チャート・マニア・ラボ

音楽チャート・ポップス研究者(自称) ポップス音楽と食べることが好きなオタク

Hot 100 6/29 見どころ 【Joji2回目のHot 100入り / “Old Town Road”再びテイラーをブロック】

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 こんばんは!🥄

 

◇今週のHot 100 ハイライト◇

・Taylor Swiftの"You Need To Calm Down"が2位に登場。"Old Town Road"の牙城は崩せず

・Drakeの"Money in the Grave"が7位に登場。"Omertà"は35位

・Jojiの新曲"Sanctuary"が80位に登場。2回目のHot 100入り

Madonnaがアルバム1位。バンドルで数字を稼ぐ

 

・今週のトップ10

      6月29日   R D S
-   1 Lil Nas X feat. Billy Ray Cyrus Old Town Road 🚩 3 2 1
2 Taylor Swift You Need To Calm Down 50 1 3
3 Billie Eilish bad guy  9 4 2
4 Khalid Talk 1 16 9
5 Ed Sheeran & Justin Bieber I Don't Care  4 3 10
-   6 Jonas Brothers Sucker  2 10 20
7 Drake feat. Rick Ross Money in the Grave 🍎✅ - 9 4
  8 Post Malone Wow. 6 21 13
9 DaBaby Suge 16 - 6
10 Chris Brown feat. Drake No Guidance  - 19 5

R=Radio、D=Download、S=Streaming

🍎=Apple Musicで1位、✅=Spotifyで1位、🚩=YouTubeで1位

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

緑背景はその指標がトップ10内で最高、赤背景は最低

 

1~100位までの順位表は↓

 

曲の個別解説

 

☆100 Justin Moore – The Ones That Didn’t Make It Back Home

 今週カントリー系ラジオ13位に入ったJustin Mooreのシングルが100位でHot 100位にエントリー。

 ここ数週カントリー曲は上位での奮闘が光ります。今週Lee Briceの“Rumor”が36位→25位と大きく上昇。 (この曲はYouTubeで50位)

 

☆97 Ali Gatie – It’s You

 カナダ出身のシンガー、Ali GatieのR&B調の“It’s You”が97位に登場。初のHot 100です。主にストリーミングで好調。AppleSpotifyYouTubeの全てでトップ100圏内に入っています。

 今週に入ってからもストリーミングでの伸びは続き、来週以降Hot 100での浮上に期待が持てます。US以外の国のストリーミングでも急浮上中です。

 

 アーティスト本人がTikTokに投稿。ミームらしい動きはなく純粋に歌っているだけですが!アーティスト側が投稿することもあるんですね。

 

 

◇95 NAV feat. Meek Mill – Tap

 NavがMeek Millを迎えた“Tap”が95位に再登場。アルバム週以来のHot 100復帰に。シングル化に伴う再浮上です。

 リリース以降Apple Musicでは長く上位をキープ。それに加えここ最近はSpotifyやリズミック系ラジオで浮上しています。

 

☆92 Marshmello feat. A Day To Remember – Rescue Me

 MarshmelloがA Day To Rememberを迎えた“Rescue Me”が92位に登場。ポップパンク系バンドA Day To Rememberは初のHot 100入り。従来のMarshmelloのシリーズよりもロック成分が強めです。

 この曲は今週DLが12位。Spotifyでは135位と他のMarshmelloのシングルと比べると若干低めの順位です。

 

◇89 Travis Scott – WAKE UP

 シングルカットされたTravis Scottの“WAKE UP”が89位に再登場。Feat.の表記はありませんがThe Weekndがボーカルを担当しています。

 シングル化に伴うラジオの伸びが再登場の要因。リズミックで4位に入ったほか、ポップ系やアーバン系でもオンエアされています。

 リリース時にストリーミングで爆発的な人気になったアルバムの、時間が経ってからカットされるシングルはリリース時ほどストリーミングが伸びない傾向にあります。この“WAKE UP”もAppleSpotifyYouTube全てで圏外です。

 

☆80 Joji – Sanctuary

 Jojiの“Sanctuary”が80位に登場!2回目のHot 100入りを達成しています。日本人で他に複数曲Hot 100入りしているのは坂本九オノ・ヨーコです。

 

歴代の日本人Hot 100入り

 

(🗻ピーク順位・⏰チャート滞在週数)

1963年 坂本九Sukiyaki (🗻1位・⏰14週)

1963年 坂本九 – China Nights (🗻58位・⏰3週)

1979年 ピンクレディー – Kiss in the Dark (🗻37位・⏰11週)

1980年 YMO – Computer Game Theme from The Circus (🗻60位・⏰9週)

1981年 横倉裕 feat. Patti Austin – Love Light (🗻81位・⏰3週)

1981年 オノ・ヨーコ – Walking On Thin Ice  (🗻58位・⏰10週)

1990年 松田聖子 feat. Donnie Wahlberg – The Right Combination (🗻54位・⏰13週)

2016年 ピコ太郎 – PPAP (🗻77位・⏰4週)

2018年 Sofi Tukker feat. Nervo, The Knocks & 植野有砂 – Best Friend (🗻81位・⏰5週)

2018年 John & Yoko/The Plastic Ono Band With The Harlem Community Choir - Happy Xmas (War Is Over) (🗻42位・⏰2週) 

2019年 宇多田ヒカル & Skrillex - Face My Fears (🗻98位・⏰1週)

2019年 Joji – SLOW DANCING IN THE DARK (🗻96位・⏰1週)

2019年 Joji – Sanctuary (🗻80位・⏰1週)

*1

 

 “Sanctuary”はが人気だったのはSpotify(19位)とYouTube(40位)です。Apple Musicでも200位圏内には入っています。キャリアを通してSpotifyでの人気が高めです。

 今週のアルバムチャートでは、新シングルの効果なのか前アルバム"BALLADS 1"が184位→124位と順位を伸ばしています。

 

 Jojiは”SLOW DANCING IN THE DARK”、”Yeah Right”、”Will He”の3曲がSpotifyで1億再生超え。88risingの一員として参加した“Midsummer Madness”もそろそろ1億再生に到達します。

 Spotifyで1億再生超えを記録している日本人は、Joji以外だと”Happy Xmas”でのOno Yokoくらいです (ほかTeriyaki Boyzや植野有砂は5000万再生は超えている)

 

☆75 Dreamville feat. J.I.D, Bas, J. Cole, EARTHGANG & Young Nudy – Down Bad

 J. Cole率いるレーベルDreamville名義での1曲がHot 100に登場。J. Cole以外はHot 100初登場です。(Young NudyだけはDreamville所属ではない)

 この曲は特にApple Musicで人気。リリース時にはトップ10にも入っていました。次に人気があったのはSpotifyです。YouTubeでは圏外。

 

△14 Lizzo – Truth Hurts

 今週2曲がトップ10に新登場した影響で、代わりに”Dancing With A Stranger”と“Sunflower”がトップ10から外れています。前者はラジオ再生数の減少が顕著なので再浮上は厳しそうですが、後者はポイントの減少がゆるやかなので今後トップ10に再浮上する可能性もあります。 “Sunflower”は28週もトップ10に滞在していました。

 

 今後新規でトップ10に入りそうなのはLizzoの“Truth Hurts”です。ストリーミングでの好成績をキープしたまま、ラジオの再生数を伸ばして14位まで浮上してきています。

 ほかラジオが伸びてきたShawn Mendesの“If I Can’t Have You”も今後トップ10に復帰するかもしれません。次の週のチャートでは新シングル”Senorita”もトップ10入り濃厚です。

 

☆7 Drake feat. Rick Ross – Money in the Grave

 Drakeが地元トロントNBAチーム、Raptorsの初タイトルを祝福したシングル2曲をリリース。Rick Rossとの“Money in the Grave”が7位に、Omertàが35位に登場しています。

 これでDrakeはトップ10曲数でThe Beatlesを抜かしました。しかしDrakeは客演の数が多いので、単純な比較は難しいですが (詳しくは先週の記事に書いています:Hot 100 6/22 見どころ 【Jonas Brothers、バンドルの力を借りつつ圧倒的なアルバム1位 】 - チャート・マニア・ラボ

 

 Rick Rossは2回目のトップ10入り。前のトップ10もDrakeとタッグを組んでいました。(DJ Khaled feat. Drake, Lil Wayne & Rick Ross名義の“I’m on One” ピーク10位)

 

 昨年のシングルが軒並み1位になっていたことを考慮すると、7位デビューは物足りない成績という捉え方もできますが、スタジオアルバム用のシングルだった昨年の曲とは立ち位置が違うと思うのでこんなものだと思います。

(ミックステープ“More Life”からのシングルも1位に到達していなかった)

 

☆2 Taylor Swift – You Need To Calm Down

 Taylor Swiftの“You Need To Calm Down”が2位に登場しています。またも”Old Town Road”の牙城は崩せず。DLでは今週1位だったものの、ストリーミングは3位でした。週半ばにリリースされたビデオの効果で初日の予想よりは高い順位に入りましたが、1位には届かず。

 

 DLやストリーミングは“ME!”の初週よりも低かったです。しかし真価が問われるのは2週目以降な気がします。”ME!”はポイントを落とすまでのスピードが早かったので、“Calm”がこの調子をある程度保つことができれば最終的には”ME!”を上回るヒットになります。

 “ME!”はわずか4週しかトップ10に残らなかったので、これを上回るのがとりあえずの目標ですね。

 

×× Billie Eilish – bury a friend

 Billie Eilishの”bury a friend”がチャートから外れました。ピーク14位、チャート滞在は20週でした。

 この曲はBillie Eilish初のトップ40でした。過去シングルがストリーミングでじわじわ人気を伸ばしていたシンガーに対する熱量が一気に爆発し、彼女の人気ぶりがチャートに反映されたシングルだったと思います。

