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チャートのチャート研究ラボ

音楽チャート・ポップス等の動向・文化について頑張って研究しています!議論のネタになるような変わった視点からの記事を目指しています。

Hot 100年間チャートを10のポイントで振り返る

そろそろ今年も終わり……ということで、今回はHot 100の年間チャートを振り返り、年間チャートから分かることを10のポイントに分けて書いていこうと思います。

 

年間チャートってなに?という方は以下の記事を参考してみてください!

 

そして年間チャートの詳しい順位はこちら Hot 100 Songs - Year-End 2016 | Billboard

ビルボードのページは埋め込みが多くて重いので、それを気にするならこちら

Billboard Year-End Hot 100 singles of 2016 - Wikipedia

 

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―1 史上3人目の偉業

年間チャートの表を見て真っ先に飛び込んでくるのは、1位と2位にいるJustin Bieberの名前ではないでしょうか。彼が年間チャートの主役でしょう。

年間チャートの1位と2位を同時に取るのは、1964年のThe Beatles、2004年のUsherに次いで史上3人目の偉業です!

アルバムPurpose以前は週間1位を取ったことがありませんでしたが、Purposeでは3曲の1位を獲得。もともと知名度は抜群でしたが、殻を破ってワンランク上のステージへ進んだ印象があります。1位2位のLove Yourself, Sorryのほか25位にCold Water, 31位にWhat Do You Mean, 47位にLet Me Love Youと5曲が年間チャートに。昨年末からの好調を維持していると言えそうですね。

 

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―2 どこでもドレイク

どこでもドレイクーーー、、、この言葉には2つの意味を込めているつもりです。まずは年間チャートに最多8曲を送り込んでいます。年間チャートの表のどこを見てもDrakeの名前を見ることができる、ということです(実際に探してみてください)ちなみにDrakeは昨年も最多エントリーでした。

2つ目の意味は、世界でも聴かれるようになったということです。ヒップホップというジャンルの特性上か、以前は海外でのヒット度はイマイチでしたが、一転今年は海外でも存在感を高めました。イギリスでは新記録に迫る15週連続1位を記録(歴代3位)し、年間1位が有力です。

北アメリカのローカルスターから、世界的なスターへ、、その姿、まさにどこでもドレイクーーー(???)

 

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―3 カナダ、カナダ、カナダ

ご存知の通りHot 100はアメリカのシングルチャートですが、今年はカナダ人の活躍が際立っていました。上記のように最も多くの曲を年間チャートに送り込んだのはカナダ人のDrakeですが、さらに5曲のJustin Bieber, The Weeknd(Low Life, The Hills, Starboy In The Night, Can’t Feel My Face)が彼に続きます。他にもShawn Mendesが3曲(Stitches, Treat You Better, I Know What You Did Last Summer)、Tory Lanezが2曲(Luv, Say It)、Kai(Never Be Like You), Ruth B(Lost Boy)も1曲など多くのカナダ人アーティストが活躍しました。

2012年の”Call Me Maybe”以来5年連続でカナダ人による1位が誕生しています。2014年以前のそれに該当するCarly Rae Jepsen、Robin Thicke、Magic!は1位獲得以降チャートでの存在感は低いですが、Drake, The Weeknd, Justin Bieberは1位獲得以降も勢いが止まりませんね。

 

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―4 12年連続

曲を1番多く送り込んだのはDrake、それに次ぐのはJustin Bieber, The Weeknd。ここまでカナダ人ですが、次はさすがにアメリカ人でしょう?と思うかもしれませんが、アメリカ人はまだです。彼らに次ぐのは、バルバドス出身のRihanna。4曲(Work, Needed Me, This Is What You Came For, Too Good)ここ数年でヒットを連発、2010年代の顔といっても過言ではない彼女、これでデビュー以来12年連続年間チャート入りになります。週間のトップ10ヒットも同じく12年連続出し続けています。

 

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―5 横に並ぶアメリカ人たち

アメリカ人の中では3曲を年間チャートに送り込んだアクトが最多。とはいってもその同率1位が多数いて、なんと9アクト。twenty one pilots, The Chainsmokers, Daya, Future, Ariana Grande, Selena Gomez, Meghan Trainor, Charlie Puth, そして最近何かと話題のCamila Cabello(ソロとグループを合算)。圧倒的なアクトはいなかったものの、アメリカ人自体の存在感が無かったわけではないですね。

この9アクト全員が「今年アメリカ人で一番」といえるわけですが、それぞれで意味合いは違うと思います。

ヒット連発で大ブレイクしたtwenty one pilots, The Chainsmokersはもちろん大成功と言えますが、個人的に注目したいのはDayaとSelena Gomez

Don’t Let Me DownでおなじみのDayaですが、これ以外にも2曲(Hide Away、 Sit Still, Look Pretty)を年間チャートに送り込んでいて「裏・新人王」のような雰囲気を出しています。これら3曲はすべてロングヒットでゆっくりとヒットしていて、来年以降もDayaのじわじわヒットに期待がかかります。

そしてSelena Gomez。昔から知名度が高いですが、トップ10を連発するようになったのは実は最近から。アルバム”Revival”以前はトップ10入りした曲が2曲だけでしたが、それ以降は4曲のトップ10ヒットを輩出。その成果が現れるような今年の年間チャートには3曲(Same Old Love, We Don’t Talk Anymore, Hands To Myself)が入りました。

