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チャート・マニア・ラボ (CML)

音楽チャート/ポップス研究家 (自称) 未来のチャートマニア・音楽マニアがニヤッとする記事を作ることが目標! 引用、コメントなどお待ちしております。

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ようこそ!音楽チャートの世界へ!

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みなさん。こんにちは。知っている方も初めての方も、こんにちは!

はじめましてチャー トこと申します!

(ちなみにアンダーバー_は5個)

 

音楽チャート、またポップ音楽について考察していきたい、自称チャート研究者によるブログです。

 

音楽チャート、ポップ音楽のなるべくディープな世界について書いていきたいです。

 

未来のチャート少年がニヤっとできる記事と、新たな音楽の楽しみを提案するような記事、議論のタネになるような記事を作ることを目指しています!!

 

※できるだけミスの無いよう努めていますが、もしミスを発見したらご一報頂けると幸いです。 

 

・おすすめ記事20選

 

 

 

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 ※画面右(パソコン)や画面下(スマホ)にある「人気記事」の項目もぜひ参考にしてください!

 

Hot 100 12/8 見どころ 【SICKO MODEが首位!Travis Scott、Tay Keithに初の栄冠】

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 こんばんは!今週のトピックは”SICKO MODE"の1位奪取!この1位はTravis Scott、そして今年のトレンドを作り上げたプロデューサー、Tay Keithにとって初の1位となりました👏

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

SICKO MODEがHot 100首位奪取!SkrillexリミックスによるDL増加が首位浮上を手助け

・集計は11月ですが、クリスマス曲が6曲も再登場。先週再登場の“All I Want for Christmas Is You”は14位に浮上

・アルバム1位はTravis Scott、2位は週の途中にリリースした6ix9ine

 

・今週のトップ10

△1 Travis Scott – SICKO MODE 

▽2 Ariana Grande – thank u, next 

―3 Marshmello & Bastille – Happier

―4 Halsey – Without Me 

△5 Panic! At the Disco – High Hopes 

△6 Sheck Wes – Mo Bamba

△7 Kodak Black feat. Travis Scott & Offset – ZEZE 

△8 Lil Baby & Gunna – Drip Too Hard

▽9 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

▽10 Juice WRLD – Lucid Dreams

 

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

 

1~100位までの順位表は↓

 

 

曲の個別解説

 

☆90 Jacquees – You

 Jacqueesの“You”が90位に登場。彼にとって4回目のHot 100入り。JacqueesとBirdmanのジョイント“Lost At Sea 2”からの1曲。ですがこの曲はJacqueesのソロ。

 主にYouTubeR&B / Hip-Hopやリズミックなどのラジオで人気です。

 

☆69 Billie Eilish – come out and play

 Billie Eilishの新曲”come out and play”が69位に登場。ほかの楽曲と同様、DLとストリーミングでポイントを稼いでのHot 100登場です。

 Billie Eilishはまだラジオではそこまでかかっておらず、ラジオ系統のチャートへの登場歴は”you should see me in a crown”がオルタナティブロック系ラジオに登場したくらいです。(10位まで到達、ただしオルタナティブロック系ラジオはそこまで規模の大きい系統ではない)

 先週からHot 100に入っていた3曲は今週もチャートに残り、彼女の曲は計4曲が今週Hot 100にエントリーしています。

 

☆58 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Kanye West – MAMA

 6ix9ineが11/27~11/28頃(火曜~水曜頃)にアルバムをリリース。本来ならば11/23にリリースされる予定でしたが、逮捕騒動で遅延していました。

 火曜日~水曜頃リリースなので、今週のチャートでは3日弱程度分しか集計されていませんが、短い期間で多くのストリーミングを集めアルバムチャート2位など存在感を示しました。

 Hot 100にはアルバムから計7曲がエントリー。先行リリースの“FEFE”が36位、”Stoopid”が61位に浮上、そして“BEBE”が86位で再登場。ほか”MAMA”、“KIKA”、”TIC TOC”、“WAKA”の4曲がHot 100に登場しています。

 “MAMA”は客演がKanye West、Nicki Minajと豪華なことも注目を集め、一時期iTunes首位などDLでも高い数字を記録しました(今週DL13位) プロデューサーは”FEFE”と同じMurda Beatzです。

 今週集計が短かったので、7日分フルに集計される来週は伸びる!と思いきや、11/30もアルバムラッシュだったことから、11/30日以降はそれらのアルバムに押される形で6ix9ineのアルバム曲はストリーミング数をやや落としてしまいました。来週の数字がどうなるかは読めません。

 

▽37 Drake – In My Feelings

 今週のチャートが発表された数時間後、2018年間チャートもついに発表されました。1位は“God’s Plan”、2位は”Perfect”。詳しくはこのページにあります。

 

 夏場に10週連続1位を取るなど大ヒットだったDrakeの“In My Feelings”も年間チャートで9位と好成績を記録しました。現在はこの曲37位(22週目)なのですが、11週間前はHot 100首位だったことを考えると、ヒット後が順位を落とすスピードが早いような。

 チャンレンジの効果も合わさり、一時期は高いストリーミングを記録しHot 100の首位を独走していた“In My Feelings”でしたが、意外と長持ちはしなかったようです。「瞬間最大風速が高い」ことと「曲が長持ちする」ことはイコールではないようですね。

 これはストリーミングの特徴なのかもしれません。ラジオは曲が浸透するまでに時間がかかりますが、その後再生数が減るのもゆっくりで、ラジオで人気を得ることができれば自然と曲は長持ちになります。

 一方、ストリーミングは人々の興味をすぐに再生数に変える瞬発力がある一方、ほかの新しいムーブメントも次々と登場するため、長持ちするかどうかは時と場合に依存するのです。

 この“In My Feelings”はラジオでの人気もある程度(最高3位)ありましたが、やはり真骨頂はストリーミングの高さ。そこが落ちてしまった以上、Hot 100の順位も落ちたということでしょうか。

 

 

△32 lovelytheband – Broken

 上の項目で説明した“In My Feelings”は年間チャートで好成績を記録しましたが、一方で年間チャートに惜しくも入れなかった曲がいくつも存在しています。

 lovelythebandの“Broken”、Bebe Rexhaの“I’m A Mess”、Juice WRLDの”All Girls Are the Same”、Nicki Minajの“Chun-Li”、The Cartersの”APESHIT”、Panic! At the Discoの“High Hopes”、Sheck Wesの”Mo Bamba”などは惜しくも年間チャートに入って「いません」。

 特に惜しかったのは“Broken”。この曲は年の境目でのヒットだったということで、ポイントが2つの年に分かれてしまい、ヒット度の割にはどちらの年の年間チャートにも入れない、ということになってしまう可能性が。現在ラジオを中心に人気ですが、これをどこまで保てるでしょうか。

 

◇21 Andy Williams – It’s The Most Wonderful Time Of The Year

 今週のチャートの集計期間は11/23~11/29。つまりクリスマスの約1ヶ月前なのですが、既にチャートはクリスマスモードに突入。

 なんと今週はクリスマス曲が6曲もHot 100に再登場。ルール上、クリスマス曲は50位以上にランクインしないとチャートに入れないのですが、その高いハードルをクリアしての登場です。うち“It’s the Most Wonderful Time of The Year”と“A Holly Jolly Christmas”の2曲はなんと11月の段階でピークを更新してしまいました!

