チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

6/2 リリースの新曲の初動を観察

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初動を観察します。

 

Spotify Daily 6/2 

1 Kendrick Lamar HUMBLE.
2 Luis Fonsi & Daddy Yankee feat. Justin Bieber Despacito
3 DJ Khaled feat. Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper & Lil Wayne I'm the One
4 Lil Uzi Vert XO TOUR Llif3
5 Post Malone feat. Quavo Congratulations
6 Future Mask Off
7 Kendrick Lamar DNA.
8 French Montana feat. Swae Lee Unforgettable
9 Logic feat. Alessia Cara & Khalid 1-800-273-8255
10 Khalid Location

 

※15 Halsey Now or Never
36 Major Lazer feat. Camila Cabello, Travis Scott & Quavo Know No Better
50 Fifth Harmony feat. Gucci Mane Down
53 2 Chainz feat. Travis Scott "4 AM"
※56 Halsey feat. Lauren Jauregui Strangers
62 Halsey Bad At Love
66 Lorde Perfect Places
88 Meek Mill feat. Chris Brown & Ty Doll $ign Whatever You Need
93 Julia Michaels Uh Huh
94 Halsey Alone
※105 Halsey Eyes Closed
120 Arcade Fire Everything Now
138 PARTYNEXTDOOR Rendezvous
144 Foo Fighters Run
166 alt-J Deadcrush
169 Halsey 100 Letters
172 Halsey Heaven In Hidding
187 Halsey feat. Cashmere Cat Hopeless
194 Yo Gotti, Mike Will Made-It feat. Nicki Minaj Rake It Up

★トップ10は参考までに載せていますが、太字以外は新曲ではないです。

※新曲ではないですが、補足として載せています

 

表で最も目立つのは今週アルバムHopeless Fountain KingdomをリリースしたHalsey。全16曲のうち8曲がSpotifyデイリー200位圏内に。172位のHeaven In Hiddingはデラックス版のみ収録。新リリースの中で一番人気はBad At Love。アルバムで一番人気はNow or Never。

 

そしてもう一つのポイントはFifth Harmony関連。Gucci Maneを迎えたDownをリリース。4人体制になってからは初のリリース。Work From Homeに引き続きプロデューサーにはDallasKを起用し、R&B~ヒップホップ成分を含んだ1曲。客演Gucci Maneのパートは他のメンバーとのパートとはトラックが変わっていて、Gucci Maneの曲としても聞ける?要素があるかな、とも感じました。以前から引き続き、ストリーミングとの相性は良さそうです。ダウンロードも好調のようで、ストリーミング+ダウンロードでの数字で最初の週からHot 100で高めな順位で登場しそう。ちなみにWork From Homeは12位デビューでした。

またメンバーのLauren JaureguiはHalseyのアルバムの2番人気の曲Strangersで務めていて、別の場所でも活躍しています。

そのFifth Harmonyを脱退したCamila Cabelloも今週曲をリリース。客演ですが。Major Lazer とCamila、Travis ScottとQuavoが組んだKnow No Betterが36位。今週新リリースの曲の中では今のところ一番注目度が高いです。この曲を含む5曲のEPをが今週リリースされました。

 

その他のポイント。2 ChainzとTravis Scottの4 AMは2 Chainzが2週間後にリリース予定のアルバムに収録される曲。Julia MichaelsのUh-Huhは現在Hot 100で11位のIssuesの次のシングル。Issuesに引き続き躍進なるか。Alt-Jは今週アルバムをリリース。彼らは過去に一回だけHot 100入りの経験が。Foo Fightersはストリーミングではそこまで数字を稼いでいないものの、ダウンロード↓参照、そしてロック系ラジオでの数字の伸びが期待できるのでHot 100に入るかもしれません。

 

iTunes 6/2の新曲

3 Fifth Harmony feat. Gucci Mane Down
13 Jake Paul feat. Team 10 It's Everyday Bro
14 Foo Fighters  Run
35 Lorde Perfect Places
49 Major Lazer feat. Camila Cabello, Travis Scott & Quavo Know No Better
50 Meek Mill feat. Chris Brown & Ty Dolla $ign Whatever You Need
56 2 Chainz feat. Travis Scott "4 AM"
69 Yo Gotti & Mike Will Made-It feat. Nicki Minaj Rake It Up
82 Arcade Fure Everything Now
87 Ice Cube Only One Me
100 Halsey Bad At Love

 

Linkin Park のHeavyをチャート観点から評価

通常の更新で、Linkin ParkのHeavyについて書いていたらやたらと長くなってしまったので、個別記事にします。このHeavy、そしてアルバムOne More Lightを主にチャート面から考えるという記事です。