 主にストリーミングで人気だった曲で、大きくラジオにかかることは無かったです。しかし唯一オルタナティブ系ラジオではオンエアされ、この系統で1位にもなっています。

 

×× Lil Baby – Close Friends

 特殊なチャートアクションを見せていたLil Babyの“Close Friends”がHot 100から外れました。ピークは28位、チャート滞在33週でした。

 Lil Baby & Gunnaのミックステープからのシングルで、次第に“Drip Too Hard”に次ぐ2番人気シングルの座を確保。ストリーミングでの人気からHot 100下位に長く滞在していました。

 そしてチャート「満期」にあたる20週目が近づき始めた頃合からラジオでのオンエアを開始。21週目を迎えた時点では51位以下に位置しており、本来ならばチャートから外されてしまう順位だったのですが、ラジオが伸びていることから特例が適用されてチャートに残留。最終的には再びチャートの上半分まで順位を戻すことに成功しました。

 ストリーミングでのロングヒット、絶妙なタイミングでのシングルカットが演出したチャート長期滞在です。

 

 Lil Babyが客演を務めていたYo Gottiの“Put a Date On It”も滞在20週目を迎えて今週チャートから外れています。Spotifyでは長く圏外*2ながらも、YouTubeでは長くトップ10に入るなどポイントの取り方に偏りがありました。

 

×× Luke Combs – Beautiful Crazy

 Luke Combsの“Beautiful Crazy”が今週チャートから外れました。ピークは21位、チャート滞在31週でした。カントリー曲としてはかなりの成績だと思います。

 カントリー曲はラジオの再生とHot 100の順位が比例しやすいので、ラジオの再生が減少すると規則正しくHot 100の順位を落としていきます。カントリー系ラジオはシングルのサイクルがやや早いため、カントリー曲のチャート滞在そこまで長くありません。(ストリーミングに押され気味の近年は特に)

 

 

 昨年のHot 100でチャートから外れたカントリー曲の最終的な成績を見ていきます。ストリーミングで人気だった“Heaven”、ポップ系ラジオに飛び火した”Meant to Be”・“Tequila”の3曲以外は全て21週以下の滞在に終わっています。

 

  これに対し“Beautiful Crazy”はストリーミングが伸び、ラジオ以外のプラスαを得たことにより長くチャートに残ることに成功しました。

 彼以外にも、最近のカントリー曲は一部ストリーミングで人気を得ることに成功しており、カントリー曲のチャートアクションが今後多様化していくかもしれません。

 

 

今週チャートから外れた曲 (11曲)

【先週の順位、アーティスト名、曲名、🗻ピーク順位、⏰チャート滞在週数】

99 Future – Government Official (🗻99位 /⏰1週)

98 Future – XanaX Damage (🗻98位 /⏰1週)

92 Ozuna – Amor Genuino (🗻92位 /⏰1週)

88 Cody Johnson – On My Way To You (🗻78位 /⏰16週)

87 Future – Please Tell Me (🗻87位 /⏰1週)

83 Avicii – Heaven (🗻83位 /⏰1週)

79 Yo Gotti feat. Lil Baby – Put A Date On It (🗻46位 /20週)

62 Luke Combs – Even Though I’m Leaving (🗻62位 /⏰1週)

58 Billie Eilish – bury a friend (🗻14位 /20週)

48 Lil Baby – Close Friends (🗻28位 /33週)

45 Luke Combs – Beautiful Crazy (🗻21位 /31週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Madonna – Madame X 🎫

2 Bruce Springsteen ー Western Stars 🎫

5 Bastille – Doom Days 🎫

26 Lil Keed – Long Live Mexico

39 Baroness – Gold & Grey

77 Goldlink – Diaspora

122 Hillsong Worship – The Peace Project 

125 X Ambassadors – Orion

151 Lukas Nelson & Promise Of The Real – Turn Off The News, Build A Garden

158 Dave Matthew’s Band – Rhino’s Choice

 

※アルバム1位はMadonna。主にツアーチケットのバンドルによるセールスでポイントを稼いでいます。USでのストリーミングは奮いませんでしたが、Anitta(ブラジルの大スター*3)がアルバムに参加している影響で、ブラジルではストリーミングで一定の人気を得ました。

 

◇アルバムチャート長期滞在

1周年:Dan + Shay – Dan + Shay (今週29位)

1周年:Panic! At the Disco – Pray For The Wicked (今週33位)

1周年:Bebe Rexha – Expectations (今週165位)

200週目:The BeatlesWhite Album (今週198位)

 

 昨年の今頃リリースされたアルバムが3つ滞在1周年をストレートで迎えました。これらのアルバムはリリース以降、圏外に落ちていないということになります。

 いずれも複数のヒットシングルを出したことが有用に働いています。Bebe Rexhaは“Meant To Be”のパーセンテージが大きいと思いますが、意外と”I’m A Mess”も健闘しています(Spotifyでは2.84億再生まで到達。“Meant”は7.24億再生)

 

 

その他

 

・今週ラジオで伸びた曲

☆Taylor Swift – You Need To Calm Down

・Khalid – Talk

・Billie Eilish – bad guy

・Thomas Rhett – Look What God Gave Her

・DaBaby – Suge

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

Y2K & bbno$ - Lalala

 Apple Music & Spotifyのランキングを急速に駆け上がっている1曲。来週のHot 100には入りそう。新たなスター候補

 

・Shawn Mendes & Camila Cabello – Señorita

・Lil Nas X – Panini

 トップ10デビューの可能性。今週に引き続き上位デビューの曲によってトップ10のリフレッシュが進む予感。

 

 

・Hot 100圏外の曲のうち各サービスで最も人気のあった曲

🍎 Meghan Thee Stallion feat. DaBaby – Cash S**t (今週17位程度)

✅ Martin Garrix feat. Macklemore & Patrick Stump – Summer Days (今週37位)

🚩 YoungBoy Never Broke Again – 4 Sons of A King (今週13位) 

Apple Musicは週の最終日の順位を週間の“参考順位”としています(Apple Musicには週間チャートが無い)

 

 YoungBoy Never Broke AgainはYouTubeでの人気がかなり際立ちます。何回もYouTubeのアーティストランキングでは1位になっていますが、他の媒体であまり人気が出ないためYouTubeでかなり高い成績が出てもHot 100に入らないことがよくあります。

 曲のリリースが多く、人気シングルが媒体によってズレていることもチャートにあまり入れない理由の一つです。(現在AppleSpotifyでの一番人気は”Slime Belief"だが、この曲はYouTubeでは圏外)

 

 

関連 / 参考記事

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

 

ビルボードスタッフが議論するシリーズ

 

 今週のテーマは……Taylor Swiftの新シングルについてです。

 

① 最終的によりヒットになるのは“ME!”か”You Need To Calm Down”か?

② 2シングル連続2位。私たちはTaylorの影響力を過小評価しているか?

③ 去年1位デビューを繰り返したDrakeの新曲が7位デビューだったことは驚きか?

④ プライド・マンスにリリースされたこの曲は新たなゲイ・アンセムになりうるか?

⑤ 多数の大物の1位を阻んだ“Old Town Road”はいつまで1位の座を守るか?

 

 ②における「私たち」はチャートのことを指しているような印象があります。何かチャートの限界性まで考えたやや哲学的な質問なように思いました。

 

 ⑤は先週ようやく1億再生を割って少し勢いが落ち着いてきた“Old Town Road”について。しかしまだまだ異次元の再生数ではあるので、やはりRihanna・Adeleの新曲がこの曲を止める有用な手段と考えているようです。

 

*1:ピコ太郎より前は 全米デビューした主な日本人の現状! を参照

*2:2週しか200位圏内に入っていない

*3:ブラジルでのSpotifyの1日の再生数の記録=200万越え を持っています。US以外の国のSpotifyで、1日の再生数が200万を越えた曲はこれだけです

Hot 100 6/22 見どころ 【Jonas Brothers、バンドルの力を借りつつ圧倒的なアルバム1位 】

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こんばんは!アルバムチャート、バンドル・ストリーミングの2つが主要な戦術になってきていると感じます。

 

◇今週のHot 100 ハイライト◇

Chris BrownとDrakeの“No Guidance”が9位に登場。DrakeはThe Beatlesと並ぶ34曲目のトップ10に

・Jonas Brothersがアルバム1位に。初週41.4万は今年最大の数字。ツアーチケットのバンドルの恩恵を受ける

ネクストOld Town Roadとも評されるカントリー調の“The Git Up”が66位に登場

 

 

・今週のトップ10

      6月22日   R D S
- 1 Lil Nas X feat. Billy Ray Cyrus Old Town Road 🚩 3 1 1
- 2 Billie Eilish bad guy ✅ 13 4 2
- 3 Khalid Talk 1 12 7
4 Jonas Brothers Sucker  2 14
5 Ed Sheeran & Justin Bieber I Don't Care  5 2 8
-   6 Post Malone Wow. 6 18 11
-   7 Post Malone & Swae Lee Sunflower  16 21 6
-   8 DaBaby Suge 27 - 5
  9 Chris Brown feat. Drake No Guidance 🍎 - 9 4
  10 Sam Smith & Normani Dancing With A Stranger 4 31 27

 R=Radio、D=Download、S=Streaming

🍎=Apple Musicで1位、✅=Spotifyで1位、🚩=YouTubeで1位

※“Sucker”はなぜかDL50位圏外になっていますが、iTunesの数字などからDL10位以内のはずで、Hot 100もDL10位以内の成績で計算されていると思います。

 

 は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

緑背景はその指標がトップ10内で最高、赤背景は最低

 

1~100位までの順位表は↓

 

曲の個別解説

 

