チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

Apple Musicがチャートを拡大! グローバルチャートなどを追加 見どころは?

 

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  Apple Musicがチャート機能を強化し、グローバルチャートなどを新たに追加したので、見どころ等について少し説明しようと思います!

 

 

 

 Apple Musicは先週の金曜日(9/7)ごろ、新たなチャートを複数追加しました。今までは自分の住んでいる地域以外のランキングは基本的に閲覧することが出来ませんでしたが、このアップデートによって115の国と地域+グローバルチャート(全世界のApple Musicユーザーの合算)を見ることが出来るようになりました。

 「見つける」のタブ→ランキング→デイリートップ100の順番にタップするとこのランキングを見ることができます。

 それぞれのチャートはプレイリスト形式で、太平洋標準時0時(=日本時間の午後4時)にリリースされます。ランキングは1日ごとに更新されます。

 ちなみに、日曜の午後4時の更新で新リリース(=金曜リリース)がチャートに反映されているようです。(この日の更新が一番変化が大きいと思われる)

↑ 次の週の更新では土曜日のランキングで新リリースが反映されていました。Spotifyのランキング更新がおよそ5時~7時なので、Apple Musicの土曜日のランキングを見ることで、いち早く新曲のストリーミング動向をチェックできます。

 

 このランキングは現在iOSのユーザーのみ公開中で、Androidのユーザーはまだこのランキングを閲覧できないようです。

  この件に関して、Rolling Stoneは「近年重要性が増しているストリーミングに新しいチャートが誕生した」と述べています。*1

 

・このチャートの新しい点は何か

 このチャートにおいては新しい点が3つあると思います。まず、公式に他国のランキングを見ることができるようになったこと。そして、グローバルチャートが出来たことです。これが一番大きな変化なのではないでしょうか。あと一つは複数バージョンが合算して計算されたことです。これはすごく地味な変化点です。

 Apple Musicのアプリ内では今まで他国のランキングを見ることができませんでした。ランキングを積極的に公開し、他国の流行も取り入れやすいSpotifyとは違って、今までは他国の動向が表向きに分からなかったのですが、これでApple Musicでも他国の動向を追いやすくなりました。

 ちなみに「公式」に見ることができるようになった、と書いたのは実は今までもチャートマニア御用達サイト・Kworb.comで海外のランキングを見ることができたからです!こちらのランキングは各国のランキング200位まで閲覧することができます。また、アプリ内ではわからないアルバムのランキングも掲載されています。

 

 あとは超絶非・効率的ですが、他国の人がアプリ内のランキングをスクショしてSNSに上げるのをひたすら待つという方法も一応あります(笑)私はKworb.comを知る前はこの方法を取るしかありませんでした。

 また、Apple Musicは多くの国で使用可能なので、Spotifyのランキングでは見ることのできない国の動向も追うことが可能です。比較的規模の大きい国では韓国、ロシア、インドあたりでしょうか。

 逆にSpotifyのチャートでは表示されている再生数はApple Musicのランキングでは表示されません。また、Spotifyのランキングと違ってApple Musicのランキングは日時をさかのぼって過去のデータを見ることができません。過去のデータを参照したい人は、逐次ランキングをどこかにメモしておく必要があります。

 

 そして、一番の変化だと思うのが「グローバルチャート」の登場です。Apple Musicのチャートは再生数 を出していないので、世界全体の再生数を合算したら何の曲が人気か?ということが全く分からなかったのですが、このチャートの登場で「Apple Music全体で何が人気か?」ということが分かるようになりました。

 このチャートは、Spotifyのグローバルチャートと合わせて、「世界的に何が流行しているのか」という重要な参考材料になると思います。また、Spotifyのチャートと比較して、それぞれの特徴をあぶり出すのも面白いと思います。

 

 最後に、地味な変化「複数バージョンが一つにまとまる」についてです。これは同じ曲が複数バージョンでチャート入りしている場合、それを1曲として集計するということです。例えば9/10のデータで、BTSの”FAKE LOVE”は日本のランキングで2つのバージョンがランクインしています。Tear轉(黒いジャケット)に収録されたバージョンが45位、Answer結(ピンクのジャケット)に収録されたバージョンが93位と別々にランクインしていますが、このプレイリスト形式のランキングでは16位にランクインしています。

 

 

・グローバルチャートの傾向

 

 今回の更新での一番大きな変化、グローバルチャートを調査しました。データは9/9(この週のリリースが反映された日)のものです。曲の隣の「○」はそれぞれの国のトップ100にその曲が入っていたかどうか、を指しています。 

 ちなみになぜこの国のセレクトなのか、というとUS、UK、ドイツ、日本は音楽市場の規模が大きいという理由、韓国とタイはアプリ内で優先的に見やすい位置に配置されていたという理由です。

 日本と他国のチャートを比較する際は、チャートの知名度もあってかよくアメリカが持ち出される印象ですが、ある程度似た傾向を持つアジア各国との比較をすれば「日本」の特徴がより浮き出ると私は考えているので、そういった考えからも韓国とタイを調べています。

 

 

      US UK 日本 韓国 タイ ドイツ
1 Travis Scott SICKO MODE      
2 Eminem feat. Joyner Lucas Lucky You      
3 Eminem The Ringer      
4 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz FEFE      
5 Drake In My Feelings
6 Eminem feat. Royce da 5'9 Not Alike      
7 Drake Nonstop        
8 Eminem Greatest      
9 Juice WRLD Lucid Dreams      
10 Eminem Fall      
11 Tyga feat. Offset Taste      
12 Eminem Kamikaze      
13 Cardi B, Bad Bunny & J Balvin I Like It      
14 Lil Baby & Drake Yes Indeed          
15 Ariana Grande God is a woman
16 Travis Scott STARGAZING      
17 Post Malone Better Now    
18 Travis Scott Yosemite          
19 Eminem Normal      
20 Benny Blanco, Halsey & Khalid Eastside  
21 Maroon 5 feat. Cardi B Girls Like You  
22 Ella Mai Trip          
23 DJ Khaled feat. Justin Bieber, Chance the Rapper & Quavo No Brainer
24 Eminem Stepping Stone      
25 Ariana Grande breathin
26 Drake God's Plan        
27 Mac Miller Self Care          
28 XXXTENTACION SAD!        
29 YG feat. 2 Chainz, Nicki Minaj & Big Sean Big Bank          
30 Mac Miller Hurt Feelings          
31 Kanye West & Lil Pump I Love It          
32 Sheck Was Mo Bamba          
33 Paul Rosenberg Paul (Skit)        
34 Ariana Grande no tears left to cry
35 Calvin Harris & Sam Smith Promises    
36 Mac Miller feat. Miguel Weekend          
37 Young Thug feat. Lil Baby & Gunna Chanel (Go Get It)          
38 Drake Nice For What        
39 Drake Mob Ties          
40 Eminem feat. Jessie Reyez Good Guy        
41 Eminem Venom        
42 Marshmello & Bastille Happier  
43 YoungBoy Never Broke Again feat. Kevin Gates and Quando Rondo I Am Who They Say I AM          
44 Eminem & Jessie Reyez Nice Guy        
45 Travis Scott CAN'T SAY          
46 5 Seconds of Summer Youngblood      
47 6ix9ine feat. Anuel AA BEBE        
48 Drake I'm Upset          
49 Ella Mai Boo'd Up        
50 Post Malone feat. Ty Dolla $ign Psycho      
51 XXXTENTACION Moonlight          
52 Calvin Harris & Dua Lipa One Kiss    
53 Eminem Em Calls Paul (Skit)        
54 Loud Luxury feat. Brando Body        
55 Travis Scott Butterfly Effect          
56 Tiesto & Dzeko feat. Preme & Post Malone Jackie Chan        
57 Post Malone feat. 21 Savage rockstar        
58 Quavo W O R K I N M E          
59 Mac Miller Come Back to Earth          
60 Travis Scott R.I.P. SCREW          
61 Dynoro & Gigi D'Agostino In My Mind        
62 Travis Scott NO BYSTANDERS          
63 Mac Miller Donald Trump          
64 Mac Miller What's the Use?          
65 Travis Scott WAKE UP          
66 Khalid & Normani Love Lies        
67 A$AP Rocky feat. Skepta Praise the Lord          
68 Travis Scott STOP TRYING TO BE GOD          
69 Clean Bandit feat. Demi Lovato Solo  
70 The Carters APESHIT          
71 Travis Scott 5% TINT          
72 Juice WRLD All Girls Are the Same          
73 Silk City & Dua Lipa Electricity    
74 Ed Sheeran Shape of You    
75 Travis Scott WHO? WHAT!          
76 Travis Scott CAROUSEL          
77 Kanye West All Mine          
78 Juice WRLD Lean Wit Me          
79 Nio Garcia, Casper Magico & Bad Bunny feat. Darell, Ozuna & Nicky Jam Te Bote (Remix)          
80 Drake & Michael Jackson Don't Matter To Me          
81 Russ The Flute Song          
82 BlocBoy JB feat. Drake Look Alive          
83 Panic! At the Disco High Hopes        
84 Jonas Blue feat. Jack & Jack Rise    
85 Trippie Redd Taking A Walk          
86 XXXTENTACION changes          
87 XXXTENTACION Jocelyn Flores          
88 Travis Scott NC-17          
89 Drake Can't Take A Joke          
90 YoungBoy Never Broke Again feat, Quando Rondo This for the          
91 Selena Gomez Back to You  
92 Travis Scott ASTROTHUNDER          
93 XXXTENTACION feat. Trippie Redd F**k Love          
94 Young Dolph feat. Key Glock Major          
95 Post Malone feat. Nicki Minaj Ball For Me          
96 Post Malone I Fall Apart          
97 Travis Scott HOUSTONFORNICATION          
98 Imagine Dragons Natural            
99 Bazzi feat. Camila Cabello Beautiful        
100 Dennis Lloyd Nevermind        
    ランクイン数 84 52 13 16 12 36