 また、先週Hot 100に再登場した“All I Want for Christmas Is You”は29位→14位と順位を大きく上げました。

 

 なぜここまで早いタイミングでクリスマス曲が大量登場したのか?昨年の現時点のチャートと比較してみます。(2017/12/16付けチャート、1週ずれているのは2018年からチャートの日付のカウントを変更したから *1

 それぞれの日付での、クリスマス曲の順位を抜き出すと……

 

ラジオ

2018:41,45,47,48,49

2017:47

 

ダウンロード

2018:9,42,44

2017:19,37

 

ストリーミング

2018:8,9,15,16,32,33,36,45,49

2017:16,50

 

 一番去年と今年で違うのはストリーミングなので、今年のクリスマス曲躍進の理由はストリーミングにあると見て良さそうです。他の指標も若干今年のほうが高いですが。

 

※以下チャートオタクの戯言

 でも本当にストリーミング高い?というのが私の感想です。たしかに“All I Want for Christmas Is You”はどのストリーミングサービスでも好成績で、それなりの再生数を記録していそうですが、他の曲は本当?といった感じです。

 メジャーなサービスのうち、Apple Music・YouTubeでトップ100に入っているクリスマス曲は“All I Want for Christmas Is You”のみ。ラジオ型ストリーミングのPandoraは1曲もクリスマス曲がトップ100に入っていません。

 残るSpotifyはたしかにある程度クリスマス曲がランクインしているものの、べらぼうに好成績を収めているわけではありません。(上から13位、27位、29位、33位 ここで人気な曲とビルボードのストリーミングチャートで人気な曲が一致しないのも謎)

 

 もしかしたら他のサービスで局地的な人気が出ているかもしれないのでなんとも言えませんが、個人的には疑問も残る今年のクリスマス曲躍進です。

 

 

△7 Kodak Black feat. Travis Scott & Offset – ZEZE

 Kodak Black、Travis Scott、Offsetの“ZEZE”が今週7位。ビデオ公開によって少しストリーミングが上向き 順位を一つ上げました。

 ラジオも順調に伸びて、ビデオ公開もしましたが、それでも登場週のピーク(2位)を今後超えるかは微妙です。アメリカのストリーミング環境ではリリースされたての曲に注目が集まる傾向があり、そのリリース時の注目を今後超えるにはポップ系ラジオの飛び火など、何かしらのプラスアルファが必要そうです。

 

 ラップリスナーはリリースされたての曲への食付きが良く、(リリース自体が「ニュース」になっている?) 逆にポップリスナーは曲をゆっくりと消費するという傾向が近年のストリーミングチャートから読み取れます。

 

△1 Travis Scott – SICKO MODE

 “SICKO MODE”がついに1位浮上。アルバムリリース時に4位に登場して以降、常に上位をキープしていましたが、今週1位にたどり着きました。

 ”thank u, next”が強いのでこの曲の1位は難しそうだな、と思っていたのでこの1位奪取は意外でした。この1位奪取をAriana Grandeも祝福しています。

 

 

 Travis Scottにとっては初。今年のトレンドを作り上げたこの曲のプロデューサー、Tay KeithもはじめてのHot 100首位。

 リリース以降ラジオでの再生数増、ビデオのリリースなどによって常に人気だったこの曲ですが、今週首位浮上の手助けになったのはSkrillexのリミックスです。11/28にリリースされたこのリミックスによってDLが少し上向いたことが大きかったです。

 しかし、来週は”thank u, next”が1位復帰見込みです。11/30に公開されたビデオが凄まじい再生数を記録。リリース後24時間で歴代最多の約5000万再生を記録するなどリリースから間もない現時点で既に1.16億再生を突破。このビデオでの再生数によってポイントが上向くので、1位への返り咲きが有力では、と読んでいます。ビデオとの相乗効果でSpotifyの再生数も少し伸びています。

アメリカのSpotifyで、ビデオ以降全ての日で200万再生以上を記録。先週は200万再生を超えた日は無かった)

 

※ビデオでは ft. Drakeと表記されていますが、ビルボードでは客演表記されておらず、Travis Scottのソロ曲として扱われています。(仮にDrakeを客演として見なすのなら、Drakeは今年30週目のHot 100首位ということになります)

 

▽× Lil Wayne feat. Kendrick Lamar – Mona Lisa

 登場時は2位だったLil Wayneの“Mona Lisa”ですが、チャート滞在わずか8週でチャート圏外に落ちてしまいました。ほか6位デビューだったEminemの”Lucky You”も12週の滞在で今週チャート圏外に落ちています。どちらもストリーミングで人気にも関わらず、シングルに指定されず、ラジオのポイントを得られなかったことが一因だと思います。

 

 Lil Wayneがアルバムをリリースした時、ストリーミングの大人気によってHot 100に収録曲が大量登場。うち4曲がトップ10に入るなど活躍。2位に“Mona Lisa”が、5位に”Don’t Cry”が入ったことからビルボードはこれを「史上初のダブル・トップ5“デビュー”」と評しましたが、そのトップ5デビューした曲はいずれもチャート滞在10週未満で姿を消してしまいました。

 このようにデビュー時の圧倒的な成績と最終的な成績が釣り合わないケースが昨今のストリーミング強しの環境では多いので、「その後どうなったのか?」のチェックは大切ですね……

(マニアックな記事 ↓)

 

▽× QueenBohemian Rhapsody

 映画の効果で少し前にHot 100に舞い戻った“Bohemian Rhapsody”。しかし今週チャートから外れました。33位で再登場、その後40位→50位と、3週間の「復活」でした。

 映画の効果はストリーミングやDLでの増加に表れました。Spotifyの世界ランキングでは一時10位まで到達。若者のユーザーが多い=クイーン世代ではない人が多いストリーミングでも人気を得たということは、「映画によって新たな層にもリーチした」という可能性があると思います。

 ストリーミングでは、古い曲も現在売り出し中の曲と同じようにアクセスできるので、このような「かつての有名アーティストの伝記的映画」とストリーミングの相性はすこぶる良いように思います。

 昔の曲は時代的には「古い」ですが、若い世代は「昔」を知らないことも多く、知らなければ「古い」ものでも「新しく」感じる可能性があり、その点をうまく活かせると新たなヒットの方程式が生まれるのかもしれません。

 チャートに登場したのは3週間のみでしたが、今後ほかのアーティストも参考にできるストリーミングの新しいヒットの仕方で、非常に興味深いチャートアクションでした。

 

▽× XXXTENTACION – SAD!

