beauty 73 10/9 圏外
Noel Gallagher's High Flying Birds Holy Mountain 77 12/9 圏外
Ryan Gosling, Emma Stone City Of the Lights 78 3/18 圏外
Niall Horan Slow Hands 80 7/22 11
Bruno Mars Doo-Wops & Hoolingans 83 4/1 圏外
Kesha Praying 84 9/2 22
Emma Stone, Callie Hernandez, Sonoya Mizuno & Jessica Rothe Someone in the Crowd 86   圏外
Lany Good Girls 88 9/2 圏外
Clean Bandit feat. Sean Paul & Anne-Marie Rockabye 89 1/28 9
DJ Khaled feat. Rihanna & Bryson Tiller Wild Thoughts 90 7/22 2
Pitbull feat. Steven Marley Options 91 4/15 圏外
DJ Snake feat. Justin Bieber Let Me Love You 92 (2016) 4
Steve Aoki & Louis Tomlinson Just Hold On 92 (2016) 51
U2 Get Out Of Your Own Way 92 12/16 圏外
Lorde Green Light 95 3/25 19
Pentatonix The Christmas Sing Along 97 (2016) 圏外
Bassnectar feat. Ohana bam & Lafa Taylor Speakerbox (F8 Remix) 97 5/20 圏外
Bruno Mars Versace On the Floor (Vs David Guetta) 98   ✫33
N.E.R.D & Rihanna Lemon 99 12/30 40

 

 今回はこのうち赤字の曲、つまり日本のピーク > アメリカのピークとなった曲には4つの特徴があると考え、それをタイプ別に分析したいと思います。

 

 

 

① CMで起用などで露出増の結果、日本で人気に

例:Carly Rae Jepsen / Cut to the Feeling ・Austin Mahone / Dirty Work など

 一番分かりやすいパターンだと思います。主要メディアで露出が増え、世間一般的に人気を得るパターンです。特にAustin Mahoneは日本でのブレイク以降も人気を獲得したのか、"Perfect Beauty"、"So Good"と2曲連続でJapan Hot 100入りを果たしています。露出量が多いと、「曲」ではなく「人」に人気が出て定着するのでしょうか。

 "Dirty Work"は2015年リリースと少し前の曲ですが、同じく2015年リリースの”Beautiful Now"もCMで起用され、今年チャートでピークに達しました。

 

② 映画のサントラ曲

例:La La Land / Another Day Of Sun・G-Eazy & Kehlani / Good Life など

 「ラ・ラ・ランド」や「ワイルドスピード」、「美女と野獣」になどのサントラに収録された曲が上位へ。アメリカでもサントラはそれなりに人気だとは思いますが、日本では他の洋楽が上位に入らないため、サントラ曲の躍進が目立ちます。

 「ワイルドスピード」の"Good Life"は日本では珍しい 海外産R&B / ヒップホップのヒット*1となっていて、映画が音楽文化との橋渡しの役目をある程度果たしているのかもしれません。今年に入ってからも「グレイテスト・ショウマン」のサントラ曲がJapan Hot 100で好調です。また、「ブラックパンサー」のサントラに収録された"All the Stars"でKendrick Lamarが客演以外では初のJapan Hot 100入りを成し遂げています。

 

③ 日本のラジオで人気のシングル

例:Beck / Up All Night ・ Katy Perry / Bon Appetit など

 日本のラジオで好調な曲も少しだけ上位に来ているようですね。目立つのは例に挙げた2曲、U2あたりでしょうか。映画サントラはラジオでも人気なようで、ある程度②と重なる部分もあるのかもしれません。

 ただし、ラジオの影響力がそこまで日本では無いと判断されたのか、最近チャートにおけるラジオの比率が下げられたようです。トレンドの発信源としてラジオでの人気シングルが影響力をキープする可能性もありますが。

 

④ 順位こそ日本の方が上だが、アメリカとヒット度がそこまで変わらない

例:Lady Gaga / The Cure ・ Clean Bandit feat. Zara Larsson / Symphony など

 アメリカのチャートでは昨年、1週間あたり平均約11.3曲がチャートで入れ替わっていたのですが、それに対して日本では1週間あたり平均約32.0曲が入れ替わっていました。日本のJapan Hot 100は流動性がかなり高く、チャートにエントリーする曲数が多いぶん、ピーク順位が相対的に高くなる可能性が出てくるのです。

 ”Symphony"はアメリカのポップ系ラジオでもそれなりにかかっていて、何度かHot 100にも接近していた曲なので、週間の順位では100位圏外ながらも、トータルで捉えればアメリカのほうがヒットしていた、という可能性もありそうです。

 

・おまけ① 惜しくもJapan Hot 100圏内に入らなかった曲

 Overseas 20位圏内に入ったけれど、Japan Hot 100入りしなかった曲です。つまり、洋楽の中ではトップ20に入ったけど、日本全体のトップ100に入れなかった曲たちです。

 

アーティスト US
The xx On Hold 圏外
Andrew McMahon Fire Escape 圏外
Ariana Grande feat. Nicki Minaj Side to Side 4
Bruno Mars Versace On the Floor 33
DNCE & SEKAI NO OWARI Hollow 圏外
HAIM Want You Back 圏外
Jamiroquai Cloud 9 圏外
Jonas Blue feat. Raye By Your Side 圏外
Jose James Live Your Fantasy 圏外
OMfG Hello 圏外
Rachel Platten Broken Glass 圏外
Rita Ora Your Song 圏外
Taylor Swift ..Ready For It? 4
Zayn & Taylor Swift I Don't Wanna Live Forever 2
Lemon Twigs These Words 圏外
Olly Murs You Don't Know Love 圏外
Fergie Life Goes On 圏外
Busted On What You Are On 圏外
John Legend Love Me Now 23
Lady Gaga Perfect Illusion 15
Pitbull & Stereotypes feat. E-40 & Abrahama Mateo Jungle 圏外
Sia Santa's Coming For Us 圏外
Ed Sheeran & Beyoncé Perfect Duet ✫1
Beck & Daoko Up All Night (Daoko) 圏外

 

 ここで多く目立つのは、ラジオでかかっていたシングルでしょうか。また、リミックスを分けてカウントするので、ヒット曲の別バージョンなども一部見られますね。

 そしてOMfGなる謎の1曲も。この曲はカナダの作曲家による著作権無し?のBGMらしいです。詳しいことは分かりませんが……

 

・おまけ② 逆パターン USで5位以上に入ったものの、日本でヒットしなかった曲 

アーティスト US
DRAM feat. Lil Yachty Broccoli 5
Zay Hilfigerrr & Zayion McCall Juju on That Beat 5
Rae Sremmurd feat. Gucci Mane Black Beatles 1
Machine Gun Kelly & Camila Cabello Bad Things 4
Migos feat. Lil Uzi Vert Bad and Boujee 1
Lady Gaga Million Reasons 4
Rihanna Love On the Brain 5
Kyle feat. Lil Yachty iSpy 4
Kendrick Lamar HUMBLE. 1
Future Mask Off 5
Kendrick Lamar DNA. 4
Imagine Dragons Believer 4
French Montana feat. Swae Lee Unforgettable 3
Cardi B Bodak Yellow 1
Logic feat. Alessia Cara & Khalid 1-800-273-8255 3
Charlie Puth Attention 5
Post Malone feat. 21 Savage rockstar 1
J Balvin & Willy William feat. Beyoncé Mi Gente 3
Imagine Dragons Thunder 4
Lil Pump Gucci Gang 3
G-Eazy feat. A$AP Rocky & Cardi B No Limit 4
Halsey Bad at Love 5