 赤背景:調査した6カ国全てでトップ100入りしている曲

青背景:アメリカのみでランクインしている曲

 

 まず、このグローバルチャートを見て感じたことは「アメリカが濃い」ということです。アメリカ1国でしかトップ100に入っていない曲でも、グローバルチャートにかなり入っています。グローバルトップ100のうち、46曲はアメリカでしかトップ100入りしていないようです。"Yes Indeed"や"YOSEMITE"などはアメリカでしかランクインしていないのに、グローバルチャートで高い順位を記録しています。

 次いでイギリス、ドイツがぼちぼちの数共通していて、アジア圏はあまりグローバルチャートと共通点が少ない、といった印象です。

 アメリカの影響でグローバルチャートにかなりラップ曲が多いので、「その国がラップを聞くかどうか」でグローバルチャートとどこまで似通うか、が決まるという印象があります。

 

 では、なぜここまでApple Musicのグローバルチャートでアメリカの色が濃く表れているかを考えていきます。まず1つ目は、ユーザー数が影響していると思われます。

 今年のはじめの時点で全世界のSpotify有料会員は約7000万、Apple Musicは全世界で約3800万と倍に近い差があるのですが、USに限ると有料会員数は逆にApple Music > Spotifyと言われているので、Apple MusicはSpotifyと比べるとアメリカの占める割合がかなり大きいと推測できます。*2

※有料会員がApple Music>Spotifyというのは正式な報道ではなく、それまでの伸び率から推測したものです。

 

 そして、サービスの特徴も影響しているのではないか、と私は考えました。同様の調査(グローバルトップ100とその国のトップ100は何曲同じか?)をSpotifyで行ったところ、以下のようになりました。データは上記のものと同じ日を扱っていると思われる9/7のものです。

62 66 21 20 49
US UK 日本 タイ ドイツ

 

 Apple Musicのケースと比べるとアメリカの比率が下がっている一方、それ以外の国ではグローバルチャートと共通の曲が増加しています。特にイギリスはアメリカよりもグローバルチャートに近い、ということが分かります。

 これは純粋にSpotifyではアメリカの割合が低い、というだけではなくサービスの特徴が表れていると思います。

 Spotifyではプレイリスト文化が発展しています。このことから、世界で流行している音楽を取り入れやすいという面があります。それとなくプレイリストを聴いているだけで、そこに入っているグローバルヒットが自然と耳に入るということです。

 アメリカは世界とは一味違う音楽視聴傾向があり、ヨーロッパ等で流行しているポップスがあまり流入しない傾向があるのですが、Spotifyではそのような曲でもランキング上位に入る傾向があります 

例:Silk City & Dua Lipa - Electricity → Spotify:25位、Apple Music:158位

 :Calvin Harris & Sam Smith - Promises → Spotify:20位。Apple Music:163位

(いずれもUSの順位、執筆時のデータ Apple MusicはKworb.Com 参照)

 

 このような傾向から、Spotifyでは各国にヒットが伝搬し、流行の傾向が似ていく印象があります。

 それと比べるとApple Musicはそのように他国のヒットを伝える手段があまり多くないので、自国の視聴傾向がそのままランキングに反映される、という傾向があるように思います。その傾向がランキングで表れたように思いました。

 この新しく出来た、海外の動向が分かるプレイリストがランキングに影響を与えることはあるのか?ということが今後の注目テーマでしょうか!

 

☆おまけ 各国の1位

 上記の表で各国のチャートを調べた時点での1位です。

アメリカ:Travis Scott - SICKO MODE

イギリス:benny blanco, Halsey & Khalid - Eastside

日本:Da Pump - U.S.A.

韓国:Shaun - Way Back Home

タイ:BLACKPINK - DDU-DU DDU-DU

ドイツ:Dynoro & Gigi D'Agostino - In My Mind

 

*1:また、Digital Music Newsというサイトはこれを期に”Chart Wars"が起こるだろう!と考察しています。

Chart Wars: Apple Music Unveils 116 Global Music Charts

 この記事で”Do we need Billboard anymore?"と大風呂敷を広げていますが、これに関しては言い過ぎという印象です。アメリカはストリーミングサービスが多様なうえ、ラジオが現在もかなり影響力を持っている。さらに、それぞれの曲の好みの傾向がかなり違うため、「全体的に」どの曲が人気か?という指標はまだまだ重要だと個人的には考えています。他にもHot 100の長所は多いと私は考えています。ただし、US以外の国ではSpotifyのランキングとシングルチャートがかなり似通っている場合もあり、ストリーミングチャートとの「差別化」が必要な国がある、というのもまた事実だと思います。 このDigital Music Newsというサイト、着眼点は面白いこともあるのですが、やや極論に走ることもあるので読む時は注意が必要ですね。 この記事自体は正直微妙な部分もありますが、この記事を起点に新たなアイデアを浮かべる、という点では良いと感じたので、注釈の形でリンクを貼っておきました

*2:※それぞれの有料会員数はStaticsのデータを参照しています。

• Apple Music subscribers 2018 | Statistic

• Spotify users - subscribers in 2018 | Statista

Hot 100 9/8 見どころ 【遅咲きの”Love Lies" / BTS再びアルバム1位!シングルでは……!?】

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 今週の注目ポイントは遅咲きヒットとなったKhalid、Noramaniによる”Love Lies"、そしてアルバム1位を再び獲得したBTSではないでしょうか。BTSはシングルチャートでとあるルール変更の影響を受けています。ほか”Love Lies"から見るビルボードの報道の傾向など。

 

・目次

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

BTSがアルバム1位、“IDOL”が11位に登場

・Khalid & Noramaniの“Love Lies”が28週目でトップ10入りと遅咲きヒット。元Fifth HarmonyのNormaniはソロで初のトップ10

・Shawn Mendesの“In My Blood”が短めのチャート滞在(23週)でHot 100から外れる

・Ozunaがアルバム7位&1曲がHot 100に新登場

 

・今週のトップ10

―1 Drake – In My Feelings

―2 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

―3 Cardi B, J Balvin & Bad Bunny – I Like It

△4 Post Malone – Better Now 

▽5 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz – FEFE

―6 Juice WRLD – Lucid Dreams 

△7 Travis Scott – SICKO MODE 

△8 Tyga feat. Offset – Taste 

△9 Khalid & Normani – Love Lies 

▽10 Ariana Grande – God is a woman 

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

1~100位までの順位表は↓

 

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

☆90 Zedd & Elly Duhé – Happy Now

 ZeddとElly Duhéによる“Happy Now”が90位に登場。この曲は主にポップ系ラジオやSpotifyで好調。前シングル”The Middle”のようなロケットスタートとなりませんでしたが、ラジオが順調に伸びればHot 100の順位も次第に伸びていきそうです。

 ボーカルを担当するElly Duhéはアラバマ出身のシンガー。同じく彼女がボーカルを担当するGryffinの“Tie Me Down”もSpotifyで好調(今週66位) *1

 この曲にはZeddの昨年のヒット“Stay”にも携わったNoonie Baoがソングライターとして参加しています。

 

◇88 Meek Mill feat. Jeremih & PnB Rock – Dangerous

 Meek Millのシングル、“Dangerous”が88位に再登場。今週特別伸びたわけではないですが、ラジオの上昇、プレイリストへの追加によるストリーミングの若干の増加、Ariana Grandeのアルバム曲減少によって「枠が空いた」ことによってHot 100に舞い戻りました。

 この曲は先週、Apple MusicのHip-Hop A List、SpotifyのRapCaviar(いずれも人気プレイリスト)の両方に入ったのですが、Spotifyでは人気が出ず1週間でプレイリストから外されてしまいました。Apple Musicでは一定の人気があります。

 

☆今週はAriana Grandeのアルバム曲が多く外れたことの影響でHot 100に再登場した曲が多めです。↓

88 Meek Mill feat. Jeremih & PnB Rock – Dangerous (2週目)

89 Migos – Narcos (13週目)

95 Drake – Mob Ties (8週目)

96 Wiz Khalifa feat. Swae Lee – Hopeless Romantic (3週目)

97 Juice WRLD feat. Lil Uzi Vert – Wasted (6週目)

98 Khalid, Ty Dolla $ign & 6LACK – OTW (15週目)

 

☆87 Charlie Puth – The Way I Am

 ポップ系やアダルトポップ系のラジオで人気浮上中、Charlie Puthの“The Way I Am”が87位で登場。彼のアルバム”Voicenotes”から4曲目のシングルです。*2