↓通常の更新

 


この成績はもろ手を挙げて喜べるかというと、微妙。その理由は今回のアルバムのコンセプトにあります。以前のアルバムに無いほど今回のアルバムはポップ。デビューアルバムから17年のベテランが7枚目のアルバムで大胆なモデルチェンジを行う勇気は凄いと思います。実際、これは痛みを伴う改革で、Linkin Parkが元々支持を得ていたRock系ラジオでの支持を失い(HeavyはRock系ラジオ44位、前アルバムのUntil It’s GoneはRock系ラジオ16位かつ、Mainstream Rock系*1ラジオでは1位、Heavyは圏外)、Pop系ラジオで16位と躍進しました。Pop系ラジオで20位以上に入るのは約10年ぶりのことです。

しかし、Hot 100で50位 / Pop系ラジオで16位には不足感も感じます。まず制作陣との比較から行きます。この曲の客演はKiiara、ライター陣はJustin BieberのSorryなどでおなじみのJustin Tranter+Julia Michaelsです。実は、この2組は他の曲でより高い数字を出しているのです。

まずKiiara、昨年Goldでブレイクした彼女ですが、そのGoldはHot 100では13位でPop系ラジオではなんと5位まで到達しています。個人的にこのHeavyとKiiaraの相性は微妙だと思っています。その理由Kiiaraの志向スタイルにあって、Kiiaraは代表曲Goldや最近のWhippin’では歌い上げるというよりもトラップにも似た囁くようなオルタナティブな歌唱スタイルに特徴があります。”憂鬱なエレクトロポップ”とも評されることもあるようです。しかし、このHeavyのKiiaraパートはかなり歌い上げるような歌唱スタイルなので相性はどうなのかな、と思っていましす…Kiiaraの新境地というと聞こえは良いですが、もう少し適材がいたような気がします。

そしてJustin Tranter+Julia Michaelsについて。このコンビはソングライターとしてJustin BieberのSorry(ピーク1位)、Selena GomezのGood For You(ピーク5位)などのヒットに貢献してきました。いくら知名度のあるLinkin ParkといえどもJustin Bieber、Selena Gomezほどの人気は無いので、そこと比べるのは酷です。しかし、今回の似たような制作陣によるJulia Michaelsが歌うIssues(今週11位。ピークも11位 Pop系ラジオでは7位)との比較は避けられない気がします。Julia Michaelsは裏方として2015年終盤から大きな存在感を発揮していましたが、歌手として表に出るのはこの曲がほぼ初。そのデビューシンガーをもここまで引き上げるポテンシャルがこのJustin Tranter + Julia Michaelsのライター陣にはあるということがこの曲で証明された、と言って良いと思います。インスタ女王Selena Gomezが紹介するなど複合的な理由もありますが。↓参考

もう1回このHeavyの成績を振り返ります。Hot 100で50位、かつPop系ラジオで16位。制作陣Kiiara、Justin Tranter + Julia Michaelsの成績を下回っているので、彼(彼女)らのポテンシャルを考慮するとチャートでもう少し上を目指せたかもしれません。まだ伸びしろは無くはないですが、大きくは無いと思います。

さらには過去の成績と比べてもやや物足りないかもしれません。2000年台はロック~ラップスタイルを志し、ヒットを連発しIn the EndをはじめとしてHot 100、Pop系ラジオでいずれもトップ10を3曲記録しました。ロック~ラップスタイルでもHot 100上位を狙えたのに、今回のポップでその成績に届かないのか…という感じもありますかね……

 

ここまでこのチャート成績をネガティブに捉えてきましたが、新しいスタイルでもアルバム1位を獲得したという点は見事(今年唯一のロックミュージシャンのアルバム1位)で、Hot 100でも悪くないところまで来たという点、前アルバムのチャート的な不調を克服したという点は見事で、もう少し上を目指せた感はあるものの、総合的に鑑みるとチャート的には及第点でしょうか……!!

本人曰く、「今回のアルバムを”セルアウト”と言った奴には口をメッタ刺しにしてグチャグチャにしてやる」だそう。

”セルアウト”というと聞こえが悪いですが、要は彼らは今回のアルバムで”時代への順応”を試みたのだと思います。その”順応”がポップへの方向転換だったのでしょうね。チャート上でそれに対するリアクションは、上でも言った通り及第点だと思います。

 

ちなみに評論家からの意見は……… 


 

*1:ハードロック系

Billboard Hot 100 6/10 見どころ 【チャートにおける美しすぎる○○とは……?】

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こんばんは。かなりマニアックな話なのですが、今回はチャートにおける美しすぎる○○を長々と語っています。その曲が今週美しいままチャートの外へ……