☆100 Sech feat. Darell – Otro Trago

 現在スペイン語圏で旋風を巻き起こしているSechの“Otro Trago”が100位に登場。パナマ出身のラッパーSechは初のHot 100。客演のDarellは昨年の大ヒット”Te Boté”に続いて2回目のHot 100エントリー。

 主にYouTubeで人気(今週31位)。Apple MusicやSpotifyでもトップ100圏内に突入しています。ほかラテン系ラジオで27位に入っています。

 この曲は今週YouTubeでグローバル2位、Spotifyでグローバル4位とかなり上位につけています。メキシコのSpotify*1では1日の再生数の記録を更新しています(約96万)

 

☆93 Jonas Brothers – Only Human

 今週のアルバム1位はJonas Brothersに。3回目のアルバム1位。ツアーチケットのバンドルの力を借りつつ、2019年最大の41.4万の総合売上を初週に記録しました。

 41.4万のうち35.7万が純セールスで、これがアルバム1位の原動力なのは間違いありませんが、ストリーミングも5.2万とかなりの好成績を収めています。

 これを再生数に換算すると6809万で、ポップアルバムとしては歴代6番目に高いストリーミングです。(“かぶり“は除く 例:”thank u, next”は2週目でも”÷“を上回る再生数を記録している)

    再生(M)
1 Ariana Grande / thank u, next 307
2 Billie Eilish / WHEN WE ARE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO 194
3 Ed Sheeran / Divide (÷) 127
4 Ariana Grande / Sweetener 126
5 Justin Bieber / Purpose 77
6 Jonas Brothers / Happiness Begins

68

 

 アルバムからは3曲がHot 100入り。既存シングルの“Sucker”は5位→4位、”Cool”は59位→44位と浮上。そしてアルバム内でこの2曲の次に配置されている”Only Human”が93位に登場しています。

 アルバムでは多くの売れっ子ソングライターが登場。“Sucker”でのFrank Dukes、Louis Bellのほか、Greg Kurstin、Joel Little、Justin Tranterなどが登場。Hot 100に登場した”Only Human”にはShellbackが参加しています。

 ビルボードは直近の号で”How To Make A Hit”と題してソングライター特集を組んでいます。表紙は“Sucker”にも参加したFrank DukesとLouis Bell、そしてVictoria MonétとStarrahが飾っています。

June 15, 2019 - Issue 15

 

 

☆92 Ozuna – Amor Genuino

 Ozunaの“Amor Genuino”が92位に登場。ストリーミングで人気を博しました。Apple Music > YouTube > Spotifyの順で人気。

 Apple Musicではリリース直後に一時期(USで)トップ10に入りましたが、次第に順位が下降。来週はチャートから外れそうです。

 

☆87 Future – Please Tell Me

 FutureのEPがアルバムチャートの5位にランクイン。総合売上は4.2万で、純売上は5000でした。ポイントのほとんどをストリーミングから得ています。

 収録曲のうち3曲がHot 100に登場。”Please Tell Me”が87位、“XanaX Damage”98位、”Government Official”99位に登場しています。

 このEPはリリース直後、特にApple Musicでは注目を集めていましたが週の後半になるにつれてストリーミング数がかなり尻すぼみになっていきました。

 

 主に2017年以降Futureはストリーミングでの人気から、作品のリリース時には収録曲が複数Hot 100エントリーに入ります。リリースのペースはかなり早いですが、頻繁なリリースの中でも毎回しっかりストリーミングでの人気を確保しています。

 

2017 Future:7曲

2017 HNDRXX:2曲

2017 Super Slimy:6曲 (w/ Young Thug)

2018 Beast Mode 2:4曲  (w/ Zaytoven)

2018 Wrld On Drugs:4曲 (w/Juice WRLD)

2019 The WIZRD:7曲

2019 SAVE ME:3曲

 

☆83 Avicii – Heaven

 今週アルバムチャート11位に入ったAviciiのアルバム”TIM”。このアルバム曲は主にSpotifyで人気を集め、ColdplayのChris Martinを迎えた(feat.の表記はされていない)“Heaven”が83位にエントリーしました。

 

☆69 Bad Bunny & Tainy – Callaita

 Bad BunnyとTainyによる“Callaita”が69位に登場。リリース週にあたる先週よりもポイントを伸ばして今週Hot 100圏内に入りました。

 Apple Musicでは1週目と同じくらいの順位ですが、SpotifyYouTubeで2週目に順位を上げたため、リリース2週目にあたる今週にHot 100デビューをしました。AppleSpotifyYouTubeの全てでトップ50圏内に入っています。

 ラテン系ラジオで24位に入っています。Bad Bunnyは9曲目、プロデューサーのTainyは自身の名義では2曲目のHot 100入りです(”I Can’t Get Enough”に続く)

 

 ビルボードはTainyにインタビューする動画を公開しています。Don Omarの”Bandolero”が自国(プエルトリコ)を代表する曲と考えているようです。

 

 

☆66 Blanco Brown – The Git Up

 「ネクストOld Town Road」とも評されるカントリー系ミーム“The Git Up”が66位に登場。このタイプの曲としては珍しくDLから多くのポイントを得ています。

 DLでは今週8位に入っていますが、Streaming Songsでは50位圏外。YouTubeでは94位に入っていますが、今週の集計時点でApple Music / Spotifyではまだ100位圏外です。(来週の集計分=現時点ではAppleSpotifyでも順位を上げています)

 

 “Old Town Road”と同様にノリの良いカントリー調の1曲。この曲はHot Country Songsにはエントリーしていますが、Hot Hip-Hop / R&B Songsにはエントリーしていません。今後ヒットしてラジオでかかり始めたらこのジャンル系統を変更する可能性があるのか?ビルボードの采配に注目したいです。

(”Old Town Road”はラジオでかかり始めたタイミングでHot Country Songsから外された。そのかかっていたラジオ系統が理由?)

 

 ビルボードはこの曲を単独記事で紹介。“Old Town Road”と同様にTikTok発のミームであることが説明されています。

 

☆62 Luke Combs – Even Though I’m Leaving

 Luke CombsのEP“The Prequel”がアルバムチャートの4位に登場。総合売上4.8万のうち純売上が2.2万、残りをシングルDL&ストリーミングから得ています。

 収録曲はシングル単位でもかなり注目を集めていて、シングルDL・ストリーミングともに高水準の成績を記録しています。作品のリリース時にこのような動きがあるのはカントリーのアーティストとしては珍しいと思います。

 今週DL3位を記録した“Even Though I’m Leaving”は62位に登場。その他の収録曲もDL&ストリーミングで好成績を残してBubbling Under(101位~125位相当)には入っています。(これらの曲はラジオではかかっていない)

 シングルの“Beer Never Broke My Heart”は22位まで浮上しています。(キャリアハイにはわずかに及ばず。 “Beautiful Crazy”の21位がキャリア最高位)

 

△11 Polo G feat. Lil Tjay – Pop Out

 ヒットシングル“Pop Out”で注目を集めるPolo Gのデビュー作がアルバムチャートで6位に登場。総合売上3.8万のうち、ほとんど(3.7万)をストリーミングから得ています。

 その“Pop Out”は今週22位→11位と大きく浮上。アルバムリリースに伴うストリーミング増加だけではなく、”Pop Out Again”と称されたLil Baby & Gunnaを迎えた別バージョンのリリースもプラスに働きました。

 

 PitchforkはこのアルバムをBest New Music認定しています。(現時点でこのアルバムに注目しているのはPitchforkぐらいで、ほかメディアはまだこのアルバムのレビューをしていない)

 

 

☆9 Chris Brown feat. Drake – No Guidance

 Chris BrownがDrakeを迎えた“No Guidance”が9位に登場。Apple Music1位などストリーミングで大きな人気を集めたほか、DLでも9位にランクインしています。ラジオでも既に多くオンエアされています。(リズミック系、アーバン系)

 Drakeは客演ですが曲の冒頭に登場するのはDrakeのため、「あ、Drakeの曲だ」という印象を与えているような気がします。

 かつてRihannaを巡って敵対関係にあったとされる2人のコラボということもあって注目を集めました。(↓DrakeとChris Brownの歴史)

 

 Chris Brown自身の曲では2014年の“Loyal”以来のトップ10に。客演も含めると昨年の”Freaky Friday”以来のトップ10入り。

 この曲でDrakeのトップ10曲数は34まで到達し、The Beatlesと並んで歴代2位になりました。

 

38曲 Madonna

34曲 The Beatles

34曲 Drake (うち客演12曲)

31曲 Rihanna (うち客演6曲)

30曲 Michael Jackson (うち客演1曲)

28曲 Mariah Carey

28曲 Stevie Wonder

27曲 Janet Jackson (うち客演1曲)

27曲 Elton John

25曲 Elvis Presley

※(うち客演……と書いていないアーティストは全て自身の曲でトップ10入り)

 

 ただDrakeとThe Beatlesのトップ10は「内訳」が違うので「DrakeとThe Beatlesは並んだ」ということを真に受けて良いかは考えものです。

 上記のようにDrakeは客演の曲が多く、自身の曲のみをカウントするとトップ10曲数はずいぶん減ってしまいます。またThe Beatlesはソロメンバーのトップ10入りもいくつかあるので、その辺りも考慮するとチャートでの実績にはまだ差があるのではと考えています。

 Drakeは非シングルのアルバム曲がトップ10入りし、すぐにチャートから落ちてしまうケースもあります。これも「内訳の違い」に入るかと思ったのですが、意外とThe Beatlesも10週足らずでチャートから外れてしまう曲が多く、ここの点は共通しています。時代が違うので判断しづらい部分もありますが。

 

 DrakeはRick Rossとの新曲“Money in the Grave”が来週Hot 100でトップ10に入るかもしれません。

 

 

―3 Khalid – Talk

 Khalidの“Talk”がラジオ再生数で1位に!ポップ系3位、アダルトポップ系21位、リズミック系2位、Hip-Hop / R&B系5位と現在1位になっている系統は無いものの、幅広い系統でのオンエアによって総合の再生数は1位になっています。