 XXXTENTACIONの“SAD!”が今週チャートから外れました。ピークは1位、滞在は38週でした。アルバムリリースのタイミングに7位、そして急逝時に1位と、ピークが2つあることからロングヒットになりました。ラジオのポイントがあまり無いことから、上位にいる期間は短かったですが、中位帯でよく粘っていました。

 XXXTENTACIONは年間チャートに“SAD!”が17位、”Moonlight”が84位、“changes”が97位にエントリーしました。

 この3曲の共通点は……「ラジオのポイントが週間50位以内に入っていない」ということです。”changes”に至っては、ジャンル別のラジオチャート(R&B / Hip-Hop Airplay、Rhythmic Songsなど)にも入っておらず、ラジオのポイントがほぼ無かったようです。(昨年の”Look At Me”も同じ)

 

▽× Post Malone feat. Ty Dolla $ign – Psycho

 Post Maloneの“Psycho”が今週チャートから外れました。ピークは1位、チャート滞在は39週でした。そのロングヒットぶりから年間チャートでも6位と好位置に入りました。

 この曲はストリーミングだけでなく、ラジオでも人気だったのですが、興味深かったのは人気が出た系統です。この曲はR&B / Hip-Hop系ラジオでは最高14位でしたが、ポップ系ラジオでは1位になったのです。(ほかリズミック系でも1位)

 Post Maloneの曲は「キャッチー」と評されることがありますが、その「キャッチー」なPost Malone像を確立したのはこの曲かもしれません。(”rockstar”はポップ系ラジオよりもR&B / Hip-Hop系ラジオで人気だった)

 Post Maloneはこの曲以外にも”rockstar”=5位、”Better Now”=13位、“I Fall Apart”=39位が年間チャート入り。アルバムも今年リリースの”Beerbongs & Bentleys”年間3位に入っただけでなく、2016年末にリリースの”Stoney”も年間8位に入りました。

 Drakeと並ぶ今年の主役の1人といえるでしょう。

 

※“Congratulations”が年間10位だった昨年に引き続き、Post Maloneは2年連続で年間チャートのトップ10にランクイン。その他でこれを成し遂げたのはEd Sheeran(Shape of You→Perfect)

 

▽× Lauv – I Like Me Better

 Lauvの“I Like Me Better”が今週チャートから外れました。ピークは27位、チャート滞在は41位でした。このピークとしては異例のロングヒットだと思います。

 このロングヒットを支えたのはラジオでの長いヒットです。特にアダルトポップ系ラジオでは長持ちで、チャートから外れた今週もこの系統では7位に入っています。

 Spotifyではラジオでかかるようになる前からこの曲は人気でしたが、そのラジオ人気に引っ張られる形でピークが過ぎてからも再生数をキープしました。

 そのロングヒットぶりから、週間のピークは27位ながらも年間チャートでは35位にランクインしています。

 Lauvは新シングルとしてJulia Michaelsとの”There’s No Way”をリリースし、今週ポップ系ラジオの39位に入っています。

 

 

今週チャートから外れた曲 (13曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 AJR – Burn the House Down (🗻100位 /⏰1週)

96 Chris Stapleton – Millionaire (🗻96位 /⏰2週)

95 Erich Church – Desperate Man (🗻68位 /⏰15週)

94 Silk City & Dua Lipa – Electricity (🗻94位 /⏰5週)

92 City Girls feat. Cardi B – Twerk (🗻92位 /⏰1週)

91 Lil Wayne feat. Kendrick Lamar – Mona Lisa (🗻2位 /⏰8週)

89 Eminem feat. Joyner Lucas – Lucky You (🗻6位 /⏰12週)

86 Quavo – WORKINME (🗻52位 /⏰15週)

81 Kodak Black – Take One (🗻81位 /⏰1週)

50 QueenBohemian Rhapsody (🗻2位 /44週)

46 XXXTENTACION – Sad!  (🗻1位 /38週)

45 Post Malone feat. Ty Dolla $ign – Psycho (🗻1位 /39週)

44 Lauv – I Like Me Better (🗻27位 /41週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

※数字の調査が遅れた関係上、今週のアルバムチャート発表はトップ10のみです。

2 6ix9ine – DUMMY BOY

 

来週以降の動向など

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Meek Mill feat. Drake – Going Bad

・Lil Baby – Pure Cocaine

・Ski Mask the Slump God feat. Juice WRLD – Nuketown

 

 この週はストリーミングでの人気作品が多数。中でもMeek Millは特に人気で、アルバムチャートでも1位を獲得見込みです。 Meek Millは10曲程度、Lil Babyは4曲程度Hot 100に登場するかも。Ski Mask the Slump Godも“Nuketown”が登場するかも

 どちらにせよ来週はストリーミングの隆盛によって入れ替わりの多いHot 100になる予感です。

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

Hot 100 12/1 見どころ 【Post Malone現象?を起こしたBillie Eilish+クリスマス女王の帰還】

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*1

 今週の見どころはストリーミングの人気によって2年前のシングルが登場したBillie Eilish、そしてクリスマスの女王Mariah CareyのHot 100再登場です!これ以外では見どころが少なめだったので、今週が2019年間チャート集計の最初の週である、などマニアックな視点も盛り込んでいます。

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

・クリスマス到来!Mariah Careyの“All I Want for Christmas Is You”が29位に再登場

・Billie Eilishが2年前にリリースしたシングル“Ocean Eyes”がこのタイミングでHot 100に登場(97位)今年の印象的なリリースによって彼女への注目度が向上し、ストリーミングが増えたことが要因です。昨年のPost Maloneのような現象

・Mumford & Sonsがアルバム1位(チケット戦略の恩恵を受けた)

 

 

・今週のトップ10

―1 Ariana Grande – thank u, next

―2 Travis Scott – SICKO MODE 

―3 Marshmello & Bastille – Happier 

―4 Halsey – Without Me 

△5 Juice WRLD – Lucid Dreams

△6 Panic! At the Disco – High Hopes 

―7 Sheck Wes – Mo Bamba 

▽8 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

△9 Lil Baby & Gunna – Drip Too Hard 

▽10 Kodak Black feat. Travis Scott & Offset – ZEZE 

 

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

 

1~100位までの順位表は↓

 

曲の個別解説

 

☆100 AJR – Burn The House Down

 インディーポップ系兄弟トリオ、AJRの“Burn The House Down”が100位に登場。”I’m Ready”、“Weak”に次いで3曲目のHot 100入り。

 この曲は主にオルタナティブ系ラジオ、アダルトポップ系ラジオなどで人気。AJRのシングルはSpotifyでも人気を集めることも多かったですが、この曲はそうではないです。

 

☆99 Jason Aldean – Girl Like You

 Jason Aldeanのシングル“Girl Like You”が99位に登場。今年のアルバムから3曲目のシングル。Girl”s” Like Youではないです。

 他のカントリー曲と同様、ラジオで人気を集めてのHot 100エントリーです。この曲は今週カントリー系ラジオ17位です。

 

☆98 Ellie Goulding & Diplo feat. Swae Lee – Close To Me

 Ellie Gouldingのシングル“Close To Me”が98位に登場。Ellie GouldingにとってKygoとの”First Time”以来約1年半ぶり、13回目のHot 100登場です。

 リリース時からSpotifyの再生数が一貫して高いことに加え、ここ数週でラジオが伸びたことによってHot 100入りしました。

 

☆97 Billie Eilish – Ocean Eyes

 Billie Eilishの“Ocean Eyes”が97位に登場!この曲のリリースは2年前だったのですが、今年のシングルで印象を残したことにより関連曲への注目度が上がり、過去曲もHot 100に入るほどストリーミングを記録するようになったのです。

 彼女は今週あわせて3曲がHot 100入り。その“Ocean Eyes”ほか、Khalidとの”Lovely”が80位に再登場、“when the party’s over”が59位→52位と順位を上げています。

 ほか彼女の昨年のEP”dont smile at me"に収録されていた ”idontwannabeyouanymore” 、”bellyache”、”Copycat”などもBubbling Under=101位~125位相当に登場しています。来週以降はさらに多くの曲が「発掘」され、Hot 100に登場するかもしれません。

 

 

 この現象は昨年Post Maloneでも起こったものと似ています。シングルが注目を集める → もっとその人の曲を聞きたい! → 過去曲に注目が集まる。 Post Maloneはこの流れで当時は「非シングル」だった”I Fall Apart”という曲がHot 100に登場し、最終的にはラジオにもかかる、というストリーミングがラジオを動かすような現象も起きました。