 The Voiceの音源って🍎に無いんですね。Spotifyも同じくみたいです。

 

77 Hailee Steinfeld – Most Girls (New)

Hailee SteinfeldのMost Girlsが77位で登場。彼女のデビューEPでは全4曲*1Justin Tranter+Julia Michaelsがライティング、StarvingではZedd+Grey、そして今回はRyan Tedderがプロデュースの1曲になっています。多様なプロデューサーと曲を作っている彼女ですが、今後はどのような音楽キャリアを形成するでしょうか。今週ポップ系ラジオチャート40位で登場。

 

67 Katy Perry feat. Migos – Bon Appétit (↓)

Katy PerryのBon Appétitが今週67位。SNLでの前衛的なパフォーマンス、今年Solo DanceでブレイクしたMartin Jensenによるリミックスのリリースなど活発なプロモーションを行ったものの、メインのシングルはSwish Swishに移行。今後のラジオの伸びが期待できないので、今週86位のChained to the Rhythmと共に緩やかな下降線を辿りそう。今後のシングル、アルバムの動向を見守りたいです。

 

50 Linkin Park feat. Kiiara – Heavy (↑)

今週アルバム1位を記録したLinkin Park。これで6枚目の1位アルバム。アルバム1位を取り逃した前作The Hunting Partyのリベンジを達成。(売り上げ数で見るとほぼ同規模)そのアルバムからの代表曲Heavyが今週50位でピークを更新しました。前作ではHot 100に入った曲が1曲も無かったので、この点でも前作のリベンジを達成したと言えます。※ここからいろいろ語りますが、長すぎたので個別記事にしました↓

 

 

47 Camila Cabello – Crying in The Club (New)

元Fifth Harmony、Camila Cabelloのソロデビュー曲Crying in The Clubが47位で登場。Sia、Benny Blanco、Cashmere Catなど制作の力作シングル。客演も含めてソロ名義の曲では全てソングライトのクレジットに名前が載っているCamila。ソロとなったからにはやりたいことをやっていく意気込みを感じます。アルバムは9月の予定のようです。ちなみに今週Major Lazer feat. Camila Cabello, Travis Scott & QuavoのKnow No Betterをリリース。Travis Scott+Quavoの名コンビとCamila Cabelloの相性はどんな感じなのでしょうか。※もう公開されています。

 

46 Katy Perry feat. Nicki Minaj – Swish Swish (New)

Katy Perryの新アルバムWitnessから3曲めのシングル、Swish Swishが46位で登場。客演Nicki Minajで、プロデューサーがイギリスで2曲の1位(と1曲の2位)を獲得してきたDuck Dumont。今後のメインシングルはこのSwish Swishのようで、既にポップ系ラジオチャートで38位。巻き返しが期待されますが果たして…?

Katy PerryとNicki Minajが表向きに組んで曲をリリースするのは初ですが、2014年にもKaty PerryがNicki Minaj(とAriana Grande)のGet on Your Kneesのソングライトに参加*2し、リリックで“I’m on My Katy Peery”と言っていました。

ちなみにKaty Perry”公式”Bokete(大喜利アプリ)というプロモーションが先日発表されました。普段いわゆる”洋楽”に接点の無い層がメインの住民と思われるBoketeにプロモーションかけるのは面白そうです。どんな成果が出るか期待です。

 

43 Lauren Duski – Deja Vu (New)

The Voice勢からは今週3曲が登場。92位のLauren DuskiのThe Dance(カバー)、66位のChris BlueのMoney On You(オリジナル)、そしてこの43位のLauren DuskiのDeja vu(オリジナル)。このLauren Duskiはカントリー界期待の星のようで、一部でネクスト・キャリーアンダーウッドの声もあるようです。新人Brett YoungのIn Case You Didn’t Knowが今週19位、Sam HuntのBody Like A Back Roadが一時期6位(今週14位)などカントリー界に勢いがあるなか、その並に乗れるか。

ちなみにThe Voiceでパフォーマンスを行ったZeddとAlessia CaraのStayがダウンロードを伸ばして今週Hot 100で7位に上昇。

 

42 Liam Payne feat. Quavo – Strip That Down (New)

元One DirectionのLiam Payneのソロデビュー曲、Strip That Downが42位で登場。Ed Sheeranがソングライト、客演がQuavoとトレンドを取り入れた一曲。元One Direction勢のソロデビュー曲としてはZaynのPillowtalk(1位)、Harry StylesのSign of the Times(4位)、Nial Horan(ピーク20位)を現状では下回り、Louis TomlinsonのJust Hold On (52位)を上回っています。軽めでノリの良い曲調が、ストリーミングとの相性が良さそうで、これからの伸びが期待できそうです。元One Direction勢は最初にピークが来ていましたが、この曲はじわじわ伸びそう。