 曲の入り方が特徴的な1曲です。(個人的な感想:曲の入り方が“Welcome to the Jungle”っぽい)

 同じくラジオで人気、Chris Jasonの“Drunk Girl”も今週86位でHot 100に登場しています。この曲はカントリー系ラジオで人気。

 

☆83 Lil’ Duval feat. Snoop Dogg & Ball Greezy – Smile (Living My Best Life)

 R&B / Hip-Hop系ラジオで好調(今週9位)の“Smile”が83位でHot 100に登場!コメディアン系シンガーのLil’ Duval、そして客演のBall Greezyにとっては初のHot 100に。

 Snoop DoggはKendrick Lamarのアルバム“Too Pimp a Butterfly”で客演をつとめた” Institutionalized“以来、3年ぶりのHot 100入りに。

 

☆82 Sheck Wes – Mo Bamba

 Sheck Wasの”Mo Bamba”が82位で登場。Sheck Wasにとっては初のHot 100入りに。(彼はTravis Scottの“NO BYSTANDERS”にボーカルとして参加しているものの、客演[feat.]として表記されなかった)

 Soundcloudでは既に1年以上前にリリースされていましたが、最近正式音源化&Spotifyのプレイリスト、RapCaviarに入ったことなどにより人気が急上昇。Hot 100まで到達しました。現在はSpotifyだけでなくApple Musicでも人気が出ています。

 曲名の“Mo Bamba”はNBA選手の名前に由来。

 

☆72 Ozuna – Única

 ラテン系シンガー、Ozunaの2枚目のアルバム“Aura”が好調。ラテン系のミュージシャンとしては歴代最多のストリーミング(5534万再生)を記録し、アルバムチャートの7位に食い込みました!

 アルバムの中からは“Única”がHot 100に登場。72位でした。この曲にはWisin、Yandel、Anuel AAが参加したリミックスもあります。(このバージョンもアルバムに収録されている)

※ちなみに、ラテン系シンガーのアルバムはSpotifyよりもApple Musicで人気な印象があります。

 

☆69 YoungBoy Never Broke Again feat. Kevin Gates & Quando Rondo – I Am Who They Say I Am

 YoungBoy Never Broke Againが4曲入りEPをリリース。4曲全てにKevin Gatesが客演として参加しています。アルバムチャートでは19位にランクインしました。

 アルバムからは“I Am Who They Say I Am”がHot 100に登場。この曲はYouTubeApple Musicなどで人気。一方Spotifyでは今週200位圏外とあまり注目されませんでした。

 

△39 Bebe Rexha – I’m A Mess

 Bebe Rexhaのシングル“I’m A Mess”が39位へと浮上。自身6曲目のトップ40です。主にポップ系ラジオやYouTubeで人気。

 “Meant to Be”のヒットの勢いを継続し、アーティストとしての地位を着実に固めていっていますね!(自身がメインの曲では、”Meant to Be”に次いで2番目に高いチャート順位を記録している)

 

△36 Thomas Rhett – Life Changes

 Thomas Rhettの“Life Changes”が36位へと浮上。自身6曲目のトップ40になりました。昨年リリースしたアルバム”Life Changes”の表題曲です。

 そのアルバム“Life Changes”からのシングルは4つ全てカントリー系ラジオの首位に立っています。(”Craving You”、“Unforgettable”、“Marry Me”、”Life Changes”)

 

☆11 BTS feat. Nicki Minaj – IDOL

 BTSのアルバム“Love Yourself: Answer結”が再びUSのアルバム1位に!ストリーミングなどを含めた初週の総合セールス*3は18.5万枚で、前回の数字(“Tear”は13.5万枚)を上回っています。

 そのアルバムのメイン曲、“IDOL”がHot 100の11位で登場!前シングル”FAKE LOVE”ではUSのシングルトップ10入りを果たしたBTSですが、今回はトップ10入りならず。

 “FAKE LOVE”の時よりも高いDLとYouTube再生数を記録したものの、Hot 100が今年の7月からYouTubeの再生数を少なめにカウント(2/3)するようになったことの影響を受け、今回はトップ10に手が届きませんでした。

 BTSはアルバム曲がいくつか101位~125位相当のチャート、Bubbling Underに登場。“Euphoria”が105位、”I’m Fine”が107位、”Trivia: Seesaw”が122位相当に登場しました。

 この“IDOL”のチャートインに対しては個別の解説記事があります↓

 

※ちなみに“IDOL”の歌詞には“Anpanman”が登場。前アルバム”Love Yourself: Tear”で曲のタイトルにしていたことに由来すると思われます。今年Hot 100では“Pikachu”が歌詞に登場する”Yes Indeed”がトップ10入りしていましたが、ピカチュウに次いでアンパンマンがUSでトップ10入り!とはならず。

 

BTSにとっては4曲目、K-POP全体では11曲目のHot 100エントリーです。

 

△9 Khalid & Normani – Love Lies

 KhalidとNormaniによる“Love Lies”が28週目にしてトップ10に突入!遅咲きのヒットとなりました。この曲は映画”Love, Simon”のサントラに収録されています。

 ストリーミングのピークはリリース直後の時期でしたが、代わりにラジオで次第に人気を得て、トップ10まで到達しました。ストリーミング→ラジオへのゆっくりとした変化が遅咲きでロングヒットになった要因です。

 元Fifth HarmonyのメンバーNormaniはソロでは初のトップ10入り。元Fifth Harmonyのメンバーがソロでトップ10に入るのはCamilaに次いで2人目。Khalidにとっては”1-800-273-8255”に次いで2曲目のトップ10です。

 

※“Love Lies”から見るビルボードのチャート報道の傾向

 この曲は28週目でトップ10入りと遅咲きの曲です。ビルボードはこの曲について、「デュエットの曲としては最も遅いタイミングでのトップ10入り」と紹介しています。この着眼点は、ビルボードの特徴が表れているように思います。

 たしかに「デュエット」では最も遅いトップ10入りというと、「遅咲き」ということが明確に伝わってきますが、「範囲を限定しすぎではないか?」という印象があります。

 ビルボードは「広い範囲での7位(たとえの順位。実際この曲が何番目に遅いトップ10入りなのかは不明)」よりも「狭い範囲でのナンバーワン / 初の記録」のほうが有効に「遅さ」を伝えられると考えたのか、「デュエットで最も遅いトップ10入り」を推していますが、個人的にはこれは範囲が狭すぎて、実際にどれくらいの遅咲きなのかがいまいちピンと来ないようにも思います。

 ビルボードのチャート最近の報道の仕方を見ていると、「広く分かりやすい範囲での7番目」などよりも、ジャンル別のチャートなどを使いつつ、「狭い範囲での初!」や「狭い範囲での記録更新!」を重視しているように思います。(言い回しを工夫して”First”という言葉を引き出そうとしているようにも見受けられる)

 このビルボードのチャートの報道方法を研究してみるのも面白いかもしれません。*4

 

 ちなみにビルボードは“Before He Cheats”が全体で一番遅いトップ10入りを果たしたことには言及していますが、この”Love Lies”が全体で何番目に遅いトップ10入りの記録なのかは言及していません。(残念ながら自分にはこれが何番目に遅い記録なのか、という知識がありません。ちなみに2番目に遅いトップ10入りは Creedの”Higher”=36週目です。 参考:Maroon 5 Flip-Flops With T-Pain To Rule Hot 100 | Billboard

 

 

▽× Alessia Cara – Growing Pains

 Alessia Caraの“Growing Pains”が8週のチャート滞在でHot 100から外れてしまいました。ピークは65位でした。

 リリース直後に一気に再生数が伸びるなど、ラジオでの注目度は非常に大きかったですが、結局そのラジオで数字をうまく伸ばせず、あまりヒットになりませんでした。ラジオ以外の指標(ストリーミングなど)でポイントをあまり稼げなかったことも痛かったです。

 

▽× Shawn Mendes – In My Blood

 Shawn Mendesの“In My Blood”が今週チャートから外れました。ピークは11位と惜しくもトップ10に届かず。Hot 100から外れてしまったのはラジオのポイント下落が要因です。

 “Stitches”はチャート滞在52週、”Treat You Better”は39週、“There’s Nothing Holdin’ Me Back”は34週、”Mercy”は32週など、Shawn Mendesのシングルはロングヒットする傾向にありましたが、この“In My Blood”は普段より短めなチャート滞在=23週に終わってしまいました。

 

今週チャートから外れた曲 (14曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

 

100 Nicki Minaj – Chun-Li (🗻10位 /⏰16週)

99 Ariana Grande – pete davidson (🗻99位 /⏰1週)

93 Chris Lane feat. Tori Kelly – Take Back Home Girl (🗻55位 /⏰12週)

92 Alessia Cara – Growing Pains (🗻65位 /⏰8週)

91 Nicki Minaj feat. Ariana Grande – Bed (🗻42位 /⏰10週)

89 Ariana Grande feat. Nicki Minaj – the light is coming (🗻89位 /⏰2週)

88 Janet Jackson & Daddy Yankee – Made For Now (🗻88位 /⏰1週)

87 Ariana Grande – goodnight n go (🗻87位 /⏰1週)

86 Morgan Evans – Kiss Somebody (🗻53位 /⏰8週)

84 Carrie Underwood – Cry Pretty (🗻48位 /⏰11週)

72 Ariana Grande – R.E.M. (🗻72位 /⏰1週)

62 Ariana Grande – everytime (🗻62位 /⏰1週)

55 Ariana Grande - sweetener (🗻55位 /⏰1週)

42 Shawn Mendes – In My Blood (🗻11位 /⏰23週)

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 BTS – Love Yourself: Answer