逆にちょっとネガティブな3曲エントリーだったのはMeghan Trainor。昨年の4曲から減ってしまいました…NOも3位ピークながらも年間45位と尻すぼみでしたね…

 

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―6 イギリスのあの2人

そして、この国についても触れていきましょう。イギリスです。今年のイギリス代表ミュージシャンを挙げるとしたら間違いなくAdeleでしょうが(アルバム今年1位)、他にも結果を残し続けている2人がいます。それは……

 

Calvin HarrisEllie Gouldingの2人です!それぞれ6年連続、5年連続で年間チャート入りを果たしていて、アメリカでも十分定着したアクトと言っても良いでしょう。ちなみにAdeleはリリースペースがゆっくりで2013,2014は年間チャートに入りませんでした。

そして実は「隠れ4年連続」が2人います。それはEd Sheeran, Charli XCX。二人とも今年の年間チャートに名前は出ていませんが、ソングライターとしては登場しています!Ed SheeranはLove YourselfとCold Waterのソングライトを担当。Charli XCXはSame Old Loveでなんと歌っています!!!客演扱いになっていませんが。Charli XCXは去年の年間チャートにも名前が出ていませんが、Classic Manにクレジットが載っています。(この曲はFancyをサンプリングしているらしい…)

 

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―7 The Major Snake

The Major Snake……今年の年間チャートで際立つDJたちの名前をまとめてみました。注目したいのはDJ Snake。実はThe Chainsmokersと同じ3曲をHot 100に送り込んでいるのです!Turn Down For What以降3年連続で年間チャートに曲を送り込んで安定した活躍をしています。他にもMajor Lazerが2曲、Calvin Harris, Flume, Daft Punk, Zedd とGreyがそれぞれ1曲など、他のDJ/プロデューサーたちも奮闘しています。いわゆるEDMサウンドには変化が見られますが、DJ/プロデューサー+歌手という形は定着していますね。

DJといえばジャンルは違いますが、DJ KhaledもFor Freeで年間チャートに入っています。

 

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―8 3曲

何が3曲か分かりますか。これは年間チャートに入ったカントリー曲の数です。(H.O.L.Y., Die A Happy Man, Humble & Kind) 昨年の4曲からさらに数を減らしました。

それ以前は10曲前後のカントリー曲が年間チャートに入る傾向(時折少ない年もある)にあったのですが、近年は数を減らしているようです。

原因として考えられるのはストリーミングでの再生回数の少なさでしょうか。カントリー曲はラジオでは安定したポイントを稼ぐのですが、ストリーミングでのポイントは少ない傾向にあります。近年伸び続けるストリーミングでの再生回数にカントリー曲はついていけない印象があり、ストリーミングで他の曲と比べると目劣りしてしまいます。

 

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―9 グラミー新人は

グラミー新人賞にノミネートされたThe Chainsmokers, Chance The Rapper, Anderson. Paak, Maren Morris, Kelsea Balleriniのうち年間チャートに入ったのはThe Chainsmokersのみ。このように、ノミネートのうち1組しか該当する年の年間チャートに入らないのは、2009年以来。とはいえ、Chance The Rapperは年間チャート近くまでポイントを稼いでいたし(No Problemが推定年間約110位?)、Anderson. Paakも今年至る所で名前を見かけたので、妥当なチョイスでしょう。

個人的に驚きだったのはMaren Morris, Kelsea Balleriniのカントリー2人選出。新人賞にカントリー歌手を2名ノミネートするのは2000年代で初の模様。カントリー2人選出ということは今年カントリー好調だったの?と思いきや、上に書いてあるとおり不調気味…… 

今年リリースしたアルバムの評判が良かったMaren Morrisはともかく、Kelsea Balleriniのアルバムリリースは前年のグラミー対象期間で、本当になんでだろう枠です……

(Kelsea Balleriniを批判しているのではなく、アルバムリリース去年の人を今年選ぶ理由に疑問を抱いているだけなので悪しからず……不快な思いをさせたら申し訳ないです)

 

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―10 定着したアンダー40

↑の項目は最後年間チャートからちょっと外れていた気がするので、ここではいかにもチャートマニア的なことを述べていきます。

アンダー40、とは40歳以下ではなく週間チャートでトップ40に届かなかった曲のことを指します。今年は2曲のアンダー40が年間チャートに。(Really Really, Wicked)

これの何が面白いかというと、アンダー40年間チャート入りが昨年までなかったのです。昨年El Perdonが56位ピークながらも驚異的な粘りを発揮し、年間チャートに入ったのは驚きでした。チャートはよくトップ40に入ればヒットとされていますが、少なくともトップ40に入らなければ年間チャートには入らない、という意味合いも多少はある(少し前までは)と思うのです。しかし、その例外が2年連続で発生しており、低空飛行ヒットという新しいヒットの形が生まれたのかな、ということをこのことから感じました。

今後もこのケースは生まれるのですかね。

 

おまけ “ii” に注意

 

初級 Kiiara – Gold

中級 Desiigner – Panda

上級 Desiigner – Tiimmy Turner