 ポップ系での好調の影響なのか、一時期落ち始めていたリズミック系などでも再生数が再浮上してきています。

 今週ポップ系ラジオではPost Maloneの“Wow.”が1位に立っています。Post Maloneは”Psycho”以降、ポップ系ラジオ > Hip-Hop / R&B系ラジオになりやすいです。

 

×× BTS feat. Halsey – Boy With Luv

 BTSの“Boy With Luv”が今週チャート圏外に落ちました。ピークは8位、チャート滞在は8週でした。チャート滞在はBTSの曲としては長い部類に入りますが、最も長い”MIC Drop”=10週には及ばず。

 おそらく以前のシングルよりはラジオを意識した曲調で、実際リリース直後はポップ系ラジオで数字を伸ばしていたのですが長くは続かきませんでした。

 超強力なファンベースの効果で、アルバムチャートでは安定して1位を獲得できるようになってきましたが、シングルヒットを飛ばすことには苦労している印象です。

 

 また、BTSはCharli XCXとのコラボ“Dream Glow”をリリースしたのですが、わずかにHot 100に届かず。(Bubbling Under入り) DLは10位でSpotifyでも75位と健闘しましたが、ビデオなどのプロモーションはありませんでした。(BTSのゲームのサントラからの1曲です)

 Charli XCXは3年連続で何かしらの曲がBubbling Underに入っています(2017年=“Boys” 2018年=”Girls”) Hot 100へのエントリーは2014年からありません。

 

 ほか今週LogicとEminemの“Homicide”もチャート圏外に。この曲はピーク5位、チャート滞在5週と“Boy With Luv”よりも高速にチャートから姿を消してしまいました。ラジオでかかっておらず、ビデオも無いことが要因として挙げられますが、それを差し引いてもストリーミングを落とすスピードが早すぎるような気もします。

 

×× YNW Melly – Murder On My Mind

 YNW Mellyの“Murder On My Mind”がチャートから外れました。ピークは14位、チャート滞在は20週でした。

 ストリーミングでもともと一定の人気があったこの曲ですが、YNW Mellyに殺人容疑がかけられたことによって、状況とマッチする題名のこの曲の再生数が大きく浮上しました。

 正直こんな不謹慎な動機でバズるのはいかがなものか?と個人的には感じました。もちろんバズるための意図的な行動ではないとは思いますが、殺人容疑がヒットにつながるという事例が出来てしまったことはあまり宜しくないと考えています。(バズ狙いの危険行為を促してしまう可能性も……?) まだ「容疑」の段階なので、実は潔白なのかもしれませんが……

 この曲はこのような背景からか、ほとんどラジオではかかっていません。しかしストリーミングで長く上位に留まっていたため年間チャートに入るクラスのヒットとなりました。

 

今週チャートから外れた曲 (11曲)

【先週の順位、アーティスト名、曲名、🗻ピーク順位、⏰チャート滞在週数】

100 Jon Pardi – Night Shift (🗻56位 /⏰16週)

95 Nipsey Hussle feat. Roddy Ricch & Hit-Boy – Racks in the Middle (🗻26位 /⏰10週)

94 Trippie Redd – Under Enemy Arms (🗻94位 /⏰1週)

91 John Rich feat. The Five – Shut Up About Politics (🗻91位 /⏰1週)

90 BTS feat. Halsey – Boy With Luv (🗻8位 /⏰8週)

85 Logic feat. Eminem – Homicide (🗻5位 /⏰5週)

84 DJ Khaled feat. Meek Mill. J Balvin, Lil Baby & Jeremih – You Stay (🗻44位 /⏰3週)

79 Joyner Lucas feat. Logic – ISIS (🗻59位 /⏰2週)

70 NF – The Search (🗻70位 /⏰1週)

69 YNW Melly – Murder On My Mind (🗻14位 /20週)

54 Miley Cyrus – Mother’s Daughter (🗻54位 /⏰1週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Jonas Brothers – Happiness Begins 🎫

3 Santana – Africa Speaks 🎫

4 Luke Combs – The Prequel (EP)

5 Future – SAVE ME (EP)

6 Polo G – Die A Legend

11 Avicii – TIM (ほぼ今週新登場)

17 Tyga – Legendary

20 Tee Grizzley – Scriptures

27 Motionless in White – Disguise

83 Silversun Pickups – Widow’s Weeds

100 Bob Dylan – The Rolling Thunder Revue: The 1975 Live Recordings

108 Neil Young & Stray Gators – Tuscaloosa

183 Peter Frampton Band – All Blues

191 Chon – Chon

200 Grateful Dead – Aoxomoxoa

 

◇アルバムチャート長期滞在

1周年:5 Seconds of Summer – Youngblood (今週169位)

 このアルバムが初週に1位を取った要因はツアーチケットのバンドルでした。しかしヒットシングルの存在が大きく、2週目以降も堅調に数字をキープすることに成功しました。(バンドルで数字を稼いだアルバムは2週目以降ガクッと順位を落とすことも多い)

 初週にバンドルで数字をある種の「ドーピング」しても、シングルヒット or ストリーミング人気があれば2週目以降も落ちずに人気を保つことは可能です。

 

その他

 

・今週ラジオで伸びた曲

☆Khalid - Talk

Chris Brown feat. Drake - No Guidance

・Ed Sheeran & Justin Bieber - I Don’t Care

Katy Perry - Never Really Over

・Billie Eilish - bad guy

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・ROSALÍA & J Balvin feat. El Guincho – Con Altura

 リリースから???ヶ月が経過したものの、現在も好調をキープしておりUSのYouTubeなどでも上昇の兆しを見せ始めています。かなり遅いタイミングでのHot 100入りの可能性が考えられます。

 

・Hot 100圏外の曲のうち各サービスで最も人気のあった曲

🍎:Meghan Thee Stallion feat. DaBaby – Cash S**t (今週22位程度)

✅:Avicii feat. Aloe Blacc - SOS (今週33位)

🚩:Jhay Cortez, J Balvin & Bad Bunny – No Me Conoce (今週29位) 

 

Apple Musicは週の最終日の順位を週間の“参考順位”としています(Apple Musicには週間チャートが無い)

🍎=Apple Music、✅=Spotify、🚩=YouTube

 

 

関連 / 参考記事

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

ビルボードスタッフが議論するシリーズ

 

 今週のテーマは……まだ記事が来ていないです。

 

*1:規模がアメリカに次ぐ、2番手国候補の一つ。他の候補はイギリス、ドイツ、ブラジル

Hot 100 6/15 見どころ 【Katy Perryの新曲が15位スタート / 新ヒット候補Lil Teccaの”Ran$om"】

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 こんばんは!昔はよく傘を無くしていましたが、最近はちゃんとキープできるようになってきました(=最近雨がよく降りますね)

 

◇今週のHot 100 ハイライト◇

Katy Perryの“Never Really Over”が15位に登場

・Cardi Bの“Press”は16位デビュー

・Miley Cyrusの”Mother’s Daughter”が54位に登場。EPはアルバムチャートで5位

・アルバム1位はThomas Rhett

・新バイラルヒット候補!Lil Teccaの“Ran$om”が93位に登場

 

・今週のトップ10

      6月15日   R D S
- 1 Lil Nas X feat. Billy Ray Cyrus Old Town Road 🚩 2 1 1
- 2 Billie Eilish bad guy ✅ 14 5 2
- 3 Khalid Talk 3 14 6
- 4 Ed Sheeran & Justin Bieber I Don't Care  7 4 8
- 5 Jonas Brothers Sucker  1 8 21
  6 Post Malone Wow. 5 22 11
  7 Post Malone & Swae Lee Sunflower  15 23 4
  8 DaBaby Suge 38 - 3
  9 Sam Smith & Normani Dancing With A Stranger 4 28 31
-   10 Ava Max Sweet but Psycho 6 17 27

 R=Radio、D=Download、S=Streaming

🍎=Apple Musicで1位、✅=Spotifyで1位、🚩=YouTubeで1位

🍎=“The London”です。 ”Old Town Road”は今週1.16億ストリーミング

 

◎ は先週と比べて曲のポイントが伸びていることを指す

緑背景はその指標がトップ10内で最高、赤背景は最低

 

1~100位までの順位表は↓

 

曲の個別解説

 

☆99 SHAED – Trampoline

 SHAEDの“Trampoline”が99位に登場。ポップ系バンドSHAEDにとってキャリア初のHot 100入り。(ジャケから女性ソロシンガーと思っていたのですが、バンドです)

 この曲は複数系統のラジオで好調。オルタナティブ系統で今週1位を獲得したほか、アダルトポップ系でも15位にランクイン。ポップ系ラジオでも38位と複数系統に人気が飛火しています。

 AppleのCMにも採用されていたこの曲はSpotifyの有力プレイリストToday’s Top Hitsにも入ったことがあり、1月頃にはSpotifyではトップ100まで到達していました。

 

☆94 Trippie Redd – Under Enemy Arms

 Trippie Reddの新曲“Under Enemy Arms”が94位に登場。Trippie Redd10回目のHot 100エントリー。Apple Music、SpotifyYouTubeの3つで50位前後にランクインと、各サービスで満遍なく人気を得たことがHot 100入りの要因です。

 

☆93 Lil Tecca – Ran$om

 Lil Teccaの“Ran$om”が93位に登場。キャリア初のHot 100エントリー。現在主要ストリーミング(AppleSpotifyYouTube)の全てで勢いよく順位を伸ばしており、来週以降の大きなジャンプアップが有望です。ビデオは有名チャンネルLyrical Lemonadeからアップロードされています。

 ちなみにビルボードはRan”$”omと表記していますが、他の媒体ではRan”s”omと普通に表記されることが多いです。サムネ画像にあるようにジャケでは"$"表記です。