 これらは過去曲も平等にアクセスができるストリーミングの強みが生きている現象で、新たなヒットの現象として研究のしがいがあると思います。

 また、今年の映画“Bohemian Rhapsody”のヒットでQueenの過去曲がストリーミングで人気を得るなど、外的要因によって過去曲へ注目が向かうケースも今年は発生。このストリーミングの強みである「過去曲も平等にアクセスできる」というポイントを活かせる戦略が今の時代有効かもしれません。

 USのものと比べると規模は小さいですが、日本のあいみょんにも同様の現象が起こっています。(今年の「マリーゴールド」や「今夜このまま」がヒット、それから昨年のアルバム「青春のエキサイトメント」の収録曲の過半数Spotifyのランキング入り)

 

☆92 City Girls feat. Cardi B – Twerk

 Drakeの“In My Feelings”で一部分を歌った(”Two Bad Bitches And We Kissin’ in the Wraith”のところ)女性ラップ・デュオCity Girlsの“Twerk”が92位に登場。City GirlsはHot 100初登場を成し遂げました。 (”In My Feelings”では feat.などの表記になっていない)

 City Girlsはこの週にアルバムもリリース。Apple Musicで一定の人気を集め、アルバムチャートの63位に登場しました。

 

☆81 Kodak Black – Take One

 Kodak Blackの“Take One”が81位に登場。主にSpotifyApple Musicで人気です。この週は新曲リリースが少なかったですが、その中で一番注目を集めていました。

 

△57 Lil Baby – Close Friends

 Lil Babyの“Close Friends”が58位→57位と少しだけ浮上。この曲はLil Baby + Gunnaの2人によるミックステープ”Drip Harder”からの1曲。

 この曲の何が特徴的かというと、「非シングルが生き残っている」ということ。この“Close Friends”はラジオにもかからず、さらには各ストリーミングのプレイリスト(The A-List:Hiphop、もしくはRapCaviar)にも入っていないのですが、それでも人気を保ち、アルバムリリースから少し経過した(今週7週目)でもHot 100に残っています。

 このように「非シングル」がHot 100に残り続けているアーティストは「アルバムで強い」というようなことが言えると思います。

 今週ならばラジオシングル無しながらも3曲がHot 100に残っているMetro Boominがこれに当てはまります。ただし、Metro Boominの3曲は全てRapCaviarに入っており、“Close Friends”のようにプレイリストにも入らずHot 100に残る曲はレアです。

 

△49 XXXTENTACION, Lil Pump feat. Swae Lee & Maluma – Arms Around You

 “Arms Around You”が60位→49位と浮上。今週ビデオがリリースされた効果でストリーミングが伸びました。

 この曲はあまりラジオで再生されていません。XXXTENTACIONは他のラッパーと比べても、以前からあまりラジオかからない傾向にあります。

 

◇29 Mariah Carey – All I Want for Christmas Is You

 Mariah Careyの“All I Want for Chrstmas Is You”が29位に再登場。クリスマスは1ヶ月程度先のことですが、ストリーミングやDLで人気を集め、「女王」がチャートに帰ってきました。

 2012年以降毎年チャートに再登場しているこの曲ですが、いつもの成績と比べてみると……

2018 再登場:12/1 ピーク:?

2017 再登場:12/16 ピーク:10位

2016 再登場:12/17 ピーク:16位

2015 再登場:12/18 ピーク:11位

2014 再登場:12/20 ピーク:35位

2013 再登場:12/21 ピーク:27位

2012 再登場:12/22 ピーク:21位

 

 など、今年の再登場が例年よりも早いことが伺えます。日付を見ると、今年は例年よりも再登場が2週早いように見えますが、チャートの日付調整(参考)の都合上、例年よりも【1週早い】が正解です。*2

 このように例年よりも早い登場=例年よりも勢いがある、ということになり、ピークの更新にも期待がかかります。

 また、Mariah Careyはこの週に自身15枚目のアルバムもリリース。アルバムチャートでは5位でした。“All I Want for Christmas Is You”はこのアルバムには収録されていません。

 今週のアルバム1位はイギリスのフォークロックバンドMumford & Sons。ツアーチケット割引権をアルバムにつけるなどの戦略によって数字を稼いでアルバム1位の座を確保しました。

 アルバム2位はMichael Bublé、アルバム3位はThe Greatest Showmanのカバーアルバムです。今週のアルバム1位~3位はいずれも(そのアルバムからの)Hot 100エントリーがありません。

 

▽8 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

 12月に入ったことによって、今週から「年間チャートにおける集計の年度」が2019年に。2018年の年間チャートも発表されていませんが、2019年の年間チャートの展望をしていこうと思います。

 年間チャート集計最初の週にトップ10に入っていた曲は基本的にその年間チャートに入りますが、時折年間チャート入りを逃す曲もいます。(例外は2013年の“We Are Never Ever Getting Back Together”など、2018年の“Mi Gente”も年間チャートに入るか微妙)

 ここ数週1位→2位→5位→8位と地味に順位を落としている“Girls Like You”はこの調子が続くと2019の年間チャート入りを逃す可能性もありそうです。

 それ以外の今週トップ10入りしている曲は2019の年間チャート入り確実だと思います。(ただしストリーミングの影響が強まり、来年のチャートがさらに入れ替わりが激しくなればこの限りでないかも……?)

 

△6 Panic! At The Disco – High Hopes

 Panic! At The Discoの“High Hopes”が好調をキープ。ラジオ再生数が今週1位になり、Hot 100の順位も8位→6位と伸びました。2006年の”I Write Sins, Not Tragedies”(7位)を上回りキャリア最高位を更新しています。

 現在“Happier”と”High Hopes”の2曲がラジオ首位を争っています。この2曲の共通点は「オルタナティブロック系ラジオ」でかかっているという点。オルタナティブ系ラジオでかかった曲のうち、ラジオ再生数首位を獲得したのは (ここ数年)

 

2013 Macklemore & Ryan Lewis feat. Wanz – Thrift Shop

2013 Lorde – Royals

2013 Avicii – Wake Me Up

2014 Magic! – Rude

2014 Tove Lo – Habits

2016 Lukas Graham – 7 Years

2017 Portugal. The Man – Feel It Still

2017 Imagine Dragons – Thunder

2018 Marshmello & Bastille – Happier

2018 Panic! At The Disco – High Hopes

 

 比較的ポップな曲でもオルタナティブ系ラジオでかかっているようですね。ほか“Something Just Like This”、”Get Lucky”などがクロスオーバーの中では印象的です。*3オルタナティブ系ラジオはそこまで規模が大きくないですが、他のジャンルのラジオと組み合わせることで、ロングヒットにつながります。

 

※ちなみに各ラジオの規模はおおよそ

ポップ系>>カントリー>>アダルトポップ、リズミック、アーバン>アダルトR&Bオルタナティブ、ラテン といった印象です。ほかジャンルのラジオでも人気になると、Hot 100でもロングヒットになる傾向があります。

 

▽× Tiesto & Dzeko feat. Preme & Post Malone – Jackie Chan

 PremeとPost Maloneの楽曲をTiestoとDzekoがリミックスした“Jackie Chan”が今週チャートから外れました。ピークは52位、チャート滞在は19週という成績でした。

 この曲はイギリスで5位・カナダで7位など、世界で広くヒットしていました。Premeはカナダ出身のラッパーです。ラップのリスナーにはあまりリーチせず、ポップスのリスナーに人気だった印象です。

 