7 Ozuna – Unica

12 Alice in Chains – Rainier Fog

19 YoungBoy Never Broke Again – 4 Respect (EP)

23 Interpol – Marauder

35 Bas – Milky Way

70 The Amity Affliction – Misery

72 Florida Georgia Line – Florida Georgia Line (EP)

98 Blood Orange – Negro Swan

136 Comethazine – Bawskee

170 Murder By Death – The Other Shore

 

 アルバムチャートのトップ10には非英語で歌われるアルバムが登場

 

来週以降の動向・プレイリストなど

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲 

Eminem – The Ringer

Eminem feat. Joyner Lucas – Lucky You

 

 Eminemがサプライズリリースしたアルバム“Kamikaze”がストリーミングで絶好調。アルバムの大半がHot 100に入りそうです。その中でも上記の2曲はトップ10入りの可能性もありそうです。

 

・プレイリスト

 

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

 

*1:ただし”Happy Now”と違ってラジオでかかっていないので、Hot 100にはまだまだ遠い

*2:ウィキペディアには“Change”もシングルとされているが、この曲はラジオでかかっていた形跡が無いので、シングルではないと考えています

*3:YouTubeは含まれない

*4:ビルボードの毎週のチャートの取り上げ方で、個人的に違和感を覚える部分を修正する、というのが毎週のHot 100記事の私なりの意義です。そこまでチャートを突っ込んで考える人なんていないと思いますが💦 音楽チャートは社会研究的な要素を持ちながらも、同時にビルボードは会社として利益を追求しなくてはならないので、このように工夫して報道をしなくてはならないのだと思います。難しいですね、これ……

私がブログをやる上での最近の悩み・葛藤・展望など 

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 こんばんは!皆様、いつもブログを読んで頂きありがとうございます。最近はアクセス数が100~200 / 日を推移しており、昔よりも格段に増えたこの数が自分のモチベーションにもつながっています!*1 「音楽チャート」のようなマイナーなテーマのブログにも関わらず、ここまでの人に読んでもらえることは嬉しいです。

 しかし、最近ブログなどを投稿するうえで、悩みや葛藤を感じることが増え、どうすれば良いのか?と考えることが増えました。そこで悩みを記事にすることで整理し、普段あまり表に出さない部分を出すことで、気持ちをスッキリさせてリフレッシュをしようと考えました。

 正直、ずっと自分語りを続ける誰得で意味不明な記事ではありますが、もし私に興味があればよろしくおねがいします。

 

 

 

① ニュース中心からコラム多めにシフトしたい

 このブログの記事は2種類あると思っています。

・時系列という単位でまとめた「ニュース」系の記事 (Hot 100、新リリース)

・テーマの単位でまとめた「コラム」系の記事

 

 時系列にまとめた記事の良い点は、その記事を書いた時点で必要とされる情報を色々提供できることだと思います。今欲しい情報を1箇所にピン留めするような感覚です。

 このような記事は、一回フォーマットを考えれば作るのは比較的カンタンなので、私はこのタイプの記事を多く作ってきました。

 しかし、このタイプの記事は欠点があることに気が付きました。この種の記事は、時系列という単位でまとまっているため、時間が経過してから読むとテーマがバラバラの古い記事、のようになってしまうのです。*2

 

 また、私は多くの情報を今まで「時系列」という単位で並べていたせいで、自分でもどの情報をどこで言ったのか分からなくなってしまうこともありました。情報をテーマ別に並べておいた方があとから発見もしやすく、アーカイブ性が高まるとも考えました。

 

 一方、コラムは「お題」を軸に記事を進めていくので、後から読んでも論点が整理されているため、比較的後から読んでも読み応えがある記事、と私は感じています。逆に欠点を挙げるとすると、論が深く入り組んで、難解になることもあることでしょうか

 

 私はブログをやっていく上で「研究の足跡を残す」ことを目指していて、大げさに言うと「死ぬまでにできるだけ多くのものをこの世に残したい」とも思っています……なるべく人の心に深く残るような「長く残る記事」を作っていきたいと考えているのです。(記事がきっかけで新たな発想が浮かぶような物を目指していきたいです)

(ちなみに「死ぬまで~」というとまるで死期が迫っているようにも感じますが、別にそのようなことは無いのでご安心ください!)

 

 そのような点で、最近かなり悩んだのは「新曲リリース」の記事です。自分のブログにはニュース情報をまとめた記事=Hot 100解説があるので、時間が経過してから記事を見返すと、「似たような内容の記事が2つある」ような状態が発生す気がしたのです。

 

さらに……

・データが出てすぐ記事を作る → 時間が無くて焦ってしまうことがある (焦りは後述のミスを生んでしまう可能性がある)

・毎週2で固定投稿は、慌ただしい気がする

・ラジオの上昇、プレイリストの入れ替わりあたりがマニアックすぎる

・代わりにコラムの時間を当てる(記事を減らしてもコラムが増えるわけではないが)

Spotifyのデータが出るのが遅い場合もあり、それによって思うような時間帯に編集が出来ないことが多かった

 

 など様々な点で自らがこの「新曲」の記事に疑問を感じてしまい、この記事を作る時の筆がどんどん重くなっていきました。

 

 この記事でやっていることを主に2つあげると「新曲の紹介」と「チャート予想」なのですが、「紹介」については世間の様々な媒体で「今週の新曲紹介」をやっているので、それで代用可能だと思います。例えばOfficial Charts(イギリスのチャート)がやっているNew Releases やSpotifyのNew Music Friday、Album of the YearのNew Releases*3などでしょうか。

This week's new releases (Official Charts)

New Music Friday on Spotify (Spotify)

New Album Releases, New Music (Album of the Year)

 

 また「予想」という面では Hot 100の順位予想はSimon Falk氏、アルバムチャートの順位予想Hits Daily Doubleというサイトがやっています。(両方とも高精度です!)

 自分もある程度予想は出来るのですが、少し待てばもっと高精度の予想が来るのでその人たちに任せれば良いのかな、と思いました。*4

 また、世界のチャートマニアを見た時、Simon Falk氏はHot 100のポイントシステムに詳しい、Chart Data氏やKworb氏はデータのコンパイルに長けている、などそれぞれに特徴があると思うのですが、そう考えた時自分の特徴はチャートに対する考え・分析などを深掘りしていることかな、と思い、そこを生かせるコラムを増やすべきなのかなと考えました。

 アクセス数を見る限りHot 100の記事と同じくらい新リリースの記事も読まれていたようですが、このような考えが自分の中にあって、これからはこの記事をストップすることにしました。楽しみにしていた方には申し訳ありません。(※代わりにTwitterでその週のリリースを手短にまとめた画像を投稿し始めています。)

 その代わりに今後は人が参照したくなるようなコラム・データ集等に力を入れたいと思います。

 

② ミスをどう考えるか

 

 残念ながら、自分はよくミスを犯しています。本筋の論が180度変わるような、巨大なミスはあまりしていないと思いますが、細かい事実誤認などのエラーはよく起こしており、その度に申し訳無さを感じています。読んだ人によってはそれが「フェイクニュース」になってしまう可能性もあると思うとすごく悪いことをしてしまったと思うのです。

 さらに、訂正が行き届かない可能性がある点も少し悩み事です。記事にミスがあった際は、そのリンクを貼ってTwitterで連絡をするのですが、その時の「いいね」が元のツイートよりも大きく減るケースが多いからです。(元は10くらいでも、訂正は1いいねとか)

 このようなことがあり、ミスを一体どうしたら良いのか?と考え出し、ミスを極度に恐れている*5時期がありました(ミスを起こしたらパニックになり、しばらく音楽情報に触れたくない……など *6) 今は改善傾向にありますが!