 

☆92 Bryce Vine feat. YG – La La Land

 Bryce VineがYGを迎えた“La La Land”が92位に登場。Bryce Vineは昨年のラジオヒット”Drew Barrymore”に続いて2回目のHot 100入り。

 この曲はリズミック系ラジオで21位に入ったほか、Spotifyでも今週圏外から126位にランクインしています。(Today’s Top Hitsに入った効果と思われる)ラジオでの再生数は下り坂ですが、Spotifyで伸びを見せたためHot 100入りを果たしました。

 

☆91 John Rich feat. The Five – Shut Up About Politics

 Foxニュースのメンバー(The Five)を迎え、Foxニュースで公開されたJohn Richの“Shut Up About Politics”が91位に登場しました。この曲はDLがかなり高い(今週2位)ですが、他のポイントが低いためHot 100では91位止まりに。

 John RichはカントリーデュオBig & Richの一員で、ソロとしてのHot 100エントリーはこれで2回目です。デュオとしては8曲Hot 100にエントリーしています。

 この曲の収益はすべて奨学金の機関に寄付されるようです。ビルボードはこの曲のHot 100エントリーに関して単独記事を作成しています。

 

☆70 NF – The Search

 NFの“The Search”が70位に登場。彼は2017年にHot 100未登場ながらアルバム1位を獲得して話題を呼び、以降シングルもヒットするようになりました。

 この曲はYouTube(今週41位)とSpotify(今週56位)で主に人気。YouTubeではビデオが最初の週から公開されていたことが有効に働いたと思われます。一方Apple Musicでは200位程度と振るわず。ほかDLが今週17位です。

 NFはヒップホップ方面よりもポップリスナーに人気のある*1タイプのラッパーなので、濃いヒップホップリスナーが際立つApple Musicであまり人気が出ないのは以前からの傾向です。

 

☆67 The Chainsmokers & Bebe Rexha – Call You Mine

 The ChainsmokersとBebe Rexhaの“Call You Mine”が67位に登場。この曲は主にSpotifyで人気があり、今週28位にランクインしています。Apple MusicやYouTubeでは101位以下です。初週からビデオがありましたが、あまり注目を集めませんでした。ほかDLでも今週13位に入っています。

 The Chainsmokersは今年も1ヶ月ごとに曲をリリースして、その度にEPに曲を一つずつ追加……そして年末にアルバムが完成するというリリース形態をとっており、今週“World War Joy EP”がアルバムチャートで48位に登場しています。

 そのEPにも収録された前シングル“Who Do You Love”は今週チャート圏外に。中位にいた期間も長く調子は悪くなかったですが、結局チャート滞在16週と20週(ヒット曲の目安週数)には届きませんでした。

 2018年以降のThe Chainsmokersのシングルで滞在が20週まで達したのは“This Feelings”のみです。

 

☆54 Miley Cyrus – Mother’s Daughter

 Miley CyrusがEPをリリース。ストリーミングで人気を集め、アルバムチャートでは5位に登場しました。(セールスも5位)

 収録曲のうち“Mother’s Daughter”がHot 100で54位に登場しています。ほかBubbling Under(101-125位相当)には”D.R.E.A.M.”や”Unholy”が登場しています。

 

△32 Thomas Rhett – Look What God Gave Her

 Thomas Rhettが2作連続でアルバム1位を獲得。総合売上は7.6万とあまり高くはありませんが、競合があまりいなかったのでアルバム1位になりました。 (2017年の前作"Life Changes"は総合売上12.7万だった)

 このアルバムは今週3359万ストリーミングを記録し、カントリーアルバムの「デビュー週」としては最高の数字のようです。

 ただ「デビュー週」という指定があるので、それ以外の週にもっと高いストリーミングを記録しているカントリーアルバムがある可能性もあります。それに該当するかもしれないのはLuke Combsの”This One’s For You”です。

 このアルバムはデラックス版がリリースされたタイミングでアルバムチャート4位に“浮上”(=デビュー週ではない)。この時の総合売上5.5万で、セールスが2.5万程度とChartDataは報じており、シングルDL次第では今週のThomas Rhett以上の再生数を記録していたという可能性も考えられます。残念ながらビルボードが詳細の数字を公表しなかったので、詳細は分かりませんが……

 

※セールス以外で記録した5.5-2.5=3.0万相当の売上のうち、2.24万*2がストリーミング由来のものであればThomas Rhettの今週の再生数を上回ります。

 

 このアルバムリリース効果で収録曲のストリーミングが上向き“Look What God Gave Her”は32位とトップ40圏内に突入。この曲はStreaming Songsにも49位でエントリーしています。(彼がこのチャートに入るのは4年ぶり)

 この曲はカントリー系のほか、アダルトポップ系統でもオンエアされており、他のカントリー曲とはひと味違った方面からポイントを得ています。

 

 ほかカントリー系ラジオで数字を伸ばすLee Briceの“Rumor”が37位でトップ40入り。この曲はラジオでの好調のほかYouTubeでも59位にランクインしています。

 

☆16 Cardi B – Press

 Cardi Bの“Press”が16位に登場。ストリーミングで高い注目を集めておりApple MusicとYouTubeではトップ10入り。Spotifyでは惜しくも今週15位でした。(Cardi Bの曲は以前から他の媒体と比較して若干Spotifyでの成績が低くなる傾向がある)

 ストリーミングでの人気のほか、DLも今週7位にランクイン。既にリズミック&アーバン系ラジオでのオンエアも始まっています。

 

☆15 Katy Perry – Never Really Over

 Katy Perryの“Never Really Over”が15位に登場。この曲はストリーミングでの健闘が光り、SpotifyYouTubeで10位と好成績を記録。Apple Musicでも悪くない順位につけていました。(トップ50圏内に入っている期間が長かった)

 この曲はポップ&アダルトポップ系統のラジオで既に人気を確立しており、リリース初週ながらもラジオで42位にランクインしています。ほかDLも今週3位に入っています。

 ラジオ&DLの高さは従来とあまり代わりませんが、苦手だったストリーミングで良い数字を出せたことが好スタートの要因だと思います。来週以降もこのストリーミングでの好調は続くか……?

 

 この曲はメロディラインの「参照元」としてDagnyというノルウェーのシンガーがクレジットに載っています。サンプリングとは違う珍しいクレジットの載せ方だと感じます。

 プロデュースは前シングル”365”に引き続きZeddが担当しています。そのZeddですが、今週様々な疑惑が浮上しています。

 

 発信元は複数曲でZeddの曲のソングライターを務めたMatthew Komaです。彼はZeddがMatthew Komaのボーカルやソングライトを正当に扱わなかったと主張。さらに共同で作った曲を“Zedd名義でリリースしろ”と迫られてなかなかリリース出来ていないことや、ソングライターなのに“Clarity”のグラミー受賞セレモニーに招待されなかったことを述べています。

 この投稿に対してはTiësto、Nicky Romero、The Knocks、Bebe Rexha (あとのHillary Duffも)が賛同。

 Zeddもこれに対して声明で意見を述べていますが、果たしてこれが今後のキャリアにどのような影響が出るのか……

 ともかく、新曲のタイミングでこのような騒動が出てしまったKaty Perryは不運ですね。

 

×× Blueface – Thotiana

 Bluefaceの“Thotiana”が今週チャートから外れました。ピークは8位、チャート滞在は20週でした。

 初のHot 100エントリーでトップ10まで到達した要因はストリーミングでの強さです。どの媒体でも上位に入りましたが、特に強かったのはYouTubeです。3月には1週YouTube再生数(US)で1位に立っています。バージョンが複数あることもストリーミングの数字増加に一役買っています。(YGのリミックス、Cardi Bのリミックス、2名両方が参加したリミックス)

 ストリーミング以外にも、リズミック系で最高9位、Hip-Hop/R&B系で最高7位とラジオでも一定の成績を残しました。

 今のところBluefaceのHot 100エントリーはこの曲とFrench Montanaの“Slide”の2曲。”Bleedin’”、“Stop Cappin”、G-Eazyらとの”West Coast”などもHot 100には接近したものの、エントリーはならず。

 

×× 21 Savage (feat. J. Cole) – a lot

 21 Savageの”a lot”が今週チャートから外れました。ピークは12位、チャート滞在は23週でした。

 この曲はアルバム1位を獲得した“i am > i was”の主要曲として多くのストリーミングを記録しましたが、リリースがクリスマス真っ只中の激戦区だったため、登場時は37位とそこまで高順位ではありませんでした。

 この曲がピークを迎えたのは21 Savageに「逮捕騒動」が出た時です。アトランタ出身とされてきた21 Savageでしたが、実はイギリス出身で不正入国と判定されて逮捕されるという騒動が発生しました。(既に釈放)

 しかしこれに対して今までの21 Savageの功績から多くの媒体で#free21 の動きが見られ、ストリーミングでも彼の関連曲の再生数が伸びました。

(その動向はこの週:Hot 100 2/16 見どころ 【ハーフタイムショーよりもゲーム内DJの効果?】 - チャート・マニア・ラボ

 

 このような経緯でストリーミングが伸びた後は、ラジオでも結果を残しました。リズミック系では1位、Hip-Hop/R&Bでは系2位まで到達しました。彼の2017年のシングル”Bank Acount”ではそれぞれ15位、10位がピークだったので、以前よりもラジオで伸びを見せています。

 

 ほか今週外れたのは豪華ゲストのLil Dickyの“Earth”やイギリスにベースを置くR&Bシンガー、Mabelの”Don’t Call Me Up”などです。

 Mabelはこのタイミングで新曲“Mad Love”をリリースし、再びヒットを狙います。(Hot 100にはまだ登場しなさそう)

 

今週チャートから外れた曲 (11曲)