 

35 Charlie Puth – Attention (↑)

Chalie PuthのAttentionが35位とトップ40に突入。イギリスでは今週9位と既にトップ10まで突入。前作の最高点We Don’t Talk Anymoreの9位を上回れるか注目です。ちなみに最近アメリカ人男性“シンガー”*3の今年のトップ10入りは、Bruno MarsとSam Huntのみです。

 

27 Selena Gomez – Bad Liar (↑)

木曜リリースで1日のみの集計で、初めて1週間フルカウントされたSelena GomezのBad Liarが27位まで上昇。Miley CyrusのMalibu(同じく木曜リリース、先週10位)ほどは順位が跳ね上がらず。作風が以前と変化したと思いますが、今後どこまで順位を伸ばすか。

 

10 Kygo & Selena Gomez – It Ain’t Me (↑)

10位~14位まで緩やかな上昇気流に乗る曲が多く、毎週それぞれがトップ10に届くか届かないかの争いを繰り広げている印象。今週はKygoとSelena GomezのIt Ain’t Meが10位でトップ10に復帰。ちなみに11はJulia MichaelsのIssues、12位James ArthurのSay You Won’t Let Go、13位はPost Malone feat. QuavoのCongratulations、14位Sam HuntのBody Like A Back Road。これらの共通点はいずれも実現すれば(したものもある)初のトップ10ということ(Quavo、Selena Gomezを除く。これら2曲は相方が初のトップ10)来週はどの曲がトップ10に入るか楽しみです。急上昇の15位のImagine DragonsのBelieverにも可能性はありそうです。

 

× G-Eazy & Kehlani - Good Life (↓)

ワイルドスピードのサントラの代表曲。G-EazyとKehlaniのGood Lifeが今週圏外へ。イギリス、カナダで53位、オーストラリアで23位、日本で15位ピークまで行きましたが、アメリカではピーク59位に。G-EazyもKehlaniもアメリカ出身なのですが、アメリカでそこまでヒットしませんでした。

 

× Gucci Mane feat. Drake – Both (↓)

Gucci ManeとDrakeのBothがリカレントルールによりチャートの外へ。41位ピーク、22週滞在。特筆すべきはその美しすぎるチャートアクション。

デビューから41-57-52-44-44-49-51-53-49-50-49-54-51-58-50-46-44-48-43-41-43-44 という順位の推移をしているのですが、これの何が美しいかというと順位の上下がかなり少ないということ。かなり高い確率で年間チャートに入ると思うのですが、そうなれば「歴代で最も最低順位と最高順位の差が小さい年間チャートに入った曲」になるはず。(2番目はDrakeの0 to 100 /The Catch Upの63位~35位、だと思います。抜けがあったら指摘してください)

40位未満の曲、という点では2015年のEl Perdonと2016年のReally Really、Wickedに次ぐ快挙となりそうです。

最初期のダウンロード初動の高さからの反動で落ちていくのをラジオの上昇、ストリーミング数の維持で凌ぎ、さらに最後はLil Wayneのリミックスを出してラストスパート。曲の元の規模を落とさず、その規模を伸ばすというよりは維持を目指すヒット。新しいヒットの形を今目撃したような気がします。ビデオが無い点も2017年っぽいです。

 

× Rihanna – Love on the Brain (↓)

結局ビデオはリリースされなかったものの、ラジオ等幅広くポイントを稼ぎピーク5位、チャート滞在31週と上々の成績を記録したRihannaのLove on the Brain。今週チャートから外れました。アルバムAntiからのシングルは軒並みロングヒットとなっていて、Workが36週滞在、Needed Meが45週滞在、そしてこのLove on the Brainが31週。前作のヒットした(=ピークが高い)シングル3つはDiamonds 26週、Stayが32週、Pour It Upが20週と変化が分かると思います。2005年のデビューからヒットを連発し、10年以上経った今でもなおも進化を遂げて新境地を開拓し、曲もヒット連発。そんなRihanna”So Hard to be humble”な活躍に感動です。

 

チャートで今週伸びを見せた曲たち

今週最もラジオで伸びた曲          Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber - Despacito

今週最もダウンロードが上昇した曲 Zedd & Alessia Cara - Stay

今週最もストリーミングが伸びた曲 Selena Gomez – Bad Liar

最も高い順位で新登場した曲          Liam Payne ft. Quavo – Strip That Down

 