 

 大前提として、もちろんこのミスが0になることが素晴らしいです。ただし、この「ミス」というテーマに囚われるようになってから2年くらい経ってもミスが0にならないということから、次第にこれを完全に無くすのは不可能なのでは、という思い?も浮かんできました。(日常を振り返ると、自分には「注意不足」的な面が少しあるのかもしれないとも思います)

 罪悪感はあるのですが、だんだんミスは「0にするもの」ではなく、ミスは「向き合わなくてはならないもの」という気持ちもだんだん生まれてきました(甘えですいません)

 

 ミスを少なくするための対策としては「焦らないようにする」ことが大切だと最近感じています。やはり焦ると、どうしても事実確認が甘くなる→ミスが発生するという 黄金パターンが成立してしまうので、時間に余裕を持って見直しタイムを多く持つことが大切です。この「焦り」を排除するうえでも、記事はあまりスケジュールにとらわれないペースで作っていくことが大切だと考えました。

 このように自分の中でミスを減らしていく「ガイドライン」のような物を作りミスを減らす努力はしつつ、「ミスは完全には無くせないもの」と割り切って、ミスと向き合っていくことが自分の中で結論しました。

 ミスを完全に無くせない人間で申し訳ありませんが、ミスと向き合いつつ、これからも頑張っていきたいと思っています。

 

③ マニアックな方向に進めるか、それとも分かりやすくするか

 「音楽チャート」というマニアックなテーマをさらに「深掘り」するので、時折マニアックになりすぎているのでは?という疑念があります。

 私はマニアックに進みまった時、「世界でこんなこと考えているの自分だけやろな~」という謎のアドレナリンが湧いてくることがあります。それはそれで、そのような記事も作っていきたいのですが、それ以外のわかりやすい記事も作っていきたいです。この特殊な知識を生かして役に立ちたい!人のアイデアの源になってみたい!と思うこともあるのです。

 しかし、どのような記事が「いま求められているか?」ということがいまいちピンと来ていないような気もします。

 Twitterで「様々なデータをまとめた自信作や!」と思って上げたグラフがあまりヒットしない一方、「このツイートなんかビミョくな~~い??」と迷いながら上げたツイートがけっこうヒットする……などということもあり、知識が偏りすぎて「何が求められるか」が分からなく感覚が自分の中でかなりあります。

 以前、友達(音楽に詳しくない)にこのブログを教えたことがあるのですが、その時音楽に詳しくない人が読める記事が全く無いことに気づきました。よく考えたら、このブログの記事のほとんどがマニア向けでした。 *7

  あとこれと関連するのですが、個人的に色んなことを調べてインプットしているつもりなので、音楽チャートと少し違うテーマの考察もそのうち作りたい、のようなことを考えたこともあります。

 自分の理想では、「カニエのアルバムみたいな記事を作りたい」と考えています。近年、カニエのアルバムのクレジットには多くの人物が書かれていますが、そのように様々な知識・ものを詰め込んで、パワーのある一つの記事にしたいということです。

 今までの自分の記事やツイートって「サラサラ」していたと思うのですが、もっと「ドロドロ」したものも作りたいと思っています。

 なんというか、自分は趣味や思考も変で、アクセスを稼ぐような記事はうまくかけなさそうなのですが、その分、特定の誰かに深く刻まれる記事を書きたいな、と考えています。記事で発信しているうちに、その「誰か」に届けば良いな、と考えています。*8

 

 

☆ その他の細かい悩み

 

Twitterのキャラを迷っている botっぽい??

 日々チャート情報を発信している私ですが、チャートの情報だけを発信しているので、ある日「チャートbot」みたいだなぁ……と感じたことがあります。そう思ってから違うことも発信してみよう!とも思ったりしています。Twitterのキャラがこれで良いのか?という軽い悩みは常にありますかね。 まとめると「人間になりたい」です。

 あとは「チャー トこ」という名前はそこそこ気に入りつつも、これで良いのか?とも思っています。これだとチャート専用機みたいな感じが強いので💦

 

・チャート歴が浅い

 実は私がHot 100を毎週追い始めたのは2013年終盤くらいからです。(はじめてHot 100をリアルタイムで見たのは、Lordeの“Royals”が首位に上り詰めた週)

 2013年以前のチャート知識は後追いで習得しているので、当時の空気感などは分かりません。また抜けている知識も多いと思うので、そのような面で不足がある場合は、ご教授いただけると幸いです。

 同時に、音楽の情報を追い始めたのもそのくらいの時期だった気がします。それまでは、情報をあまり追わず、ただひたすら音源だけを聴いていました。

 

・人に頼むのが苦手

→ 人にものを頼むことがすごく苦手です。何からなんでも自分でやらなくては!という考え方がすごく自分の中で根付いていて、人に頼むより自分で全部やるほうが楽!という考え方が定着しています。

 交渉事は全部苦手だと思います。(交渉から早く抜け出すために、自分に不利な条件をすごく飲むと思います) 交渉事をしたことがほぼありませんが。

 このブログを書いていて、人にものごとを頼むことは無いのですが、自分の明確な弱点だと思っているので、記しておきました。

 

 

・英語力について……

→ 多分世間の平均英語力は上回っていると思うのですが、この界隈にしては英語力が微妙だと思うので、何かしら英語に関するミスがあったらご指摘ください💦 

 

・昔とキャラが少し違う

→ 2~3年前は少しデリカシーの無い発言とかもしていた気がするのですが、その時とは自分のキャラが変わったと思います。(なんというか、すごく内的思考になりました。 内的するのも微妙ですが……)

 

・完成しない / 遅筆

→ 記事案はたくさん浮かび、データ調査みたいな段階までは行くのですが、そこから突き詰めて記事化するのにかなり時間がかかってしまう。いわば「完璧を目指すよりまず終わらせろ」が上手にできません。

 これについては一気に記事を完成させず、毎日少しずつ、複数を同時進行で記事を進めるという手法を取って改善したいと考えています。

 

☆ したいと思っていること

・コメント大会? 質問大会

 「マニアックで行くかどうか」の項目と関連するのですが、コメント募集等をして、自分の音楽チャート知識をどのように活かすべきか?みたいなことを探ってみたいと考えています。 

 そろそろTwitterのフォロワーが1000に達しそうなので、そのタイミングでやってみるのが良いですかね!(もちろん、今も質問大歓迎です!)

 

・チャート用語辞典みたいなの作りたい 

 もともとチャート用語集を作っていたのですが、さらにこれをパワーアップさせ「用語辞典」のようなものを作りたいと考えています。この用語について解説して!みたいなのあったら教えて下さい (幅広くカバーしたいので、間接的なチャートワード 例:Spotify みたいなのも募集しています)

 

 

エゴサ関連

 自分のメンタルの弱さを考慮し、メンタルに余計な刺激を与えないためエゴサしていないので、何か参考になりそうな意見を見つけたら教えてくださると幸いです。

(本当は、プラスの意見もマイナスの意見も吸収して次の記事につなげることが最良とは理解しているのですが、まだそこまでメンタルが成熟していないんですよね💦)

 

 

おまけ 

MBTI

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 心理学者ユングが開発した性格診断MBTIをもとにした、16 Personalitiesの自分の診断結果です。1回やれば良いものを、なぜか定期的にやっており*9常にこの論理学者が出てくるので、自分は根っからの論理学者なのだと思います。(ちなみに知人にこのテストの話をしたところ、常に一貫した答えが出るのは珍しいです。「自分だったら答えを撹乱していつも違う結果がでると思う」と複数の知人から言われ、自分がずっと同じ結果が出ていることに「論理学者」の特徴が感じられると言われました)

(↓論理学者に関する説明)

“論理学者”型の性格 (INTP-A / INTP-T) | 16Personalities

 

 自分で納得する部分が多かったので、「自分はこういう人間ですよー」ということの説明に役立つかと考えて、貼っておきます!

(果てしない夢想~、やミスに対する恐怖心~ の部分はかなり自分で自覚があります💦 ただし闘争的な態度~ のところはあまり無い気がします…… )

 

☆おまけ2 表紙?を飾ったランキング

 ブログにサムネ画像を表紙?っぽく付けているので、その表紙を飾った回数をアーティスト別に集計してみました。

 

1位(9回) Drake 

2位(8回) Cardi B 

3位(7回) Quavo、Offset 

5位(6回) Travis Scott、Camila Cabello、Charli XCX 

8位(5回) Taylor Swift、Post Malone 

10位(4回) Takeoff、Lorde、Kendrick Lamar、Future、Ed Sheeran、Bebe Rexha

 

 

あとがき

 こんな記事を書くのははじめてだったので、少し不安もありましたが、温かい反応を多く頂き、嬉しかったです。今後もブログを頑張っていこう!という糧になりました。

 今までは自分の弱みをなるべく隠すことが重要と考えていたのですが、最近は「自分はどうあがいても自分」ということに気づきはじめ、うまく弱点と向き合ってそれを対処していくことが重要と考えるようになりました。また、弱点があるからこそ、その分長所もあるのだと思います。

 このようにアンバランスな人間の私ですが、そのアンバランスさから生み出される魂、みたいなものを記事を通して発信できたら嬉しいな、と考えています。

 

ポエム終了

 

*1:世間一般のブログアクセス数がどれくらいかは知らないですが💦

*2:「人気記事」に、時間が経過した「新曲」の記事が浮上してきて、今の目線で見る時、何を主に見るのか?という考えが浮かんだ

*3:日本は時差の関係で他の国よりもストリーミングでの解禁が早いため、木曜日の25時とかにアルバムを聞く場合は、Upcoming Albumsの項目を参照すると良いです!