▽× YG feat. 2 Chainz, Big Sean & Nicki Minaj – Big Bank

 YGと豪華ゲストによる“Big Bank”が今週チャートから外れました。ピークは16位、滞在は24週でした。YG自身の曲では、My Hitta(19位)を上回りキャリア最高位です。(客演も入れるとJeremihとの”Don’t Tell’em=6位が最高位)

 キャリア最高位を更新するヒットなので十分好成績だった、と評価できます。しかし、以前6ix9ineは「豪華ゲストがいてその順位?」とケチをつけていました。(6ix9ineとNicki Minajの“FEFE”は3位まで到達)

 

 

 ちなみに年間チャートの観点から今週はチャートから外れるにはベストのタイミングです。曲のポイントを一つの年にまとめることができます。例年、年の変わり目にヒットしたが故に、前の年と次の年でポイントが割れて、いずれの年間チャートにも入れない曲がいくつかあります。

 

今週チャートから外れた曲 (9曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Tiesto & Dzeko feat. Preme & Post Malone – Jackie Chan (🗻52位 /⏰19週)

99 Bryce Vine – Drew Barrymore (🗻46位 /⏰14週)

98 Trippie Redd – Toxic Waste (🗻98位 /⏰1週)

97 Lady Gaga – I’ll Never Love Again (🗻36位 /⏰6週)

89 Trippie Redd feat. Kodie Shane – Negative Energy (🗻89位 /⏰1週)

85 Lady Gaga – Always Remember Us This Way (🗻41位 /⏰6週)

79 Imagine Dragons – Bad Liar (🗻79位 /⏰1週)

73 Trippie Redd – Love Scars 3 (🗻73位 /⏰1週)

49 YG feat. 2 Chainz, Big Sean & Nicki Minaj – Big Bank (🗻16位 /24週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Mumford & Sons – Delta 🎫

2 Michael Buble – Love

3 サウンドトラック – The Greatest Showman: Reimagined

5 Mariah Carey – Caution

11 Anderson .Paak – Oxnard

15 Mark Knopfier – Down The Road Wherever

40 Little Mmix – LM5

42 Casting Crowns – Only Jesus

49 Mike WiLL Made-It – Creed Ⅱ: The Album (Soundtrack)

54 The Smashing Pumpkins – Shiny And Oh So Bright, Vol.1

63 City Girls – Girl Code

65 Fleetwood Mac – 50 Years: Don’t Stop

67 Chris CornellChris Cornell (4 CD)

76 Yella Beezy – Ain’t No Goin’ Bacc

112 NEEDTOBREATHE – Acoustic Live, Vol.1

116 Conan Gray – Sunset Season (EP)

117 Jaden Smith – The Sunset Tapes: A Cool Tape Story

123 Nita Strauss – Controlled Chaos

169 Andew McMahon In The Wilderness – Upside Down Flowers

185 Birdman & Jacquees

192 Chris CornellChris Cornell

 

・Anderson .Paak 前作の“Malibu”での79位から大きく飛躍し、アルバムチャートでの自己最高位を更新

 

・Little Mix アメリカ以外のガールズグループ、という点でライバル?ともいえるBLACKPINKの今年のEP、“SQUARE UP”と同じ順位

 

来週以降の動向など

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Billie Eilish – come out and play 

 過去曲にも注目が集まるBillie Eilish。それとは別に新曲“come out and play”も来週Hot 100に入りそうです

 

Zara Larsson – Ruin My Life

 リリース時は注目が薄かったですが、ポップ系ラジオでの再生数が伸びるにつれ、Spotifyなどでも人気に。現在119位相当。

 

・6ix9ine feat. Kanye West & Nicki Minaj – MAMA

 紆余曲折を経てアルバムを火曜日の夜頃リリースした6ix9ine。Kanye West、Nicki Minajを迎えた“MAMA”がDLとストリーミングで高い数字を記録しており、来週のHot 100に登場見込み。アルバムのその他の曲も再来週のHot 100に登場しそう。

 

・JID & J.Cole – Off Deez

 同じく週の途中にリリースされ、ストリーミングで人気を集めたJIDのアルバム。アルバムのうちレーベルの長J. Coleと組んだ “Off Deez”が特に人気です。アルバムには他にもA$AP FergやElla Maiなどが参加。

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

 

 

*1:"Ocean Eyes"のビデオにおけるBillie Eilish

*2:Twitterで最初「2週」と言ってすいません。訂正します

*3:これらはラジオ首位にはなっていないが、ラジオでかなりの再生数を獲得していた

Hot 100 11/24 見どころ 【Panic! At The Disco12年ぶりのトップ10 + 年間チャートラストの週】

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 今週の注目ポイントはPanic! At The Discoの12年ぶりトップ10入り。"High Hopes"がラジオ中心に人気を博し、上位進出を成功させました。また今週は2018年間チャートの最後の週なので、それについても触れていこうと思います。

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

・“High Hopes”が8位に浮上!Panic! At the Disco、12年ぶりのトップ10ヒット!

・”thank u, next”が首位をキープ

・アルバム1位はカントリー界の王子Kane Brown

・登場時は順位が高かった、”No Brainer”や”Killshot”が短い滞在でチャートを後に

・Taylor Swiftの”Delicate”が外れる。週のピークは12位だったものの、長持ち(35集滞在)だったことから、”reputation”からの最大のヒットかも

・”Happier”がラジオ1位に、“Girls Like You”の連続ラジオ1位を止める

 

・今週のトップ10

―1 Ariana Grande – thank u, next 

△2 Travis Scott – SICKO MODE 

△3 Marshmello & Bastille – Happier 

△4 Halsey – Without Me 

▽5 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

▽6 Juice WRLD – Lucid Dreams

△7 Sheck Wes – Mo Bamba 

△8 Panic! At The Disco – High Hopes 

▽9 Kodak Black feat. Travis Scott & Offset – ZEZE

▽10 Lil Baby & Gunna – Drip Too Hard 

 

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

 

1~100位までの順位表は↓

 

曲の個別解説

☆96 Chris Stapleton – Millionaire

 Chris Stapletonの“Millionaire”が96位に登場。2002年にリリースされたKevin WelchというSSWの”Millionaire”という曲のカバーです。バックボーカルにはChris Stapletonの妻が参加しています。約1年前にリリースされたアルバムのファーストシングルが今のタイミングでカントリー系ラジオを上昇し、Hot 100に到達しました。

 ほかにもKip Mooreの“Last Shot”が95位、Dustin Lynchの”Goog Girl”が93位、Thomas Rhettの“Sixteen”が91位など、カントリー系ラジオで上昇中の曲が今週多くHot 100に登場しました。

 

☆79 Imagine Dragons – Bad Liar

 Imagine Dragonsの“Bad Liar”が79位に登場。アルバムリリースのタイミングに合わせてシングルとして一部でプロモーションされていた曲です。(例:SpotifyのプレイリストNew Music Fridayに入るなど) Spotifyやダウンロードでポイントを稼ぎ、Hot 100入りを成し遂げました。まだラジオではあまりかかっていません。

 アルバムチャートでは2位に。昨年の前作と同様にiTunesで1位に立っていたものの、アルバム1位を獲得出来ませんでした。 

 

☆55 Trippie Redd feat. Juice WRLD – 1400 / 999 Freestyle

 今週ストリーミングで一番人気だったのはTrippie Reddのアルバム。純セールスは1.1万のみながらも、ストリーミングで相当を7.2万「売り上げ」、アルバムチャートの3位に入っています。Trippie Reddにとってキャリア最高位。