上記以外でチャートに登場/再登場した曲

99 Enrique Igelesias ft. Descemer Bueno, Zion & Lennox – Subeme La Radio(Re)

97 Chris Stapleton – Either Way (Re)

96 AJR – Weak (Re)

94 Lee Brice – Boy (New)

92 Lauren Duski – The Dance (New)

84 Drake – Gyalchester (Re)

76 Rascal Flatts – Yours If You Want It (New)

66 Chris Blue – Money On You (New)

 

近いうちのヒットが期待されるシングルたち

Hot 100以外の場所で好調なものの、Hot 100にエントリーしていない曲を集めました。

(調査対象:Spotifyデイリー、Shazam、Pandora)

Portugal. The Man – Feel It Still (Shazam 34位)

Trey Songz – Nobody Else But You (Shazam 35位)

Martin Garrix & Troye Sivan – There For You (Spotify 35位)

The Revivalists – Wish I Knew You (Shazam 40位)

 

最近のシングルシリーズが連続でHot 100に入っているMartin Garrix。この曲もHot 100に入りそう。あと、↑にはありませんが、Bryson Tillerの曲も次のHot 100に入りそうです。

 

今週チャートから姿を消した曲

(左の数字は先週の順位 ※はリカレントルールが適用された曲)

100 Shakira - Me Enamore

98 Lauren Duski - Ghost in This House

96 Flo Rida & 99 percent - Cake

92 Imagine Dragons - Whatever It Takes

90 G-Eazy & Kehlani - Good Life

84 Kelsea Ballerini - Yeah Boy

82 6LACK - Prblms

※69 Brantely Gillbert - The Weekend

※50 Big Sean - Bounce Back

※48 Zayn / Taylor Swift - I Don't Wanna Live Forever

※46 The Weeknd ft. Daft Punk - I Feel It Coming

※44 Gucci mane ft. Drake - Both

※43 Rihanna - Love on the Brain

 

 


 

*1:通常リリース版、日本盤だとStarvingなど多くの曲が収録

*2:元はKaty Perry用の曲をNicki Minajに渡したのかも……?

*3:ラッパーを除く

Charli XCXやGrimesも来たBeatsのパーティのレポート 【無料の醍醐味?】

 先週の火曜日、Twitterでこんなツイートが。なんとCharli XCX、Grimesなどが無料で見れる!?もともと発表されていた別日のCharli XCXのDJイベント?とは別のものらしいです。発表時に既に開催まで残り2日という人に予定調整の余裕を与えないものでしたが、幸い自分は都合がついたので行くことに。

今回はこのイベントで感じたことをレポートしたいと思います。【無料】という点に注目しながらイベントを観察しました。

※ライブレポートは真ん中あたりから。入場までの過程を長々と書いているので、それに興味の無い方はそこはスキップしてください。

 

まずイベントに行く前に詳細をチェック……ですが、このイベントの情報を伝えるのはほぼこのツイートのみの模様。これで全てをチェックして!ということのようですね。

Charli XCX等の有名人が来るし、無料だし、ハコも小さい。しかし開催が急で休日の前日でもない木曜日の開催……混むのか混まないのか微妙な条件ですが、個人的にぜひとも見たかったのでツイートの「順番待ちが始まるのは21時から!」という文面を参考に21時には間に合うように行きました。

そして会場に着いたのが20時50分?とかだったと思います。すると……

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写真でどこまで伝わるかは分かりませんが、もう結構混んでいました。「順番待ちが始まるのは21時から!」とは………この時間に着けば余裕と考えていましたが、そんなことは無かったようで、21時30分頃には「現在並んでいる方は入れるか分かりません!」との宣告を受けました。そして「今から並ぶ方は入場が難しいと思います」という声も聞こえました。そこから22時過ぎあたりまで、入れるか入れないかずっとドキドキが続きました。この時、キャパシティに限りのある無料ライブ(=チケットなし)では真面目に文面通りの時間に行くと入場が怪しいということを学習し、次回に活かそうと心の中で誓っておりました。次があるかは分からないですが。

 

そこから、しばらくすると「前から20名まで入場いただけるかもしれません!」とのメッセージがあり、前から6番目に並んでいた自分はなんとか無事に入場にありつけました。しかしこの感じだと3分くらい遅れていたらもうアウトだったでしょうね………

しかしそこからが意外と長かったのです。入れたのは24時前くらいでした。理由は招待客優先で入場だったからです。一般客、特に自分のようなギリギリ入場者はかなり後回しで入れるか入れないか?の状態で長い時間待っていました。

ドキドキの待ち時間の間、こういうイベント運営の難しさについて考えていました。有名な人を無料で呼ぶ、というなかなか無い試みをしていることもあってその難度は高いのだと思います。