*4:主に土曜日にこの記事を作る自分に対して、Hits Daily Doubleが予想を出すのは日曜日、Simon Falkはもっと後です

*5:自己肯定感が低いので、「ミスをしないことが唯一の武器」と思い込んで無理やり自分を奮い立たせるも、ミスをして一気に崩壊、という順番です

*6:自分はミスだけでなく想定外のことが起きると余裕を失って過剰に焦りを感じる傾向にあると思います

*7:ちなみにそれで迷走しながら作った記事がこれ です。まあ別に後悔はしていないですが、焦りと迷いが感じられますね……

*8:いつか音楽以外のことも発信して、また自分の価値観に近い誰かの助けになればな、とも考えています。

*9:ちなみになぜか英語版もやったことがある

Hot 100 9/1 見どころ 【Ariana Grande、Hot 100に10曲を送り込む】

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 今週際立ったのはAriana Grande。アルバム1位を獲得し、多くの曲がHot 100に入りました。↑の画像はVMAMTV Video Music Awards)で姿を現したArianna Grandeと婚約者Pete Davidson。アルバムには”pete davidson”というタイトルの曲も収録されていて、この曲はHot 100の99位に登場しています。

 

 

☆今週のHot 100 ショートハイライト

・Ariana Grandeのアルバムが1位!うち9曲がHot 100に登場し、“no tears~”と”God is a woman”はトップ10に浮上

・Marshmello & Bastilleの“Happier”が好調。Calvin Harrisの新曲(65位)を上回る63位でHot 100デビュー

Janet JacksonがDaddy Yankeeを迎えた“Made For Now”が88位で登場

・Cardi Bの新シングル“Ring”が85位に再登場

 

・今週のトップ10

―1 Drake – In My Feelings

―2 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You 

―3 Cardi B, J Balvin & Bad Bunny – I Like It

―4 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz – FEFE 

―5 Post Malone – Better Now 

―6 Juice WRLD – Lucid Dreams 

△7 Ariana Grande – no tears left to cry 

△8 Ariana Grande – God is a woman 

▽9 Travis Scott – SICKO MODE

▽10 Tyga feat. Offset – Taste

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

1~100位までの順位表は↓

  

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

◇90 Panic! At the Disco – High Hopes

 Panic! At the Discoの“High Hopes”が90位で再登場。オルタナティブ系・ポップ系などのラジオで少しずつ人気を得始めたことや、SpotifyiTunesでの好調が再浮上の要因。

 イギリスでは既に34位、オーストラリアでは7位まで達していて、Panic! At the Discoの本拠アメリカよりも一足先にヒット中です。

 今週はこれ以外にも再登場した曲が多かったです。(以下参照)

94位 Eric Church - Desperate Man (4週目)

90位 Panic! At the Disco - High Hopes (3週目)

89位 Ariana Grande feat. Nicki Minaj - the light is coming (2週目)

85位 Cardi B feat. Kehlani - Ring (5週目)

83位 Mitchell Tenpenny (2週目)

81位 The Chainsmokers feat. Emily Warren - Side Effects (2週目)

 

☆88 Janet Jackson & Daddy Yankee – Made For Now

 Janet JacksonがDaddy Yankeeとタッグを組んだ“Made For Now”が88位に登場!この曲は主にDLで人気のようです。

 大御所シンガーJanet JacksonとラテンのキングDaddy Yankeeとは意外な組み合わせでした。この曲は今年リリースされる可能性のあるEPの収録曲とも考えられているようです。

 

◇85 Cardi B feat. Kehlani – Ring

 Cardi Bの新シングル、Kehlaniとの“Ring”が月曜日に公開されたビデオの効果で85位に再登場しています!今週YouTubeで14位。

 まだシングル化して間もないため、ラジオ等ではあまり動きがありませんが、今後ラジオが伸びてくればHot 100の順位も伸びてきそうです。それに呼応する形でストリーミングも伸びればヒットになるでしょう。

 アルバムリリース時に記録した元々のピーク(28位)を越えることができるか!

 

☆78 Young Thug feat. Lil Baby & Gunna – Chanel (Go Get It)

 Young Thug + Young Stoner Life Records(彼のレーベル)の連名によるミックステープ “Slime Language”がアルバムチャート8位に登場。

 そのミックステープの一番人気、Lil BabyとGunnaを迎えた“Chanel”が78位に登場しています。

 GunnaはそのYoung Stoner Life Recordsにサインしたラッパーで、“Life Goes On”に次いで2回目のHot 100入り。その時もLil Babyと共演していました。 あとfeat.の表記はされていませんでしたが、GunnaはTravis Scottの”YOSEMITE”でも登場します。

 ほかLil Uzi Vertとの”It’s A Slime”もBubbling Under (=101位~125位相当)に入っています。

 

☆77 Russell Dickerson – Blue Tacoma

 昨年“Yours”で頭角を現したカントリーシンガー・Russell Dickersonのシングル”Blue Tacoma”が77位で登場しています。カントリー系ラジオで好調です。

 

☆65 Calvin Harris & Sam Smith – Promises

 Calvin HarrisとSam Smithの“Promises”が65位で登場。”One Kiss”=62位と似たようなスタートを切っています。

 その“One Kiss”はラジオで下り調子になってきたので、そろそろチャートから外れてしまうかも。(今週39位 / 20週目)

 

☆63 Marshmello & Bastille – Happier

 MarshmelloとBastilleによる“Happier”が63位で登場。同じDJ & イギリス人の組み合わせである”Promises”を上回る順位でのスタートに!特にSpotifyでは絶好調で、今後の浮上に期待が持てそうです。

 Bastilleにとっては2014年の”Pompeii"や”Bad Blood"以来4年ぶりのHot 100に!この曲はBastille効果でポップ系だけではなくオルタナティブロック系ラジオでもかかっているようです。

 この曲にはプロデューサーのSteve Macがソングライターとして参加しています。 

 

△40 Luke Bryan – Sunrise, Sunburn, Sunset

 Luke Bryanの“Sunrise, Sunburn, Sunset”が40位へ浮上。昨年のアルバム”What Makes You Country”からは初のトップ40シングルに。キャリアでは通算17曲目のトップ40です。

 彼はForbesが発表した「最も稼いだカントリー歌手ランキング」で今年、首位に浮上しました。収益源はツアーのほか、アメリカン・アイドル審査員の出演料などが挙げられています。

 

△31 benny blanco, Halsey & Khalid – Eastside

 名裏方・benny blancoがHalseyとKhalidを迎えた“Eastside”が浮上中。今週48位→31位と大きく順位を上げています。特にSpotifyで好調。

 この曲は既にグローバルヒットになっていて、イギリスで3位、オーストラリアで2位などを記録しています。

 

☆22 Ariana Grande – breathin

 Ariana Grandeの4枚目“Sweetener”がアルバムチャート1位を記録!キャリア通算3枚目のアルバム1位です。(前作の”Dangerous Woman”だけ唯一1位を取れなかった)

 DL、ストリーミングなどを含む「総合セールス」は23.1万枚で、これは女性としてはCardi B(25.5万枚)に次いで今年2番目に高い数字です。ポイントの約半分(12.7万枚)をセールスで記録しています。

 また、このアルバムはストリーミングも高く、ポップスのアルバムとしてはEd Sheeranの“÷”(1億3460万再生)に次いで、史上2番目に多い1億2500万再生を1週間で記録しました。「女性のポップスアルバム」では史上最多のストリーミングです。

※女性全体だとCardi Bの“Invasion of Privacy”、Nicki Minajの”Queen”に次ぐ3番目のストリーミング数です。

 

 そのストリーミング人気を受けて、アルバムからは9曲がHot 100に登場。うち6曲が新登場で、3曲が既発曲でした。

7 no tears left to cry

8 God is a woman

22 breathin (New)

55 sweetener (New)

62 everytime (New)

72 R.E.M. (New)

87 Goodnight N Go (New)

89 the light is coming /ft. Nicki Minaj (Re)

99 pete davidson (New)

 

 Ariana Grandeはこれらの曲のほかに、Nicki Minajの客演を務めた“Bed”でもHot 100に入っており、今週合わせて10のAriana Grandeの曲がHot 100に。

 同時に10曲以上がHot 100に入るのは、女性アーティストとしては史上4人目の偉業です。(2010年のTaylor Swift、2016年のBeyoncé、2018年のCardi Bに次ぐ)

 

 ほかにもこのアルバムから6曲がBubbling Under(=101位~125位相当)に入っています。つまり、アルバムの曲全てが少なくとも125位(相当)以上には入っているということになります。

 

△8 Ariana Grande – God is a woman

 Ariana Grandeのアルバムリリースの効果で、既発シングルも再浮上!“no tears left to cry”が7位でトップ10に復帰したほか、”God is a woman”はピークを更新し、トップ10入りを果たしています!(元のピークは11位) (”God is a woman"はiTunes割引も行われました)

 この“God is a woman”はAriana Grandeにとって記念すべき10曲目のトップ10シングルに。女性としては、2010年代で6人目の記録です。

 

参考:2010年代でトップ10ヒットが多い女性アーティスト

1 Nicki Minaj / Taylor Swift:17曲

3 Katy Perry:11曲

4 Ariana Grande / Kesha / Lady Gaga:10曲

 

 

―5 Post Malone – Better Now

 今週も“In My Feelings”がHot 100首位をキープ。Drakeは今年26週もの間Hot 100の首位に立っており、Usherの歴代記録(2004年、計28週の間Hot 100首位に立ったという記録)に迫っています!