 シングル単位では、52位に浮上した先行曲“Topanga”、55位に新登場したJuice WRLDとの”1444 / 900 Freestyle”など計5曲がHot 100入りしています。ほか5曲がBubbling Under=101位~125位のチャートに入っています。

 

☆44 Juice WRLD – Armed And Dangerous

 今年大きな存在感を発揮したJuice WRLDの新曲、“Armed And Dangerous”が44位に登場。主にストリーミングでポイントを稼ぎました。

 Juice WRLDは“Lucid Dreams”が年間チャートでかなり高い順位に入りそう。年間12位前後ぐらいでしょうか?あとは”All Girls Are The Same”も年間チャートに入るかどうかの当落線上にいます。

 

△38 Dan + Shay – Speechless

 カントリーデュオDan + Shayの“Speechless”が38位へ浮上。彼らにとっての2曲目のトップ40に。カントリー系ラジオでの好調に加え、ストリーミングのポイントも優秀。現在カントリー曲としては唯一Apple Musicのトップ100に名を連ねています。

 彼らの1個前のシングル、“Tequila”もロングヒット中。ポップ系、アダルトポップ系などに人気が飛火したことが大きな理由です。今週36週目の滞在ながらも43位→36位と浮上し、驚異の粘りを見せています。

 

△37 Flipp Dinero – Leave Me Alone

 Flipp Dineroの“Leave Me Alone”が37位へ浮上。これが初のHot 100エントリーでしたが、トップ40まで到達しました。リズミックやアーバンといったラップ系統のラジオや、ストリーミング(Apple MusicとSpotifyの両方)で特に好調です。 

 

△28 Kane Brown – Lose It

 カントリー界の若手シンガー、Kane Brownがキャリア初のアルバム1位を獲得。アルバム購入でコンサートチケットが割引になる戦略の効果もあって、多くのセールスを記録しました。アルバムの総合売り上げ12.4万のうち、10.5万が純セールスによるものでした。

 そのアルバムの効果でシングル“Lose It”のストリーミングやラジオ等の数字が上向き、53位→28位と大きく順位を上げました。

 Kane Brownはカントリー界でやや珍しいタイプの歌手で、自身を「自分は複数の血を引いているし、タトゥーも入れている」点でほかと違うとしています。彼はJustin Bieberのキャリアを参考にしているそうです。 

 

 

☆16 XXXTENTACION – BAD!

 XXXTENTACIONの“BAD!” が16位に登場。ストリーミングで上位(6位)に入っただけでなく、DLでも12位と高水準の成績を記録しています。

 この“BAD!”はXXXTENTACIONの3枚目のアルバム”Skins”からの1曲。このアルバムは今年の12/7リリース予定。10曲入りで、20分弱という構成が予想されています。

 また、彼がLil Peepとタッグを組んだ“Falling Down”は今週72位です。今週アルバムチャート4位に登場したLil Peepのアルバムに採用された(ボートラ扱いですが)こともあり、順位を少し上げました。この曲はリズミック系のほか、オルタナティブロック系のラジオでもかかっているようです。

 

△8 Panic! At the Disco – High Hopes

 ラジオでの再生数を猛烈に上げている“High Hopes”がついにトップ10入り!Panic! At the Discoにとって”I Write Sins Not Tragidies”以来12年ぶりのトップ10入りです。

 12年ぶりというとかなり久しぶりのトップ10になりますね。歴代で最も長い「○○年ぶりのトップ10シングル」という曲を成し遂げたのはブルース歌手のDobie Greyでその差は30年でした。(1973年の”Drift Away” 2003年の”Drift Away” 後者はUncle Krackerによるリメイク版 *1

 ラジオでの絶好調に加え、ストリーミングでも一定の人気があります。今年6月のアルバムリリース時にはSpotifyで収録曲全てがランキング圏内、しかも100位以内に登場。

 今年アメリカのSpotifyでアルバム全曲がランキング圏内に入ったロック系統のアクトはPanic! At The DiscoとTwenty One Pilotsだけだったので、Panic! At The Discoのストリーミング人気がそれだけ「珍しい」ということがわかります

 ヒットの主な要因はラジオの好調ですが、それを下支えした、ロックとしては珍しいストリーミングでの人気も見逃せない要因の1つだと思います。

 

※ 上記の2組以外だと、Arctic Monkeysは収録曲の半分以上をSpotifyランキング圏内に送り込んでいました。バンドでストリーミング人気があったのはこの3組ぐらいですかね……

 

△3 Marshmello & Bastille – Happier

 MarshmelloとBastilleの“Happier”が今週3位。ここ数週グングン順位を上げて首位に接近中です。

 その好調を支えているのはラジオ。ポップスなど従来Marshmelloが得意としてきた系統に加え、Bastille効果でオルタナティブロック系ラジオでも人気。今週、この曲のラジオ再生数が1位となり、“Girls Like You”の連続ラジオ1位(16週)をストップしました。

 この“Happier”、今週4位の”Without Me”が次の1位有力候補と思われます。今週2位の“SICKO MODE”にも可能性はありますが、”Happier”、“Without Me”ほどの勢いはありません。

 1位は先週に引き続き”thank u, next"です。少し前まで1位だった”Girls Like You"は今週5位。

 

※“Girls Like You”による16週ラジオ1位は歴代2番目に長い記録でした。2010年代では最長。この曲自体のラジオ再生数は飛び抜けて高いわけではないですが、他の曲の再生数が高くなかったため、ラジオ1位が長く続きました。

 

1位 Goo Goo Dolls – Iris(18週)=1998年

2位 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You =2018年、Mariah Carey – We Belong Together =2005年、No Doubt – Don’t Speak =1997-1998年 (16週)

 

 

▽× Eminem – Killshot

 Eminemの“Killshot”が今週チャート圏外に。登場時は3位でしたが、チャート滞在はわずか8週でした。登場時はYouTubeで1週間に5010万再生(アメリカのみの再生数・観測史上最多)など凄まじい注目を集めていました。しかし、その後すぐに再生数が落ちていってしまい、最終的に短い滞在でチャートを後にすることとなりました。

 この曲は「ディスに対するアンサー」が主な目的で、聞き馴染むことを重視していなかったことが再生数が落ちた理由の1つでは、と考えています。またラジオもこの曲をほとんどかけなかったこともチャートで順位を落とした要因です。 

 この曲に限らず「曲が注目を集める」ということと、「曲がヒットする」ということは微妙に違うことで、チャートの登場時に高い注目を集めてもその後それが続くとは限らないので、登場時だけでなく「その後」を見ていくことが大切だと私は思いました。ストリーミングの影響で新曲への食付きが強くなったことから、「注目度」と「ヒット」の分離が進む昨今ではこのことを意識しながらチャートを見ると面白いと思います。

 また、今週はDJ Khaledの”No Brainer”も圏外に。この曲は“Killshot”とは違い、ラジオでかかっていましたが、ピークが高いながらも思ったより短いチャート滞在だった、という点は共通しています。(ピーク5位、チャート滞在15週)

 他にはCalvin Harrisの“Promises”がピーク65位、滞在12週という成績でチャートを後に。先週7曲がHot 100に入っていたMetro Boominは、4曲がチャートから外れ、3曲がHot 100に残りました。ストリーミングで人気のアルバムでも2週目は全滅というケースも多いので、3曲はよく残った部類かと思います。

 