今回のイベントCharli XCXとGrimes、さらにMadeinTYO、ちゃんみな、植野ありさ*1など幅広い有名人を呼んでいるだけあって、もう少し広い会場でやっても良いのかな、とも考えました。ちなみにCharli XCXの単独公演を2015年に行ったLIQUIDROOMはキャパ900、Grimesが単独公演を2016年に行った赤坂BLITZはキャパ1100以上に対し、WWWXは500と今回のキャパの少なさが分かると思います。

しかし無料なので、会場を抑えるのに費用をかけすぎることもできないし、事前予約などもなかったので、人数が読めないということで、このキャパになるのは妥当なのかもしれません。仮に早めにイベントを発表し、チケット等を用意しても、行かないのにチケットだけ抑えてキャンセルする人や、その元は無料のチケットを有料にして転売する人も多数現れるでしょう。たしかに、待ち時間は長かった気もしますが、このような背景を鑑みると、その待ち時間は無料でこの素晴らしいイベントを享受するために必要な我慢だったように思いました。

入れるかどうかドキドキして、悶々と↑のようなことを考えている間に、ひとつ良いことがありました。リストに名前の無いDanny L Harleがいきなり現れたのです!!!Twitterとかのアイコンそのままの姿だったのですぐ分かりました!驚いた自分は声を出して名前を呼びかけました。すると握手してくれました!!!この時点ではまだ入場できるか分からなかったのですが、この握手のおかげで仮に入場できなくても満足して帰れる、とか考えていました。さらに、同じ場所を往復?した時に自分の方をみて笑顔を浮かべてくれたのも嬉しかったです。すごくテンションがあがりました↓

 

また、そこで気づいたことが一つありました。それは自分以外あまり彼に反応しなかった、ということです。つまり彼を知らない人が多いということです。Charli XCX目当てなら、Danny L Harleを知っている人も多いと思ったのですが、そんなこともないのですかね。あと、もしかしたら顔と名前が一致しないのかもしれません。

並んでいるときに他の人の会話を聞いていると、今日のイベントで知っているのはCharli XCXだけ、のような人が多かったと思います。Grimesも知らない人が多いように思いました。

こんな濃い待ち時間の後、24時頃に会場に入場できました。

 

・ライブレポート Charli XCX編

会場に入ると、そこにはCharli XCXだけでなく、Danny L HarleとA.G. Cookが!!開始から少し時間が経った気もしますが、一応間に合ったようです。さっきDanny L Harleがいたのはそういうなのですね!A.G.Cookまでいるとは!

このメンツにNoonie Baoとか呼んでCharli XCX + Friendsみたいなライブを是非またやってほしいです!あとはCharli XCXの人脈を活かして「Charli XCX Friends フェスティバル」とかもやってほしいとか考えました笑

ライブではCharli XCXが歌い、Danny L HarleとA.G.Cookが後ろでDJしている、のような感じでした。しかし、自由。全員が前に出てきて踊るし、Charli 多分お酒飲んでたし……!自由にやっている分、本人たちはすごく楽しそうにライブしていました!それが一番だと思います。本人たちが楽しくやるということが、客を一番楽しませる術な気がします。

演じた曲は、ILY2 (Danny L HarleがプロデュースしたNumber 1 Angelsの曲)、Lipgloss(こっちはA.G.Cookほかがプロデュース)、その他未公開曲orライブのみでやっている曲?を2曲程度、最後にはI Love ItBoom Clap大合唱で締めました。多分自分が入場する前にDreamerもやっていたと思います(会場の外までそれっぽい音が聞こえた)

ちなみにILY2を演じた後に、Charliが「Danny L Harle!!」とコールしてDanny L Harleが退出し、その時彼が持っていたギターに見立てて演出に使われたグッズ?を観客に向かって投げました。その時、先ほどの【自分しかDanny L Harleに気づいていない風景】が頭に浮かびました。それで「我こそが!」の思いが強まり、落下地点に一歩足が早く出てゲットすることができました!もしかしたら、Danny L Harleが私のことを覚えていていて、私に投げたのかもしれません!???

 

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↑これです。見た目少しギターっぽいです。投げたら痛そうに見えますが、素材は柔らかいので安心。現在も部屋で保管してあります。

 

・ライブレポート Grimes編

休む間もなく、次のGrimes vs. Bloodpopが開始。表記はGrimes vs. Bloodpop (DJ Set)ですが、DJはほとんどBloodpopが担当。Grimesは何をしていたかというと、踊り。活発にステージ上を動き回り、高いテンションで3回くらい観客と握手しにステージ手前までやって来ていました。個人的にGrimesはピンク髪の毛の印象が強かったですが、この日は黒髪でした。

踊りが面白い、というか可愛らしかったです。観客に向かってビームを飛ばす?のような動きをしたり、最後にSorryがかかった時にビデオ↓の真似をしていたのが面白かったです。