 その記録を止めるかもしれない候補の一つがPost Maloneの“Better Now”。この曲は現在ラジオが好調で、今週ラジオ3位まで浮上。”In My Feelings”(ラジオでは4位)を、ラジオの指標では抜きました。同じくラップに分類される曲ですが、”In My Feelings”よりもポップ系ラジオとの親和性が高いです。(来週のチャートでポップ系ラジオの1位になりそう)

 この曲はビデオ、リミックス、iTunes値引きなど、セールスを伸ばすための「切り札」を多く残しているため、伸びしろがまだ大きそうです。この切り札をうまく生かせれば1位まで到達できるかも。

 

▽× Cardi B – Be Careful

 Cardi Bの“Be Careful”が今週チャートから外れました。ピークは11位、チャート滞在20週という成績でした。

 この曲がピークを迎えたのはアルバムリリース時。その後リズミック系ラジオでは1位を獲得するなど、一部では人気でしたが、次第に少しずつ順位を落としていきました。近い時期にシングルカットされた“I Like It”の影に隠れていた印象があります。

 

今週チャートから外れた曲 (17曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Juice WRLD – Lucid Dreams (🗻67位 /⏰5週)

99 Drake – Mob Ties (🗻13位 /⏰7週)

98 Nicki Minaj feat. The Weeknd – Thought I Knew You (🗻98位 /⏰1週)

97 Dennis Lloyd – Nevermind (🗻86位 /⏰4週)

90 Jason Mraz – Have It All (🗻90位 /⏰1週)

89 Travis Scott – 5% Tint (🗻36位 /⏰2週)

87 J. Cole – Album of the Year (Freestyle) (🗻87位 /⏰1週)

81 Travis Scott – Carousel (🗻24位 /⏰2週)

79 Travis Scott – No Bystanders (🗻31位 /⏰2週)

75 Travis Scott – R.I.P Screw (🗻26位 /⏰2週)

71 Travis Scott – Wake Up (🗻30位 /⏰2週)

69 Travis Scott – Can’t Say (🗻38位 /⏰2週)

66 Travis Scott – Stop Trying To Be God (🗻27位 /⏰2週)

64 Cardi B – Be Careful (🗻11位 /20週)

60 Nicki Minaj – Ganja Burns (🗻60位 /⏰1週)

58 Nicki Minaj feat. Eminem & Labrinth – Majesty (🗻58位 /⏰1週)

56 Nicki Minaj feat. Lil Wayne – Rich Sex (🗻56位 /⏰2週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Ariana Grande – Sweetener

7 Cole Swindell -  All Of It

8 Young Thug & Young Stoner Records – Slime Language

13 Death Cab For Cutie – Thank You For Today

21 Ninja Sex Party – Cool Patrol

28 Blue October – I Hope You’re Happy

52 Mitski – Be the Cowboy

53 Aminé – ONEPOINTFIVE

144 Neil Diamond – Hot August Night 3

145 Aretha Franklin – Aretha’s Best

 

Ninja Sex Partyって何者!? → アメリカのコメディデュオらしい

Mitskiは前作のアルバム200位圏外から躍進

 

来週以降の動向・プレイリストなど

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

BTS (feat. Nicki Minaj) – IDOL

 来週のHot 100に入ることは確実で、気になるのは何位で登場するか。iTunesの1位と2位を独占し、さらにはYouTubeではリリース後24時間の再生数の記録を更新 ↓

 DLとYouTubeでは爆発的な記録を残しているものの、他のストリーミング、ラジオでの数字は低め。そして今年の下半期からHot 100がYouTubeの再生数を2/3で集計するようになったことも向かい風です。

 未知数な部分もありますが、DLとYouTubeの数字が高いことから前シングル同様トップ10入りするかなと考えています。

 

・Sheck Wes – Mo Bamba

 Travis Scottの“No Bystanders”で ”Fuck the Club Up Bithc!”のフレーズを担当しているSheck Wes。彼の“Mo Bamba”がストリーミングで急浮上中です。今週109位相当

とHot 100に接近中です!

 この曲が浮上したきっかけはSpotifyのプレイリストRapCaviar。このプレイリストによって「発見」されたこの曲は次第にSpotifyのランキングを浮上。後にApple Musicも自身のHip-Hop A Listにこの曲を追加しました。

 曲のタイトルはバスケットボール選手からとっています。

 

・プレイリスト

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

 

 

Hot 100 8/25 見どころ 【Nicki Minaj、好成績を残すも…… / ロングヒットの達人たち】

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 今週のチャートの主役、といえるのはNicki Minaj!しかしアルバムチャート首位争いでは、2週目のTravis Scottに敗れ、惜しくも2位に。そのNicki Minajを中心に今週のHot 100を解説していきます。ほかラップ30週連続支配、ロングヒットの達人Jason MrazやEd Sheeranなど。

↑のNicki Minajは”No Frauds"のビデオの1シーン。

 

☆今週Hot 100のショートハイライト

・Nicki Minajの新作がアルバム2位。“Barbie Dreams”(18位)など、収録曲のうち7曲がHot 100入り

・Trippie Reddの新作がアルバム4位。“Taking A Walk”がHot 100の46位に登場

・“In My Feelings”が首位をキープ。30週連続でラップ曲がHot 100首位を支配

 

・今週のトップ10

ー1 Drake – In My Feelings

ー2 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

ー3 Cardi B, J Balvin & Bad Bunny – I Like It 

△4 6ix9ine feat. Nicki Minaj & Murda Beatz – FEFE

△5 Post Malone – Better Now 

△6 Juice WRLD – Lucid Dreams 

▽7 Travis Scott – Sicko Mode

△8 Tyga feat. Offset – Taste 

△9 Ella Mai – Boo’d Up

△10 DJ Khaled feat. Justin Bieber, Chance the Rapper & Quavo – No Brainer 

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

1~100位までの順位表は↓

 

 

曲の個別解説

☆=新登場 ◇=再登場 △=上昇 ▽=下降 

 

☆91 Bryce Vine – Drew Barrymore

 ラッパー / シンガーの“Bryce Vine”の“Drew Barrymore”が91位で登場。彼にとって のHot 100入りに。この曲は主にポップ系、リズミック系などのラジオで人気です。

 

☆90 Jason Mraz – Have It All

 Jason Mrazが6枚目のアルバム“Know.”をリリースし、アルバムチャートの9位で登場。同時に、収録曲の”Have It All”がシングル90位に登場しています。この曲はアダルトポップ系ラジオで主に人気です。

 Jason Mrazのキャリア最大のヒットは“I’m Yours”。この曲はビルボードが先日発表した「歴代Hot 100ヒット・トップ600」の451位にも入っています。このリストに入っている曲の中では週間のピーク順位が最も低い(6位)です。

(そのかわり、歴代で3番目に長い76週もの間、チャートに入っていたロングヒットなので、リストに入った)

 

 

☆87 J. Cole – Album of the Year (Freestyle)

 J. Coleが突如リリースしたシングル、“Album of the Year (Freestyle)”が87位で登場。

 Nasの”Oochie Wally”の音に乗せてフリースタイルした曲です。この曲はJ. Coleが今年リリースするかもしれないミックステープ、“The Off-Season”の収録曲と考えられているようです。

 

☆72 Quavo – W O R K I N M E

 Migosのメンバー、Quavoのソロシングル“W O R K I N M E”が72位で登場しています。主にストリーミングで好調。

 この曲のタイトルは全て大文字で、かつ文字と文字の間にスペースが入っています。

 

☆46 Trippie Redd – Taking A Walk

 独特の歌声を持つ19歳のラッパー、Trippie Reddがデビューアルバムをリリース。アルバムチャートでは4位を記録しています。

 その収録曲のうち、“Taking A Walk”がHot 100入り。46位に登場しています。この曲はApple Music・Spotifyの両方でトップ10入りを果たすなど、ストリーミングで好調でした。

 今週Hot 100に入ったのはこの1曲のみでしたが、101~125位相当を扱うBubbling Underチャートには5曲が登場。118位に“Bang”、117位に”Shake It Up”、113位に”Forever Ever” 104位に“Wish” 102位に”Missing My Idols”が入っています。

 また、”Dark Knight Dummo”も以前Hot 100に入ったことがありました。

 

◇44 Nicki Minaj – Chun-Li

 Nicki Minajがアルバム“Queen”をリリース。アルバムチャートでは2位に。収録曲のうち7曲がHot 100入り。4曲が新たに登場したほか、”Chun-Li”、“Rich Sex”の2曲がチャートに舞い戻りました。(あと一つは既存の”Bed”)

 アルバムリリースによるチャート再登場で、この効果がいつまで続くかは分かりませんが、この再登場によって年間チャートトップ100に手が届くかも。

 

▽33 Marshmello & Anne-Marie – FRIENDS

 先週40位~20位あたりに多く存在したTravis Scottのアルバム曲が、今週順位を落としたため、代わりにこの付近の順位にいた曲は今週順位を上げています。

 しかし、MarshmelloとAnne-Marieの“FRIENDS”はラジオの再生数がかなり減ってきたため、Hot 100の順位を32位→33位と落としています。そろそろ次のシングルへとバトンタッチでしょうか。

 Marshmelloは先週Bastilleとの“Happier”をリリース。この曲の「バトン先」として期待がかかります。この曲はBastilleの効果もあってオルタナティブ系ラジオでもかかっているようです。

 Anne-Marieにとっての次シングルは”2002”。この曲は他国では既に大ヒット済ですが、アメリカではまだまだ。今週ようやくポップ系ラジオのチャート下位に登場しました。

 