▽× Taylor Swift – Delicate

 Taylor Swiftの“Delicate”が今週チャートから外れました。ピークは12位ながらも、チャート滞在35週とロングヒットでした。最終的なヒット度において、”reputation”の中で一番のヒットかもしれません。(年間チャートの成績を比較すると分かりやすいと思います。昨年の“Look What You Made Me Do”は年間39位でした。 ”Delicate”が入る2018年の年間チャートは来月発表予定……)

 それまでのシングルとは違い、落ち着いた作風のシングルであったことが功を奏し、アダルト系ラジオの2系統(アダルトポップと、アダルトコンテンポラリー)で1位を獲得しました。”reputation”からのシングルでこの系統を制するのは初。この幅広いシングルがロングヒットにつながり、最終的に今までで一番のヒットになったかもしれません。

 このヒットは今後のテイラーのキャリアの歩み方にヒントを与えるかもしれませんね

 

▽× Selena Gomez – Back To You

  Selena Gomezの“Back To You”が今週チャートから外れました。ピークは18位、チャート滞在は26週という成績でした。

 昨年の“Wolves”は23週滞在、”Bad Liar”は14週滞在だったので、それと比べると少し「長持ち」の曲だったといえます。ピークはそこまで高くないですが、上位にいる期間が長かったので、年間チャートの上半分(=50位以上)に入るのではないでしょうか。

 

今週チャートから外れた曲 (12曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Metro Boomin feat. Travis Scott & Young Thug – Up To Something (🗻100位 /⏰1週)

99 Takeoff – Casper (🗻99位 /⏰1週)

98 Eminem – Killshot (🗻3位 /⏰8週)

96 Old Dominion – Hotel Key (🗻48位 /⏰19週)

94 DJ Khaled feat. Justin Bieber, Chance the Rapper & Quavo – No Brainer (🗻5位 /⏰15週)

88 Calvin Harris & Sam Smith – Promises (🗻65位 /⏰12週)

79 Metro Boomin feat. Travis Scott, Kodak Black & 21 Savage – No More (🗻79位 /⏰1週)

72 Metro Boomin feat. Swae Lee & Travis Scott – Dreamcatcher (🗻72位 /⏰1週)

68 Takeoff – Last Memory (🗻54位 /⏰2週)

62 Metro Boomin feat. Travis Scott - Overdue (🗻62位 /⏰1週)

49 Taylor Swift – Delicate (🗻12位 /35週)

47 Selena Gomez – Back To You (🗻18位 /26週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Kane Brown – Experiment 🎫

2 Imagine Dragons – Origins

3 Trippie Redd – A Love Letter To You 3

4 Lil Peep – Come Over When You’re Sober, Part 2 👕

6 The BeatlesThe Beatles [White Album] (リイシュー、再登場)

12 Muse – Simulation Theory

15 Jon Bellion – Glory Sound Prep

17 Lil Durk – Signed To The Streets 3

29 Tee Grizzley – Still My Moment

43 Crowder – I Know A Ghost

50 Sarah Brightman – Hymn

58 The Piano Guys – Limitless

78 The Revivalists – Take Good Care

80 Various Artists – Cities 97.1 Sampler 30: The Final Chapter

89 Architects – Holy Hell

103 Sabrina Carpenter – Singular: Act I

105 Train – Greatest Hits

137 Emery – Eve

148 I Don’t Know How But They Found Me – 1981 Extended Play

153 Steve Aoki – Neon Future Ⅲ

154 All That Remains – Victim Of The New Disease

191 Smino - NOIR

 

 

来週以降の動向など

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Billie Eilish – Ocean Eyes

・Billie Eilish – idontwannabeyouanymore

 新曲の好調などで、多くの人がBillie Eilishの存在に「気づき」、過去曲を再発掘中。SpotifyApple Music両方のストリーミングで昨年のEP、“Don’t Smile At Me”の楽曲が再浮上中。上記の2曲は今週Bubbling Under(101位~125位相当のチャート)入りも果たしています。 (”Ocean~“が111位、”idont~”が118位) これらの曲がそのうちHot 100圏内まで到達し、昨年のPost Maloneのような現象を起こすかもしれません。

 Billie EilishのEP、”Don't Smile At Me"は今週アルバムチャート滞在47週目にして、ピークを更新しています(36位)

 

・Ava Max – Sweet but Psycho

 北欧を中心に旋風を巻き起こしている“Sweet but Psycho”がアメリカでも浮上中!今週115位相当と少しずつHot 100に近づいています。主にSpotifyで人気。

 その明るいポップセンスと風貌からLady Gagaになぞらえる意見もあるようです。Jason Derulo、Viceと組んだ“Make Up”ではしっとりとしたヴァースもこなし、器用さを見せています。

 北欧を中心に!というとAva Maxは北欧出身の歌手なのか?と思うかもしれませんが、彼女はアメリカ出身シンガーです。Rita OraやDua Lipaと同じコソボにルーツを持っているようです。

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

*1:リメイクって本人は関与してないじゃんか!これはノーカウント!という捉え方をするならば、Paul McCartneyの29年間が最長 1986年の“Spies Like Us~2015年の”FourFiveSeconds”

”thank u, next”関連記録まとめ 【祝・Hot 100首位】

 “thank u, next”で今週のUSシングルチャートで1位を獲得したAriana Grande。意外かもしれませんが、初のUSシングル1位なのです。この”thank u, next”でいくつかチャート上で興味深い記録を残したので、その記録をまとめてみようと思います。

 

・Hot 100(USシングル)

 

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 Ariana Grandeにとって1位デビューを達成!今までキャリア通算10曲のトップ10を記録していたAriana Grandeですが、シングル1位は獲得できずにいました。

 今年4月にリリースされたシングル、”no tears left to cry”では本気で1位を狙いに行く姿勢が伺えました。ダウンロードをできるだけ増やしてチャート順位を伸ばそうと、リリース時からいきなりiTunesで0.69$値引きを敢行しましたが、ラップ2曲(“Nice For What”、”God’s Plan”)に及ばず結局3位デビューに。その後も3位がピークのままで、シングル首位を獲得できていませんでした。

 このように、ヒット(トップ10)を連発している割に首位が取れない、のような背景からAriana GrandeにとってHot 100首位獲得は悲願でした。それを今回のシングル ”thank u, next”でついに達成することが出来たのです!

 この曲は土曜日の夜あたりにリリースされ、チャートの集計期間が金曜日~木曜日である都合上、他の曲よりも若干短かった(約2日分短い)のですが、その期間に高いストリーミング・ダウンロードを記録し、見事に1位を獲得しました。

 現在も他の曲の追随を許さない圧倒的なポイントをキープしており、もう何週かはHot 100首位に居座りそうです。ライバルは現在伸びてきている“Happier”(今週4位)、”Without Me”(今週6位)あたりでしょうか。

 

 今年の曲の中では、3番目の女性によるシングル首位獲得に。(Beyoncéも最初Ed Sheeranの“Perfect”の客演としてビルボードに登録されていたが、Ed Sheeranソロバージョンのほうの人気があると判定され、後にEd Sheeranソロ曲としてチャートに登録された)

 その2曲、つまりCamila Cabelloの“Havana”、Cardi Bの”I Like It”はいずれも客演がいるので、今回の”thank u, next”は今年初の女性「のみ」=客演無し でのシングル1位ということになります。また、“Havana”、”I Like It”はいずれも1週しか1位に立っていなかったので、来週も”thank u, next”がシングル首位をキープすれば、今年初の「女性による複数週Hot 100支配」ということにもなります。