【先週の順位、アーティスト名、曲名、🗻ピーク順位、⏰チャート滞在週数】

100 Jhené Aiko – Triggered (freestyle) (🗻51位 /⏰3週)

99 Bazzi – Paradise (🗻91位 /⏰3週)

98 YNW Melly feat. Kanye West – Mixed Personalities (🗻42位 /⏰18週)

96 Maluma – HP (🗻96位 /⏰1週)

93 Lizzo – Juice (🗻93位 /⏰2週)

91 Lil Dicky – Earth (🗻17位 /⏰6週)

90 Mabel – Don’t Call Me Up (🗻66位 /⏰10週)

89 The Chainsmokers feat. 5 Seconds Of Summer – Who Do You Love (🗻52位 /⏰16週)

77 DJ Khaled feat. Nipsey Hussle & John Legend – Higher (🗻21位 /⏰2週)

50 Blueface – Thotiana (🗻8位 /⏰20週)

49 21 Savage – a lot (🗻12位 /⏰23週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

1 Thomas Rhett – Center Point Road

5 Miley Cyrus – SHE IS COMING (EP)

18 Kevin Gates – Only The Generals Gon Understand (EP)

20 Kirk Franklin – Long Live Love

30 Calboy – Wildboy

32 Denzel Curry – ZUU

48 The Chainsmokers – World War Joy (EP)

52 Yung Gravy – Sensational

86 Avicii – TIM ※フルで集計されるのは来週

103 The Kenny Wayne Shepherd Band – The Traveler

114 Jim Jones – El Capo

126 Gabbie Hanna – 2WAYMIRROR

170 NoCap – The Backend Child

 

◇アルバムチャート長期滞在

1周年:Playboi Carti – Die Lit (今週118位)

収録曲のHot 100エントリーは“Shoota”の1曲のみで、その曲のチャート滞在は4週とシングル単位でのヒットはあまり無かったですが、ストリーミングの強さでアルバムチャート一周年を達成しました。

 

その他

 

・今週ラジオで伸びた曲

☆Khalid – Talk

・Ed Sheeran & Justin Bieber – I Don’t Care

・Ed Sheeran feat. Chance the Rapper & PnB Rock – Cross Me

Katy Perry – Never Really Over

Panic! At the Disco – Hey Look Ma, I Made It

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

Chris Brown feat. Drake – No Guidance

 土曜日頃にリリースされた曲。元々は仲違いが噂されていた2人のタッグということもあり注目を集めています。直近のデータでApple Musicでは1位、Spotifyでは8位に入っています。さらにラジオでもかなり数字を伸ばしています。(リズミック系など)

 ただDLの数値がそこまで高くないことや、YouTubeが未知数なことからトップ10に入るかどうかは微妙です。

 

・Future – Please Tell Me

・Luke Combs – Even Though I’m Leaving

 ストリーミングで注目を集めたEP2つです。これらの収録曲がいくつかHot 100に登場しそうです。

 

・Hot 100圏外の曲のうち各サービスで最も人気のあった曲

🍎 Bad Bunny & Tainy - Callaita (今週20位程度)

✅ Bazzi - Paradise (今週32位)

🚩 Quando Rondo – Imperfect Flower (今週26位) 

Apple Musicは週の最終日の順位を週間の“参考順位”としています(Apple Musicには週間チャートが無い)

 

関連 / 参考記事

 

“○○で??位” のような数字はどこから引っ張ってきているの?ということを説明した記事を新しく作成しました。

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

ビルボードスタッフが議論するシリーズ

 

 今週のテーマは……Katy Perryの新曲です。質問項目は……

① 15位デビューは予想以上か?以下か?

② “Witness”から路線変更し原点回帰したように思われるが、それに関しては?

③ ここ2年の出来事で彼女にプラスに働いたものは?

④ この曲でクレジットされたDagny以外にKaty Perryと合いそうな新進シンガーは?

⑤ 今週登場したこの曲、Cardi B、Miley Cyrusの新曲のうちヒットするのはどれか?

 

 ①は私にとっては「予想以上」でした。特にストリーミングでの健闘が予想以上でした。③などの項目で“Con Calma”の話がよく挙がっていますが、Katy Perryリミックス > オリジナルになっているのはUSのラジオくらいで、ほかは大体オリジナルの方が圧倒的に人気なので、「リミックスの効果」は”限定的“と考えています。

 あとは④の項目でKim Petrasの名前が挙がっていたのが個人的サプライズです。

 

 

*1:ラジオの成績から伺える

*2:当時は一律1500再生=1アルバムだった

~~は○○位!のソース一覧

 

 この記事では、私がブログ内で説明する“○○で??位” のような数字はどこから引っ張ってきているの?ということを説明します。

 

・Hot 100順位

 Hot 100の順位はビルボードのサイトで閲覧可能です。アーティスト名 + Billboardで検索すると手っ取り早く調べることができます。

例:

 

 ただ一部新人アーティストなど、まだビルボード内にアーティストページが無い場合は、このチャートのアーカイブもありません。なぜか長きに渡ってアーティストページが出来ないままの人もいます……Juice WRLDとか……

 そういう場合はチャートの日付を調整して手動で探すか、あとはWikipediaです。Wikipediaは英語版のページならばのチャート情報はかなり正確に記載されているので、信用はできると思います。もし心配だったら情報ソースも記載されているので、そこをたどれば良いと思います。(数字の脇にある [1]みたいな所)

 

ラジオ総合・系ラジオ

 ビルボードのアーティストページではHot 100以外のチャートの情報も全て記載されているため、Hot 100と同じ方法でサーチできます。

 単純に「ラジオ」、または「ラジオ総合」と表記している場合は、ラジオ全体の再生数で何番目の再生数を得ているか?ということを指しています。ビルボードではRadio Songsというチャート名です。

 ○○系という表記の場合はラジオをジャンルごとに割って、そのジャンル内で何番目に再生されているか?を指しています。

 若干分かりづらいのはHip-Hop / R&B系です。この系統はビルボード以外では「アーバン系」と「アダルトR&B」という2系統に分けて表示されることが多く、ビルボード特有のジャンル区分といえます。

 

 ビルボードのラジオチャートは40位までしか表示されないケースもありますが、他の媒体では50位までの情報が載っていることもあります。その情報を基に、ビルボードのラジオチャートに載る前から「この系統への飛び火が始まっている」という表記をする場合もあります。

 各系統のランキングはHits Daily Doubleを参考にしています

 

DL○○位

 ビルボードはダウンロードのことをDigital Salesと表記しています。DL○○位はこのチャートで何位だったか?を表しています。同じくビルボードのサイト内で参照できます。

 

Streaming○○位

 全てのストリーミング再生数を合わせたランキングStreaming Songsで何位だったか?を表しています。ただ記事内ではこのStreaming Songsの順位よりは、個別のサービスの順位を表記する場合が多いです。これもやっぱりビルボードのサイト内で参照できます。

 

Spotify○○位

 Spotifyの順位はSpotify Chartsから引っ張ってきています。

 

 Hot 100の記事内で今週○○位と表記している時は、そのHot 100に対応する週の(USの)順位を記載しています。(Hot 100もSpotifyも集計スパンは同じ)

 

 ほかKworbでは曲のSpotify順位の推移を見ることができます。

 

YouTube○○位

 YouTubeの順位はYouTube Chartsからです。

 

 毎週日曜日くらいに発表されています。ここで表示されている再生数はミュージックビデオの再生数とイコールではなく、紐付けられた動画の合計再生数です。例えば他人がアップロードしたビデオでも紐付けがされていれば再生数の一部となります。”Old Town Road”が現在爆発的な再生数を記録しているのも、「ビデオ以外」から得ている部分が大きいからです。

 

リリース年ごとのランキング、歴代再生数のランキングはKworbで閲覧できます。

Today's Most Viewed Music Videos on YouTube

 

KworbもYouTube Chartsも曲とは見なされない子ども用ビデオなど(“Baby Shark”も含む)がランキングに入っていないので、それも含めたランキングは↓のプレイリストを参考にしています。

Most Viewed Videos of All Time • (Over 450M views) - YouTube

 

Apple Music○○位

 続いてApple Musicです。順位自体はApple Musicアプリ内のプレイリスト形式のランキング(100位まで)を参照しています。Kworbでは200位まで閲覧できます。なぜかアメリカとイギリスは1500位まで閲覧できます。

US Apple Music Top Songs

 

 他の2つと違うのは週間チャートが無いということです。Hot 100の記事で○○位相当とぼかした表現をしているのはこのためです。主に一番順位が落ち着きやすい週の最後(木曜日)を週間順位の参考材料にしています。

(あとはアーカイブが見れないも少し厄介ではあります)

 

 

その他アーティストのプロフィールなど

 基本的な情報、例えば出身国や分類(バンド、ラッパーなど……)あたりは歌詞検索サイトGeniusやWikipediaあたりを参照にしているケースが多いです。

例:Lil Nas X Lyrics, Songs, and Albums | Genius

 

 ただ、○○出身で△△に移住して……など複雑な経緯を紹介する場合は、アーティストの公式サイトなど他のソースを当たることが多いです。 (GeniusもWikipediaもソースがしっかり明記されているので、見つけやすい)

 公式サイトも見当たらない時の最終手段はアーティストのTwitterの「現在地欄」です。これでどこをベースに活動しているのかが分かることも多いです。

 

 

Hot 100 6/8 見どころ 【カントリー曲の様々な活躍 in 2019】

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 こんばんは!最近の日課は冷蔵庫の製氷機の水が無くなっていないかチェックすることです。

 

◇今週のHot 100 ハイライト◇

・DaBabyの“Suge”が9位に上昇、トップ10入り

・Young Thug、J. ColeとTravis Scottが参加した“The London”が12位に登場、Young Thugがメインの曲では初のトップ40

・“Girls Like You”が1年のチャート滞在の末に外れる

・Ed Sheeranの“Cross Me”が34位に登場

・Billie Eilishがアルバム1位に再浮上

 

・今週のトップ10

      6月8日   R D S
- 1 Lil Nas X feat. Billy Ray Cyrus Old Town Road 🚩 3 1 1
2 Billie Eilish bad guy 22 4 2
3 Khalid Talk 4 12 8
  4 Ed Sheeran & Justin Bieber I Don't Care  8 2 7
  5 Jonas Brothers Sucker  1 10 17
  6 Post Malone & Swae Lee Sunflower  16 14 5
  7 Post Malone Wow. 6 15 11
-   8 Sam Smith & Normani Dancing With A Stranger 2 25 25
9 DaBaby Suge 50 - 4
- 10 Ava Max Sweet but Psycho 5 16 28

 R=Radio、D=Download、S=Streaming

🍎=Apple Musicで1位、✅=Spotifyで1位、🚩=YouTubeで1位

 

🍎&✅=The Londonです。毎度おなじみ?バージョン合算で“Old Town Road”が上に行きます。ただしオリジナルの方が次第に落ちてきているので、いつまで続くか……?