 "Bad Things" や "1-800-273-8255"あたりのポップ寄りアプローチをしているものを含め、USラップは日本で流行らず。ラップはほぼ全滅です。一応Pitbullはいますが、Pitbullのこの曲は"Bad Things"、"1-800-273-8255"以上にポップス寄りなうえ、アメリカで今年ヒットしなかったので、USラップの1曲として捉えるのは厳しそうです。

 また、日本ではシングルにプロモーションがかかるのは、アルバム発表時やリリース時なので、アルバム未発表の段階・アルバムから時間が経ってからのヒットシングルは注目度が低い傾向にあるようですね。これに当てはまるのはCharlie Puthの”Attention"やRihannaの”Love On the Brain"、Halseyの”Bad at Love"ですね。

 そして、惜しいと思ったのはImagine Dragonsです。日本ではポップスでロック寄りのアプローチの曲が多いなど、比較的ロックが人気のように思います。Imagine Dragonsは今年ポップ・ロックの両立を果たし、(例:Thunderはポップ系ラジオで1位を獲得している)日本のリスナーと相性が良い気がします。

 

関連記事

 

 

 

 

 

*1:かなりポップな1曲ですが

3/9 リリース新曲/新作の初動を観察 【2つのアルバムが全曲Spotifyのランキング200位圏内に!】

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 今週の目玉はLogic・Lil Yachtyのアルバム(ミックステープ?)両方ともストリーミングでかなり良い成績を記録しています!写真はLogicのツアー中、Lil Yachtyとマリオカート対戦した時のもの。ツアーでマリオカート対戦を見せるとは……世の中にはさまざまなショーの形があるのですね?詳しいことは分からんですが!

 


 Spotifyのランキングが遅めだったため、更新も遅めです。その分情報は増えるので、遅さを逆手に取って記事を充実させます!

 

Spotify デイリーのアメリカトップ10 (金曜日)

※右の数字は一日の再生数

1 Drake  God's Plan 2,830,484
2 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho 2,102,945
3 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive 1,657,730
4 Logic & Marshmello Everyday 1,481,252
5 Logic  Contra 1,443,505
6 Kendrick Lamar & SZA All The Stars 1,337,020
7 Logic Overnight 1,322,939
8 Logic 44 More 1,307,547
9 XXXTENTACION SAD! 1,290,306
10 Logic feat. Big Sean Wassup 1,218,359

※赤字は新曲 / 新アルバム収録曲

 

 1位・2位に変化はありませんが、上位にLogicのミックステープからの曲が多く上位にエントリー!4位に入った"Everyday"が一番人気。それに次ぐのは"Contra"、ビデオが(一部)渋谷で撮影された"Overnight"。そして8位に先週のHot 100にも登場した”44 More"、10位にカニエの”Mercy"をサンプリングした”Wassup"が。Big Seanは”Mercy"にも参加していました。44 Moreでもカニエの”Waves"と同じサンプリングが使われており、随所にカニエの影響が見られます!

 ちなみにMarshmelloと組んだ”Everyday"は世界的にも人気が出ているようです。例えばドイツでは、ミックステープ内の他の曲と比べると、この曲の人気が際立っています。これは、Marshmelloの曲ということで、ポップスのリスナーにも届いたからでしょうか。

 

② 新曲/新アルバムからのシングル アメリカSpotifyデイリー順位 (金曜日)

 

Logic - Bobby Tarantino Ⅱ 圏内13/13曲

11 Logic feat. Wiz Khalifa Indica Badu
13 Logic Yuck
14 Logic BoomTrap Protocol
16 Logic Midnight
18 Logic feat. Young Sinatra Warm It Up
20 Logic Wizard Of Oz
22 Logic Grandpa's Space Ship
23 Logic feat. 2 Chainz State Of Emergency

 

 トップ10に入った5曲に加え、残りの8曲も上位にランクインし、見事ミックステープ全曲がランキング圏内に。"Grandpa's Space Ship"・"State Of Emergency"の2曲以外は、全曲 100万再生を越えています。アルバム全体でかなりストリーミングされていることが伺えます。詳しくは後で説明しますが、余裕でアルバム1位だと思います。Hot 100に何曲登場するかも見どころです。

 昨年のアルバム”Everybody"の時も、アルバム全曲がSpotifyランキング200位圏内に入りましたが、その時は順位の分布は7位 - 64位・ストリーミング数も 100万越えは"1-800-273-8255"の1曲のみでした。

 つまり、今回の”Bobby Tarantino Ⅱ”は”Everyday"と比べてストリーミングで大きく数字を伸ばしたことが分かります。やはり "1-800-273-8255"のヒットで多くの人の心を打ったからでしょうか?

 ちなみに「地産地消」の傾向があるヒップホップですが、このLogicのミックステープはイギリスでも全曲Spotify 200位圏内に入っています。昨年イギリスでアルバム全曲がSpotifyのランキング200位圏内に入ったUSラッパーはKendrick Lamar、Eminemの二人だけだったので、快挙だと思います。(参考 カナダ人のDrakeもこの記録を達成)

 

(↓参考記事)

 

Lil Yachty - Lil Boat 2 圏内17/17曲

28 Lil Yachty feat. Trippie Redd 66
38 Lil Yachty feat. Ugly God Boom!
46 Lil Yachty feat. Quavo Talk To Me Nice
51 Lil Yachty feat. Lil Pump & Offset Baby Daddy
52 Lil Yachty feat. YoungBoy Never Broke Again NBAYOUNGBOAT
54 Lil Yachty Self Made
62 Lil Yachty feat. 2 Chainz & K$upreme Oops
64 Lil Yachty feat. PnB Rock She Ready
71 Lil Yachty feat. Tee Grizzley Get Money Bros.
81 Lil Yachty Count Me In
82 Lil Yachty feat. Lil Baby & Offset Mickey
109 Lil Yachty Love Me Forever
120 Lil Yachty Das Cap
130 Lil Yachty FWM
136 Lil Yachty feat. Jban$ Pop Out
145 Lil Yachty Flex
154 Lil Yachty Whole Lotta Guap

 順位・ストリーム数はLogicほど高くないですが、Lil Yachtyのアルバム(ミックステープ?)も全曲がSpotify 200位圏内に!複数アルバムが全曲Spotifyの200位圏内に入るのは昨年8月のLil Uzi Vert / XXXTENTACIONの時以来。

 昨年のアルバム "Teenage Emotions"はアルバムの21曲中、7曲しかSpotify ランキングに登場しないなど思うようにストリーミングを稼げず。またセールスも微妙だったことから、本人曰く不満な成績だったようですが、今回の”Lil Boat 2"でそのリベンジを果たしたと言えるでしょう。

 一番人気はTrippie Reddと組んだ。 "66"です。この曲はそこそこダウンロードも記録しているようです。二番人気はUgly Godとの”Boom!" Apple Musicでの一番人気はこの曲のようです。

 ほか、Quavo・Offset・2 Chainz・YoungBoy Never Broke Again・PnB Rockなど様々なメンバーが客演として参加。ほかLil Yachtyとの共同ミックステープの噂もあるLil Pumpも参加しています!