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GrimesもヘッドホンをしてDJセットの立ち位置でプレイする時もありました。そのプレイしたときGrimesは曲のつなぎを担当していたのですが、本人的にはそのタイミングがあまり上手くいかなかったと思ったのか?「てへっ」みたいな表情をしていた気がします。

個人的な見どころはI Love Itをかけた時にステージにCharli XCXが来て一緒に踊っていた時です!「共演」では無いですが、GrimesとCharli XCXが一緒にいる所を見れるなんてなかなかレアなのでは?と思いながらその幸せな瞬間を眺めていました。

ちなみにCharli XCXとGrimesかBloodPopの接点を調べたところ、MØのDrumのプロデューサー兼ライターがBloodPopで、Charli XCXも同じくこの曲でライターを担当していたようです。(他MØ当人とNoonie Baoがソングライトを担当)

 

かけた曲を覚えているだけ書き記しました↓

Nicki Minaj - Starships 
Justin Bieber ft. Nicki Minaj - Beauty and a Beat
Lana Del Rey - Summertime Sadness (Remix)
LMFAO - Party Rock Anthem
Icona Pop ft. Charli XCX - I Love It
Rihanna ft. Calvin Harris - We Found Love
Foster the People - pumps up the kicks 一瞬?
Katy Perry - Last Friday Night
Alexandra Stan - mr. saxobeat

 

Martin Garrix - Animals
Mark Ronson ft. Bruno Mars - uptown funk
Justin Bieber - what do you mean
Beyonce - formation  リミックス?
Drake - passionfruit リミックス?
Aqua - barbie girl
Yeah Yeah Yeahs - hands will roll (A-Track リミックス?)
Sigala ft. Nile Rodgers & John Newman - give me your love

tiestoの boom
Valentino Khan - deep down low

(↓締めの2曲)

Justin Biebr - sorry (BloodPopがプロデューサー) 
Grimes - kill v. maim

 

特徴として挙げられるのが、いわば”超有名曲”を連発していてかけていること。Party Rock Anthem、Uptown Funk、We Found Loveあたりの。超有名曲のかけすぎは逆に醒めるという話を聞いたこともありますが、この会場ではそんなことなく、大盛り上がり。もしかしたらGrimesの踊りが盛り上げに一役買っていたのかもしれません(?)。事前ではSorryくらいしかポップソングをかけない気もしたのですが、ここまでどポップとは意外。曲の構成はどっちが決めたのかは分かりませんが、私も予想とのギャップを存分に楽しめました。

あと密かに感じたのは2012年前後の曲がなぜか多かったこと。その年代の曲が(Grimesの?)お気に入りなのでしょうか。*2

 

・最後に

これが終わったあと、そういえばタイムテーブル見ていない!と思って会場内を探しましたが、見当たらず、係の人に聞いたらタイムテーブル表を見せてくれました。

すると、1番手がちゃんみな、2番手がMadeinTYO、3番手がCharli XCX、4番手がGrimseとBloodPop、5番手が植野ありさ、だそうで……

つまるところ、MadeinTYOは待ち時間の時に終わってしまったと!!!海外ラッパーのライブを今まで見たことなくて、楽しみにしていたので残念でした…ウバファキエヴリウェア………次からはこの系統のイベントは早めに行こうと再び思いました。

 

・無料の醍醐味

これを感じるイベントでもありました。待ち時間の時は無料イベントの難しさについて考えていましたが、ライブ中は無料イベントの良さを感じました。

それは、1ファンとしてアーティストの実験に参加できること。無料なので、アーティスト側はプレッシャーを感じずに伸び伸びと演奏できるのだと思います。故に、実験ともとれるアーティストの珍しい一面も、この無料イベントで見れたと思います。

その最たる例がGrimesのDJ。本来DJをしない彼女がDJをするのは珍しい、つまり実験的なこと。その実験の場にファンの一人として立ち会ったことはすごく嬉しかったです。さらに↑にも書いた「てへっ」のような素を見せる瞬間を見れたのは本当にファン冥利に尽きると思います。

あとCharli XCXの飲酒?も本人が気楽に楽しくライブしている感が伝わってきて、個人的にはすごく好きでした。まあ、お酒じゃなくてお茶かもしれませんが。

 

このイベントに改善の余地(待ち時間や会場のキャパ等)があることは否定しませんが、それ以上に貴重な体験ができた楽しいイベントだったと思います。Beatsさん、ありがとうございました!また是非よろしくおねがいします!

(次回があったら早めに到着します!!)