 

 

 

1~100位までの順位表は↓

  

曲の個別解説

 

☆96 Maluma – HP

 先週大量に登場していたTyler, the CreatorとDJ Khaledのアルバム曲が減少。Tylerは8曲→1曲、DJ Khaledは7曲→4曲に。

 その空いた枠に代わりに入るように90位台に新登場・再登場が今週は多数ありました。その1つ目がMalumaの“HP”です。96位に登場。Malumaにとって5回目のHot 100エントリー

 Malumaのアルバムリリースが反映されたのは先週のチャートで、ストリーミング数は先週のほうが高かったですが、代わりにラジオが伸びたためHot 100に入りました。今週ラテン系ラジオで1位に輝いています。

 

☆94 Yella Beezy, Gucci Mane & Quavo – Bacc At It Again

 Yella BeezyがGucci Mane、Quavoと組んだ“Bacc At It Again”が94位に登場。Yella Beezyは2回目のHot 100エントリー。

 この曲は主にラジオで人気を集めています。リズミック系で29位、Hip-Hop / R&B系で17位と存在感を見せています。

 ストリーミングではApple Music・Spotifyの両方では200位圏外の一方、YouTubeでは29位と上位に入っています。

 

 ベテランではないラッパーながらも、ストリーミングよりもラジオでヒットを狙うYella Beezyの手法は現在では珍しく、Rolling Stone誌は彼のその手法について特集を組んでいます。(前シングル"That's On Me"について)

 

☆76 Eric Church – Some Of It

 Eric Churchの“Some Of It”が76位に登場。カントリー系ラジオでの上昇によるHot 100登場です。

 Jason Aldeanのアルバム表題曲“Reaview Town”も同様にカントリー系ラジオの上昇によって今週97位に登場しています。

 

☆59 Joyner Lucas feat. Logic – ISIS

 Joyner LucasがLogicを迎えた“ISIS”が59位に登場。かつてビーフ関係にあった2人によるタッグです。

 近日リリースが見込まれる彼のアルバム名は“ADHD”で、この曲の冒頭でもADHDに関するアナウンスがされています。

 この曲はSpotify今週15位、Apple Musicで30位程度とストリーミングで人気。ほかダウンロードも今週22位を記録しています。

 他にもこの曲はYouTubeでも人気だったのですが、なぜかYouTubeの再生数ランキングに入っていません。このビデオはリリース後1週間で約1162万再生を記録。Joyner Lucasの再生数のうちおよそ6割がアメリカということ、ビデオ以外の再生をある程度(+10%弱)考慮すると今週アメリYouTube再生数で5位か6位にランクインするはずです。*1

 YouTubeのランキングでは曲がなぜか欠落するケースがいくつか見られます。例えば日本のYouTubeランキングでは2/21まで“Lemon”がずっと首位だったのですが、次の週から一気に100位圏外まで”落ちました“。 それまでは他を圧倒する1位だったので、再生数が一気に落ちることは考えづらく、再生数が一気に落ちた痕跡も無いのですが、果たして……?  今週日本のYouTubeランキングは米津玄師の「海の幽霊」なのですが、YouTubeの米津玄師ページを見ると"Lemon"の再生数の方が多いと表示されます💦(YouTube music charts

(これらの情報は主にhttps://kworb.net/youtube/weekly/archive.htmlを参照しています)

 

☆48 5 Seconds Of Summer – Easier

 5 Seconds Of Summerの“Easier”が48位に登場。快調なスタートを切っています。要因はバランスの良いポイントの取り方です。DLが19位、Spotifyで22位のほか、ポップ系ラジオでも既に21位にランクインしています。

 デビュー時は主にファンによる初週のDL数値で上位登場した後、落ちていく……というチャートアクションが多かったですが、現在はDLの数値が平凡になった一方定着度が格段に上がっている印象です。

 この曲はリリース後すぐにビデオも出しましたが、USのYouTube再生数トップ100には入りませんでした。(こっちはランキングから「欠落」しているわけではない)

 

◇46 Dan + Shay – Speechless

 Dan + Shayが再び驚きの復帰を遂げました。一度はヒット「済」と判定されてチャートから外れた“Speechless”が今週46位に再登場しています。彼らの前シングル”Tequila”でも似たような現象が発生していました。

 カントリー系ラジオでは既にピークが過ぎていますが、ここ数週他の系統で上昇中。特にアダルトポップ系では好調で12位にランクインしています。ほかポップ系でも35位にランクインし、ラジオ全体の再生数では38位にランクインしています。

 この他のラジオ系統への人気の飛び火から「まだヒットの見込みがある」と再判定され、チャートに復活しました。

 ほかストリーミングでも一定の数字を記録しており、Apple Musicでは100位前後にランクインしています。

 

△40 Panic! At the Disco – Hey Look Ma, I Made It

 Panic! At the Discoのシングル”Hey Look Ma, I Made It”が順調にチャートを上昇中。今週40位とトップ40入りを達成。トップ10入りした“I Write Sins Not Tragidies”、”High Hopes”、そして2015年の”Hallelujah”に次ぐ4曲目のトップ40です。

 好調の主な要因はラジオです。ポップ(14位)・アダルトポップ(14位)・オルタナティブ(18位)の三系統で主に人気を集め、ラジオ再生数(全体)で19位にランクインしています。

 ほかDLでは26位にランクイン。Spotifyでは73位、Apple Musicでは130位程度、YouTubeでは100位圏外とストリーミングは微妙な数値。

 

☆34 Ed Sheeran feat. Chance the Rapper & PnB Rock – Cross Me

 Ed Sheeranのヒップホップコラボ、“Cross Me”が34位に登場。アルバムでは多くの客演アーティストが参加するようで、ヒップホップテイストの強い作品になりそうです。

 この曲はDLで5位にランクインしたほか、Spotifyでも11位と人気。既にラジオでも人気を集めており、今週ポップ系ラジオで20位にランクインしています。Apple Musicでもトップ50圏内には入っていますが、YouTubeではまだビデオが無いためか100位圏外です。

 

△17 Morgan Wallen – Whiskey Glasses 

 ここ数週好調ぶりが際立つMorgan Wallenの“Whiskey Glasses”が17位まで上昇しています。カントリー系ラジオで1位まで上り詰めたほか、DL9位、ストリーミング41位と他の媒体でも好調です。

 カントリーのアーティストはストリーミングを苦手とすることが多いので、41位にランクインしたのは比較的驚きです。Apple Music、SpotifyYouTubeの3つで100位~50位の間にランクインしており、突出した数字は無いもののどのサービスでも満遍なく再生数を稼いでいることがポイントでしょうか。

 今年はストリーミングを伸ばすカントリー曲がいくつか見られます。ビルボードのStreaming Songsにランクインしたカントリー曲は昨年3曲のみでしたが、今年は既に5曲がランクインしています

 

・Streaming Songs(50位まで)に入ったカントリー曲

2017年

・Sam Hunt – Body Like A Back Road:16位

・Kane Brown feat. Lauren Alaina – What Ifs:44位

 

2018年

・Bebe Rexha & Florida Georgia Line:11位

・Kane Brown – Heaven:30位

・Dan + Shay – Tequila:42位

 

2019年

・Blake Shelton – God’s Country:38位

・Luke Combs – Beautiful Crazy:39位

・Morgan Wallen – Whiskey Glasses:41位

・Dan + Shay – Speechless:42位

・Luke Combs – Beer Never Broke My Heart:50位

 

 このカントリーのストリーミングの高まりは、幅広いリスナーにも響くポップな曲を作ることに成功したこと、そしてカントリーのリスナーにもストリーミングに浸透し始めたことが理由でしょうか。

 Dan + ShayやKane Brownなどは確かにポップスリスナーにも合う作風だということを感じ取れますが、“Whiskey Glasses“や”God’s Country”は特にポップ側に寄せているという印象は無く、そのような曲のストリーミングが伸びているということからカントリー系リスナーにストリーミングが浸透してきたのでは?と考えました

 ただし依然としてストリーミングで強い曲、弱い曲の差は大きいです。(今週カントリー系ラジオ3位の"Miss Me More"はラジオの人気の割にストリーミングが低い)

 

☆12 Young Thug, J. Cole & Travis Scott – The London

 Young Thug、J. ColeとTravis Scottによる“The London”が12位に登場しています。Apple Music、Spotifyの両方で首位に立つなどこの曲は主にストリーミングで人気です。ビデオはまだ無いので、YouTubeでは36位とそこまで高い順位にはなりませんでした。

 ラジオでは未オンエア、そしてDLでは36位とストリーミング以外からはあまりポイントを得ていません。

 YouTube Thugは「自身の曲」ではキャリア最高位、かつ初のトップ40です。彼は客演で既に5回トップ40入りの経験がありますが、自身の曲では”pick up the phone”の43位が最高でした。