 そのLil Pumpですが、日本でちょっとした話題に?彼の口癖とされるEsketIt(エシケレー)がテレビで紹介?されました。(エシケレーでTwitterを検索すると動画が出てくると思います)

 

(参考記事)

 

その他のシングル

163 Marshmello feat. Leah Culver Fly

 Logic、Lil Yachtyのアルバムが大量エントリーしたことから、その他シングルはわずか1曲のみ。Marshmelloの新曲"Fly"が登場。Marshmelloに限らず、近年のトップDJはメインストリーム用の曲と、自分の趣味用の曲を使い分けているように思います。

 これはどちらかというと趣味用の曲でしょうか。

 

(参考 今週のSpotify新曲プレイリスト)

 「あーこんな曲があるんだ」「この曲はランキングに入らないのか」など、参考資料として貼っておきます。


③  iTunesアメリカップ10+新曲の順位 (金曜日)

・1-10位 ($は値引き)

1 Kelly Clarkson & Hoda Kotb I've Loved You Since Forever
2 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
3 Drake  God's Plan
4 Bad Wolves Zombie
5 Bebe Rexha & Florida Georgia Line Meant to Be
6$ Imagine Dragons Whatever It Takes
7 Jason Aldean You Make It Easy
8 Camila Cabello Never Be The Same
9 Meghan Trainor No Excuses
10 Shinedown DEVIL

 Kelly ClarksoniTunes首位に。この曲の題材は絵本の子守唄で、Hoda Kotbさんはその絵本の作者みたいです。子守唄でiTunes首位に浮上できるのは、Kelly Clarksonの人気が盤石と見るか、ダウンロードが全体的に低下していると見るか……

 ほかBad Wolvesによる”Zombie"のカバーが好調。土曜日の半ばにはiTunes首位に浮上したようです。ハードロック系バンドのカバーが好調というと、2016年のDisturbedの”The Sound of Silence"を彷彿とさせます。

 ほか、ビデオが公開されたCamila Cabelloの”Never Be the Same"のダウンロードが上向いています。

 

・新曲群

24 Logic feat. Wiz Khalifa Indica Badu
29 Scotty McCreery Thus Is It
54 Logic feat. Big Sean Wassup
61 Lil Yachty feat. Trippie Redd 66
65 Maluma El Préstamo
66 Logic & Marshmello Everyday
69 Logic Contra
74 Sade Flower of the Universe
88 Taylor Phillips Rust in Peace
89 Aloe Blacc Make Way
91 Steffany Gretzinger Save Me
92 Brett Young Mercy
94 Logic feat. Young Sinatra Warm It Up
97 Logic Midnight

 Logicはダウンロードでもそこそこ好調!6曲がiTunesシングル100位圏内に入っています。シングルセールスでも数字を上乗せし、アルバム1位争いをさらに有利に進めています。Lil Yachtyも"66"がそこそこのダウンロードを記録しています。

 

 

④  iTunes アルバム順位 (アメリカ)

1 Logic Bobby Tarantino Ⅱ
2 Nathaniel Rateliff & The Night Sweats Tearing at the Seams
3 Judas Priest FIREPOWER
4 Lil Yachty Lil Boat 2
5 サウンドトラック The Greatest Showman
6 Three Days Grace Outsider
7 YFN Lucci Ray Ray from Summerhill
8 Jimi Hendrix Both Sides of the Sky
9 Calum Scott Only Human
10 Jonathan McReynolds Make Room

 LogicのミックステープがiTunesでも1位。ストリーミングでも数字が増えそうなことから、この週のアルバム1位は確実だと思います。日曜日にはHit Dailyというサイトがアルバムレースの予想を発表するのですが(かなり正確)、そこでもLogicが1位でした。 *1

 

 ほかカナダのバンドThree Days Graceなどのアルバムが登場。

 

⑤ ラジオの近況

※数字は現在推定ラジオ順位

 

・上り調子

57 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & B Top Off
6 Bebe Rexha feat. Florida Georgia Line Meant to Be
13 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
58 Kane Brown Heaven
23 Camila Cabello Never Be The Same
33 Imagine Dragons Whatever It Takes
12 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me
220 Logic & Marshmello Everyday
8 Drake God's Plan
330 Nicky Jam & J Balvin X

 ポップ系ラジオでもかかるなど、系統が広い”Top Off"がかなりラジオで好調。Imagine Dragonsの”Whatever It Takes"も調子を挙げています。

 

・下り調子

144 Midland Make A Little
102 Walker Hayes You Broke Up With Me
4 Camila Cabello feat. Young Thug Havana
14 Halsey Bad At Love
86 Hailee Steinfeld & Alesso feat. Florida Georgia Line & watt Let Me Go
16 Kendrick Lamar feat. Zacari LOVE.
68 Migos, Nicki Minaj & Cardi B MotorSport
3 Dua Lipa New Rules
10 Charlie Puth How Long
74 Kelsea Ballerini Legends

 今週からラジオで下がっている曲にもスポットライトを当てようと思います。「下がる」というよりも「役目を終えた」というほうが正しいかもしれませんが。

 カントリー系の曲は、一回下がり始めるとラジオが一気に急落する傾向があります。カントリー系のラジオでしかかからないことが多いからでしょうか。(逆にカントリー以外のラジオに飛び火すればロングヒットになる)

 ”How Long"が下り坂に突入しつつあるようですね。

 

⑥各ラジオ局で今週かかりはじめた曲

✫ポップ系

30 Meghan Trainor No Excuses
44 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & B Top Off
45 Migos Stir Fry
46 Logic & Marshmello Everyday
47 Sean Paul & David Guetta feat. Becky G Mad Love
49 Janelle Monae Make Me Feel
50 Iggy Azalea feat. Quavo Savior

 ラジオではMeghan Trainorがかなり好調。リリース1週目で大きく順位を上げています。ストリーミングでは依然調子が上がりませんが、ラジオでの好調を受けてストリーミングも上がってくるか。ストリーミングが先か、ラジオが先か……

 ”Top Off"はポップ系ラジオにも登場。”Stir Fry"がポップ系へ飛び火。MarshmelloがいるからなのかLogicの”Everyday"はポップ系に登場。

 ストリーミングで地味に調子を上げている”Mad Love"がラジオへ。Janelle MonaeはR&B系の局ではなくポップ系でまずかかるのですね。

 ほか、Meghan Trainorと同じく2014年に大ブレイクを遂げたIggy Azaleaの新曲も登場。 

 

✫アダルトポップ系

44 Hailee Steinfeld & BloodPop Capital Letters
46 Taylor Swift Delicate
50 Janelle Monae Make Me Feel

 テイラーの新シングル”Delicate"が登場。”Reputation"からのシングルは今のところイマイチなヒットに終わっていますが、新シングルはどうか。

 

✫リズミック系

20 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & B Top Off
31 Logic & Marshmello Everyday
49 Khalid & Normani Love Lies

 ”Top Off"、”Everyday"の2曲がこの系統では絶好調です。ストリーミングでの人気を受け”Love Lies"もラジオに登場。

 

✫アーバン系

19 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & B Top Off
45 Lil Uzi Vert Sauce It Up
48 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho

 ”Top Off"が最も伸びている系統です。Lil Uzi Vertの”Sauce It Up"がシングル化。ストリーミングが最も多かったのはアルバムリリースの頃ですが、シングル化を機に再浮上することはあるのでしょうか。(ストリーミングが強い曲は、アルバムリリース時にHot 100のピークが来る傾向にある)

 

⑦ その他のストリーミングのトップ10

Apple Music (今週は、新リリース反映「後」)

1 Drake  God's Plan
2 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive
3 Lil Yachty feat. Ugly God Boom!
4 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
5 Logic Contra
6 Logic feat. Wiz Khalifa Indica Badu
7 Logic Overnight
8 XXXTENTACION Sad!
9 Lil Yachty feat. Quavo Talk To Me Nice
10 Lil Yachty feat. YoungBoy Never Broke Again NBAYOUNGBOAT

 更新が遅れたことによってApple Musicのランキングが新リリース反映後に!SpotifyではLogic >> Lil Yachtyでしたが、Apple Musicでは互角。共に複数曲がトップ10に入っています。微妙にSpotifyと人気曲が違う点が興味深いです。

 SpotifyApple Musicの両方で好調となると、Hot 100でどこまでエントリーが増えるかも気になります!ちなみに比較対象として紹介したLil Uzi Vert / XXXTENTACIONの週はそれぞれHot 100に登場したのは 11曲 / 7曲 でした。

 さすがにそこまでのHot 100エントリーは厳しい気がしますが💦でもこの週のHot 100が楽しみです🔥 

 

・パンドラ

1 Drake God's Plan
2🔥 Bebe Rexha feat. Florida Georgia Line Meant to Be
3 Bazzi Mine
4 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
5 Jason Aldean You Make It Easy
6🔥 Post Malone I Fall Apart
7 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive
8 Bruno Mars feat. Cardi B Finesse
9 G-Eazy & Halsey Him & I
10 Kendrick Lamar & The Weeknd Pray For Me

🔥はHot Streak (本来は古い曲として除外される曲だが、上昇の見込みがあるのでチャートに残っている曲)

 

 先週までエントリーしていた”MotorSport"・”New Rules"がランキングから外れています。(リカレントルールによる) ”Look Alive"がここでも浮上しています。

 

⑧ 個人的・今週のお気に入り7曲

 今週から個人的にお気に入りの曲も紹介していきたいと思います!「今週」と題していますが、新曲でない曲が混ざるケースもあると思います。7曲と絞って少なめにしているので、サラッとチェックできるかと思います!ぜひとも参考にしてみてください!

 また、あまり知名度が高くないと思われるアーティストは国とジャンルも補足しています。

 

Years & Years - Sanctify
Lil Yachty - Count Me In
Logic feat. Big Sean - Wassup
HEIZE - Sorry (韓国 / ポップス)
Young Fathers - Picking You (イギリス / オルタナティブ)
Mostack - What I Wanna (イギリス / ヒップホップ)
Jeon So-yeon - Jelly (韓国 / ポップス)

 

*1:遅れたことによって情報が増えています

Hot 100 3/10 見どころ 【Janelle Monáeの"Make Me Feel"がHot 100へ! / 5 Seconds of Summer のカムバック】

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 今週はJanelle MonáeのHot 100エントリー、5 SOSのカムバック、6ix9ineのアルバムあたりが注目テーマですかね!

 いつもより更新が遅いのは、レンジで温めすぎたスープを手にこぼしたところ、思いの外痛かったからです💦 (痛み止めを飲んだのでもう大丈夫です!)

 皆様も、レンジで温めるときはあたため時間に気をつけてください!

 

99 Janelle Monáe – Make Me Feel [New]

 Janelle Monáeの”Make Me Feel”が99位で登場。批評家からの評価が高い曲が、Hot 100にも登場しました。彼女にとって2015年の”Yoga”以来のHot 100に。fun との”We Are Young”と合わせて通算3回目のHot 100。

 ダウンロードが今週37位でそれなりに高いですが、ストリーミングではそこまでポイントを得ていないようです。

 現段階で、ポップ系ラジオに少しずつかかり始めているようです。R&Bリスナーとの相性も良い曲だと思うので、他のラジオ系統にもいずれかかりそうです。(そもそもR&Bの人だと思うので、まずポップ系ラジオでかかったのが意外でした)

 

96 High Valley – She’s With Me [New]

 カナダのカントリーデュオ・High Valleyの”She’s With Me”が96位で登場。彼らにとって初のHot 100に。このシングルは2014年の曲をアメリカ向けに2017年にリリースし直した曲で、現在カントリー系ラジオ9位と好調です。

 ほか今週、カントリー歌手・Cole Swindlleの”Break Up in the End”が98位で登場。こちらはカントリー系ラジオでの人気によるエントリーではなく、リリースに伴うダウンロード増によってのエントリー。

 

82 Trippie Redd feat. Travis Scott – Drak Knight Dummo [Re]

 Trippie Reddの”Dark Knight Dummo”が82位で再登場。2/19にリリースされたビデオの効果で浮上しました。ビデオはゾンビを銃で撃ち、車で轢くなどし出血シーンが多く、グロいです。

 客演のTravis Scottもビデオに登場します。”Astroworld’s My Planet”と、彼の新アルバムのタイトルと目されるワードを歌詞に入れています。このアルバムは今年のいつかにリリースされると考えられているようです。

 

81 Blac Youngsta – Booty [New]

 Blac Youngstaの”Booty”が81位で登場。Hip-Hop / R&B Airplayで7位と、ラジオでの好調が生きてのエントリーです。一方、ストリーミングではApple Music・Spotifyの両方で200位圏外です。ラップでは珍しくラジオ>ストリーミングな一曲です。

 ただしビデオはそこそこ好調で、YouTubeでの再生数は約1ヶ月で約200万とそこそこな数字を記録しています。ビデオは”Booty”のタイトル通り、ケツを振りまくるビデオです。

 来週はChris Brown・Jeezy・Trey Songzを迎えたリミックスのリリースがチャートに反映されるので、上昇が期待できそうです。

 

 

61 5 Seconds Of Summer – Want You Back [New]

 5 Seconds Of SummerのWant You Backが61位で登場。2年ぶりの新曲。熱狂的なファンが多いのか、彼らの曲は以前からリリースと同時にダウンロードが一気に伸びる傾向にあり、この曲もダウンロード 今週17位とカムバックで上々な数字を記録しています。ほか、ポップ系ラジオでも最初の週から32位と快調に数字を伸ばしています。

 以前はパワー溢れるポップパンクが彼らの代名詞でしたが、今回のシングルでは昨年大活躍したプロデューサー・Steve Macを迎えしっとりとしたポップロック系に作風を変更しています。少しThe 1975っぽい気もします。ストリーミングとは相性が良さそうな1曲ですが、この作風変更が吉と出るでしょうか。

 

 5 Seconds of Summerの曲は客演でもダウンロードが伸びる傾向にあり、ONE OK ROCKが彼らを迎えた“Take What You Want”はiTunesでリリース初日53位に入り、そしてその週のHot Rock Songs (Hot 100からロック曲のみを抜き出したチャート)の44位にエントリーしました。

 ただし、これがHot 100では何位相当なのかは不明で、この週Hot Rock SongsでHot 100に入っていたのは6位の”Way Down We Go“までなので、100位から距離があると思われます。Hot 100から程遠いのは残念でしたが、海外の有名アクトと組むことによって日本のアーティストが存在感を示した例の一つであると言えます。