△21 Drake – Nonstop

 Drakeがアルバム“Scorpion”から新たに”Nonstop”をシングルカット。リズミック~アーバンなど、ラップに馴染み深い系統のラジオで大きくポイントを伸ばし、Hot 100の順位を上げています。

 シングル化=ラジオの効果でストリーミングも再び数字を伸ばしそうです。(※Drakeのアルバム“Scorpion”リリース直後は”In My Feelings”よりもこの“Nonstop”のほうが人気だった)

 

△20 Ed Sheeran – Perfect

 「ロングヒットの鬼」、Ed SheeranがHot 100の密かな見どころになりそうです。彼の“Perfect”は現在チャート入り51週目ながらも、20位と高い順位をキープ。

 現在のHot 100では、チャート滞在が1年(=53週)を超えた曲は26位以下に落ちると、チャートから外す、という厳しいルールがあるのですが、この“Perfect”はこのルールを乗り越え、53週目以降も25位以上をキープする予感があります。

 どこまでこの曲がHot 100に粘るか?しばらくHot 100の密かな見どころになりそうです。

 

☆18 Nicki Minaj – Barbie Dreams

 Nicki Minajが自身4枚目のアルバム、“Queen”をリリース。アルバムチャートでは2週目のTravis Scottに破れ、惜しくも1位獲得ならず。

 18.5万枚(相当)と悪くないセールスを記録していましたが、ライバルが強かったせいで「アンラッキー」なアルバム2位に。

 今年の35週のアルバムチャートのうち、1位のセールスが18.5万枚を超えていたのは14週と半分以下でした。(参考:アルバムチャートは純粋なセールス以外で勝負する時代? 【USアルバムチャートのここ4年の変化】 - チャート・マニア・ラボ (CML)

 

 Nicki Minajはアルバム1位を獲得できなかったのが悔しいのか、TwitterTravis Scottなど様々な要素にクレームをつけています。

 

 収録曲のうち、7曲がHot 100入り。そのうち“Barbie Dreams”が最も高い18位を記録しています。この曲はNotorious B.I.G.をサンプリングしたことや、多くの具体的な人名を挙げたことも話題となりました。

 ほかEminem・Labrinthとの“Majesty”が58位、”Ganja Burns”が60位、The Weekndとの“Thought I Knew You”が98位で登場しています。

 また、この“Queen”は女性のアルバムとしてはCardi Bの“Invasion of Privacy”に次いで2番目に高いストリーミング数を記録しています。(アメリカでの記録)

 

・最も多くストリーミングされた女性アルバム (1週間の成績)

1位 Cardi B / Invasion of Privacy (12曲) :2億260万再生 (13万5000枚相当)

2位 Nicki Minaj / Queen (20曲) :1億2870万再生 (9万7000枚相当)

3位 Beyoncé / Lemonade (12曲) :1億1520万再生 (7万7000枚相当)

4位 Camila Cabello / Camila (11曲) :約5700万再生 (3万8000枚相当)

5位 Taylor Swift / reputation (15曲) :約5100万再生 (3万4000枚相当)

6位 SZA / Ctrl (14曲) :4952万再生 (3万3000枚相当)

※ Beyoncé + Jay-Zのジョイント作“EVERYTHING IS LOVE”は約7350万再生 (4万9000枚相当)

 

※「枚相当」というのは、アルバムチャートでストリーミングがセールス何枚分と換算されているのか、を表しています。

※再生数に約がついている作品は、ビルボードの記事では具体的な再生数が明示されていないものの、「枚相当」からストリーミング数が分かるものです。

 

△17 5 Seconds of Summer – Youngblood

 現在ポップ系ラジオで好調、5 Seconds of Summerの“Youngblood”が少しずつ順位を伸ばしています。彼らのキャリアピーク”Amnesia”(16位)を超えそうです。

 ほか現在ラジオで好調なのはSelena Gomezの“Back To You”やKhalid & Normaniの”Love Lies”など。特に後者は現在Hot 100の11位につけており、近いうちのトップ10入りが有望です。

 

―1 Drake – In My Feelings

 今週も首位をキープ。Drakeの“In My Feelings”が6週目の1位を記録しています。ただし、DL・ストリーミング*1はピーク時と比べるとやや落ち着いてきていて、ラジオの伸びも鈍くなってきました。

 これでDrakeは2018年の間に通算25週も1位に滞在したことになり、歴代の記録に迫っています。同じ年に最も長い間1位に滞在していたのは、2004年のUsherで28週。それに次ぐのは2009年のThe Black Eyed Peas(26週)

 また、今週ラップ曲によるHot 100首位連続支配がこれで30週目に。“God’s Plan”が”Havana”を打ち破って以降、“Nice For What”、This Is America”、“Psycho”、“SAD!”、”I Like It”、“In My Feelings”とラップがHot 100を制し続けています。

 ラップ曲がこれほど長くHot 100を支配し続けるのは史上はじめて。これまで一番長かったラップによるHot 100支配は2003年の16週でした。(50 CentSean Paulによる、”In Da Club”~”Get Busy”~”21 Questions”)

 

 “In My Feelings”を破り、これらの記録をストップする曲の候補は主に2つあると思います。まずは現在Hot 100で2位、Maroon 5の”Girls Like You”。この曲は現在ラジオ1位で、その点で“In My Feelings”有利を取っています。ほかDLでは互角、ストリーミングでは負けていますが、仮にラジオとDLのポイントを合わせてストリーミングの不利分をひっくり返せれば、“In My Feelings”を打ち破れるのではないでしょうか。

 DLが伸びるタイミング、つまりiTunes割引を実行した瞬間がチャンスではないでしょうか。

 もう一つの候補は現在Hot 100で5位、Post Maloneの“Better Now”。この曲は現在、ラジオ・DL・ストリーミングの全てで”In My Feelings”よりも数字が低いですが、伸びしろがあります。一つはラジオでの好調。この曲はラップ曲ですが、“In My Feelings”よりもラジオの中で最も規模が大きいポップ系で多くかかっており、そのうちラジオで”In My Feelings”を抜きそうです。

 もう一つはビデオがまだリリースされていないという点。仮にビデオが話題となれば、ストリーミングが伸びるかもしれません。ほかiTunes割引という手段も残っています。しかし、こちらが首位を取った場合、ラップ連続支配のほうの記録はストップしませんね。

 あとは一応、Ariana Grandeの曲も候補でしょうか。

 

▽× Travis Scott – NC-17

 今週もアルバム首位を防衛したTravis Scott。ただし先週と比べるとストリーミング数は落ち着いてきていて、Hot 100にエントリーする曲も減少。

 先週は収録17曲全てがHot 100に入っていましたが、今週はうち7曲がHot 100から外れました。先週トップ40に入っていた曲が全てHot 100に残り、41位以下だった曲が全てHot 100から外れました。

 

 

今週チャートから外れた曲 (13曲)

【左の数字は先週の順位、右(ピーク順位🗻/チャート滞在週数⏰)】

100 Childish Gambino – Summertime Magic (🗻44位 /⏰4週)

98 YG feat. A$AP Rocky – Handgun (🗻98位 /⏰2週)

96 Keith Urban feat. Julia Michaels – Coming Home (🗻50位 /⏰7週)

91 Jake Owen – I Was Jack (🗻43位 /⏰11週)

88 Morgan Wallen feat. Florida Georgia Line – Up Down (🗻49位 /20週)

76 H.E.R. feat. Bryson Tiller – Could’ve Been (🗻76位 /⏰1週)

68 Travis Scott – Coffee Bean (🗻68位 /⏰1週)

53 Travis Scott – Houstonfornication (🗻53位 /⏰1週)

50 Travis Scott – Butterfly Effect (🗻50位 /⏰23週)

48 Travis Scott – Astrothunder (🗻48位 /⏰1週)

47 Travis Scott (feat. The Weeknd & Pharrell) – Skeltons (🗻47位 /⏰1週)

43 Travis Scott (feat. Quavo & Takeoff) – Who? What! (🗻43位 /⏰1週)

41 Travis Scott (feat. 21 Savage) – NC-17 (🗻41位 /⏰1週)

 

アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品です

2 Nicki Minaj – Queen

4 Trippie Redd – Life’s A Trip

9 Jason Mraz – Know.

22 Elvis Presley – Where No One Stands Alone

97 With Confidence – Love And Loathing

124 Dave Grohl – Play (EP)

146 Young Nudy – Slimeball 3

152 Erra – Neon

198 As It Is – The Great Depression

 

 来週以降の動向・プレイリストなど

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Calvin Harris & Sam Smith – Promises

・Marshmello & Bastille – Happier

 今年シングルをヒットさせたプロデューサー2人の次シングル。いずれもiTunesのDLやSpotifyで好調。Hot 100に入りそうです。

 

・Ariana Grande – breathin

 Ariana Grandeのアルバムが来週1位見込み。そこからいくつかの曲がHot 100に登場しそうです。そのうち”breathin”はトップ10入りの可能性がありそうです。既存の“God is a woman”もトップ10に浮上するかも。

 

Body Luxury feat. Brado – Body

 Spotify内で人気を伸ばし、グローバルヒットとなりつつある“Body”がHot 100に接近中。現在116位相当です。

 

 

・プレイリスト

 

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

*1:Apple Music・SpotifyYouTubeの全てで既に首位ではなくなっている