 

※16位まで到達した”Lifestyle”はRich Gang feat. …… という表記になっていますが、Rich Gangはレーベル内の「スーパーグループ」の名前で この曲でヴァースが最も多いのはYoung Thugなのでこの曲も「Young Thugの曲」という見方もできます。

 

 

△9 DaBaby – Suge

 DaBabyの“Suge”が9位に上昇!キャリア初のHot 100入りでトップ10まで到達しました。ここ数週のストリーミングでの絶好調に加えて、ラジオも伸びてきたことが要因です。一方DLは50位圏外と低いです。

 Apple Musicで2位、Spotifyで7位、YouTubeで2位とストリーミング主要3部門全てでトップ10入りしています。

 この好調に伴い、"Suge"が収録されている"Baby on Baby"のストリーミングが伸びていてアルバムチャートではリリース時よりも高い順位を記録しています。(先週の7位が最高位)

  そのアルバムに収録される”Goin Baby”や“Baby Sitter”の2曲もストリーミングで人気を集めており、こちらもそのうちHot 100に入るかもしれません。

 

△2 Billie Eilish – bad guy

 Billie Eilishの”bad guy”が2位まで浮上。ストリーミング&DLで高い数値をキープしたままラジオの再生数が伸びてきたことが要因です。

 しかし今週も1億以上のストリーミングを記録した首位“Old Town Road”とはダブルスコア以上の差を付けられています。

 

ビルボードは2位にダブルスコア以上の差をつけた1位シングルを紹介。リミックス以降の“Old Town Road”は、”ME!”以外にはダブルスコア以上の差をつけているようです。

 

 Billie Eilishは今週アルバムチャートで首位に再浮上。ストリーミングでの人気が高いアルバムは、2週目以降も数字が安定しているため、このように目立ったリリースが無い週にアルバム1位に返り咲くことがあります。

 

 今週のアルバムチャートではMoneybagg Yoが4位、アラジンのサウンドトラックが6位、YGの“4REAL 4REAL”が7位に登場しています。日本人も所属する(ゆうた)K-Popグループ、NCT 127もアルバム11位と健闘しています。

  これらのアルバムからのHot 100への新規登場は無かったですが、YGは既存の“Go Loko”が92位→53位と上昇しています。この曲は今後も高い位置をキープするかも。

 

×× Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You

 Maroon 5の“Girls Like You”が今週チャートから外れました。ピークは1位、チャート滞在52週と特大ロングヒットでした。

 ビデオがYouTubeで人気を集めた後、ラジオでも大ヒットに。ラジオ&YouTube2つでの大ヒットが長く続き、Hot 100では歴代最も長い33週もの間トップ10に入り続けました(”Shape of You"とタイの成績)

 この驚異的なロングヒットを支えたのは主にラジオです。ラジオの再生数では、歴代で2番目に長い16週にわたる1位を記録しました。

 ヒットのサイクルがかなり遅いAdult Contemporary系統では今でも1位に立っています。現在25週目の1位で、歴代最長の記録まであと3週です。(最長はUncle Krackerによる”Drift Away"の28週)

 

  Maroon 5のここ最近のシングルは高くてもトップ5には届かないくらい、またはトップ10には届かない……のような状態が続いていたのでここまでこの曲がヒットしたのは個人的には意外でした。

 Apple Music、Spotifyではそこまで高い数字を記録できなかったのですが、YouTubeやラジオの数字でそれをカバーしました。

 

 この曲は2018年にリリースされたビデオの中で最も再生数が多いです。Nicky JamとJ Balvinの“X”が長い間、「2018年にリリースされたビデオの中で最も再生された曲」だったのですが、2018の年末に”Girls Like You”が”X”の再生数を抜きました。(現在は”Te Botè”も”X”の再生数を抜いている)

再生  
1 Maroon 5 - Girls Like You ft. Cardi B 2,230,711,860 英語
2 Te Bote Remix - Casper, Nio García, Darell, Nicky Jam, Bad Bunny, Ozuna 1,836,108,307 スペイン語
3 Nicky Jam x J. Balvin - X (EQUIS) 1,644,191,977 スペイン語
4 Becky G, Natti Natasha - Sin Pijama 1,432,490,985 スペイン語
5 Daddy Yankee - Dura 1,379,197,606 スペイン語
6 DJ Snake - Taki Taki ft. Selena Gomez, Ozuna, Cardi B 1,364,703,605 スペイン語 + 英語
7 Ozuna x Romeo Santos - El Farsante (Remix) 1,285,075,413 スペイン語
8 El Chombo - Dame Tu Cosita feat. Cutty Ranks 1,250,079,148 スペイン語
9 Pedro Capó, Farruko - Calma (Remix) 1,235,789,326 スペイン語
10 Drake - God's Plan 997,947,396 英語

 

 YouTubeではラテン曲が強い傾向にありますが、世界を股にかける英語の大ヒット曲が生まれれば、ラテン曲を上回る影響力を持つこもある、ということが“Girls Like You”の事例から伺えます。 (世界的にはスペイン語話者 > 英語話者 と言われているので、アクセスがしやすいYouTubeスペイン語の曲が強いのは必然的な流れなのかもしれません。 ちなみに中国語話者はもっと多いですが、それが世界的な音楽チャートに反映されているケースはまだほとんど見ませんね)

 

 

今週チャートから外れた曲 (13曲)

【先週の順位、アーティスト名、曲名、🗻ピーク順位、⏰チャート滞在週数】

98 Brett Young – Here Tonight (🗻42位 /20週)

91 DJ Khaled feat. Meek Mill & Lil Baby (🗻91位 /⏰1週)

88 Tyler, the Creator – PUPPET (🗻88位 /⏰1週)

86 Lady Antebellum – What If I Never Get Over You (🗻86位 /⏰1週)

85 Tyler, the Creator – WHAT’S GOOD (🗻85位 /⏰1週)

74 Tyler, the Creator – A BOY IS A GUN (🗻74位 /⏰1週)

70 Tyler, the Creator – NEW MAGIC WAND (🗻70位 /⏰1週)

67 Tyler, the Creator – IGOR’S THEME (🗻67位 /⏰1週)

65 Tyler, the Creator – RUNNING OUT OF TIME (🗻65位 /⏰1週)

57 DJ Khaled feat. Chris Brown, Lil Wayne & Big Sean – Jealous (🗻57位 /⏰1週)

52 DJ Khaled fat. Travis Scott & Post Malone – Celebrate (🗻52位 /⏰1週)

51 Tyler, the Creator – I THINK (🗻51位 /⏰1週)

35 Maroon 5 feat. Cardi B – Girls Like You (🗻1位 /52週)

 

 

・アルバムチャート(Billboard 200)に新登場した作品

4 Moneybagg Yo – 43VA HEARTLESS

6 サウンドトラック – Aladdin (2019)

7 YG – 4REAL 4REAL

11 NCT 127 – NCT #127 WE ARE SUPERHUMAN: The 4Mini Album (EP)

29 Beast Coast – Escape From New York

36 Money Man – Paranoia

45 Flying Lotus – Flamagra

58 サウンドトラック – Rocketman

93 Stray Cats – 40

95 Morrissey – California Son

145 Sting – My Songs

160 Steve Lacy – Apollo XXI

 

 

その他

 

・今週ラジオで伸びた曲

☆Ed Sheeran feat. Chance the Rapper & PnB Rock – Cross Me

・Ed Sheeran & Justin Bieber – I Don’t Care

・Khalid – Talk

・Billie Eilish – bad guy

・DJ Khaled feat. SZA – Just Us 

 

・来週以降Hot 100に入るかもしれない?曲

 

・Naomi Scott – Speechless

Will Smith – Prince Ali

・Zayn & Zhavia Ward – A Whole New World

 今週アルバム6位に登場したアラジンのサウンドトラック。その収録曲が一部注目を集めています。

 

・Ozuna – Amor Genuino

 週の途中にリリースされた曲。リリース後すぐにApple Musicのトップ10まで到達。

 

 

・Hot 100圏外の曲のうち各サービスで最も人気のあった曲

🍎 Moneybagg Yo feat. Gunna - Dior (今週15位程度)

✅ Martin Garrix feat. Macklemore & Patrick Stump – Summer Days (今週31位)

🚩 Quando Rondo - Imperfect Flower (今週33位)

 

Apple Musicは週の最終日の順位を週間の“参考順位”としています(Apple Musicには週間チャートが無い)

Moneybagg YoのアルバムはApple Musicでは高い人気がありましたが、Spotifyではほとんど圏外でした。

 

 

関連 / 参考記事

 

ビルボードによる今週のHot 100 / アルバムチャート解説(記事を書くうえで参考にしています)

 

 

ビルボードスタッフが議論するシリーズ

 今週のテーマは……若い世代の台頭についてです。

 

質問項目は……

① 今週のトップ3は全て21歳以下のアーティストでした。若い世代の台頭について

② “bad guy”か”Talk”が”Old Town Road”から首位の座を奪う可能性はある?

③ 「2019年を代表する5人」はこの3人以外では誰?

④ 21歳以下のアーティストでそう遠くない未来にHot 100首位を獲得しそうなのは?

⑤ Lil Nas XのようにBillie EilishかKhalidが組んでヒットになりそうな42歳以上は?

 

 ②の項目で「新曲で”Old Town Road”から1位を奪えるのはRihanna、Drake、Adeleくらい」というスタッフがいて、私と同じことを言っていて面白かったです笑 ⑤ではBillie EilishとBjörkのコラボを推す声が2つありました。

 

 

*1:これはあくまで私の推測の域を出ないのですが、Hot 100のポイントでもYouTube分が足りていないような気がしなくもない……