(参考)


 

 日本人がアメリカのiTunes「シングル」に登場するのは珍しいと思います。宇多田ヒカルが何回かアメリカのiTunes上位にエントリーしたと報じられましたが、いずれもアルバムでした。*1

 このような背景があるので、それを打ち破りHot 100にもエントリーしたSofi Tukkerや植野有砂の“Best Friend”は客演だったことを差し引いてもかなりの快挙だったと思います。”Best Friend”はiTunesでは最高31位まで到達しました。また、日本人としてははじめてアメリカのSpotify 200位圏内(デイリー)に入った曲でもあります。(PPAPは入っていなかった) この快挙の割にあまり報じられていないのが残念です💦

 「日本人」に限らず、「日本語歌詞」という観点では、BTSが昨年リリースした”Crystal Snow”が 20位とかなり高順位を記録しました。日本向けシングルで歌詞が日本語だったのですが、アメリカのBTSの熱心なファンが「歌詞がよく分からなくても欲しい!」とダウンロードが集まったのでしょう。水曜日リリースで他の曲を出し抜けたのも上位進出の理由だと思います。*2 

 全部のアーカイブを調べたわけではないので分かりませんが、もしかしたら日本語歌詞の曲としては歴代最高のアメリカiTunesシングル順位かも??このデータについて詳しい方がいらしたらご一報ください。

 余談ですがTwiceは韓国語歌詞の”Likey”がアメリカiTunes 56位にまで入ったものの、日本語歌詞の曲 (“One More Time” や “Candy Pop”など)はアメリカiTunes 100位以内に入っていないようですね。

 

60 6ix9ine – Billy [New]

 6ix9ineがデビュー・ミックステープ”Day 69”をリリース。一時期iTunesで1位を獲得しましたが、アルバムチャートでは4位に。現在のアルバムチャートでは、「収録曲数に関わらず」1500ストリーミング=1アルバムセールスと扱うため、”Day 69”の収録曲数が少なめな (11曲)ことがアルバム争いで不利に働いた可能性があります。(セールスではMigosの”Culture Ⅱ”を上回ったものの、アルバムチャートでは下回ったのは、曲数が原因だと思います。 Migosは24曲)

 収録曲数のうち5曲がHot 100に登場しています。”GUMMO”が25位 → 16位、”Keke”が82位 → 63位と上昇したほか、”KOODA”が89位に再登場、”Billy”が60位、Tory Lanez・Young Thugを迎えた“Rondo”が70位で新登場しています。

 今週のアルバム1位はBon Joviに。ライブチケット付きCDを販売したことによって、今週1位のセールスを獲得し、アルバム1位となりました。

 ほかBTSのメンバーj-hopeのミックステープ、”Hope World”が集計1日ながらもアルバム63位に入りました。iTunesアルバム1位を2日間程度キープしていたので、1週間フルで集計される来週はもう少し順位が上がりそうです。

 

22 Logic – 44 More [New]

 Logicの新曲・”44 More”が22位と快調なスタートを切っています。ラジオはまだですが、ダウンロード5位・ストリーミング18位と各媒体でそれぞれ上々の成績を記録しています。

 この曲自体はHip-Hop / R&B系ラジオと相性の良いと思いますが、Logicがこの系統とほとんど縁がないので、このラジオ系統のリスナーからLogicが受け入れられるかが見どころだと思います。(※"1-800-273-8255”でようやくHip-Hop / R&B系ラジオ49位、一方ポップ系ラジオでは3位まで到達していたので、Logicは現状では「ポップ系ラジオの人」という印象が強い可能性も)

 この曲ではFutureの”Zoom”や、Kanye Westの”Waves”でも使われた“Fantastic Freaks At The Dixie”サンプリングしています。

 この曲で「Katy PerryHarry Stylesよりもアルバムを初週売った!*3」と歌詞にありますが、LogicはKaty Perryが別にイヤとかそういう訳ではなく、Twitterで好意的な絡み?を曲リリース前に行っています。

 

 

 

「正味2020年の大統領はLogicで良いのでは?」

「本当に2020年 #LogicPerry やります? Perryさん副大統領にやってくれますか?」

 

17 Imagine Dragons – Thunder [↓]

 Imagine Dragonsのアルバム”Evolve”の再リリースと同時に、既存シングルも割引され、それぞれのダウンロードが上昇。

 “Whatever It Takes”60位 → 43位とは上昇しているが、”Thunder”は「今週ダウンロードが最も伸びた曲*4」ながらも、16位 → 17位と順位を落としています。近い順にの曲が上昇したことが原因でしょうか?ほかラジオでも息切れしてやや下落中なことも原因でしょうか。

 新リリースでの新曲、”Next To Me”は今週110位(相当)でした。

 

2 Post Malone feat. Ty Dolla $ign – Psycho [New]

 Post Maloneの”Psycho”が2位で登場!ダウンロード首位、ストリーミング2位と各項目でかなり高得点を得ています。

 Spotifyでは一時期”God’s Plan”を抜くなどし、「近いうちに”God’s Planを撃ち落とすのでは?」という予感もしましたが、ここ数日はやや勢いが落ちてきました。Spotifyでは”God’s Plan”に抜き返され2位に戻った上に、その差が開きました。また、Apple Musicでは”Look Alive”にも抜かされて現在3位のようです。

 Hot 100で”God’s Plan”に追いつき1位を獲得するには、ストリーミングの数字を落とさずある程度キープして上昇のチャンスを待つ必要がありそうです。その「チャンス」に当たるのは、アルバムリリース時・ビデオリリース時・iTunes割引時などでしょうか。Post Maloneが最も恩恵を受けそうなのはアルバムリリースですかね。リリース時期は未定ですが……

 この曲で”rockstar”と同じ2位デビューを果たしたPost Malone。ビルボードは過去に複数の2位 or1位デビューを記録したアーティストをまとめています。この記録を成し遂げたアーティストは7人(組)のようです。

 

 

 

× Hailee Steinfeld & Alesso feat. Florida Georgia Line & watt – Let Me Go [↓]

 Hailee Steinfeldらの”Let Me Go”が40位 / 22週という成績でチャートを後に。イメージとしては彼女の”I Love Myself”と同じかやや上回る程度の成績という印象です。

 ポップ系ラジオでは14位とそこそこ上位に入りましたが、他のラジオ系統であまり伸びなかったことなどもあり、Hot 100では40位ピークとそこまで上位には入れませんでした。悪くはない成績ですが。

 ポップスの割には、アメリカのSpotifyデイリー最高17位とそこそこ健闘しました。Apple Musicでもそれなりに支持されているみたいですが、ビルボードのストリーミング総合50位圏内に入ることはありませんでした。

 Spotifyデイリー最高17位は昨年トップ10入りした”Scars to Your Beautiful”、”Attention”、”There’s Nothing Holdin’ Me Back”あたりより上です。また、余談ですが、Hot 100でトップ10入するには、Spotifyで最低でも30位くらいには入っておきたいです、いくらラジオやダウンロードでポイントを稼いでも、ストリーミングで支持がなさ過ぎるとHot 100で順位があまり上がりきらない気がします。昨年のP!nkの“What About Us”が最たる例です。

 