*1:インスタのフォロワー26.7万

*2:チャートマニア的には2011年の年間チャートの14位~12位が揃って、ビンゴ!!とよく分からないことを考えていました。

5/26 リリースの新曲の初動 

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初動を調べます。

新リリース曲の調子を知りたい方、また単に今週どんな曲がリリースされたかを知りたい人にもオススメの記事です。

今週リリースされた曲のアメリカでのSpotifyiTunesでの初動を調べるというものです。

 

Spotify Daily 5/26

1 Kendrick Lamar HUMBLE.
2 Luis Fonsi & Daddy Yankee ft. Justin Bieber Despacito
3 DJ Khaled ft. Justin Bieber, Quavo, Chance the Rapper & Lil Wayne I'm the One
4 Lil Uzi Vert XO TOUR Llif3
5 Future Mask Off
6 Kendrick Lamar DNA.
7 Post Malone ft. Quavo Congratulations
8 Logic ft. Alessia Cara & Khalid 1-800-273-8255
9 Bruno Mars That's What I Like
10 French Montana ft. Swae Lee Unforgettable
23 Future ft. Kendrick Lamar Mask Off (Remix)
40 Bryson Tiller Self-Made
48 Martin Garrix & Troye Sivan There For You
51 Bryson Tiller No Longer Friends
52 Bryson Tiller Don't Get Too High
56 Gucci Mane ft. Offset Met Gala
60 Bryson Tiller Blowing Smoke
63 Bryson Tiller Run Me Dry
67 Bryson Tiller We Both Know
68 Bryson Tiller Stay Blessed
69 Bryson Tiller Rain On Me (Intro)
72 Bryson Tiller You Got It
74(Re) Bryson Tiller Somethin Tells Me
78

Bryson Tiller

In Check
81 Halsey ft. Lauren Jauregui Strangers
87 Bryson Tiller High Stakes
96 Bryson Tiller Teach Me a Reason
108 Bryson Tiller Set It Off
109 Bryson Tiller Money Problems / Benz Truck
116 Lil Yachty ft. Stefflon Don Better
124 Bryson Tiller Rain Interlude
135 Bryson Tiller Before You Judge
139 Camila Cabello I Have Questions
140 Lil Yachty Like A Star
143 Nick Jonas ft. Anne-Marie & Mike Posner Remember I Told You
148 Bryson Tiller Nevermind This Interlude
157 Lil Yachty Harley
173 Lil Yachty Dirty Mouth
178 Bryson Tiller Always (Outro)
185 Lil Yachty DN Freestyle
196 Carly Rae Jepsen Cut To the Feeling
197 Rita Ora Your Song

★トップ10は参考までに載せていますが、太字以外は新曲ではないです。

※Mask Off(Remix)は水曜日リリース。

 

今週は新登場が多め。まず目を引くのがBryson Tillerの曲の多さ。アルバムを前倒しリリースしました。客演無しのアルバムですが、全曲がSpotifyのデイリートップ200入り。さらにiTunesのアルバムでも1位のようで、アルバムチャート1位が濃厚といえそうです。

アルバム単位でみると、2番人気はLil Yachtyでしょうか。

シングル単位で好調なのはMask OffのリミックスとThere For You。現在好調のMask Offに現ラップシーンの最高峰、Kendrick Lamarが加わったとあって今後も上昇していきそうです。そしてMartin GarrixのThere For You。In the Name of Love、Scared to Be Lonelyから続く路線が受け入れられているということでしょうか!

そして今週リリースで目立つ現象は「ソロ名義」Camila Cabelloは既にFifth Harmonyは脱退済みですが、現行メンバーのLauren Jaureguiもソロ名義でHalseyの客演に。またMigosのソロ名義はQuavoが多いですが、今回はOffsetがGucci Maneの曲で客演に入りました。

最後に196位と197位。近年評論家から高い評価を獲得しているCarly Rae JepsenのCut to the Feelingが196位。映画向けの曲らしいです。197位のRita OraのYour Song。Ed Sheeranが作曲に携わった曲で、両者の母国イギリスでは今週リリースの曲のなかでSpotifyデイリーの順位が最も高いようです。Rita Oraはイギリスとアメリカでの人気にギャップがありますよね……!

 

最後にiTunes

17 Halsey ft. Lauren Jauregui Strangers
21 Martin Garrix & Troye Sivan There For You
24 Carly Rae Jepsen Cut To the Feeling
49 Future ft. Kendrick Lamar Mask Off (Remix)
61 Nick Jonas ft. Anne-Marie & Mike Posner Remember I Told You
64 Noah Cyrus I'm Stuck
69 Rita Ora Your Song
100 Gucci Mane ft. Offset Met Gala

 

 

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(2017年度のこの系統の記事のリンクも載っています)