 

 ちなみに今年は現段階で女性がメインの曲Hot 100首位が少なく……各年の女性メインの曲の累計Hot 100首位週数を見ていくと

2018:計3週 (現在46週目)

2017:計6週 (Look What You Made Me Do、Bodak Yellow)

2016:計16週 (Hello、Work、Cheap Thrills)

2015:計10週 (Blank Space、Bad Blood、Hello)

2014:計28週 (Dark Horse、Fancy、Shake It Off、All About That Bass、Blank Space)

 

 となっており、ここ2年女性で女性シンガーがHot 100首位を取ることがレアになっていることがわかります。

 また、今年は途中にラップ曲が34週でHot 100を支配し続ける一方、ポップスはわずか13週(“Perfect”が4週、”Havana”が1週、“Girls Like You”が7週、今回の”thank u, next”が1週)しかHot 100の首位を取れておらず、「女性の」「ポップス曲」で現在アメリカのシングル1位を取ることがいかに珍しいか、が分かるかと思います。

 その珍しい1位、かつ当人にとって悲願の1位だったことが重なり、かなり重要なシングル1位だと私は考えています。

 

 これ以外にも歴代32回目のHot 100首位デビュー、など様々な記録を達成しており、それらはビルボードの記事にまとめられています。

 

Spotifyでの記録

 この曲はSpotifyでも様々な記録を残しました。際立つのは「女性による曲で1日の再生数記録を更新」、「アメリカにおけるポップスの再生数記録を更新」、そして「史上最速でのSpotify1億再生突破」です。

 以下が世界合計、アメリカそれぞれでの1日の再生数ランキングです。(参考:https://kworb.net/spotify

 

☆世界

ピーク再生
1 XXXTENTACION - SAD! 10,415,088
2 Ed Sheeran - Shape of You 9,878,194
3 Drake - In My Feelings 9,847,333
4 Ariana Grande - thank u, next 9,606,415
5 Drake - Nonstop 9,298,297
6 Drake - Survival 8,611,591
7 Drake - God's Plan 8,553,009
8 Luis Fonsi - Despacito - Remix 8,505,463
9 Mariah Carey - All I Want for Christmas Is You 8,069,105
10 Taylor Swift - Look What You Made Me Do 7,908,492

 

アメリ

ピーク再生
1 Drake - Nonstop 5,749,019
2 Drake - Survival 5,219,711
3 Drake - Emotionless 4,842,941
4 Drake - In My Feelings 4,805,299
5 Drake - God's Plan 4,739,798
6 Drake - Elevate 4,686,139
7 Lil Wayne feat. Kendrcik Lamar - Mona Lisa 4,444,027
8 XXXTENTACION - SAD! 4,437,612
9 Travis Scott - STARGAZING 4,244,308
10 J. Cole - KOD 4,233,070
11 Lil Wayne feat. XXXTENTACION - Don't Cry 4,213,664
12 Ariana Grande - thank u, next 4,190,968
13 Drake - 8 Out Of 10 4,170,547
14 Travis Scott - SICKO MODE 4,129,691
15 Kendrick Lamar - HUMBLE. 4,060,034
16 Drake - I'm Upset 3,945,109
17 Drake - Mob Ties 3,859,100
18 Taylor Swift - Look What You Made Me Do 3,828,478
19 Drake feat. Jay-Z - Talk Up 3,823,354
20 Post Malone - Paranoid 3,694,438

 

 この表から、世界では“All I Want for Christmas Is You”が、アメリカでは”Look What You Made Me Do”が女性として最も多い1日の再生数記録を持っていましたが、”thank u, next”はこれらの再生数を超えて、記録を更新しています。*1

 また、アメリカではポップス史上最高の1日再生数を記録しています。世界合計の再生数では“Shape Of You”に及ばず、ポップスとしての再生数記録は更新できず。

 その他、週間のデータでも世界、アメリカの両方で女性としての再生数記録を更新しています。

 

 このように高い再生数を連日キープした結果、史上最速でのSpotify1億再生突破を記録したようです。(ソース:@Chartdata)

 

 

 歴代に1日の再生数が高かった曲は、①次第に浸透してだんだん再生数が伸びる(“Despacito”など) か、②リリース自体が注目を集め、アルバム単位で消費される(Drakeなど) というパターンが多く見られます。①はポップス曲に、②はラップ曲に多く見られる現象なのですが、今回のAriana Grandeの場合は、リリース自体が注目を集めた上に、その後もあまり再生数が落ちなかったので、史上最速での1億再生突破を成し遂げたのでは、と思っています。

 アルバム再生だと人気曲がバラけてしまいますが、今回の”thank u, next”はシングル単位のリリースで、再生数が曲ごとにバラけなかった、ということも理由の1つでしょうか。

 

Apple Musicでの記録

 こちらでも1位を獲得。グローバル、アメリカ、イギリスで1位に。リリース後、現在に至るまでこの3つでは1位をキープし続けています。特にアメリカのApple Musicでの1位はかなり珍しい出来事と考えています。

 現在アメリカのストリーミング環境ではヒップホップ・R&B人気がかなり高く、Apple Musicではさらにその傾向が強く表れています(ローンチ間もない時期にDrakeやFrank Oceanの独占配信があったことが理由と表れる)

 例えば今日(11/15)のApple Musicアメリカのランキングトップ100のうち、ヒップホップ・R&B「以外」の曲はわずか10曲しかランクインしていません。(thank u, next、Without Me、MIA、Happier、breathin、Taki Taki、Eastside、Shallow、God is a woman、Speechless)*2

 このようなポップスへの注目が薄い環境での1位獲得は大変意義のあるものだと思います。様々な層がアリアナに注目している、ということが伺えます。

※アプリ内のランキングを参考にしています

 

YouTubeでの記録

 ビデオが無いことから、グローバル順位では9位でした。ビデオができればもっと盛り上がるかもしれませんね。(あとはSpotifyApple Musicと違い、英語圏の比率が低いことも理由かもしれません。SpotifyApple Musicはアメリカの再生規模が一番多いですが、YouTubeはそうではないようです 参考:https://kworb.net/youtube/insights/

 しかしUSでは再生数1位を獲得しています

 

 

・ダウンロードでの記録

 集計期間がやや短いですが、今年9番目に多い8.8万のダウンロードを記録。年初の“Perfect”、Drakeの”God’s Plan”と“In My Feelings”がこれよりも高いダウンロードを記録していました。ダウンロードでも上々の成績を叩き出しましたが、飛び抜けて良いというわけでもないです。

 ※さっき貼ったビルボードの記事にDL数が載っています

 

・その他の記録

 アメリカ以外の主要国でのシングルチャートではどのような感じでしょうか?現在の各国のピーク順位を見ていきます。

 

イギリス:1位

オーストラリア:2位

カナダ:1位

ドイツ:25位

日本:31位

 

英語圏でのインパクトが絶大、非英語圏でも一定の成績を収めているという印象です。

 

ほか、チャート以外の面では、音楽批評メディアPitchforkもこの曲をBest New Trackにしています。Pitchforkは過去にも“Problem”、“Break Free”の2曲をBest New Track認定していました。

 

 

*1:今年のクリスマスにMariah CareyがAriana Grandeを抜き返すか、そこそこ注目ポイントですね。そういえばデビュー当初、Ariana Grandeはよくリトル・マライアと呼ばれていましたね

*2:ジャンル分けはビルボード準拠。ヒップホップの中にはポップ寄りの曲もある “Sunflower”など