 個人的にこの曲は「Spotify流ローファイ」だと思っています。サビの後のドロップの音質が良い意味で「抜けている」というか不思議な音質になっているのです。4年前くらいのEDMの激しいドロップの逆を行くような、軽いサウンドですが、Spotifyと相性が良いように思います。

 『ミュージック・マガジン』の2017年8月号の大和田俊之さんと長谷川町蔵さんの対談で

長谷川:ちょっと浮いた、ふわっとした感じ。ドレイクの音って、真剣に聴くと物足りないっていうか、いつも何かが足りないような気がするんですけど、スポティファイで聴くと最高に気持ちよくて。

大和田:スポティファイに失礼ですよ(笑)。

長谷川:音があまり良くないじゃないですか。それに最適化した音楽かなって思って。

大和田:プレミアム会員になると音良くなりますよ(笑)。

 

のような話を読んで、当初はよく分からなかったのですが、この”Let Me Go”を聞いてこの話が理解できました。

 

× Lil Pump – Gucci Gang (🗻3位 /24週) [↓]

 Lil Pumpの”Gucci Gang”が今週チャートを後に。一時期3位と大ブレイクしましたが、その後落ちてしまい意外と短命に終わりました。トップ10滞在も9週と短めでした。

 ラジオであまり伸びなかったので、ストリーミング一本でずっと勝負していたことがロングヒットにならなかった一因だと思います。

 

× Sam Smith – Too Good At Goodbyes (🗻4位 /24週) [↓]

 Sam SmithのToo Good At Goodbyesが今週チャートから外れました。トップ10滞在は16週と長めでしたが、その後落ちるのが早かったです。チャート滞在の 2/3をトップ10で過ごすという珍しいチャートアクションを取っていました。

 ポップ系、アダルトポップ系という主要系統だけでなく、Adult R&B、Adult Alternative(Triple A)など幅広いラジオの系統でかかっていたため、そのポイントで長くチャートに留まっていましたが、ここ数週で各系統のラジオが一気に落ちたためHot 100でもかなり順位を落としてしまいました。

 過去の“Stay With Me”はグラミーエントリーでの再浮上などもあって、54週もチャートにいました。

 

× Ed Sheeran – Shape of You (🗻1位 /59週) [↓]

 ここ数週驚異的な粘りを見せていた”Shape of You”がついにチャートから外れました。ルール上、26位以下に落ちるとチャートから外れてしまう*5という状況のなか25位以上をなんとかキープしていました。

 文句なしの大成功を収めた超ロングヒットで、ストリーミング時代におけるアメリカでのヒットの成功例を生み出したと言えます。

 この曲の強さの理由はラジオとストリーミングの成績を高い次元で両立したことだと思います。ラジオでは記録的な成績で1位を突っ走り(例:ポップ系ラジオで歴代最高の再生数を記録)、またストリーミングでもラップ曲に負けじと好成績を記録しました。(ストリーミングは”Despacito”に次いで昨年年間2位)

 ラジオで強い曲はストリーミングでそこまで強くなく、逆もまた然り(ストリーミングが強いラップ系のラジオは規模が大きくないため、ラジオでそこまで強くなれない)ため、そこを両立できた”Shape of You”は独走できたのです。

 53週目以降に26位以下に落ちたらチャートから外す……というルールが適用されて以降 (2015年末以降)、その高い壁を乗り越えて53週以降チャート滞在した、2つ目の曲です(Uptown Funkに次いで)

 ”Shape of You”はHot 100の歴史上でもトップ10に入るレベルヒットだったのではないか?という分析もあります。確かに1位滞在12週、トップ10滞在も歴代最長の33週と条件はかなり良いです。チャートアクションが似ている”Uptown Funk”が歴代12位で、それよりもチャート滞在が4週長いので、そのぶんのプラスで歴代トップ10に入る!と思うと信憑性があります。

 

(参考) チャート滞在1年超えを果たした曲のリスト

 

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲          Drake – God’s Plan

今週最もダウンロードが上昇した曲 Imagine Dragons - Thunder

今週最もストリーミングが伸びた曲 6ix9ine - GUMMO

最も高い順位で新登場した曲          Post Malone feat. Ty Dolla $ign – Psycho

 

 

今週チャートから外れた曲 (11曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

99 Keith Urban - Female (🗻69位 /⏰6週)

98 Walk The Moon – One Foot (🗻65位 /⏰8週)

92 Liam Payne & Rita Ora – For You (🗻76位 /⏰3週)

91 Taylor Swift feat. Ed Sheeran & Future – End Game (🗻18位 /⏰14週)

87 Kelsea Ballerini – Legends (🗻68位 /⏰12週)

83 Kendrick Lamar & Travis Scott – Big Shot (🗻71位 /⏰2週)

50 Hailee Steinfeld & Alesso feat. Florida Georgia Line & watt – Let Me Go (🗻40位 /22週)

49 Gucci Mane feat. Migos – I Get the Bag (🗻11位 /⏰27週)

47 Lil Pump – Gucci Gang (🗻3位 /24週)

45 Sam Smith – Too Good At Goodbyes (🗻4位 /24週)

24 Ed Sheeran – Shape of You (🗻1位 /59週)

 

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲を特集

 

・Foster the People – Sit Next To Me

 ポップ系ラジオにも飛び火し、総合的にラジオで好調。ついに111位相当まで浮上しました。6年ぶりのHot 100が近づいてきました!

 

 

~おまけ~

 

・半年前の記事

ビルボード曰く、歴史的な週らしいです。

 

・1年前の記事

サムネは誰か当てるクイズをしています。(逮捕されたのはこの2人ではない)

 

 ・プレイリスト

*1:PPAPiTunesシングルに登場した形跡が見当たりませんでした。リリース日やトランプの孫がカバーした直後などを調べましたが、アメリカのiTunesシングルにはエントリーしていなさそうでした。全部の日を調べたわけではないので、確実に入っていないとは言い切れませんが

*2:新曲リリースは金曜日が主要なので、ほかの曲リリースが無い水曜日だと一挙に注目を集めやすい。

*3:セールス、ストリーミングなどを合算したSPSの両方で上回っています

*4:新曲は除く

*5:53週目以降の曲にのみ適用されるルール

3/2 リリース新曲/新作の初動を観察 【XXXTENTACION、シングルで大きな注目 / BTSのj-hope がiTunesで大健闘】

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 今週ストリーミングで注目度が高かったのはXXXTENTACIONのシングル。ほか、よく働くDJ Khaled、Meghan Trainorのシングル、iTunesで人気のj-hopeのミックステープなど。

 

Spotify デイリーのアメリカトップ10 (金曜日)

※右の数字は一日の再生数

1 Drake  God's Plan 3,257,136
2 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho 2,685,884
3 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive 1,678,493
4 Kendrick Lamar & SZA All The Stars 1,530,464
5 Migos Stir Fry 1,273,495
6 XXXTENTACION SAD! 1,256,857
7 Bazzi Mine 1,201,767
8 Jay Rock, Kendrick Lamar, Future & James Blake King's Dead 1,124,211
9 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me 1,121,969
10 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle 1,086,233

※新エントリーは赤色

 

 1位・2位のハイレベルな争いが続いています。"Psycho"は1日だけ”God's Plan"を追い抜いたものの、ここ数日は"God's Plan"がリードしています。

 そして注目はXXXTENTACIONの"SAD!"。リリース初日から100万を超えるストリーミングを記録し、Spotify6位にランクインしています。昨年一気に知名度を上げた彼ですが、依然としてかなりの注目を集めているようです。

 彼は約2分と短めのトラック"Change"もリリースし、こちらはSpotifyの20位にエントリしました。これらのシングルは"?" (Question Mark) という3月リリース予定のアルバムに収録されると考えられています。アルバムにはBlink-182のドラマーTravis Barkerなどの参加が噂されているようです。

(噂段階のトラックリスト ↓)


 このリリースによってXXXTENTACIONの関連曲がSpotifyのランキングで順位を上げています。("Look At Me"が200位圏内に再登場など) 引退?を示唆している時期もあった彼ですが、このアルバムはもしかしたらとてつもない人気を得るかもしれません。

 前アルバム"17"からは、全11曲中7曲もがHot 100にエントリーしましたが、ここまで勢いがあるならば今回のアルバムからは全曲がHot 100に入る?ということもあり得るのかもしれません。

 "17"の時はLil Uzi Vertという強力なストリーミング上のライバルがいましたが、仮に今度ストリーミング上のライバルがいなければ、ストリーミングユーザーの注目を一挙に集めて莫大なストリーミングを獲得するかも?

 

(リリース時の動向)

 

② 新曲/新アルバムからのシングル アメリSpotifyデイリー順位 (金曜日)

 

Tory Lanez - Memories Don't Die 圏内:4/18曲

94 Tory Lanez B.I.D
119 Tory Lanez Shooters
145 Tory Lanez Old Friends x New Foes
151 Tory Lanez feat. 59 Cent Pieces

 カナダのR&Bシンガー、Tory Lanezの新アルバムの曲がそこそこエントリー。地元カナダでは全曲がSpotify 200位圏内に入るなど人気を博しています。カナダ出身のシンガーは母国とアメリカで遜色ないチャート成績を記録するケースもありますが、彼はカナダ人気が突出しているようですね。

 

その他のシングル

15 Logic & Marshmello Everyday
20 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & Beyoncé Top Off
23 XXXTENTACION changes
32 Rae Sremmurd feat. Juicy J Powerglide
74 Swae Lee feat. Rae Sremmurd Hurt To Look
92 Nicky Jam & J Balvin X
97 Gucci Mane feat. Migos & Lil Yachty Solitaire
113 Cheat Codes feat. Kiiara Put Me Back Together
142 Joyner Lucas & Chris Brown Stranger Things
190 CHVRCHES feat. Matt Berninger My Enemy
200 Meghan Trainor No Excuses

 

 XXXTENTACIONの"SAD!"に次いで注目を集めたのはLogicとMarshmelloの"Everyday"。昨年ブレイクを遂げた両者ですが、2018年に入ってからも既にLogicは"44 More"、Marshmelloは"FRIENDS"がストリーミングで上位につけるなど好調。その好調を受け継ぐ形で新曲も上位にエントリーしました。Logicは過去にZedd、Big Giganticなど他のDJとのコラボ歴もあります。

 次いで人気なのはDJ Khaledによる"Top Off"。客演はJay Z・Beyoncé夫妻とFutureの3名。シングルジャケではBeyoncéは "B"と表記されています。これで分かるやろ?という自信の表れ?それにしてもDJ Khaledはよく働きますね。昨年、超ビッグアルバムをリリースしましたが、今年もアルバムリリースがあるのでしょうか。

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 昨年DJ KhaledがJay ZとBeyoncéの両者を迎えた"Shining"はHot 100で最高57位と大きくはヒットしませんでしたが、今回の"Top Off"はそれを超えるヒットになるかも。現在iTunesで1位のほか、ラジオでもガンガンかかり始めているようです。ストリーミングで今後どこまで伸びるかがヒットの分水嶺ですね。

(↓ラジオで伸びているというツイート)

 

 ほかそのFutureの一部公開した曲でのKylie Jennerへの言及が少し話題に。「Kylieとヤッてやる」のようなニュアンスの歌詞のようです。Kylie Jennnerは最近Travis Scottとの間に子どもを授かりましたが、これがTravis Scottとのビーフにつながることはあるのでしょうか???それとも「ヒップホップにはよくあることだ」と流されるのでしょうか???少し気になります。

※後日訂正しました。今週の記事はミスが多くて申し訳ありません


 

 そしてRae Sremmurdも今週動きが目立ちました。新アルバムはRae Sremmurd名義と、メンバーのSwae Lee・Slim Jxmmiそれぞれのソロアルバムの3枚組になる、とされていますが、そこからRae Sremmurd名義とSwae Lee名義の曲が人気を得ています。Swae Lee名義の"Hurt To Look"は「Rae Sremmurd」が客演となっていますが、これはSlim Jxmmiが客演ということなのでしょう。Rae Sremmurdと表記する理由はよく分かりませんが!

 Slim Jxmmiの曲もリリースされましたが、Spotifyの200位圏内には入らず。こちらも feat. Rae Sremmurd 表記、つまりSwae Leeの客演?となっています。

 それぞれのアルバムをセットでリリースするという形式はOutkastの"Speakerbox / The Love Below"を彷彿とさせますね。特にSwae Leeは歌 / ラップを巧みに使い分けているという点でAndre 3000と共通する部分があると個人的に考えているので、今後のさらなる活躍が楽しみです。Outkastのようにいつかグラミーでアルバムを獲得することもできるでしょうか!?とにかく、アルバムを楽しみに待っています。

 ほかラテン界のエースJ Balvin + Nicky Jamの"X"が92位、Gucci Mane + MigosのコンビにLil Yachtyが加わった”Solitaire”が97位で登場しています。CHVRCHESは前シングルに引き続きアメリカのSpotify200位圏内に入るなど奮闘しています。

 Meghan Trainorの新曲は200位でスタート。今後伸びる可能性もありますが、ストリーミングでの苦戦がHot 100でもマイナスに働く可能性があります。

 

 ※Spotifyの新曲プレイリストを参考として貼っておきます


 

③  iTunesアメリカップ10+新曲の順位 (金曜日)

・1-10位 ($は値引き)

1 DJ Khaled feat. Jay Z, Future & Beyoncé Top Off
2 Drake  God's Plan
3 Meghan Trainor No Excuses
4 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
5 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
6 Carrie Underwood feat. Ludacris The Champion
7 Logic & Marshmello Everyday
8 Bebe Rexha & Florida Georgia Line Meant to Be
9 "Weird Al" Yankovic The Hamilton Polka
10$ Imagine Dragons Whatever It Takes

 Jay Z・Beyoncé夫妻が客演の新曲がiTunesで首位に。ラジオ、ストリーミングの指数次第ではHot 100でのトップ10デビューの可能性があるでしょうか?ストリーミングで不調だったMeghan Trainorの新曲はiTunesでは堅調。

 ほかパロディ歌手の"Weird Al" Yankovicの新曲がiTunes上位に。ただ、ダウンロード以外の他のポイントがあまり無さそうなので、Hot 100に登場しないかもしれません。前シングルの2014年の"Word Crimes" ("Blurred Lines"のパロディ)はHot 100で39位まで到達しましたが。

 

・新曲群

20 XXXTENTACION Sad!
36 Nicky Jam & J Balvin X
39 XXXTENTACION Change
42 Rae Sremmurd feat. Juicy J Powerglide
46 j-hope Daydream
58 Joyner Lucas & Chris Brown Stranger Things
65 Logic Overnight
83 MercyMe I Can Only Imagine
84 Blac Youngsta feat. Chris Brown, Jeezy & Trey Songz Booty
91 Gucci Mane feat. Migos & Lil Yachty Solitaire

 XXXTENTACIONの新曲はストリーミングだけではなくダウンロードでも注目を集めているようです。ほかBTSのメンバー、j-hopeの"Daydream"がアメリカのiTunesでそれなりの順位につけています。iTunes84位のBlac Youngstaの"Booty"はこのリミックス効果でHot 100に登場すると思います。(先週のチャートでHot 100間近の101位相当まで来ていたため)

 

 

④  iTunes アルバム順位 (アメリカ)

1 j-hope Hope World
2 Tory Lanez MEMORIES DON'T DIE
3 サウンドトラック The Greatest Showman
4 Tech N9ne Planet
5 サウンドトラック Black Panther
6 Imagine Dragons Evolve
7 Phonte No News Is Good News
8 Ed Sheeran ÷ (Deluxe)
9 サウンドトラック ZOMBIES
10 Mozzy Spiritual Conversations (EP)

 なんとBTSのメンバー、j-hopeのミックステープ"Hope World"がアメリiTunes アルバムの首位に!これは特筆すべき大躍進ですね。メンバー一人のミックステープにここまで注目が集まるとはBTSの勢いを感じます。

 ただし、店頭 / チケット付き販売などの、CDセールスが期待できないこと、また上記のSpotify 200位圏内に1曲も登場しないなどストリーミングの数字があまり期待できないことを考慮すると、この週のアルバム1位になる可能性はそこまで高くないと思います。アルバム1位はストリーミングが堅調な "Black Panther"サントラ等でしょうか?ただ、アルバム1位本命不在の週だと思うので、もしかしたら、もしかするかもしれません!*1

 BTSグループ名義の昨年のEP、"Love Yourself :Her"で記録したアルバム7位を上回る可能性はあるかも。

 

 ほかTory LanezはiTunes2位。以前Kaytranadaのアルバムに登場した *2PhonteがiTunesアルバム7位に。

 

⑤ 現在ラジオで上り調子の10曲

※数字は現在推定ラジオ順位

6 Drake God's Plan
1 Bruno Mars & Cardi B Finesse
10 Bebe Rexha feat. Florida Georgia Line Meant to Be
152 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
14 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me
33 Imagine Dragons Whatever It Takes
17 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
47 Kendrick Lamar & SZA All The Stars
8 NF Let You Down
80 Blake Shelton I Lived It

 "God's Plan"と"Finesse"はまだまだ上昇。"Finesse"は来週のチャートでラジオ1位になりそう。Post Maloneの新曲も順調。

 

⑥各ラジオ局で今週かかりはじめた曲

✫ポップ系

34 Nill Horan On The Loose
35 5 Seconds Of Summer Want You Back
36 Dua Lipa IDGAF
39 Kendrick Lamar & SZA All The Stars
49 Post Malone feat. Ty Dolla $ign

Psycho

 Niall Horanの新シングルが順調に数字を伸ばしています。元同僚のZayn・Harry Stylesはアルバムのセカンドシングル以降は伸び悩んでいましたが、Niall Horanはその流れを変えられるか。

 Dua Lipaの"IDGAF"はストリーミングで上位にいる間にラジオを伸ばせればHot 100でも効果的に順位を伸ばせそうです。

 ほか"All The Stars"や"Psycho"がポップ系ラジオに飛び火、そして5 Sosのシングルが順調です。

 

✫アダルトポップ系

45 Troye Sivan My My My!
50 Meghan Trainor No Excuses

 Meghan Trainorの新曲がリリース初日からラジオに登場。Meghan Trainorは2016年の"No"の時、初週からいきなりラジオ21位で登場するなど、ラジオとは以前から好相性 です。今後アダルトポップ系以外の系統でもどんどんラジオの指数を伸ばす予感がします。ストリーミングは上記のように不調となりそうですが、iTunes・ラジオの指数だけでどこまでHot 100で結果を残せるのか?

 ラジオを得意とするポップアーティスト全般の今後を占う上で、チャートアクション要観察の曲だと思っています。

 

✫リズミック系

25 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
43 Ella Mai Boo'd Up
46 Fat Joe feat. Dre Pick It Up

 Post Maloneの新曲が最も伸びているのはこの系統。

 

✫アーバン系

48 Swaweetie Icy Girl
50 Ella Mai Boo'd Up

 リズミックにも登場したElla Maiさんはイギリス出身みたいです。ほかアーバン系にはイギリス出身のStefflon Donが今かかっています。

 

⑦ その他のストリーミングのトップ10

Apple Music (更新が古いため、新リリース反映前)

1 Drake  God's Plan
2 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho
3 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive
4 Kendrick Lamar & SZA All The Stars
5 Migos  Stir Fry
6 Jay Rock, Kendrick Lamar, Future & James Blake King's Dead
7 Migos feat. Drake Walk It Talk It
8 Post Malone  I Fall Apart
9 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me
10 Offset & Metro Boomin Ric Flair Drip

 1位ー5位がSpotifyと同じです。Ric Flair Dripがビデオ公開で上昇。6ix9ineのアルバム曲は現在Apple Musicのトップ10から外れています。

 

・パンドラ

1 Drake God's Plan
2 Bebe Rexha feat. Florida Georgia Line Meant to Be
3🔥 Migos, Cardi B & Nicki Minaj MotorSport
4 Eminem feat. Ed Sheeran River
5 Jason Aldean You Make It Easy
6 Bruno Mars feat. Cardi B Finesse
7 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
8 G-Eazy & Halsey Him & I
9🔥 Post Malone I Fall Apart
10🔥 Dua Lipa New Rules

🔥はHot Streak (本来は古い曲として除外される曲だが、上昇の見込みがあるのでチャートに残っている曲)

 あんまり変化は無いですね!"You Make It Easy"が好調です。

 

・サウンドクラウド (おそらくこれも新リリース反映前?)

1 XXXTENTACION HOPE
2 6ix9ine Billy
3 Hamza namira Dari Ya Alby
4 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive
5 6ix9ine, Fetty Wap & A Boogie wit da Hoodie KEKE
6 6ix9ine feat. Tory Lanez & Young Thug Rondo
7 Rich The Kid Plug Walk
8 Trippie Redd UKA UKA
9 6ix9ine GUMMO
10 YBN Nahmir Bounce Out With That

 6ix9ineの本拠、サウンドクラウドでアルバム曲が人気。

 

・Shazam

1 Kendrick Lamar & SZA All The Stars
2 The Weeknd & Kendrick Lamar Pray For Me
3 NF  Let You Down
4 Drake God's Plan
5 Max feat. gnash Lights Down Low
6 Zedd, Maren Morris & Grey The Middle
7 Camila Cabello Never Be The Same
8 Bebe Rexha & Florida Georgia Line Meant To Be
9 Ed Sheeran Perfect
10 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive

 あまり上位に変化無し……

 

*1:ストリーミングでもう少し数字を稼ぎたかったですね💦

*2:私はそこで彼を知ったので💦